インフィニット・ハンドレッド~武芸の果てに視る者   作:カオスサイン

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現実世界側の戦い!
ようやく書きたい回が来た!


EPⅧⅩ「全世界を繋げし戦い!そして愛と希望の唄を!PARTⅠ」

~イチカ達がセリヴィア+強化馬鹿を打倒する直前後、現実世界では~

時空移動装置が作動させられてしまったその影響によって急速にヴィタリー、ギリウスの残した人工型サベージは勿論の事、二つの世界の地球を襲い来る野生サベージが活性化してしまう<第四次襲来(フォース・アタック)>が引き起こされ、各地で対応し切れずに少なからず被害を出してしまっていた。

その上、未だサベージ以上に正体や目的の一切が謎に包まれている絶対天敵という人類の第2の敵の存在もある以上、人類にとって予断を許さない状況が続いていた。

 

Side鈴

「ああ、もう!なんて数なのよ!」

「もうしばらくの辛抱だよ鈴!」

「そうですわ!イチカさん達が無事に戻ってくる事を信じて今は私達が成すべき事を!」

「シャルロット、セシリア…ええ…そうね!…なんとか私達でイチカ達の帰る場所を守らないと!…」

私達は互いに励まし合いながら襲い来るサベージや絶対天敵を倒して被害を食い止めていた。

「でももう機体の調子も体力も…!」

連戦続きで流石に皆、機体や体調に支障をきたしてしまっている。

これではいずれ戦線維持も難しくなってしまう。

「鈴、危ない!」

「へっ!?…」

疲弊していた私にサベージが襲いかかってくる。

不味い!?…今攻撃を喰らえばENが…訪れてしまう瞬間に私は目を閉じそうになる。

が…

「無事か?…」

「…箒?!」

私の窮地を救ったのは箒だった。

「あ、ありがとう…でもアンタ…」

「このぐらいしか役に立てる方法が思いつかなかったからな…」

彼女にだけは奴等の砲撃の一撃すらも効かないみたいだけどやはり危険な事なのには変わりはない。

「もう本当に仕方が無いですね箒姉さんは…」

「一人で悩むくらいなら私達を頼れ!

お前も仲間なのだからな!」

「そうだよ!」

「美月…皆…」

美月ちゃんや他の皆の言葉で箒は涙を流していた。

「『!また奴等が来ます!』」

リィの警告で私達は体勢を立て直そうとした。

「グ!?…」

「「?…!」」

急に奴等が呻き声を上げ、動きが鈍くなっていくのを見て私達は一つの結論に行き着いた。

イチカ達がやってくれたんだわ!

恐らく装置を作動させた黒幕の張本人を倒したのだと判断した私達。

「でもまだ油断は出来ませんよ!」

「分かっているわ!」

残存サベージを皆で一気に掃討する。

その直後の事だった。

「はろはろー!皆大丈夫かな?それと鈴ちゃんに伝言とお届け物だよ!」

「私に?」

戦線の隙を見つけて専用ロケットで此方に補給にやって来てくれた束博士が私にそう言いながらコンテナを降下させてきた。

急いでその中を開けてみると入っていたのは…

「コレは!?…」

付喪月神!?なんでコレが!?…

兎に角伝言があるって言っていたわね。

私は機体を操作して拡張領域にあった録画データを再生した。

「『鈴ちゃん、皆!…』」

「音六ちゃん!」

「『このデータが再生されているという事は今の所、君達は無事な様だね』」

「「!」」

音六ちゃん、そして向こうの世界の天才であるシャーロット博士の姿が映し出され私達は事の次第を知る事になる。

「そんな!?…」

どうやら博士の話によるとイチカ達は今も尚あの時空間から戻れなくなってしまっている事を聞かされた。

「『落ち着きたまえ諸君。現在もモニタリングしているイチカ君達のバイタル数値は一定以下を示してはいるがこれ以上の減少は見られない。

恐らく予定外に力を使い過ぎてしまった弊害だろう。

ならば彼等の力を取り戻させる方法はいくらでもあるのさ!』」

「それって!…」

まるで今も此方を覗いているかのように博士は語る。

予定外…明らかにあの時、しつこく追っていったあの馬鹿のせいね…。

「カレンちゃん達の歌声ね!」

「『そう!…だけどあの二人の歌だけではまだ足りない…だからこそもっと彼等を想う人の力が必要だ』」

「という事はひょっとして音六ちゃんや矢千夜ちゃんも!?」

「『うん!…私もやーちゃんも歌いたいの!…イーくん達へ、そしてはーくんにもこの溢れ出す想いを届けたいから!…』」

「…」

「お姉ちゃん…!」

音六ちゃんの決意の言葉に他の皆は驚いていた。

私やラウラは薄々そう感じていた為にあまり驚きはしなかったけど…。

「『という訳で此方は約四時間後を予定に全世界生中継の月面超大型ライブを開催する!』」

「『だから鈴ちゃんにはツクモの事をしばらくの間だけ託すね!…他の皆もどうか頑張って!…』」

その言葉を最後に動画は終わった。

四時間後を目途に世界生ライブかぁ!…向こうの世界でも大人気アイドルやってるカレンちゃんやサクラさん、それにサプライズ出演のモデル・アイドル級に可愛い音六ちゃんに矢千夜ちゃん、そしてこの世界の世界的アイドルであるコメット姉妹による合同ライブ。

確実に数分も経たない内にチケットは即完売なんて事がザラになる筈だ。

「…」

「シャルロット、アンタが今考えている事は私にも分かるわ…だけどそれで良いの?!

こんな私達でも想いを届ける事は出来るわ!

それは戦って居場所を守る事よ!」

「鈴!…そ、そうだよね…!…僕も頑張るよ!」

シャルが何処か暗い表情をしていたので私は一声かける。

想い人に振られた者同士、思う所がありそれをぶつけ合った。

「『第…ええい忘れましたよっ!…敵の接近を確認!』」

「皆行こう!ツクモちゃん…音六ちゃんの代わりだけどよろしくね!」

リィが再び敵の接近を告げ、皆それぞれ補給を終え、一方の私は損傷が酷かった甲龍・改のデータ一式を一時的に音六ちゃんから託された付喪月神に移行させ起動し再び出撃したのだった。

 

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