遊戯王UA   作:akc

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第13話-次元を超えた出会い

草薙遊士

 

・LP2200

・手札0枚

・(モンスター)《剣聖-ライジング・ソード》(ATK2400)(+)(+)

・(魔法・罠)《団結の力》(+)/《ハードヒッター》(+)

 

 

アストラル

 

・LP500

・手札2枚

・(モンスター)《No.39 希望皇ホープ》(ATK2500/ORU1)

・(魔法・罠)《RUM-ヌメロン・フォース》(発動中)

 

 

ダークアストラル

 

・LP1600

・手札1枚

・(モンスター)《CNo.96 ブラック・ストーム》(ATK3500/ORU0)

・(魔法・罠)なし

 

 

「ヌメロン・フォースは、私の場のモンスターエクシーズ1体をランクアップさせる!」

「何だと…?」

「希望皇ホープで、オーバーレイ!!1体のモンスターで、オーバーレイネットワークを再構築!カオス・エクシーズ・チェンジ!!」

 

 

現れろ、CNo.39!希望に輝く魂よ!森羅万象を網羅し、未来を導く力となれ!《希望皇ホープレイ・ヴィクトリー》!

 

 

《CNo.39 希望皇ホープレイ・ヴィクトリー》

エクシーズモンスター

ランク5/光属性/戦士族/攻撃力2800/守備力2500

レベル5モンスター×3

このカードが攻撃する場合、相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠カードを発動できない。また、このカードが「希望皇ホープ」と名のついたモンスターをエクシーズ素材としている場合、以下の効果を得る。

●このカードが相手の表側表示モンスターに攻撃宣言した時、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。ターン終了時まで、その相手モンスターの効果は無効化され、このカードの攻撃力はその相手モンスターの攻撃力分アップする。

 

 

白を基調としたボディに黄色のフレームの希望皇ホープが、腕部、肩部が紅く塗られたホープへと進化を遂げた。色が変わっただけではなく、少しマッシブになったように見える。

 

「このタイミングで、ヌメロン・フォースだとぉ!?」

 

状況がわかっているダークアストラルは、勝利を確信した顔のアストラルと対照的に、苦い顔をしていた。

 

「さらに、ヌメロン・フォースの効果により、エクシーズ召喚に成功した場合、召喚したホープレイ・ヴィクトリー以外のカード効果は、全て無効になる!」

 

 

《CNo.96 ブラック・ストーム》:攻撃力3500→攻撃力1000

 

 

「バトルだ!ホープレイ・ヴィクトリーで、ブラック・ストームを攻撃!」

 

 

ホープ剣・ダブル・ヴィクトリー・スラッシュ!!

 

 

脚部に収納されているソードを2本、それぞれの手で取り出したホープレイ・ヴィクトリーは、「V」の字を描くようにして、それぞれの腕を振りおろし、猟犬のようなブラック・ストームの額(に相当する部位)を切り付けた。

 

そしてホープレイ・ヴィクトリーは一歩下がり、再び「V」の字を描くようにしてブラック・ストームを破壊した。

 

 

「ぐああああああっ!!」

 

 

 

ダークアストラル:LP1600→LP0

 

 

 

先ほどから声を発していなかったMCのグローリーがマイクを拾い上げ、ハウリングを起こすような勢いで実況を再びし始めた。

 

「おおおおおおっ!!!決着だぁぁぁ!!この乱入によって行われたバトルロイヤルデュエルも、ランクアップして現れた、ホープレイ・ヴィクトリーによって決着がついたぁ!」

 

「ふざけんなグローリー!!」

「ひぃっ!?な…なんですか!?」

 

素っ頓狂な声を上げたマイクに対し、怒りを顕に遊士が続けた。

 

「まだ決着はついてねえ!俺はこいつを倒さねえと気が済まねえんだよ!デュエルは続けさせてもらう!」

「君がその気ならば、私は構わない。ヌメロン・フォースの効果は君のフィールドにも及んでいる。装備魔法、団結の力とハードヒッターの効果は無効になっており、ライジング・ソードの攻撃力は2400に戻っている。」

「上等だぜ。俺のフィールドには、ライジング・ソードがいる!!今こそ見せてやるぜ!ライジング・ソードが導く、奇跡のドローを!!」

 

大きく吹き飛ばされて蚊帳の外に居たダークアストラルが、2人の間に割り込んだ。

 

「おい!!お前ら無視してんじゃねえ!」

「無視などしていない。私は今から、ナンバーズを回収させてもらおうと思ったところだ。」

 

アストラルは、先ほどダークアストラルがサニーに対して行ったように、手を前に翳すと、大気が揺れ、横たわるサニーのデュエルディスクの上にあるナンバーズがまたしても独りで宙に浮いた。

 

「サニー!!」

 

血相を変えてクラウドが柵を飛び越えると、それと同時に、ダークアストラルが叫びをあげた。

 

「させるかよ!!くそっ!こうなったら…!!」

 

ダークアストラルが右腕を天に掲げると、曇り空から、雷が3本ほど降り注いだ。

 

「な…なんだ!?」

 

天変地異か、この世の終わりかと思った観客はスタッフの指示など聞くことはなく、出口を求めて一目散に逃げ出そうとする。

 

「きゃあっ!」

「助けてくれ!」

「死にたくない!」

「なんなんだよあれは!?」

 

「ヘッヘッヘッヘッ!!この世をカオスに陥れてやる!アストラル!お前のせいだ!お前が邪魔をしたからだ!」

「そうはいかない!!ナンバーズたちよ!私に力を貸してくれ!!」

 

サニーの元から背反の料理人、ダイヤモンド・クラブ・キング、ゴゴゴゴライアスの3枚のナンバーズがモンスターとして実体化し、ダークアストラルを取り囲んだ。

 

「ナンバーズども!おのれっ!俺を裏切るのか!」

「元々君のカードではない!諦めろ!」

「だったらナンバーズ共々、地獄に送ってやるっ!再び我が元に現れろ!ブラック・ストーム!!」

 

デュエルには敗北したダークアストラルがエクストラデッキからブラック・ストームのカードを取り出し、アストラルに見せると、そのイラスト部分から猟犬のようなブラック・ストームが再び現れた。

 

紫色の雷が降り注ぎ、光が広がっていく中、その様子を立ち尽くした状態で見ている遊士を捉えた天竜崎が声をかけた。

 

「おい!遊士!!何してんだ!あぶねえぞ!」

「逃げるわよ、遊士!!」

 

彼らの声をまるで聞いていない遊士。ユキは確かに、遊士が怒りに燃える瞳で、ブラック・ストームの前に立ちはだかるところを見たのだ。

 

「遊士…」

 

 

「邪魔するなっつってんだろうが!!!!いけぇっ!ライジング・ソード!!」

 

 

「ただのモンスターに、俺は倒せな……!?」

「これは!?」

 

ライジング・ソードが振り下ろした剣の剣先から、光が漏れ、それが徐々に広がっていく。

 

「ライジング・ソード!?ランクアップしたモンスターを、退けるだと!?」

 

ランクアップマジックに興味を持ち、デュエルを観に来ていた黒咲は、周りの客が逃げている中、自分を光が包み込んでいることに気が付いていたのだろうか。

 

広がりつつある光が、遊士、アストラル、ダークアストラルを包み込んだ。

 

「遊士…遊士!!」

「ユキ。ユキーッ!!」

 

数センチに見えた。彼と彼女の手と手が触れあうまでは。しかしその刹那、その距離は数メートル、数キロメートルになったかのように見えたのだ。

 

『見えた。』そう表現したものの、彼らがそれを肉眼で感知することができる瞬間は、一瞬で終わりを告げた。

 

 

 

※※※※※※

 

 

 

太陽の光が眩しい。遊士が意識を取り戻してから、最初に得た感想はそれだった。

 

「…」

 

自分は意識を失っていたはずだが、自分の手が触れているものはベッドではなく、アスファルトの床でもなく、道端に生えている雑草であった。

 

見覚えのない場所に寝ていたことに驚き飛び起きた遊士の脳裏には、様々なことが過り、消えていく。

 

「ここは…どこだ?俺は確か…」

 

 

「君は、ダークアストラルとの戦いの最中に、光に包まれ、飛ばされたのだ。」

 

幸運にも、遊士たちの次元と気温はほぼ同じであり、梅雨時のややジメジメした感じを彼は覚えたのだ。

 

夢の続きを見ているかのような感覚に陥ったのも一瞬、すぐにその声の主がアストラルだということがわかった。彼の目の前で、アストラルは腕組みをして宙を漂っているのだ。

 

「アストラル!!」

「気が付いたか。」

「俺は…ここは…別次元!?……一体どこなんだ!?」

 

 

「エクシーズ次元。」

 

 

「エクシーズ…次元?何言ってんだ?」

「そうか。君は、次元というものについて、知る所はないのか。」

「おい。ふざけたこと言ってんじゃねえ!」

「ふざけてなどいない。この世界は、いくつかの次元に分かれている。君たちは、スタンダード次元というところに住んでおり、我々はエクシーズ次元に住んでいるのだ。」

 

淡々と真顔で話すアストラルに対し、やはり遊士はパッとしない。

 

「どういうことだよ?」

「今私がいった通りだ。この世界は、いくつかの次元に分かれているのだ。」

「はぁ?そんな話信じられる訳ないだろ?」

 

「そうかな…?もう既に君は摩訶不思議な体験をしていると思うが。」

 

アストラルはそう言い、人差し指と中指を目の前に翳すと、その間に《No.39 希望皇ホープ》のカードが現れた。

 

「ナンバーズ…!」

「そうだ。君はもう既に、異次元との接触をしているのだ。」

「クソッ。どうやったら戻れるんだ!?」

 

「この次元には、異次元に行くことのできるいわゆるワープポイントのような場所がいくつかある。そこから…」

 

アストラルの話を遮り、遊士は焦りに満ちた表情で彼に迫った。

 

「だったら!すぐにそこに俺を連れて行ってくれよ!」

「もちろんそのつもりだ。だがその前に、その場所がどこかを調べなければならない。」

 

冷静な物言いのアストラルと、冷静に会話を進めるが、やはり遊士は腑に落ちなかった。彼にとってここに来ることが不本意であるからという理由だけではない。

 

トーナメント一回戦のデュエル中に彼らエクシーズ次元の者たちに乱入されたからである。

 

 

遊士はアストラルとともに、エクシーズ次元の主要都市ハートランドに行き、その大通りを越え、さらに橋を渡り、都心部から少し離れたところにある一軒屋に辿り着いた。

 

「ここは誰の家なんだよ?」

「我々の家だ。」

「九十九って書いてあるじゃねえか表札。」

「心配することはない。」

「ったく…滅茶苦茶心配だよ。」

 

インターホンを鳴らそうとするよりも前に、遊士は後ろから声をかけられた。少年の声がした。

 

「家に何か用………って、アストラル!!!」

「えっ?」

「うおおおお!戻って来たのかアストラル!どうだった!ナンバーズは!見つかったのか!?異次元に行ったんだよな!?お土産は!?レアカードとかねえのか!?」

 

いきなり目をウルウルさせた海老のような特徴的な髪型の少年は、遊士と目を合わせると、沈黙した。

 

「あ…」

 

一般人にはアストラルは見えないという認識をしている彼は、自分のことを変人扱いする人がまた一人増えるという思いが沸き起こったのを感じていた。

 

「いや、これは…と、ところで!!俺の家に、一体何の…」

「俺だってアストラルは見えてるから大丈夫。」

「はっ!?アストラルが見える!?」

「君は相変わらず論理的ではないな。次から次へと質問をし、話題を固定化せず、それではコミュニケーションなど取れるはずがない。」

「うるせえ!!久々に会ったってのに、何だその言い草!ってか、あんた…誰?」

「突然悪いな。俺は草薙遊士。実は俺はこの次元の人じゃねえんだ。」

 

遊士はいきなり核心に触れる話をした。故意に話をしたのが、遊馬が異次元の話を信じられる人かどうかを試したからであることは、言うまでもないだろう。

 

「別次元の?」

「そう。私は、何と呼ばれているかは不明だが、ここではない別次元にナンバーズを求めて行き、そこで彼に出会った。」

「遊士が…ナンバーズを?」

「いや、彼が持っていたのではなく、彼がデュエルトーナメントで戦っていた相手が持っていたのだ。」

 

人のデュエルを妨害したことをどう捉えているのか、遊士は気になった。その後に起こったこと、ここまで来た経緯を、あまりにもアストラルが淡々と説明しているからだ。

 

遊士は九十九家に入れてもらった。玄関をから遊馬の部屋に続く階段に登ろうとすると、居間で遊馬の実姉、九十九明里に会った。

 

「こんにちは。遊馬のお友達……って、背が高いわね。高校生…?」

「あ…ハイ。草薙遊士っていいます。」

「ゆ…ゆっくりしてね。」

 

遊馬の部屋にある円卓を3人が囲み、2人はその場にあぐらをかき、1人は宙に浮き、話をしている。

 

その円卓の上には、地図が広げられており、その地図が世界地図であることはすぐにわかった。いくつかボールペンで書かれた赤い点がある。

 

「別次元に行くっていうのなら、一番近いポイントは…ここだな。」

「ハートランド倉庫か!」

「ハートランド倉庫…?」

「ここからなら、歩いて20分くらいのところ。ハートランド埠頭にある倉庫なんだ。」

「よし、じゃあ行くぜ。大会に戻らなきゃいけねえ!」

 

「待ってくれ遊士!」

 

立ち上がろうとした遊士を、アストラルが腕組みを解いて止めた。

 

「何だよ?俺には時間が…」

 

 

「そこに…別次元から来た誰かがいる。」

 

 

「何でそんな事がわかるんだよ?」

「私は人間ではないからな。」

 

曖昧な説明だが、遊士は目の前で浮いている人型の生命体を前に、何かを言う気にはなれなかった。

 

「けど、そこに誰かいるとしても、別に敵じゃないかもしれないし…デュエルをすれば、わかり合える!かっとビングだ!!」

「かっとビング…?」

「君ならそう言うと思ったよ、遊馬。よし、行こう。陽が暮れる前に!」

 

 

彼らは思いのほか早く、16時30分ごろにハートランド埠頭に着いた。倉庫の前で、遊士が相変わらずややジメジメしており、湿気の髪型への影響を気にして前髪を指で押さえたその瞬間…

 

「…?」

 

この季節にはやや暑いであろうロングコートを着た鋭い瞳の青年が、同時に倉庫のドアに手をかけていたことに3人は気が付いた。

 

 

「お前は!!黒咲隼!!」

 

 

「貴様…CDTで戦っていたデュエリスト!それに…アストラル!?」

 

「お前、アストラルが見えるのか!?ってか、遊士の知り合いなのか!?今日は訳わかんねえことが多すぎて、頭が爆発しそうだぜ!」

「君は…まさか…別次元からやって来た?」

「そうだ。俺も貴様らとダークアストラルのデュエルを観ていた。その時、貴様らのデュエルを観ようと近づき、白い光に包まれ、この次元に飛ばされた。」

 

「そこまでの推測がつくのか。君は、元々あの次元に居たのか?」

「違うな。俺は元々エクシーズ次元に居た。ここは…何次元だ?」

「ここが、エクシーズ次元だが?」

 

アストラルのその声を聞いた黒咲はそれまでの言葉の勢いを失った。合点のいかないことがあるのは、言うまでもない。

 

「バカな。エクシーズ次元は、確かにかつてはこうだった。かつては、ハートランドシティを中心とし、栄えていた。だが…今は…俺たちがいたエクシーズ次元は…」

「え、でも、ここはエクシーズ次元で間違いないよな、アストラル?」

「そうだ。次元とは、世界を包む存在。だからこの次元に、アストラル世界とバリアン世界も存在している。世界はいくつかあったとしても、エクシーズ次元は、これ一つのはずだが…」

 

視線を落とした黒咲は、黙り込んでしまったが、その瞬間に彼の目にデュエルディスクが入ると、すぐに顔を上げた。

 

 

「貴様らにはまだ聞きたいことがある!」

 

 

「何だ?」

「貴様らの使ったカード、ランクアップマジックは、どうやって手に入れた?」

 

「あぁ!あんた、カードコレクターだったのか!でもざぁんねん!ランクアップマジックは、そう簡単に手に入るモンじゃ……」

 

遊馬が得意げにそう言い続けていると、黒咲は目の前で《RUM-レヴォリューション・フォース》を遊馬とアストラルに見せた。夕陽の光がカード面に反射し、美しく輝いている。

 

「ランクアップマジック!?」

「なぜ君がそのカードを持っている!?」

 

「貴様らがどうやって手に入れたのか、全てを話してもらう!俺はエクシーズ次元でこのカードを手に入れた。戦火の中、仲間を救う、取り戻すという思いが、魔法カード、レヴォリューション・フォースを、ランクアップマジックへと変えた!」

 

「戦火の中…?」

 

双方ともがそれぞれの疑問を抱いていると、遊馬が明るい声で切り出した。

 

 

「だったら、デュエルしようぜ!」

 

 

「遊馬!」

「おい!」

 

「俺と、デュエルだと?」

「そうだ!お互いの疑問は、デュエルで解決する!これが鉄則だろ!それに、デュエルをすれば、誰とでもわかり合えるんだ!」

「デュエルをすれば、誰とでもわかり合える…だと?」

 

黒咲の脳裏によみがえったものは、自分の妹が出ているデュエル大会を観ている光景でも、好敵手と握手を交わした光景でもなく、

 

猟犬型のマシンが群れを成して仲間たちに襲い掛かっている、仲間たちをカードにしている凄惨な光景だった。

 

「ああ!デュエルをすれば、みんな仲間なんだ!」

 

 

「黙れっ!!!軽々しくそんな口を叩くな!」

 

「黒咲…」

 

「いいだろう。遊馬と言ったな。貴様のその愚にも付かない考えが、いかにぬるいかを教えてやる!そして貴様らの知っていることを、全て話してもらうぞ!」

「だったら決まりだ!デュエルディスク…セット!!Dゲイザー・セット!」

 

 

ARビジョン…リンク完了

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

 

九十九遊馬:LP4000

黒咲隼  :LP4000

 

 

 

「俺の先攻!(5)俺は、《ゴゴゴゴーレム》を攻撃表示で召喚!(4)」

 

 

《ゴゴゴゴーレム》

効果モンスター

レベル4/地属性/岩石族/攻撃力1800/守備力1500

フィールド上に表側守備表示で存在するこのカードは、1ターンに1度だけ戦闘では破壊されない。

 

 

遊馬の目の前の地面から現れたのは、遊馬のデッキの代表モンスター、《ゴゴゴゴーレム》。攻撃面も守備面も優れているモンスターだ。

 

遊馬はWDCを優勝する腕前のデュエリスト。アストラルが口を出すことではないと、彼はそのデュエルを遊馬の後ろから見ている。

 

「カードを1枚伏せて、ターンエンドだ!(3)」

<遊馬:伏せ1枚 黒咲:伏せなし>

 

「俺のターン!(6)俺は手札から、魔法カード《RR-アライブ》を発動!(5)」

 

 

《RR-アライブ》

通常魔法

 

 

「俺のフィールドにモンスターが存在しない場合、手札からレイド・ラプターズと名の付いたモンスターを特殊召喚することができる!現れろ!《RR-ワイルド・ヴァルチャー》!(4)」

 

 

《RR-ワイルド・ヴァルチャー》

効果モンスター

レベル6/闇属性/鳥獣族/攻撃力1600/守備力2000

①:このカードが召喚・特殊召喚に成功したターンの自分メインフェイズにこのカードをリリースして発動できる。レベルの合計が6になるように、自分の手札・墓地から「RR」モンスター2体を選んで特殊召喚する。

 

 

「すげえ!鳥獣族デッキかぁ!」

「ワイルド・ヴァルチャーの効果発動!このカードをリリースし、手札から、レベルの合計が6になるように、レイド・ラプターズ2体を特殊召喚できる!現れろ!《RR-スカル・イーグル》!」

 

 

《RR-スカル・イーグル》:☆3/攻撃力1000

《RR-スカル・イーグル》:☆3/攻撃力1000

 

 

「そしてこの2体のモンスターをリリースし、《RR-アナザー・ファルコン》をアドバンス召喚!」(1)

 

 

《RR-アナザー・ファルコン》

効果モンスター

レベル7/闇属性/鳥獣族/攻撃力2700/守備力2300

 

 

「うおおお!でけぇ!」

 

犀ほどの巨体を持つ隼が光の中から姿を見せた。漆黒の羽根を持ち、鋭い鉤爪が時より光を放ち、長細い目が、獲物を捕らえている。

 

「《RR-アナザー・ファルコン》の効果発動!アドバンス召喚に成功した時、俺の墓地の同じレベルのレイド・ラプターズ2体を特殊召喚できる!蘇れ、《RR-スカル・イーグル》!」

 

「レベル3のモンスターが2体…来るぞ!遊馬!」

「おうっ!」

 

「2体のスカル・イーグルで、オーバーレイ!」

 

 

全てを見通す大鷲よ、黒き魂の双翼で、立ちはだかる者全てを薙ぎ払え!エクシーズ召喚!ランク3!《RR-デビル・イーグル》!!

 

 

《RR-デビル・イーグル》(小説版)

エクシーズモンスター

ランク3/闇属性/鳥獣族/攻撃力1000/守備力0

レベル3「RR」モンスター×2

「RR-デビル・イーグル」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

①:このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、相手フィールド上の特殊召喚された表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える。この効果は相手ターンでも発動することができる。

 

 

「オーバーレイユニットとなった、《RR-スカル・イーグル》の効果発動!デビル・イーグルの攻撃力を300ポイントアップさせる!」

「なにっ!それが2枚分ってことは…!」

「そうだ。《RR-デビル・イーグル》の攻撃力は、1600にアップする!」

 

 

《RR-デビル・イーグル》:攻撃力1000→攻撃力1600

 

 

「バトルだ!アナザー・ファルコンで、《ゴゴゴゴーレム》を攻撃!」

 

「まずい!ダイレクトアタックを受けちまうぞ、遊馬!」

 

思わず遊士がそう叫んだのに対し、黒咲が被せるようにして言った。

 

「アナザー・ファルコンは、モンスターをバトルで破壊した場合、自分のデッキからレベル4以下のレイド・ラプターズを特殊召喚できる!」

「なにっ!ってことは…」

「そう。このバトルにより、お前のライフは900削られ、3100ポイント。デビル・イーグルの直接攻撃により1500。その後、そのレイド・ラプターズで直接攻撃をすれば…ライフは尽きる!!」

「くそっ!!」

 

 

「戦場でのデュエルをその身に受け、散るがいい!アストラル、遊馬!!」

 

 

(次回に続く)

 




<今日の最強カード>
《No.39 希望皇ホープ》(小説版)
エクシーズモンスター
ランク4/光属性/戦士族/攻撃力2500/守備力2000
レベル4モンスター×2
このカードは「No.」と名の付いたモンスター以外のモンスターとの戦闘では破壊されない。自分または相手のモンスターが戦闘を行う攻撃宣言時またはバトルステップ時に、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。そのモンスターの攻撃を無効にする。


<次回の最強カード>
《RUM-クロス・フォース》
速攻魔法

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