そして、ついに零夜のライバル登場…?
感想、評価がモチベーションに直結してます。
是非とも待ってます!
プラネテューヌを出発した俺たちが辿り着いたのは、『重厚なる黒の大地』ことラステイション。
プラネテューヌがどこか未来的な国だとしたら、この国は工業的と言うべきか、機械的な印象を受ける。
「ここがラステイション…本当に機械だらけの町なんですね!」
目をキラキラと輝かせるネプギアちゃん…まるで遊園地に来たばかりの子供のようだ。
「ギアちゃんはラステイションに来るのは初めてですか?」
「はい。お姉ちゃんからの話と、たまにラステイションの機械をお土産に買ってきてくれたりしたんです!」
コンパ達から聞いた話によると、ネプギアちゃんは機械弄りが趣味らしい。ちょっと意外。
「はあ~、楽しそうだな~…色々見て回りたいな~」
「落ち着きなよネプギアちゃん。今の俺達はやることがあるでしょ?」
すると、わかり易いくらいショボンと落ち込むネプギアちゃん。
「そ、そうですね…私達が頑張らなくちゃラステイションも、ゲイムギョウ界もなくなっちゃいますし…よし、今日はガマンしないと…」
といいつつ、ちらちらと外を見るネプギアちゃん。
「…まあ、ちゃんとやること忘れてなきゃいいか」
気持ちを切り替え、俺はアイエフに聞く。
「ところでアイエフ。これからの行き先は決まってるのか?」
「そうね…まずはギルドかしら。情報収集もできるし、クエストでシェアの回復もしないとね」
「そうだな。それに俺の財布も回復させないと」
その言葉を聞いて、アイエフ、コンパ、ネプギアは目を逸らす。
どうやら、一昨日俺の財布がすっからかんになった事について多少なりとも罪悪感はあるらしい。
結局、その場で全員が賛成し、俺達はギルドへと向かった。
――――――――――
ギルドに辿り着いた俺達だったが…
「受付のおっさんしかいないな…プラネテューヌの時みたいに受付が寝てるなんてことは無いみたいだけど」
「それだけこの国もマジェコンヌの支配を受けてるって事ね。なんかいい情報が手に入るといいけど…」
「周りに人がいないんじゃ情報も何も無いだろ」
アイエフは少し考える。
「そうね…私とコンパは受付から情報を集めてみるわ。零夜とネプギアはどうする?」
「なら、私お仕事を探してきます」
「じゃあ、俺も稼げそうなクエスト探してみるよ」
俺たちは二手に分かれて行動することになった。
掲示板の前に立ち、俺たちは仕事を探す。
「う~ん…『危険種モンスター20体の討伐』か…」
やはり難易度が高いだけあって、貰える報酬がとんでもない。
懐を温かくするためにこれにするかと考えていると…
「零夜さん、何かいいお仕事見つかりましたか?」
「いや…この『危険種モンスター20体の討伐』にしようかなって思うんだけど…」
「き、危険種20体ですか!?流石に危ないですよ!」
どうやら、無茶苦茶だと思われたらしい。
「だよね。また今度にするけど、ネプギアちゃんはいい仕事見つけた?」
「は、はい…『リビートリゾートに出現するモンスターの一掃』ってクエストがありまし
たが、これにしますか?」
『そうね。4人でいくならこれが一番かもしれないわね』
シルヴァも賛成し、俺とネプギアちゃんは受付まで以来を持っていき…
「「「すみませ、クエストを貰いに来たんですけど」」」
「あれ?」
「ん?」
「え?」
俺達以外にも声がかぶる。
横を見ると、ネプギアと同じくらいの少女がいた。
黒髪のツインテールで、黒いワンピースのような服を着ており、黒という印象が目立つ少女だ。
「アンタ達もクエスト受けに来たの?」
「え?う、うん。そうだけど…」
「ふーん…大丈夫なの?まだ子供なのに」
「ええ!?そ、それを言ったら貴女だって子供じゃない!」
慌ててネプギアは少女に反論する。
「まあ、確かに二人とも俺からしたら子供だけどね」
すると、少女は顔を赤くしながら叫ぶ。
「だ、誰が子供よ!?アタシはいいのよ!だって超強いし。それにもっと強くなって、一日も早く追いつかなきゃいけないしね」
そう語る少女の目は、どこか俺達に似ていた。
俺やネプギアちゃんのように、大事な目標に目指して走る目だ。
「追いつく…って?」
「な、なんでもないわよ!で、アンタ達はなんでクエストなんて?」
「町の人たちを助けて、少しでも女神のシェアを回復するためだよ」
その言葉を聞いて少女は鼻で笑う。
「うわ、優等生発言。アンタ達って真面目なのね」
思いもしなかった言葉にネプギアは驚く。
「えええ?そ、そんな…真面目で何が悪いの!」
むしろ、ネプギアちゃんから真面目さと優しさを取ったらあかんって。
メカオタクしか残らないよ!
「あはは、ごめんごめん!同じ位の子と話すのは久しぶりだから、つい口が軽くなっちゃって」
「そういえば私も…同じくらいの年の女の子と話すのは久しぶりだったな。よく話するのは零夜さんくらいだったし」
「へえ…ねえ、アタシはユニっていうの。あんた達は?」
「私はネプギアだよ。よろしくね、ユニちゃん」
「俺は零夜。轟雷零夜だ」
「ネプギアに零夜ね。それにしても零夜って…ずいぶんとまた凄い服着てるのね…」
やっぱりというか、このロングコートはそれなりに目立つ代物らしい。
「ま、これは俺が師匠から貰ったプレゼントなんだよね。防御も下手な鎧より頑丈だし、気に入ってんだ」
「ふーん…まあいいわ。ねえ、折角だし、これから一緒にクエスト行かない?」
「いいのか?」
「そ。いっつも一人でクエストしてるからさ。たまには他の誰かと一緒に行くのもいいかなって思って」
「…うん、いいかも!一緒に行こう!」
「そうだな。人数が増えると狩りも楽になるし」
クエストが楽に終わるに越したことは無い。
「じゃあ、決まりね」
「そうだな」
ユニがメンバーに加入し、俺はアイエフとコンパを連れてリビートリゾートへと出発した。
――――――――――
ユニちゃんを加えた5人で俺たちはクエストの場所であるリビートリゾートに来た。
ちなみに、俺は少し後ろでシルヴァと会話している。
「なあシルヴァ」
『何かしら、ゼロ?』
「ユニちゃんのことなんだけど…妙な感じがしないか?」
『…ふうん、分かるのね。あの子からの『気配』が』
「ああ。ネプギアちゃんからも感じた『気配』…やっぱりユニちゃんが…?」
そんな話をしていると、目の前にモンスターが出現する。
「へえ…やっぱり水辺だけあって水生系のモンスターが出るんだ」
俺はいつもの様に袖から魔戒剣を取り出し、突撃する。
結果、思ったよりも大した事なかった。
ちなみに、ユニちゃんの戦い方も見たが、俺達とはまた異なる、銃をメインとした戦法を取る。
銃撃だけでなく、近接戦闘も中々の実力。自分で強いと言い切るだけのことはある。
「これで、ラスト!」
俺は魔戒剣をブーメランのように投げ、魔戒剣がモンスターを切り裂いた。
戻ってきた剣を飛んできた勢いのまま鞘に収める。
「中々やるじゃない、零夜」
「まあね」
剣を回転させながらコートの内側に収納する。
「何か…私達の出番ありませんでしたね」
「です…」
「ま、仕方ないわね」
後ろで完全に置いてけぼりなネプギアちゃん達。
しかし…
「おいおい!何ダンジョンのど真ん中でほのぼのしてんじゃねえよ!」
「「え!?きゃああああ!?」」
突然、アイエフとコンパが何者かの攻撃を受けて倒れる。
「アイエフさん!?コンパさん!?」
ネプギアが急いで二人の元に走る。
そして俺達の目の前に現れたのは…
「へっへっへ!ザコ共は先に始末したぜ。後はガキんちょと黒服!テメェらだけだ!」
『来たようね…下っ端』
「ちょ、ちょっと!誰よアイツ!」
ユニが説明を求めてくる。
「下っ端だよ!犯罪組織マジェコンヌに所属してる下っ端!」
「だーかーらー!下っ端って呼ぶな!」
下っ端が叫ぶ。
「マジェコンヌの手先…ネプギア、零夜。あなた達は下がってて。あんなやつ、アタシが倒して見せる!」
「ううん。私だって戦うよ。アイエフさんとコンパさんを傷つけて…許せないから!」
「同感。俺も混ぜてくれよ」
それぞれ、自分の武器を取り出す(俺は魔戒剣を持つが、さすがに鞘からは出さない)。
「ハッ!テメェらごとき、こいつを使えば叩き潰すことなんて…」
ホラー召喚のディスクを取り出すが、下っ端は声が出なかった。
なぜなら、ネプギアの体が光るだけでなく、ユニも同時に光っていた。
「やっぱりか…!」
光が収まり、二人の変身は同時に完了した。
ネプギアは前回と同じだが、ユニの姿は大きく変化している。
黒いレオタードと銀髪のツインドリル、緑の瞳と大きく印象が変わっていた。
「う、嘘だろ!?女神が二人も!?」
二人の女神が現れたことで、下っ端は混乱していた。
――――――――――
結論。女神候補生二人対下っ端一人。
当然というべきか、話にならなかった。
ネプギアの鮮やかな剣技と、ユニの正確無比な射撃に、下っ端は完封負けした。
「くっそ…こうなりゃ!」
下っ端はホラーを召喚したディスクを再び取り出す。
「!まさか、またホラーを!?」
ネプギアは警戒する。
「よっし!こいつらを叩き潰せ!」
下っ端はディスクを叩きつけ、砕いた。
が……………
「……あれ?」
どういうわけか、ディスクの破片からホラーが出現しない。
「な、どうなってんだ!?」
どうやらあいつは知らないらしい。
ホラーが出現できるのは太陽が出てない場所。
このリビートリゾートは日の光を遮る物が無いのだ。
『どうやら、これまでのようね』
俺は魔戒剣を抜いて歩く。
「ネプギアちゃん、ユニちゃん。ちょっとこいつと話してもいいかな?」
「え?い、いいけど…」
「ど、どうぞ…」
俺は下っ端の前に立つ。
「くっそ!どうなってんだ…」
俺は下っ端を投げ飛ばし、首筋に魔戒剣を突きつける。
「な…!」
「いいか。質問に答えろ。お前に拒否権は無い」
まっすぐで冷たい目を見て、下っ端は固まる。
「このディスク…どこで手に入れた?製造場所を言え」
「わ、わかった!」
本気で怯えている辺り、嘘はつかないと判断するが…
「困りますね。勝手にベラベラ話されては」
突然、紅い光が目の前を横切った。
零夜はその方向を振り向くと…
どこか零夜に似た服装だが、全体的に露出の多いデザインの服に、紫髪のポニーテール。
様々なアクセサリーを付けており、手に持っているのは不思議な装飾の施された『筆』。
「アマギ…さま…」
「リンダよ。説明したはずだぞ。そのディスクは光が弱い場所でしか使えぬと」
アマギと呼ばれた女は筆を下っ端に向ける。
「シェアエナジーをほぼ独占した状態でこの体たらく…役に立たぬ手駒は死ぬか、改善して役に立とうとするかのどちらかだ」
「す、すみませんアマギ様!」
必死に謝る下っ端だったが、アマギはその筆を零夜に向ける。
「その服装…その筆…そうか、お前…!」
零夜は魔戒剣を引き抜く。
「れ、零夜さん!どうして魔戒剣を!?」
「ネプギアちゃん、ユニちゃん。悪いけどアイエフ達連れてここから離れろ」
「何言ってるのよ零夜!あんな奴私だけでj「いいから下がってろ!死にたくなければ!」!?」
ユニの言葉を今まで聞いたことの無いような怒声でかき消す零夜。
「ほう…どうやらそれなりに強そうだな」
「あんたを倒せる自身は無いけどな…あんた、腕利きの『魔戒法師』だろ?それも闇に堕ちた、一番ヤバイやつ」
アマギは筆…『魔導筆』を構え、空に紫色の光を放つ。
すると突然、周囲が夜へと変化した。
「結界か…」
ネプギアとユニは、周囲の光景が変わったことに困惑している。
「なに、これ…?」
すると、砕かれたディスクから5体の素体ホラーが出現した。
「な、何あれ!?」
「ホラー!」
アマギは魔導筆を向けると、姿を消す。
「またいずれ会いましょう、銀牙騎士」
「まて!…っ!」
逃げられてしまい、憤る零夜だったが、ホラーはゆっくりとネプギアたちに迫ろうとしている。
『ゼロ!』
シルヴァにうなずき、零夜は魔戒剣を同時に掲げ、2つの円を描く。
召還の陣から出現した絶狼の鎧を装着し、一番近くにいたホラーを銀狼剣で貫いた。
「零夜さん!」
絶狼の姿を見たネプギアはほっとしたように叫ぶが、ユニは突然銀色の鎧を纏った零夜の姿を見て困惑している。
「悪いが、今更素体に手ぇ焼くほど弱くねえ!」
空から4体の素体ホラーが飛んできたが、絶狼はホラー達の前までジャンプし、すれ違い
ざまに2本の剣で交互に切り裂く。
絶狼が着地した瞬間、ホラー達は消滅。結界も解除され、元の昼間の光景に戻った。
――――――――――
変身を解くネプギアとユニ、鎧を解除した零夜。
周囲には妙な空気が漂っていた。
「…ネプギア、アンタ…」
「ユニちゃん…ユニちゃんがラステイションの女神候補生だったんだね!」
ネプギアは目を輝かせる。
この旅の目的は、ゲイムキャラの探索だけでなく、各国の女神候補生と仲間になるのも目的のひとつだった。
「私と一緒に戦ってくれるよね?お姉ちゃんたちを助けて、このゲイムギョウ界を救うた
め…」
「触らないで!」
突然の怒声に、ネプギアは驚く。
「何で…何でアンタが帰ってきたの!?お姉ちゃんじゃなくて、どうしてアンタが!」
「そ…それは…」
突然の言葉に、うまく返せなくなるネプギア。
「3年前…アタシはお姉ちゃんに連れて行ってもらえなかった…アタシが行けば、助けられたかもしれないのに!アンタなんかじゃなくて、アタシだったら!」
「ご……ごめんなさい…確かにあの時、私は何もできなかった…けど、今からでもお姉ちゃんを…」
「うるさい!話しかけないで…もう、二度と話しかけないで!」
ユニはその場から走り去っていった。
「………っ」
「そ……そんな…」
拒絶され、ショックでその場に座り込むネプギア。
彼女の瞳に宿る感情を知り、拳を強く握る零夜。
暖かい日差しが眩しかったが、2人の心には悲しみの吹雪が吹き荒れていた。
――――――――――
次回予告(ナレーション アイエフ)
何か、私達が気絶している間にずいぶんと話が進んだみたいね。
でも、いつまでも置いてけぼりじゃないわよ!
教祖との交渉なら、私に任せなさい♪
Next ZERO『―蒐集―Collection』
お待たせしました、今回から登場した敵、女性魔戒法師のアマギです!
彼女の特徴は、後に零夜達と纏めて投稿する予定ですのでお待ちください。
これからも、よろしくお願いします!