インフィニット・ハンドレッド~武芸の果てに視る者   作:カオスサイン

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EPⅦⅩⅤ「蠢き出す陰謀を止める為にPARTⅢ」

Sideイチカ

「もうやめろ!そんな事は!」

「あっひゃあー!」

「皆から奪ったISコア人格の娘達を早く返して!…」

「アレも全部俺のモノなんだよ!」

捕縛していた筈の馬鹿彦がまたもや逃げ出し、急いで追うと戦闘に入った。

此処であの馬鹿を取り逃がす事になれば何時まで経っても人格コア達を奪還出来ない。

「余所見しててイイのかぁー?!」

「チィッ!?…下がるんだセラフィーノ!」

「う、うん…」

痛みを度外視している戦いを際限無く仕掛けてくる為に何度倒してもキリが無く、奴からコアを取り戻す為にはセラフィーノがコア達に呼びかけてシステムの穴を突くしかない。

だからこそ奴に架け橋である付喪月神のコア人格だけは奪われる訳にはいかないのだ。

「まだ手間取っているのですか?…」

「ああン?!」

「…」

最悪のタイミングだな!…ここで奴が…セリヴィア元教皇までもがお出ましとはな!…

「今から挽回すんだよ!」

「いい加減に聞き飽きました…と言いたい所ですが」

「?」

セリヴィアは馬鹿彦の背後に立ち彼の背に触れると…バチバチ!っと赤黒い奔流が入り込んだ。

かと思うと馬鹿彦の背から白い何かを取り出した。

「ぐっふ!?…て、テメェ…一体何しやがる!?」

「貴方の枷を取り外してあげたに過ぎませんよ。

コレは返して差し上げましょうか」

「!」

セリヴィアはその白い何かを俺達に手渡してくる。

「これ…ISコア人格の子達!…」

「何!?…何のつもりだ?セリヴィア元教皇」

セラフィーノがそう言い、驚くと同時に俺はセリヴィアに問いかける。

「私の目的は「時空移動装置」を再び動かす為のエネルギーの収集。

個々の人格意識があるだけのコアにもう用はありません」

彼女はそう淡々と返答する。

「アンタはもう…」

「…許せない!…」

セリヴィアの返答に対し、俺がキレる前に流石のセラフィーノも人格コア達を馬鹿にされた事が許す事が出来なかったのだろう。

「待つんだセラフィーノ!

今は冷静になって人格コア達を早く元の居場所へと帰す方が最優先だ!」

「!…ごめんなさいイーくん…皆戻ろう!…」

今にも攻撃を仕掛けそうな雰囲気を纏っているが俺が慌てて抑える。

セラフィーノは謝罪し、コア達と話をして彼女達を元の持主の下へと帰してあげた。

「これで私の目的は達成されたも同然!

後は任せましょうか」

「ま、待て!」

俺の静止も虚しく、セリヴィアは姿を消した。

非常に不味い!…今の言葉が真実だとすればセリヴィアはもうタイムマシンを動かせるだけのエネルギーを手に入れた事になる。

早く彼女を止めなければ二つの世界に俺達だけでは恐らく捌き切れないであろう多数のサベージが降り注いでくる事になる。

むっ!

「ヨソミシテイテイイノカァ!」

「なっ!?…」

「イチカさん!?」

先程までとはまた違う様子の馬鹿彦が再び襲いかかってきた。

慌ててEバリアを張るがそれは容易く突破されてしまう。

「一体何が!?…」

「恐らくコア達が元の居場所へ帰って行ったからだと思う…」

「真逆!?…」

「武装のリミッターがカットされているのか!」

セラフィーノの推測通りだとすれば奴が今扱っている武装は全て「零落百夜」の様な人を殺しかねない武器と化しているという事になる。

通りでEバリアを…恐らくNバリアでも防ぎ切れないだろう。

面倒な…だがそれでも奴自身が強化された訳ではない。

人格コアを奪還出来た今、奴に遠慮する必要性は皆無。

ここから反撃だ!

「その通りですわ!」

「助太刀に来たわよ!イチカ!」

「!!?」

コアが戻った事で再び起動する事が出来たオルコット嬢のブルー・ティアーズを筆頭に救援が現れた。

その中には俺のせいもあって今迄意識を失っていたアリナの姿もあったのだった。

 

 

 

 

 

 

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