遊戯王UA   作:akc

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みなさまお久しぶりです。akcです。

仕事との両立が難しく、約一年ほど、放置してしまいました。

一時はもう更新もやめようかと思ったのですが、すぴばるさんで書かせていただいた、「遊戯王5D's 本当の支配者」の、バックアップも取り忘れ、全てのデータが消えてしまった無念、そして、本当はあと10話ほどで完結する予定だったことを思い出し、たとえ時間がかかっても、遊戯王UAを納得のいく形にしたいと思って、更新を再開しました。

「遊戯王5D's 本当の支配者」に続く本作、両方とも文学に詳しいわけでもない、表現も稚拙な私の作ったものですが、もし読者の方がいらっしゃいましたら、見守っていただければと思います。よろしくお願いします!!


あ、もし…「遊戯王5D's 本当の支配者」の小説内容を持っている人がいたら…いいなぁ。すみません。俺の仕事です。なんでもありません泣


第21話-遊士vsアリトvsトゥール!三つ巴の戦い!

草薙遊士

 

・LP4000

・手札3枚

・(モンスター)《コマンド・ナイト》(ATK2300)(+)

・(魔法・罠)《竜殺しの剣》(+)

 

 

アリト

 

・LP4000

・手札4枚

・(モンスター)《BK拘束蛮兵リードブロー》(ATK2200)

・(魔法・罠)なし

 

 

トゥール

 

・LP4000

・手札4枚

・(モンスター)《ドラゴンフライ》(ATK1400)

・(魔法・罠)なし

 

 

薄暗い倉庫の中で、正三角形の頂点の位置となるように向かい合って立つ3人。バトルロイヤルルールでの戦いで、次にカードをドローしたのは、トゥールという名の、彼曰く「ヘヴンズ・チルドレン」の一人であった。

 

「フッ。このターンから攻撃が可能となる。いかせてもらうとするかね!私のターン、ドロー!(5)君たちのモンスターはともに私のモンスターの攻撃力を上回っている。様子を探らせてもらおうかな。《ドラゴンフライ》を守備表示に変更し、カードを1枚伏せて、ターンエンド!」(4)

<遊士:伏せなし アリト:伏せなし トゥール:伏せ1枚>

 

「おいおっさん。俺たちの間に入った割には、守備表示かよ!俺のターン、ドロー!(5)いくぜ!俺は手札から、《BKシャドー》を特殊召喚!」

 

 

《BK拘束蛮兵リードブロー》:攻撃力2200→攻撃力3000

 

 

「なにっ!?リードブローの攻撃力が上がった!?他のモンスターの攻撃力を上げて特殊召喚するなんて…」

「シャドーは、自分フィールドのモンスターエクシーズのオーバーレイユニットを1つ取り除いて、特殊召喚することができるモンスターなんだ。そして、リードブローは、オーバーレイユニットが1つ減るごとに、攻撃力が800ポイントアップしていく!」

 

 

《BKシャドー》:攻撃力1800

 

 

「さらに、《BKグラスジョー》を通常召喚!」

 

 

《BKグラスジョー》:攻撃力2000

 

 

「レベル4のくせに、攻撃力2000だと!?」

「ああ。ただしこいつは、攻撃対象となった時、破壊されてしまう弱点があるがな!」

 

「バーニングナックラーが、3体。」

「バトルだ!まずはシャドーで、《ドラゴンフライ》を攻撃だ!」

 

動かずにじっとしている《ドラゴンフライ》の目の前に軽快な動きで近寄り、強烈なアッパーパンチを浴びせ、その場で《ドラゴンフライ》は仰向けになって倒れた。

 

「ぐっ!だが、《ドラゴンフライ》の特殊能力を発動!」

「なに?」

「戦闘で破壊された時、デッキから攻撃力1500以下の風属性モンスター1体を攻撃表示で特殊召喚することができる!出でよ、《ドラゴンフライ》!!」

 

 

《ドラゴンフライ》:攻撃力1400

 

 

「なにっ!?振り出しに戻っちまった!」

 

右手でこめかみを抑え、困惑した表情を見せるアリトを見た遊士は、ため息を混じらせてあえて聞こえるように言い放った。

 

「やれやれ、お前、《ドラゴンフライ》の効果知らなかったのか。」

「知らねえ。」

「彼があきれるのも無理はないな。私も同感だ。自分の使うカード以外のカードにも興味を持つことだな。」

「んだとぉ…?あったま来たぜおっさん!!グラスジョー!続けて《ドラゴンフライ》を攻撃だ!」

 

 

またしても強烈なアッパーカットで、《ドラゴンフライ》は倒された。今回は攻撃表示モンスター同士の戦闘なので、戦闘ダメージが発生する。

 

 

トゥール:LP4000→LP3400

 

 

「私は再び、《ドラゴンフライ》の効果を発動!デッキから3枚目の《ドラゴンフライ》を特殊召喚する!」

 

 

 

《ドラゴンフライ》:攻撃力1400

 

 

 

「へっ!おっさんのデッキにはこれでもう《ドラゴンフライ》はないな!」

「そうだな。攻撃するかね?」

「確かに俺のフィールドには攻撃力3000のリードブローがいるが…リードブローは、《コマンドナイト》を攻撃する!!貫けっ!」

 

 

ライトニング・ファウスト!!

 

 

「俺のモンスター!?うわっ!」

 

 

草薙遊士:LP4000→LP3300

 

 

「リードブローで追撃をしないの!?」

 

驚いて柚子がそう言うと、その横にいた零児が口を開いた。

 

「おそらく、本命が出てくると踏んだのだろう。」

「本命?」

「デュエルモンスターズでは、同じモンスターは最大で3体までしかデッキに入れることはできない。とすると、《ドラゴンフライ》の3体目を倒した場合、トゥールは必ず《ドラゴンフライ》以外の、風属性で攻撃力1500以下のモンスターを特殊召喚する。いや、そうしなければならない。となれば必然的に、彼が《ドラゴンフライ》で召喚したいモンスターを呼ぶことになる。」

 

そこまで解説すると、彼の言おうとしていることが理解できたのか、権現坂が零児に続けた。

 

「なるほど。もしここでアリトがリードブローでドラゴンフライを倒していれば、奴の本命が呼ばれ、フィールドに残ってしまう。だったら、次の遊士のターンで脅威になりかねない攻撃力2300のコマンドナイトを倒しておいたという訳か。」

 

 

「カードを1枚伏せて、ターンエンドだ!」(2)

<遊士:伏せなし アリト:伏せ1枚 トゥール:伏せ1枚>

 

「くそっ。やってくれるじゃねえか。俺のターン!(4)俺は手札から、《切り込み隊長》を召喚!(3)」

 

 

《切り込み隊長》

効果モンスター

レベル3/地属性/戦士族/攻撃力1200/守備力400

このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、相手は表側表示で存在する他の戦士族モンスターを攻撃対象に選択する事はできない。

このカードが召喚に成功した時、手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する事ができる。

 

 

 

「モンスター効果発動!召喚に成功した時、手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚することができる!その効果で、《ならず者傭兵部隊》を特殊召喚する!」

 

 

《ならず者傭兵部隊》:攻撃力1000

 

 

「なんだその汚ねえ連中は…?」

「舐めるなよアリト!こいつの効果は侮れないぜ!だがその前に…装備魔法、《デッド・エッジ》を、《切り込み隊長》に装備!(1)」

 

《切り込み隊長》の所持する剣に紫色のオーラがまとわれ、剣を一振りすると、そのオーラが拡散することがよくわかった。

 

「これは…」

「《切り込み隊長》の攻撃力は、自分から攻撃を仕掛ける場合のみ800ポイントアップし、さらに装備モンスターが相手モンスターをバトルで破壊した場合、同じ種族のモンスターが相手フィールドにいれば、そのモンスターを破壊できる!いくぜ!まずは《切り込み隊長》で、《BKシャドー》に攻撃だ!」

 

 

アリト:LP4000→LP3800

 

 

隊長の所持する剣がシャドーの腹部に深々と突き刺さり、シャドーの撃破に成功する。さらに、《デッド・エッジ》の効果なのか、彼の剣が振られると、そのオーラを受けたリードブローもともに、破壊された。

 

「なにっ!俺のリードブローが!!」

「言ったろ!《デッド・エッジ》の効果だって!モンスターを戦闘で破壊した時、同じ種族のモンスター1体を破壊するんだよ!」

「そして、《ならず者傭兵部隊》で、グラスジョーを攻撃!」

 

ならず者の中にも隊長がいるのか、一人がいくぞ!と声をあげ、6名ほどのならず者傭兵部隊がグラスジョーに向かっていった。

 

「くそっ!」

「へっ!お前はペラペラしゃべりすぎなんだよ。くらえ、直接攻撃だ!」

「ぐはっ!」

 

 

アリト:LP3800→LP2800

 

 

アリトが床にたたきつけられたのを見ると、その様子を見た遊矢が首を傾げた。

 

「あれ…?どうして直接攻撃ができたんだ?」

「巻き戻しだ。」

「巻き戻し?それって、バトル中にモンスターの数が変化した時に、攻撃対象を選びなおす…ヤツ?」

「そう。正確には、戦闘中に相手フィールドのモンスターの数が、カード効果によって変化した場合に起こるものだがな。」

「そうか!」

 

手をたたいたのは零児の解説を受けていた遊矢ではなく、その横にいた権現坂であった。

 

「グラスジョーは攻撃対象となった時に破壊される。グラスジョー自身が破壊されるのも、バトル中の効果破壊か。戦闘によるダメージ計算をした訳ではないということか!」

「その通りだ。」

「あぁ…」

 

「グラスジョーは、カード効果で破壊された場合、俺の墓地からバーニングナックラー1枚を手札に加える!俺はこの効果で、《BKスイッチヒッター》を手札に加える!」(3)

 

「これでバトルは終了するぜ。けど、俺のフィールドの《ならず者傭兵部隊》のモンスター効果を発動!自身をリリースして、フィールドのモンスター1体を破壊!俺が破壊するのは、《ドラゴンフライ》!」

 

蚊帳の外という状況であったトゥールがいきなり自分のモンスターの名前を宣言されたことに、いささか驚いた。

 

「ほぉ…《ドラゴンフライ》を効果で破壊するとは…」

「カードを1枚伏せて、ターンエンドだ!(0)」

<遊士:伏せ1枚 アリト:伏せ1枚 トゥール:伏せ1枚>

 

「私のターン!(5)さて、私もそろそろ戦闘に加えさせてもらえればと思うがね。まずは墓地に存在する風属性モンスター、《ドラゴンフライ》をゲームから除外し、手札から、《シルフィード》を特殊召喚する!(4)」

 

 

《シルフィード》

効果モンスター

レベル4/風属性/天使族/攻撃力1700/守備力700

このカードは通常召喚できない。自分の墓地の風属性モンスター1体をゲームから除外して特殊召喚する。このカードが戦闘によって破壊され墓地に送られた時、相手はランダムに手札を1枚捨てる。

 

 

「あんた見かけによらず、こんなイケメンなモンスター使うんだな。」

「遊士くん。そんな減らず口をたたいていられる場合ではないと思うがね。《ウィングド・ライノ》を召喚!(3)」

 

 

《ウィングド・ライノ》

効果モンスター

レベル4/風属性/獣戦士族/攻撃力1800/守備力500

罠カードが発動した時に発動する事ができる。フィールド上に表側表示で存在するこのカードを持ち主の手札に戻す。

 

 

「そして魔法カード、《サモン・ストーム》を発動!(2)」

 

 

《サモン・ストーム》

通常魔法

800ライフポイントを払って発動する。自分の手札からレベル4以下の風属性モンスターを特殊召喚する。

 

 

「800ライフを支払い、手札からレベル4以下の風属性モンスターを特殊召喚する。出でよ、《ハンター・アウル》!(1)」

 

 

トゥール:LP4000→LP3200

 

 

《ハンター・アウル》:攻撃力1000

 

 

「モンスターが3体か!やるじゃねえかオッサン!」

「君も口の利き方には気を付けた方が良いと思うな、アリトくん!バトル!まずは、《シルフィード》で、《切り込み隊長》を攻撃!」

「おっと!速攻魔法、《グレード・チェンジ》!」

「《グレード・チェンジ》は、装備魔法を墓地に送り、そのモンスターの破壊を防ぐ速攻魔法か。だが、戦闘ダメージを受けてもらう!」

 

 

《グレード・チェンジ》

速攻魔法

相手ターンでのみ発動することができる。自分フィールド上に存在する装備魔法を装備したモンスター1体を選択して発動する。選択したモンスターに装備されている装備魔法を全て破壊し、選択したモンスターはこのターン、戦闘では破壊されない。このカードを発動したターンのエンドフェイズに、自分のデッキから装備魔法を1枚選択し、自分の手札に加えることができる。

 

 

草薙遊士:LP3300→LP2800

 

 

「くそっ!」

「まだだ、私のフィールドには、《ウィングド・ライノ》と、《ハンター・アウル》の攻撃が残っている!この2体の攻撃では、遊士くん。君のライフポイントは削り切れない。ならば…」

 

そこまで言って、少し皺の目立つ顔をアリトに見せ、若干微笑んだかと思うと、アリトを指さした。

 

「君をここで消そう。」

「へっ!やれるもんなら、やってみろ!」

「《ウィングド・ライノ》で、ダイレクトアタック!」

「罠カード発動!《敗者復活のBK(バーニング・ナックラー)》!」

 

攻撃を仕掛けようとした《ウィングド・ライノ》の目の前の大地が割け、そこから轟音とともにリードブローが舞い戻った。

 

「リードブロー!?」

「敗者復活のバーニングナックラーは、相手モンスターの攻撃時、墓地のバーニングナックラー1体を復活させ、強制戦闘を強いる罠カード!引っかかったな、オッサン!」

「《ウィングド・ライノ》のモンスター効果発動!罠カードが発動した時、フィールドのこのカードを、持ち主の手札に戻すことができる!(2)」

 

リードブローが返り討ちに放った拳を《ウィングド・ライノ》は体を捻って見事にかわし、そのまま光の粒となってフィールドを去った。

 

「なにっ!?避けられた!だが、強制戦闘の効果は、お前のフィールドのモンスター全てに及ぶ!《ハンター・アウル》も、リードブローと戦ってもらうぜ!第二ラウンドだ!今度は逃げんじゃねえぞ!」

「《ハンター・アウル》の攻撃力は…」

「説明しなくてもわかってるぜ!《ハンター・アウル》は、フィールドの風属性モンスター1体につき攻撃力が500ポイントアップするんだろ?今、フィールドの風属性モンスターは、そいつ自身と《シルフィード》!つまり、《ハンター・アウル》の攻撃力は2000どまりだ!」

「果たしてそうかな?」

 

 

《ハンター・アウル》:攻撃力2500

 

 

「なにっ!?攻撃力2500!?そうか、遊士!てめえの《切り込み隊長》は、かぜぞ…」

「地属性だ!人のせいにしやがって!」

「う、うっせえ!わ、わかってんだよ!」

 

言い争いをしているうちに、《ハンター・アウル》が手に持っているトライデントのようなものを使い、リードブローを撃破していた。

 

 

アリト:LP2800→LP2500

 

 

「私は速攻魔法、《おそらく、風。》を発動していた。」

 

 

《おそらく、風。》

速攻魔法

自分フィールド上に表側表示で存在する風属性モンスターまたは魚族モンスター1体を選択して発動する。選択したモンスターの攻撃力は500ポイントアップし、相手に戦闘ダメージを与えた場合一度だけ、自分のデッキからカードを1枚ドローする。

 

 

「自分フィールドの風属性モンスターの攻撃力は500ポイントアップし、戦闘ダメージを与えた時、デッキからカードをドローする!」

「何だと!?」

「これで、《ハンター・アウル》の攻撃力は2500になっていたという訳だ。そして、《おそらく、風。》の効果で、デッキからカードを1枚ドローする。」(2)

 

荒野の上に一人の男性が正面を見て佇んでいるイラストの、《おそらく、風。》が発動し終わると同時に、トゥールは1枚カードをドローしていた。

 

「ターンエンドだ。」(2)

<遊士:伏せなし アリト:伏せなし トゥール:伏せ1枚>

 

「俺はこのターンのエンドフェイズに、《グレード・チェンジ》の効果で、デッキから装備魔法を手札に加えるぜ。この、《グレード・ソード》をな!(1)」

 

 

《グレード・ソード》

装備魔法

 

 

半ば話を聞いていないアリト。彼は自分の戦術が躱されてしまったことに動揺しているのか、元々短気なことが災いしてか、トゥールを睨み付けて、カードをドローした。

 

「俺のタァン!(4)だったらお前らに、とっておきを見せてやるぜ!手札から、《BKスイッチヒッター》を召喚!(3)」

 

 

《BKスイッチヒッター》:☆4

 

 

「さらに、魔法カード、《死者蘇生》を使い、墓地からモンスターを特殊召喚!来い、《BKシャドー》!」

「ほう、2体…いや、スイッチヒッターは確か2体分のエクシーズ素材になれるんだったね。3体のモンスターを素材とする、エクシーズ召喚か?」

「そうよオッサン!今更後悔しても、もう遅いぜ。俺は2体分となったスイッチヒッターと、シャドーでオーバーレイ!!3体分のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!!」

 

 

鳴り響け、戦いのゴングよ!流れる星の如くフィールドを駆け巡り、その拳で敵を貫け!《No.105 BK流星のセスタス》!!

 

 

《No.105 BK流星のセスタス》(小説版)

エクシーズモンスター

ランク4/炎属性/戦士族/攻撃力2500/守備力1600

レベル4モンスター×3

このカードは「No.」と名の付いたモンスター以外のモンスターとの戦闘では破壊されない。自分フィールド上の「BK」と名のついたモンスターが相手モンスターと戦闘を行うバトルステップ時にこのカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。その相手モンスターの効果はターン終了時まで無効化され、その自分のモンスターはその戦闘では破壊されず、その戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは代わりに相手が受ける。この効果は相手ターンでも発動できる。

 

 

「これがお前の…オーバーハンドレッド・ナンバーズ!?」

「遊士、気をつけろ!こいつ…厄介な効果を持ってるぞ!」

「へっ。そんくらいでなくちゃな。」

 

「攻撃力2500か。」

「まずはオッサンからだ!さっきのお返し、受けてもらう!ナンバーズはナンバーズでしか倒せない。《ハンター・アウル》には、消えてもらうぜ!」

「そうはいかない。《ハンター・アウル》は、私のフィールドに他の風属性モンスターがいる場合、攻撃対象にはならない。」

「だったらお前からだ。くらえ、《シルフィード》!!」

 

 

トゥール:LP3200→LP2400

 

 

「くっ。だが、《シルフィード》の効果発動!戦闘で破壊された場合、相手の手札をランダムに1枚、墓地に送る。」

 

アリトの持つ手札のうち1枚が点滅した。トゥールがランダムに選んだカードがそれになった訳だが、アリトはためらいもなくそのカードを墓地に送った。

 

「かかったな!そいつの効果を利用させてもらったぜ!」

「何?」

「墓地に送られたのは、速攻魔法《チャンピオン・パンチ》!このカードを墓地から除外することで、俺のバーニングナックラーは、もう一度戦闘を行うことができる!くらえ!!《ハンター・アウル》を攻撃だ!」

 

 

スターダスト・インパクト!!

 

 

「思った以上にしつこいな。ならばこちらも速攻魔法、《ウィンド・ブレス》を発動!風属性モンスター1体を守備表示にし、このターンのバトルによる破壊を無効にする!」

 

 

《ハンター・アウル》:攻撃力1500→守備力900

 

 

流星のセスタスの飛ばした閃光を腕をクロスさせた状態でハンター・アウルは受け切った。

 

「なにっ!?」

「そしてお互いのプレイヤーはバトルフェイズ終了時に、カードをドローする。(3)この場合は全員だ。さあ、遊士くん。君もドローしたまえ。」

「そりゃラッキーだな。ドロー!(2)」

「くそっ。ターンエンドだ。(2)」

<遊士:伏せなし アリト:伏せなし トゥール:伏せなし>

 

「今度は俺の番だ!俺のターン!(3)俺は、装備魔法、《グレード・ソード》、そして《宝玉の剣》を、《切り込み隊長》に装備!(1)」

「攻撃力を合わせて700ポイント上げて、どうしようってんだよ?」

「まあ見てな。《グレード・ソード》は、装備モンスターをリリースしてモンスターをアドバンス召喚する場合、2体分のリリースになる!」

「アドバンス召喚の布石か!」

 

「お前が2体分のエクシーズ素材なら、俺は2体分のリリース素材だぜ!《切り込み隊長》をリリース!」

 

この時は、遊士は大して気にならなかった。彼がリリースを宣言した時、トゥールが不気味な笑みを浮かべていたことなど。

 

 

「来い、《剣聖-ライジング・ソード》!!(0)」

 

 

《剣聖-ライジング・ソード》:攻撃力2400

 

 

「なっ…」

「これは…」

 

褐色の兜と鎧を身に纏い、右手には青いオーラを放つロングソードを構えた戦士が佇む。彼はロングソードを地面と平行になるように持ち、左手は刃に添えられ、精神を集中しているようだ。

 

《ブラック・マジシャン》が杖を振り回すのと…

青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイトドラゴン)》が咆哮するのと…

 

同じはずなのだ。だって目の前にいるのは通常モンスター。しかも攻撃力はその2体より低い。なのにもかかわらず…

 

「なんだよ、これ…この感じ。バリアンが持っているものとは違う…なんだ、これ…」

「こ…これが…このモンスターの力か。」

 

「ピンチをチャンスに変えられるカード。それが、このライジング・ソードだ。墓地に送られた、《宝玉の剣》の効果発動!デッキからカードを1枚ドローする!いくぜ、ビビんなよ?ドローーーッ!!(1)」

 

弧を描いたドローが、またしても遊矢たちには見えていた。

 

「そんな都合良くいいカードが…」

「アリトくん。彼は引くよ。」

「オッサン…何を!?」

 

「俺は装備魔法、《孤毒の剣》を発動!」

「…!?」

 

《孤毒の剣》

装備魔法

自分フィールドのモンスターにのみ装備可能。

①:「孤毒の剣」は自分フィールドに1枚しか表側表示で存在できない。

②:装備モンスターの元々の攻撃力・守備力は、相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時のみ倍になる。

③:自分フィールドに装備モンスター以外のモンスターが存在する場合にこのカードは墓地へ送られる。

 

「こいつは、俺のフィールドに1体のモンスターしかいない場合、そいつに装備できる。装備モンスターが相手モンスターとバトルを行う時、攻撃力を2倍にする!いくぜ、ナンバーズ!!」

 

紫色のオーラを纏い、ライジング・ソードのロングソードが刃の多くついた禍々しい剣へと変わったかと思うと、ライジング・ソードは勢いよく流星のセスタスに飛び掛かった。

 

 

《剣聖-ライジング・ソード》:攻撃力2400→攻撃力4800

 

 

「攻撃力4800…!?」

「くそっ!ナンバーズはナンバーズとのバトルでしか破壊できねえ。流星のセスタスは、破壊されない!」

「ダメージは受けてもらうっつってんだろ!」

 

流星のセスタスは咄嗟に左腕で孤毒の剣を防いだが、その際に小爆発が生じて、アリトは大きく後ろに下がった。

 

「ぐあっ!」

 

 

アリト:LP2500→LP200

 

 

「やりやがったな、俺たちバリアンに楯突くってことがどれほど無謀なことか…教えてやるぜ。」

「教えられるもんなら、教えてみせな。ターンエンド。(0)」

<遊士:伏せなし アリト:伏せなし トゥール:伏せなし>

 

「草薙遊士。君はやはり期待を裏切らないデュエリストのようだな。」

「何だと?おい、おっさん。あんただって、次のターンで、やられるかもしれないんだぜ。殊勝にしてた方が良いんじゃねえか。」

「ハッハッハッ!!!随分とこれは大きく出たな。殊勝にしてた方が…とは。では私も、君たちに面白いものをお見せしよう。」

 

「なに…?」

「面白い…ものだと?」

 

「私のターン!(4)魔法カード、《Heaven's Call》を発動!(3)」

 

 

《Heaven's Call》

通常魔法

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。自分のデッキから、「Heaven」と名の付くカード1枚を自分の手札に加える。

 

 

「ヘヴンズ…コール?」

「デッキから、ヘヴンと名の付いたカードを手札に加える。そして私は手札に加えた、《Heaven's Order》を発動!」

 

倉庫内でデュエルをしているはずだが、ふと屋根の方に目を向けると、大気が渦を巻き始めたのが見えた。夜空がぐちゃぐちゃになっているようである。

 

「これは…何だ。」

 

その渦が徐々に広がっていったかと思うと、遊士の目の前にいたライジング・ソードに触れて、ライジング・ソードが、流星のセスタスに触れて、流星のセスタスが破壊された。さらには、トゥールの目の前にいた、《ハンター・アウル》も同様に…

 

「なっ、おい!!ぐあああああっ!」

「うっ!うわあああああ!!」

 

 

その渦に2人も触れ、足が地を離れたかと思った先、そこからは一瞬であった。彼らには理解ができなかった。今目の前で何が起こり、いや、今自分たちにも何が起こっているのか。ただ、わかったことは一つだけ。

 

 

草薙遊士:LP2800→LP0

アリト :LP200→LP0

 

 

(次回に続く)

 

 

<今日の最強カード>

《Heaven's Call》

通常魔法

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。自分のデッキから、「Heaven」と名の付くカード1枚を自分の手札に加える。

 

 

<次回の最強カード>

《アンブラル・スライム》

効果モンスター

 

 

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