インフィニット・ハンドレッド~武芸の果てに視る者 作:カオスサイン
「来たか!もう一人の男性操縦者ぁ!」
「とっとと始めようか」
俺は愚兄の言葉を完全無視し戦闘態勢に入る。
「『残影斬』はっ!」
未だ戦闘態勢を取らずにいた愚兄に一撃入れる。
「んなっ!?テメ…よくもやってくれたな!
もういい俺がテメエをボコボコにしてやる!」
「やってみろよ」
「オラァ!」
逆ギレを起こした愚兄が馬鹿正直な剣道の型で俺に斬り込みを入れてくるが難無く回避する。
だけど奴の単一仕様能力は少しばかり厄介だな…エネルギーの塊である俺のハンドレッドは下手すれば一撃受けただけでも不味い状況に陥りかねない。
奴に能力を使用される前に短期決戦で片を付けなければならないなこれは。
「そういえばお前にはもう一人弟が居たんだってな。
こんな性格の悪い兄貴をもったのが唯一の不幸だな…」
俺は挑発気味に言う。
「フン!凡人は凡人らしくしていればいいのさ!
天武の才と張り合おうだなんて馬鹿な事を考えなければアイツも今頃生きていられたのによ」
愚兄はそう言いながら『零落白夜』の発動準備に入る。
チッ!予測がちょっと間違っていたか。
怒りで我を忘れて単一仕様能力を使うのを忘れてくれてればよかったんだがな…。
「そうか…これでもうアンタとの関係を完全に断ち切れる!…」
俺はそう呟き即座にディヴァイン・ブラスターをデュアルアクトし愚兄に向けて撃った。
「なっ!?…テメエ射撃武装があったのかよ!?…」
「本来なら貴様如きに使うだけでも有り難く思いな。
他人や血の繋がった家族の努力を散々馬鹿にし自身は天武の才に胡座をかいていた貴様の夢も今日迄と思っておくんだな!
『残影一突斬』!」
「ガッ!?…て、テメこの!…」
ディヴァインブラスターを半分の出力で撃ち放ち、イグニッションブーストで接近した俺は残影一突斬で迫るのに対し愚兄は乱雑に雪片・弐型を振り回してくるがそんな見え見え過ぎる攻撃に当たる俺ではない。
残影一突斬が物の見事にヒットし百式のシールドエネルギーを0にした。
「終わりだな自称天才(笑)」
「こ、これは油断しただけだ!」
愚兄は捨て台詞を吐いてアリーナを出て行った。
「凄いよイチカ君!代表候補生のオルコットさんだけでなく秋彦にも勝っちゃうなんて!」
「イチカさんの実力なら当然の事です!」
「はは…」
なんだろうか?凄くデジャヴを感じたんだが…美月とカレンが俺を賞賛していると
「おい貴様!」
愚兄の敗北に納得がいかないのかモップが俺に突っかかってきた。
「なんでしょうか篠ノ之さん?」
俺は目を明後日の方向に泳がせながら対応する。
「イカサマをしただろう!貴様が卑怯な事をしなければ神童といわれた秋彦が負ける筈が無いんだ!」
「「ハア(゜Д゜)?」」
なんでそういう結論になるんだと思いながらも対応する。
「射撃武装に関してはちゃんとISの標準装備だよ。
オルコット嬢の時にはあえて使わなかっただけだ。
俺は元々刀で戦う方が向いているんでね」
「それにイチカさんは代表候補生の金髪ドリ…オルコットさんにも勝ってるんですよ?
天才(笑)の人の攻撃にも全く当たってなんかいませんしね」
「録画されたビデオも観た限り姉さんが言う卑怯な手なんて使ってないけど…」
「グッ!?…その卑怯者の味方をするのか美月!」
「はああの人は…」
一瞬黒くなったカレンと美月の反論にモップはそれでも納得がいかないといったご様子で退散していった。
次は春と愚兄のカードか…。