2019年最初の投稿となりました。今年こそ、定期的に新しい話を書いて、話をつなげていきたいと思っています!
新年早々よからぬ風が吹いている回ですが、よろしくお願いします!
それでは、31話をお楽しみください!
草薙遊士
・LP4000
・手札5枚
・(モンスター)なし
・(魔法・罠)なし
アリト
・LP4000
・手札3枚
・(モンスター)《No.79 BK新星のカイザー》(ATK2500)(ORU2)
・(魔法・罠)なし
「いきなりナンバーズか。」
「新星のカイザーの元々の攻撃力は2300だが、持っているオーバーレイユニット1つにつき、100ポイント攻撃力がアップする。よって、新星のカイザーの攻撃力は2500だ。」
「攻撃力2500か。」
遊士は手札の5枚のカードを見つめている。彼は攻撃力の話をされたこともあるだろう、攻撃力で新星のカイザーを上回ることばかり考えていた。
(大丈夫。今の俺には、このカードも、ナンバーズもある。)
ふと彼が思い出したのは、遊矢たちと別れる間際であった。
『これから厳しい戦いになるかもしれない。このカードを君に。』
『え?これ、レアカードだろ?いいのか?』
『私のデッキには入らないからな。』
『ヘイヘイ、アマリモノだったってことか。』
そのような皮肉めいた言葉をかけたものの嬉しかったことは事実だ。だが別に彼は、そのカードをお守りだとは認識していない。
「俺のターン!(6)俺は手札から、《切り込み隊長》を召喚!(5)」
《切り込み隊長》:攻撃力1200
「このモンスターは召喚に成功した時、手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚できる!来い!《コマンド・ナイト》!!」
《切り込み隊長》:攻撃力1200→攻撃力1600
《コマンド・ナイト》:攻撃力1200→攻撃力1600
「攻撃力が上がった?」
「《コマンド・ナイト》の効果だ。自分の戦士族モンスターの攻撃力が400ポイントアップする。さらに手札から装備魔法、《デーモンの斧》!装備モンスターの攻撃力は1000ポイントアップする!」
《コマンド・ナイト》:攻撃力1600→攻撃力2600
そのモンスターは、凛々しい姿の女戦士には似合わない悪魔の顔が象られた斧を構えた。
「攻撃力を上げて来たか。」
そのデュエルを見守るナンバーズクラブの表情は、晴れたものではない。この戦闘の結果が見えているからだ。
「いけっ!《コマンド・ナイト》!!」
斧を振り上げて荒々しく新星のカイザーを攻撃した。新星のカイザーはその左腕で攻撃を受け止めた。その光景を見た遊士は、それが何を意味しているかようやく理解した。
アリト:LP4000→LP3900
「無駄だ!ナンバーズはナンバーズ以外のモンスターとのバトルでは破壊されない!忘れたのかよ?」
「やべっ。まずった。攻撃力を上げるだけじゃ…ダメだった。」
「お前、この前戦った時から思っていたけどよ、お前のデュエルスタイルは、古いんだよ!そんなんじゃ、俺たちにはついてこれねえよ!」
「うっせえ!モンスターに装備魔法つけて攻撃力を上げる戦士族の戦い!それの何がわりぃんだよ?お前だって、戦士族じゃねえか、バーニングナックラーは!」
「そういうバカみたいに熱いだけなのは…意味がねえんだよ。」
「まあいいぜ。このデュエルではっきりするだろうぜ。俺のデュエルスタイルが、お前についていけないものなのかどうか!ターンエンドだ!(3)」
<遊士:伏せなし アリト:伏せなし>
「俺のターン!(4)」
(けど、攻撃力2500の新星のカイザーなら、攻撃力2600のコマンド・ナイトは倒せないはずだ。たとえ新星のカイザーがナンバーズでしか倒せない奴だったとしても、壁モンスターにしかならないぜ。)
「ヘッ!モンスター効果発動!手札のバーニングナックラーをオーバーレイユニットにできる!俺は手札の《BKラビット・パンチャー》をオーバーレイユニットとする!」
《No.79 BK新星のカイザー》:ORU2→ORU3
《No.79 BK新星のカイザー》:攻撃力2500→攻撃力2600
「何!?攻撃力2600!?」
「さらに俺は手札から、《BKシャドー》を通常召喚!(2)」
《BKシャドー》:攻撃力1800
「《切り込み隊長》には、他の戦士族モンスターを攻撃対象にはできなくする効果がある。だったらまずは…シャドーで、《切り込み隊長》を攻撃!」
「ぐっ!」
草薙遊士:LP4000→LP3800
「さらに、新星のカイザーで、《コマンド・ナイト》を攻撃!」
「くそっ!…うわっ!」
草薙遊士:LP3800→LP3700
「やばいキャット!!」
「とどのつまり、ライフは300しか減っていませんけど、モンスター2体が破壊されて、これは不利です!」
「ターンエンドだ。(2)」
<遊士:伏せなし アリト:伏せなし>
「まだまだ!俺のターン!(4)俺のデュエルは、何も戦闘だけじゃねえ!魔法カード、《増援》を発動!」
《増援》
通常魔法
自分のデッキからレベル4以下の戦士族モンスター1体を自分の手札に加える。
「デッキから戦士族モンスター1体を手札に加えるぜ!《ならず者傭兵部隊》を手札に加えて、通常召喚!」
《ならず者傭兵部隊》
効果モンスター
レベル4/地属性/戦士族/攻撃力1000/守備力1000
このカードを生け贄に捧げる。フィールド上のモンスター1体を選択して破壊する。
「なに…コイツは…!」
「もうわかっているよな?このモンスターは自身をリリースすることで、フィールドのモンスター1体を破壊する効果がある。これなら、バトルで破壊できないモンスターだろうと、関係ねえ!いけっ!《ならず者傭兵部隊》!!新星のカイザーを破壊しろ!」
「何…!?」
トゥールを交えて3人でデュエルをした時と同じように、ならず者傭兵部隊が一斉に声を上げ、それぞれの武器を振り上げて、新星のカイザーを破壊しにかかった。
新星のカイザーは、やがて煙に飲まれ姿が見えなくなり、《ならず者傭兵部隊》とともにフィールドから消えた。
「ヘッ!《No.79 BK新星のカイザー》の効果発動!オーバーレイユニットを持つこのカードが破壊された場合、その時持っていたオーバーレイユニットの数まで、墓地のレベル4以下のバーニングナックラーを特殊召喚できる!」
テイク・オーバー・ソウルズ!!
《BKグラスジョー》:☆4/攻撃力2000
《BKスパー》:☆4/攻撃力1200
《BKラビット・パンチャー》:☆3/攻撃力800
「何だと…」
「まずいぜ!相手のフィールドに、BKシャドーも含めれば、モンスターが4体!」
「次のターンに総攻撃を受けたら、ライフが0になるキャット!!」
鉄男とキャッシーがそう言う一方、遊士は冷静に手札を眺めている。
(零児…お前からもらったカード。無駄にはしない。この状況は当然想定済みだ。)
「カードを2枚伏せて、ターンエンド!(1)」
<遊士:伏せ2枚 アリト:伏せなし>
バリアンのつけている仮面の下から、彼の表情が見え隠れする。勝利を確信している訳ではなさそうだったが、どう思っていようと、遊士の取る戦略は一つしかない。
「俺のターン!(3)覚悟はいいな、草薙遊士?スパー!!ダイレクトアタックだ!」
「かかったな!くらえ!罠カード発動!《閃光のバリアーシャイニング・フォース-》!!」
《閃光のバリア-シャイニング・フォース-》
通常罠
相手フィールド上に攻撃表示モンスターが3体以上存在する場合、相手の攻撃宣言時に発動する事ができる。相手フィールド上の攻撃表示モンスターを全て破壊する。
「攻撃表示モンスターが3体以上いる場合、相手フィールド上の攻撃表示モンスターを全て破壊するぜ!」
「なにっ!このタイミングで…シャイニング・フォースだと!?」
スパーが飛び上がって遊士に上空から額に向かってパンチを浴びせようと思ったところで、彼の周囲をバリアが覆った。そのバリアに触れたスパーの拳から、まるで彫刻の作品にひびが入っていくようにして、スパーが破壊され、その背後にいたグラスジョー、ラビット・パンチャー、シャドーも閃光を受け、次々と切り裂かれていった。
遊士のフィールドにモンスターがいないが、一気にアリトのフィールドが空になったことで、鉄男たちの顔も明るくなった。意気消沈していた遊馬の顔も、明るくなった。
「少しはやるじゃねえか、草薙遊士。正直てめえを舐めてたかもな。だが、まだ俺のターンは終わってねえ!グラスジョーの効果発動!カード効果で破壊された時、墓地のバーニングナックラー1体を手札に加える!俺は墓地から、《BKスパー》を手札に加えるぜ!さらに手札から、《BKヘッドギア》を通常召喚!(3)」
《BKヘッドギア》(アニメ版)
効果モンスター
レベル4/炎属性/戦士族/攻撃力1000/守備力1800
フィールド上に表側攻撃表示で存在するこのカードは、1ターンに1度だけ戦闘では破壊されない。
「さらに魔法カード、《バーニングナックル・スピリッツ》を発動!(2)」
《バーニングナックル・スピリッツ》
通常魔法
デッキの一番上のカードを墓地へ送って発動できる。
自分の墓地の「BK」と名のついたモンスター1体を選択して表側守備表示で特殊召喚する。「バーニングナックル・スピリッツ」は1ターンに1枚しか発動できない。
「デッキの一番上のカードを墓地に送り、墓地からバーニングナックラー1体を守備表示で特殊召喚する!デッキの一番上の《ラスト・カウンター》を墓地に送り、蘇れ!《BKシャドー》!!」
《BKシャドー》:守備力1400
「さらに俺は手札から、《BKスパー》を特殊召喚!俺のフィールドにバーニングナックラーがいる場合、特殊召喚できる!(1)」
「なに…モンスターがあっという間に3体だと!?」
「だから言ったろ?お前は俺には…ついてこれねえってなぁ!3体のレベル4バーニングナックラーモンスターで、オーバーレイ!!3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!!」
現れろ、《No.105 BK流星のセスタス》!!
「また来たか、オーバーハンドレッドナンバーズ!!」
「お前の虚勢もここまでだぜ。カードを1枚伏せ、ターンエンド!(0)」
<遊士:伏せ1枚 アリト:伏せ1枚>
「あれは…我々も戦ったナンバーズだ、遊馬!」
「戦闘で受けるダメージを跳ね返す効果があったはず。そうだったよな、アストラル?」
「ああ。」
「戦闘で受けるダメージを跳ね返すだと?」
「そうよ。だからてめえが攻撃力を上げてきても、無意味だってことだ!」
遊士はそこまで言われても、動揺はしなかった。彼は自分のフィールドの伏せカード1枚を一瞥し、カードを引く。
「ドロー!(2)罠カード、《昇華する戦士の魂》を発動!」
《昇華する戦士の魂》
通常罠
?
「墓地の戦士族モンスター1体を、モンスター効果を無効にして特殊召喚できる!蘇れ、《コマンド・ナイト》!」
《コマンド・ナイト》:守備力1900
「さらに手札から、《ビッグ・シールド・ガードナー》を召喚!」(1)
《ビッグ・シールド・ガードナー》:攻撃力100
「いくぜ遊馬!いよいよお前の出番だ!2体のモンスターで、オーバーレイ!!2体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!」
来い、《No.39 希望皇ホープ》!!
遊馬を幾度となく救ってきたエースモンスター、希望皇ホープがフィールドに現れると、彼らは目を光らせた。
「おおお!」
「やったわ、希望皇ホープよ!」
「とどのつまり、遊馬くんのカードを、しっかり使いこなしていますよ!」
「ほぉ。使ってきたか。希望皇ホープを。だがフィールドに立たせるだけなら誰だってできるぜ。レベル4のモンスターを2体用意すりゃいいだけなんだからな。」
「だったら、このホープで、お前の流星のセスタスを倒してやろうか!」
「何…?」
《No.39 希望皇ホープ》:攻撃力2500→攻撃力3300
「攻撃力が上がっただと!?」
「罠カード、《昇華する戦士の魂》で特殊召喚したモンスターを素材としてエクシーズ召喚されたモンスターの攻撃力は800ポイントアップし、攻撃する際、相手モンスターの効果は無効になる!」
「何だと!?モンスター効果を無効に!?」
「いくぜ!希望皇ホープで、流星のセスタスを攻撃!」
ホープ剣・スラッシュ!!
ホープはブーメランのようにして自らの剣を流星のセスタスに投げつけた。セスタスはモンスター効果が無効にされたためか、モノトーンカラーとなり、効果を発動することもできず、その場で真っ二つに切られた。
アリト:LP3900→LP3100
「何っ!?ぐっ…ぐああああっ!」
「カードを1枚伏せて、ターンエンドだ!(0)」
<遊士:伏せ1枚 アリト:伏せ1枚>
アリトは流星のセスタスが破壊された時に出た爆風により吹き飛ばされており、遊士の数メートル先で片膝をついている。
「クッ。」
「もうお休みかい?」
「お前…一つ聞くがよ、ギラグに勝ったのもあって、デュエルには相当な自信があるみてえだが、俺たちに勝てると本気で思ってんのか?」
「当たり前だ。人からどんなに古いといわれようが、何だろうが、勝てるなら文句ねえ。」
「だったらお前に見せてやる。あぁそうだ。遊馬ぁ!!お前も見ておけよ!俺たちバリアンの、真の切り札を!」
バリアンズ・カオス・ドロー!!
紅い閃光と共にドローしたアリトと、その際に発せられた言葉。その2つが遊士に目の前で行われたナッシュとベクターとのデュエルを思い出させた。
「まさか…てめえも!」
「魔法カード、《RUM-七皇の剣》を発動!」
「ザ…セブンス…ワン!?」
「こいつは、俺のモンスター1体をランクアップさせ、カオスナンバーズへと進化させる!」
その説明を聞くと、腕組みをしてみていたアストラルが声を発した。
「バカな!彼のフィールドには、モンスターはいないはず!?」
「だったら、墓地から復活させるまでよ!このカードは、墓地あるいはエクストラデッキからオーバーハンドレッドナンバーズを復活させることができるんだよ!!蘇れ、ランク4、《No.105 BK流星のセスタス》!!」
黒い魔法陣がアリトの目の前に現れ、そこからセスタスが出て来たかと思えば、セスタスはすぐに紅い光となって天空へと昇った。
「さらに、セスタスをエクシーズ素材として、オーバーレイ!!1体のモンスターで、オーバーレイネットワークを再構築!!」
闇を飲み込む混沌を!光を以て、貫くが良い!カオス・エクシーズ・チェンジ!!現れろ、《CNo.105 BK彗星のカエストス》!!
「遂に来たか。お前のカオスオーバーハンドレッドナンバーズ!!」
《CNo.105 BK彗星のカエストス》(小説版)
エクシーズモンスター
ランク5/炎属性/戦士族/攻撃力2800/守備力2000
レベル5モンスター×4
このカードは「No.」と名の付いたモンスター以外のモンスターとの戦闘では破壊されない。このカードが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、破壊したモンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを相手ライフに与える。
また、このカードが「No.105 BK流星のセスタス」をエクシーズ素材としている場合、以下の効果を得る。
●1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、相手フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。選択したモンスターを破壊し、破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。
「だが、攻撃力2800じゃ、ホープは倒せねえ!」
「戦闘だけが…デュエルじゃねえんだろ?カエストスの効果発動!カオスオーバーレイユニットを一つ使って、相手モンスター1体を破壊し、攻撃力分のダメージを与える!」
「何!?」
背中から四方に飛び出ている突起物より、光が集束し、ホープの腹部を貫き、そのまま内臓をえぐり取るかのようにして大きく吹き飛ばし、ホープは遊士の上空で破壊された。
「ぐああああっ!」
「遊士さん!!」
爆風によって遊士も大きく吹き飛ばされた。仰向けになって倒れている遊士を、カエストスは見下ろしている。
草薙遊士:LP3700→LP400
「さぁ、直接攻撃で止めだ!」
「まだだ!!ホープの魂は、俺のエースへと受け継がれる!罠カード発動!《ライジング・アライブ》!」
《ライジング・アライブ》
通常罠
自分フィールド上に存在する戦士族モンスターが相手モンスターの攻撃または相手のカード効果で破壊された時に発動することができる。自分のデッキからレベル5以上の戦士族モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン戦闘またはカード効果では破壊されない。
「俺の戦士族が破壊された時、レベル5以上の戦士族モンスターを守備表示で特殊召喚する!来い、《剣聖-ライジング・ソード》!!」
《剣聖-ライジング・ソード》:守備力2000
「だが、そいつじゃ、俺のモンスターの攻撃は防げねえ!」
「《ライジング・アライブ》で特殊召喚されたモンスターはこのターン、バトルでは破壊されない!」
「なにっ!」
彗星のカエストスの拳から放たれた炎の塊を己の剣で受け止めたライジング・ソードは、そのまま剣の角度を鋭角にすることでその塊の軌道を逸らし、攻撃をかわした。
「ターンエンドだ。(0)」
<遊士:伏せなし アリト:伏せ1枚>
ピンチの再訪に、思わずキャッシーは声をあげる。
「ねぇ、あのライジング・ソードって、どんな効果を持っているの?」
「いや、俺も見たことがねえ。」
「とどのつまり、僕も。」
「何か…凄そう。」
「あれは、通常モンスターだから、効果はないぜ。」
そう言ったのは彼らよりも後ろにいた遊馬であった。その発言に、ナンバーズクラブの面々は目を丸くした。
「ええっ!?」
「マジかよ!?それじゃ、どうやって…」
「そう思うかよお前ら?」
遊士のそのセリフが聞こえると、彼らは揃ってばつが悪い顔をした。しかし遊士は別に眉を寄せている訳ではなかった。
「お前がバリアンズ・カオス・ドローを使ってセブンス・ワンを引き当てたように、俺も、引き当てて見せる!いくぜ!ライジング・ソード!!俺に力を貸してくれ!!」
褐色のオーラを、ライジング・ソードが纏い始めた。続けて遊士がカードをドローしたが、そのドローの軌跡もまた褐色であった。
「何だ…あれ!?」
「とどのつまり、今、はっきり見えましたよね!?」
「遊士さんの…ドローって。」
「そんな偶然がいつまでも続く訳が…」
「俺は手札から、《懸崖の宝札》を発動!(0)」
《懸崖の宝札》
通常魔法
以下の効果の中から可能な限りを適用する。「懸崖の宝札」は1ターンに1枚しか発動できない。
●自分のライフポイントが相手のライフポイントの半分以下の場合、自分のデッキからカードを1枚ドローする。
●自分フィールド上に存在するモンスターの攻撃力の合計が、相手フィールド上に存在するモンスターの攻撃力の合計を下回っている場合、自分のデッキからカードを1枚ドローする。
●自分の手札がこのカード1枚の時にこのカードを発動した場合、自分のデッキからカードを1枚ドローする。
「俺のライフがお前のライフの半分以下で、攻撃力がお前のモンスターより低く、手札がこの1枚のため、カードを3枚ドローだ!!(3)」
「なにっ!?3枚のカードをドローだと!?」
「当然この3枚のドローも、俺に勝利をもたらすぜ!《戦士の生還》を発動!(2)墓地の戦士族モンスター1体を手札に加える!戻ってこい!《ならず者傭兵部隊》!!そしてこいつを、召喚!」
《ならず者傭兵部隊》:攻撃力1000
再び汚らしい格好をしたならず者傭兵部隊がアリトの前に現れた。いまにもその槍で彗星のカエストスの喉仏を突き刺すべくと動き出そうとしている。
「ならず者の効果を、もう1回くらえ!!」
ならず者のうちの1人が先陣を切って長い槍を突き刺そうとすると、カエストスはそれを交わし、後方に出現したワームホールのようなところへと消えてしまった。
「なにっ!?かわされた!?」
ならず者たちがウロウロしていたが、やがて標的を見失ったことを理解し、肩を落とし、力なくその場に座り込んでしまった。
「俺は罠カード、《インテンショナル・リングアウト》を発動した。バーニングナックラーと名の付くモンスターの効果破壊を無効にして、互いのフィールドの全てのモンスターを、それぞれの次のスタンバイフェイズまで除外する!さあ、お前にも消えてもらうぜ、《剣聖-ライジング・ソード》!!」
ワームホールが突如出現し、その後ろから現れたカエストスがライジング・ソードを羽交い締めにして、そのまま2体ともワームホールに消えてしまった。
「ライジング・ソード!!」
「ハハハ!お前の自慢のドローも、そいつがいなけりゃ無意味だぜ!」
「クソッ!」
「さらに、《インテンショナル・リングアウト》には、もう1つ効果がある!自分のエクストラデッキからランク4のモンスターエクシーズ1体を守備表示で特殊召喚する!」
現れろ!No.80!猛りし魂に取りつく、呪縛の鎧!狂装覇王ラプソディ・イン・バーサーク!!
「やばい!ここに来てナンバーズかよ!」
「でも、エクシーズ召喚じゃなければ、とどのつまり、オーバーレイユニットはありませんよ!」
「だけど、ナンバーズはナンバーズでなければ倒せニャい…」
「しかも遊馬。あのカードからは、ドン・サウザンドの力が感じられる。」
「何だって!?じゃあ、アリトは、ドン・サウザンドに…!!」
《No.80 狂装覇王ラプソディ・イン・バーサーク》:守備力1200
「カードを1枚伏せて、ターンエンドだ。(1)」
<遊士:伏せ1枚 アリト:伏せなし>
「俺のターン、ドロー!(1)このスタンバイフェイズに、《インテンショナル・リングアウト》で除外された彗星のカエストスは、フィールドに戻る!!」
《CNo.105 BK彗星のカエストス》:攻撃力2800
「チッ。戻ってきたか。」
「何を伏せているかは知らねえが、これがてめえのラストターンだ!魔法カード、《RUM-バリアンズ・フォース》を発動!《No.80 狂装覇王ラプソディ・イン・バーサーク》をエクシーズ素材として、カオス・エクシーズ・チェンジ!!」
現れろ、CNo.80!!魂を鎮める旋律が、十全たる神の世界を修復する!!我にすがれ!葬装覇王レクイエム・イン・バーサーク!!
「なにっ!?こいつまでカオス化させた!?だが、そいつの攻撃力も0じゃねえか!」
「あぁ。元よりこのモンスターは攻撃ができないナンバーズだ。だが!レクイエム・イン・バーサークの効果発動!カオスオーバーレイユニットを1つ使い、相手フィールドのカード1枚をゲームから除外する。」
力強い拳を放ち、遊士の伏せカードを打ち抜こうとしたが、その瞬間に遊士の伏せカードが開かれた。
「罠カード、《戦線復帰》!!」
《戦線復帰》
通常罠
自分の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。
「墓地のモンスター1体を守備表示で特殊召喚する!蘇れ、《ビッグ・シールド・ガードナー》!!」
《ビッグ・シールド・ガードナー》:守備力2600
「守備力2600だと?そんな壁モンスター、カエストスの拳で打ち砕いてやるぜ!」
「だが残ったレクイエム・イン・バーサークじゃ、俺のライフは0にできねえ!」
「だったら、こうしようか。俺はレクイエム・イン・バーサークの、もう一つの効果発動!このカードを俺のフィールドのモンスターエクシーズに、攻撃力2000ポイントアップの装備カードとして装備することができる!」
《CNo.105 BK彗星のカエストス》:攻撃力2800→攻撃力4800
「攻撃力4800だと!?」
「カエストス!!《ビッグ・シールド・ガードナー》を攻撃!」
コメット・エクスプロージョン!!
カエストスは今度は直接その拳で《ビッグ・シールド・ガードナー》を砕いた。自身の体を隠せるほどの大きさの盾を持ったモンスターであったが、カエストスの前には、紙きれのようなものだったのかもしれない。
「さらに、カエストスは、破壊したモンスターの攻撃力の半分のダメージを相手に与える!くらえっ!遊士!!!」
再びカエストスが拳を前に振ると、拳から出た炎が遊士を襲った。炎に直撃することこそなかったが、爆風を受けた遊士は宙を舞い、一回転してうつ伏せに倒れた。
「ぐうっ!!」
草薙遊士:LP400→LP350
「遊士さん!!」
(ち…ちくしょう。ライジング・ソードが戻ってくるのは、次の俺の…スタンバイフェイズ。スタンバイフェイズは、ドローの後。これじゃ、この状況を打破できるカードは…引けねえのか。ダメなのか。俺は結局、ライジング・ソード頼みだったってことか。)
遊士は公園の砂利を握りしめた。石を握りつぶそうとする程の強い力で、握りしめていた。
(俺、デュエルじゃ負けねえって思ってた。俺一人でも、バリアン七皇も、ヘヴンズ・チルドレンもぶっ飛ばして、ユキを救えるって…思ってた。でも、サシだったら負けねえとか言っておいて、このザマか。俺は…無力なデュエリストだったんだな。
ごめんな、ユキ。)
遊士は目をつぶりかけていた。かすかに、声をあげているナンバーズクラブの面々が見える。
(鉄男、委員長、キャットちゃん、小鳥…そして…遊馬。)
遊馬、そしてアストラルを捉えたその刹那、彼は意識を手放し、同時に白い空間が彼の目の前に広がっていった。
(次回に続く)
<今日の最強カード>
《ならず者傭兵部隊》
効果モンスター
レベル4/地属性/戦士族/攻撃力1000/守備力1000
このカードを生け贄に捧げる。フィールド上のモンスター1体を選択して破壊する。
<次回の最強カード>
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