インフィニット・ハンドレッド~武芸の果てに視る者   作:カオスサイン

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うおお!?この話数で既にお気に入り数が六十件を突破しているだとお!?
ありがとうございます!大変気力になります!



帰還とIS学園入学偏
EPⅠ「帰還と再会の中でPARTⅠ」


「ええどうぞお好きなタイミングで」

この男ビル・ハーヴェイはある野望を糧にタイムマシンを遂に完成させ起動実験を行っていた。

隣で実験を鑑賞する教皇、セリヴィア・ノートルダムパウロ三世の黒き野望を見抜けずに…。

「おお!…タイムマシンの起動実験は成功だ!後は本格的な量のリザーブストーンを掻き集めて起動すれば私の望みが叶う!」

「残念ですがビル・ハーヴェイ貴方の希望は叶わないでしょう…」

「何?グッ!?…き、貴様一体どういうつもりだ!?…」

「私にはその装置が必要なのですよ」

なんとセリヴィアがビルをハンドレッドの銃で「くうっ!?一体何が…ハッそうだ!おーいカレン、そして皆大丈夫か!?」

俺は気が付き立ち上がる。

ってあれ?…今は感じる筈の無い感覚が体を廻る。

「此処は地上なのか?でも俺達は…」

確かにある計画の始動で宇宙へと上がっていた筈なんだ…だけど周りには青い海と砂浜が広がっているだけだった。

「!」

すぐ近くで俺の大切な恋人であるカレンが気を失って倒れていた。

「おいカレン大丈夫か!?…そうだ今すぐ会長達に連絡を!…繋がらないだと!?…」

PDAですぐさま他の皆の無事を確認しようとするが何故か繋がらない。

「うう…」

俺がこの事態に騒いでいるとカレンが目を覚ます。

「カレン!」

「イチカさん?…一体何が?…私達確か宇宙に居た筈ですよね?」

カレンも不思議そうに海を見つめている。

「ああ、それは確かな事なんだが…どうしてなのかPDAが誰にも繋がらないんだ…」

「ええ!?どういう事ですか?」

「うーん…」

俺はここに至る経緯を思い出そうと頭を振り絞った。

~約二時間前、ルナルティア基地~

「宇宙に上がってすぐにサベージが襲ってくるなんてツイてないぜ…」

「だけどあれ程までの強い力を感じたのは初めてだ…気を引き締めろハヤト」

「分かってる!」

あれからはや九年の月日が流れ武芸者育成機関「リトルガーデン」の武芸科二年生となったある日、ワルスラーン社が提唱する武芸者が中心となった宇宙進出計画【ルナルティア計画】が遂に始動し俺達は宇宙へ上がった。

「これがあの人の目指した宇宙か!…」

初めての宇宙は凄く感慨深いものだった。

「イチカさん!兄さんもお待たせしました」

「ハヤト君!イチカ君もしばらく振りね!」

俺の後に宇宙に登ってきたカレンと彼女のアイドルとしてのパートナーである霧島サクラさんが駆け寄ってくる。

「ハヤト君早く一緒に基地内を見て回ろうよ!」

「おうそうだな!という訳だから俺達は一足先に行ってくるぜ!」

ハヤト達はルナルティア基地内探索に一足先に出たようだ。

「イチカさん、カレン達も是非見て回りましょう!あの銀髪娘が来ない今の内に…」

「あー、ああ!…」

凄く良い笑顔を浮かべるカレンだが俺は少しだけ黒い何かを、恐怖を感じた。

宇宙に上がる数日前に俺は意を決して彼女に告白し晴れて恋人同士となった俺達だったがその事実が広まってもどうしても諦めてくれない子が一人いた。

ハヤトの幼馴染であるエミリアさんの妹アリナ・ハーミットその人だった。

早い話が俺に一目惚れしてかなりの頻度でストーカーしてくる子だ。

俺もカレンもこれには非常に困っていた。

「あの子は早くなんとかした方が良いんじゃないですかイチカさん!」

「俺も何度も注意しているんだが中々なあ…今度エミリアさんにも注意する様に言ってみるよ」

「そんなんだからいつまでもカレンは心配でたまらないんです…」

カレンはそっぽを向いて俯いてしまう。

「悪ィあまり強く言えなくてな…」

「…まあそれがイチカさんの良い所でもあるんですけどね」

「はは…」

「さ、早く行きましょう!」

俺はカレンに手を引かれていった。

「チッ!クラウディアがいつまでもお姉ちゃんにキマシ!してたせいでイチカ君が居ないじゃない!」

「あはは…クラウディアもだけどアリナもちょっとは落ち着こうね?」

「ムキッー!お姉ちゃんと違って私はどうしても彼を諦めきれないの!

行ってくる!」

「アリナ!…もう!…私だって諦めきれていないわよ…」

そうエミリアの幼馴染であるハヤトは彼のもう一人の幼馴染である霧島サクラと既に恋仲となってしまっていたのだ。

自身がとある理由で男装していたせいもあってか彼との時間が中々作れなかったせいもあっていつの間にかの事だ。

自分が振られてしまったと自覚して今迄彼に抱いていた想いが行き場を失ったと分かった時は凄く悲しくなった。

だけどいつまでも落ち込んではいられないと彼女は新たな決意をした。

なら大切な人を影から守ろうと…そう思い立ち早々に立ち直る事が出来たのだ。

「ハヤト…!?この感じは!…」

その頃、

「!コイツは不味いぞ!…」

「どうしたんですかイチカさん?」

俺の【ヴァリアント】武芸者としての才が危機を告げてくる。

「来る!…」

「もしかしてサベージが!?」

ウー~!

カレンも事態に気が付いた瞬間、緊急警報<エマージェンシー・コール>が響き渡る。

「司令部に急ごう!」

「はい!」

同じ頃、地上のとある一室ではある実験が行われていた。

「後はリザーブストーンをはめ込めば起動出来る筈なんだ。

今から【時空転移装置】<タイムマシン>の起動実験を開始するが良いかな?」

撃ったのだ。

「貴様も過去に用があるというのか?セリヴィア・ノートルダムパウロ三世!…」

「ええ、ですがもう一つあるのですよ私にはね…」

「何?…」

セリヴィアは笑みを絶やさず淡々と自身の目的をビルに告げる。

「なんだと…そんな馬鹿な事が…私達人類は貴様等の為に存在しているとでもいうのか!?…」

「ええその通りですよ」

「クッ!?…リニス……」

ビルはその言葉を最後にゆっくりと息を引き取った。

「あの世で愛しい人には会えたでしょう…さて、「収穫の時間」です」

セリヴィアはそう言いながらタイムマシンへと手を伸ばしていった。

……

「クッ!?なんて数のサベージだ…」

「これではタイムリミットに間に合わない!…」

俺達は突如ルナルティア基地に押し寄せて来たサベージの大群に手こずってしまっていた。

俺を含める数名は純粋なヴァリアントだからまだ良いのだが他のSE値が少ない一般武芸者や基地タワーの最上階でサベージを基地内に引き付け留めておく為に月面経由で地球上にも生中継されている突発ライブを開いて歌っている二人…カレンとサクラさんは共におよそ一時間という酸素カプセルの活動限界時間がある。

だから早くに決着を着けなければ二人の生命が危険に晒されてしまう。

PiPiッ!

「『ハヤト君にイチカ君聞こえるかな?

たった今しがた別の地点から時空の亀裂が発生したのを観測したんだ』」

シャーロット博士から通信が入りそう告げてきた。

「なんだって!?一体何処からなんです?」

「『ああそれなんだがどうやらタワー付近に開いたみたいでね』」

「それは不味い!カレン達が危ない!」

「でもどうするんだイチカ?あの大群を俺達だけで突破は…」

ハヤトがそう言ってくる。

ああクソッ!援護が欲しい所だが他の者達は皆それぞれ対応していて…

ドヒュウン!

そう思っていた矢先にビームがサベージの大群の一部を焼き払った。

「待たせたな!」

「こっちはあらかた片付いた。そしたらメイメイから通信が入って大急ぎで救援に来たぞ!」

「フリッツ!レイティア!」

「僕等もいるよ!そらっ!」

「そぉれ!」

更に二巴のビームがサベージを散らす。

「エミリア!それにアリナも…」

「か…勘違いしないでよね!私はまだ諦めてなんかいないんだから…」

アリナはぶっきらぼうにそう言ってくる。

「コイツ等は俺達に任せてお前等は早く行け!お姫様を助けに行くんだろ?」

「ああ!…ありがとう!イチカ」

「フリッツ達のおかげで道が開けた!ハヤト共に行こう!」

俺とハヤトは外部武装<アウター>のブースターを全開にし大群に空いた隙間からタワー付近へと急いだ。

その頃、タワー最上階

Sideカレン

「サクラさん…」

タワー付近に突如時空の亀裂が開きサベージがこちらに押し寄せてきているとの情報が入り、私はとても不安になり歌うのをやめそうになりました。

「大丈夫よカレンちゃん、きっと…いいえ絶対にハヤト君達が助けに来てくれるからそれまでの辛抱よ!

だから私達は私達にやれる事を精一杯やるのよ!

といってもあの胡散臭い社長にいいように動かされてる様な気がしてならないんだけどね…」

不安になった私をサクラさんは励ましてくれました。

「そうですよね…私とサクラさんの大切な人を含む皆さんが戦っているのに私だけが此処で諦める訳にはいきませんものね!」

「その調子よカレンちゃん!

私も限界を超えなくちゃいけないわね!」

「私だって負けません!」

ライブが再開されると同時に侵攻を再開したサベージの大群がこちらへ向かって押し寄せてきた。

「キャッ!?」

私とサクラさんのSEで形成されたフィールドにサベージが体当たりしてこようと迫ってきます。

体当たりが当たりフィールドが揺れ僅かに一部が欠けてしまいました。

「大丈夫よ落ち着いて私がすぐに再形成させるから!」

「ええ歌い続けましょう!」

イチカSide

「チィッ!?…フリッツ達が撃ち漏らしたサベージが何体かこっちに来やがってる!」

「けどあの程度の数なら俺達の連携で突破可能だ!ハヤト合わせろ!」

「OK!」

俺は闇切・改弐式の他にもう一つのハンドレッドである『奇跡の聖銃』<ディヴァイン・ブラスター>を<多重展開>デュアルアクトしハヤトに合図を送る。

「3、2、1…今だ!『奇跡描きし閃光弾』<ディヴァインド・シャイニングブラスト>!」

「『E閃光斬』!いっけええー!」

互いの技を合体させ追ってきていたサベージを散らした。

「『急ぎたまえ二人共!サクラ達のフィールドが不安定になってきている!』」

「分かった!あそこには俺達の守りたい大切な人達が居るんだ!」

「そうだ!サベージお前達の好き勝手になんか絶対にさせない!」

サベージの殲滅を確認すると博士からまた緊急通信が入り今度こそタワーへと全速し辿り着いた。

「「イチカさん/ハヤト君!」」

二人共俺達の姿を確認すると安堵していた。

「待たせて悪い!でももう大丈夫だ!」

「サベージは俺達が片付ける!だからお前達は歌い続けてくれ!」

「「分かったわ/分かりました!」」

彼女達の歌声が再び響き渡ってくる。

ああ…とても心地が良い!

この歌が俺達に強い力を与えてくれる。

「「この戦い絶対に負ける訳にはいかない!」」

そこからはもう俺とハヤトの無双という名のサベージ蹂躙が始まった。

「ふいー!」

「これでひとまずは終わった…のか?」

カレン達のライブが終了すると同時にサベージは跡形も無く散っていた。

「どうやらそのようだ…」

「『!?ハヤト君、イチカ君!今すぐに其処から離脱したまえ!

とても大きな時空振動が付近で観測された!』」

またまた緊急通信で博士がとんでもない事を告げてくる。

「何ッ!?だが近くにはまだカレン達が残っているのに!…糞!」

「イチカ!?…ええい俺もいくぞ!」

まだタワー内部に残っているカレン達を救い出す為に俺達は再び駆け出した。

「『しまった!?もう間に合わない!』」

「時空振動、亀裂の発生きます!」

メイメイが告げた通り今迄にない大きな時空の亀裂がタワー付近に発生した。

「う…二人共こっちに来るんだ!」

「キャア!?」

「ちょっと何なのよ!?」

俺達は互いになんとか寄り添い合い手を繋ぐが時空の嵐の凄まじさに今にも手を話しそうになる。

「ああ…ヤバイ!限界だ手を離してくれカレン…」

「嫌です!イチカさんがいなくなったら私…これからどう生きていけば良いのですか?!」

「か、カレン…」

戦いの疲労が重なっていた事で体力に限界がきて遂には手を離しそうになる。

そこに更に追い打ちをかけるように時空の嵐が強さを増してくる。

「う、うわあああー!?」

「イチカさん!キャアアアァー!?」

「「イチカ/カレンちゃん!?」」

時空の亀裂は手を離してしまった俺を追うようにサクラさんに繋いでいた手を離してしまったカレンを吸い込むと時空振動は止まり亀裂も閉じてしまった。

「『な!?…なんて事だ…』」

「『なんで!?なんでイチカが!…』」

「う、嘘だよね?…こんな事って…嫌ああああー!」

「そんな!?…カレン、イチカ…う、うああああー!」

そこには驚愕の表情を浮かべたシャーロット博士と一足先に基地に帰還し偶然この惨状を目にしてしまったアリナと目の前で自分のパートナー、親友を失ったハヤトとサクラの絶叫が響き渡るだけだった。

「…どうやら此方も予想外の事が起こってしまったようですがまあ良いとしましょうか」

一方地上ではセリヴィア・ノートルダムパウロ三世がビル・ハーヴェイから強奪したタイムマシンを再起動し不敵な笑みを浮かべていた。

 

 




予想以上に長くなってしまったので今回はここ迄。
セリヴィアの正体は大体予想出来ていますがこれから原作どうなるんだろう?…
次回こそ束との再会です。
誤字・その他御指摘等ありましたご報告を。
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