Ⅳ&零児
・LP4000
・手札(Ⅳ:3枚)(零児:5枚)
・(モンスター)《No.15 ギミック・パペット-ジャイアント・キラー》(ATK1500)(ORU1)
・(魔法・罠)1枚
ヌメロ兄弟
・LP3000
・手札(ハッグ:6枚)(ロウ:0枚)
・(モンスター)《No.51 怪腕のフィニッシュ・ホールド》(ATK2600)(ORU3)
・(魔法・罠)1枚
「怪腕のフィニッシュ・ホールド!?」
「あれが、彼らが持つナンバーズのうち1枚…」
「攻撃力2600か。」
ナンバーズはナンバーズでしか破壊できない。その効果を打ち破ることができる、「ナンバーズ」をハッグが召喚したにもかかわらず、Ⅳと零児は冷静でいる。
ハッグはふとⅣの目の前にある伏せカードに目を向けた。
「そうか。まあいい、バトルだ!《No.51 怪腕のフィニッシュ・ホールド》で、ジャイアント・キラーを攻撃!」
「させるか!罠カード、《ギミック・リバース》を発動!ギミック・パペットが相手からの攻撃対象になった時、攻撃したモンスターの攻撃力と守備力を発動ターンのエンドフェイズまで入れ替える!さらに、攻撃対象となったジャイアント・キラーの攻撃力と守備力を入れ替えることもできる!」
《No.51 怪腕のフィニッシュ・ホールド》:攻撃力2600→攻撃力0
《No.15 ギミック・パペット-ジャイアント・キラー》:攻撃力1500→攻撃力2500
思い切り振りかぶったフィニッシュ・ホールドが、渾身のパンチを打ち込もうとするが、ジャイアント・キラーの目の前で波紋のようなものが広がり、その攻撃は弾かれた。
「これで返り討ちだ!」
「なるほど、そんなカードを伏せていたか。ならば私は手札から速攻魔法、《ナンバーズ・バトル・オーラ》発動!」(5)
《ナンバーズ・バトル・オーラ》
速攻魔法
自分フィールド上に表側表示で存在する「No.」と名の付いたモンスターが相手モンスターと戦闘を行う時にその「No.」と名の付いたモンスターを対象として発動することができる。以下の効果の中から1つを選んで発動する。
●対象モンスターはこのターンのエンドフェイズまで効果では破壊されない。
●対象モンスターの戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0になり、ダメージ計算終了後、自分のデッキからカードを1枚ドローする。
「これで、私はカードを1枚ドローし、フィニッシュ・ホールドから受けるダメージを0にする!(6)」
「なんだと!?」
波紋を受け、その場で大きく吹き飛ばされたフィニッシュ・ホールドだったが、破壊されることなくヌメロ兄弟の目の前に留まった。
「おい、どうして破壊されねえ!?《ナンバーズ・バトル・オーラ》には、モンスターの戦闘破壊を無効にする効果まではないはずだ!」
「フッ。《No.51 怪腕のフィニッシュ・ホールド》は、元々戦闘では破壊されない効果を持っているからだ。そして、フィニッシュ・ホールドのモンスター効果発動!戦闘終了後、オーバーレイユニットを1つ使い、このカードにカウンターを1つ置く!」
《No.51 怪腕のフィニッシュ・ホールド》:ORU3→ORU2/カウンター1
「カウンターが乗っている?」
零児がそう言ったのは、フィニッシュ・ホールドの頭上に「3」という数字が表示され、「2」に減ったからである。
「私はカードを2枚伏せて、ターンエンドだ。(4)」
<Ⅳ&零児:伏せなし ヌメロ兄弟:伏せ3枚>
「私のターン、ドロー!(6)」
「赤馬零児、お前の手並み、見せてもらうぜ。」
零児はⅣのその発言をものともせず、手札を眺め、その視線を目の前のフィールドに移した。
(彼らのフィールドにはフィニッシュ・ホールドと伏せカードが3枚。それに対して我々のフィールドには、ジャイアント・キラーが存在している。ジャイアント・キラーはオーバーレイユニットを1つ使い、フィールドのエクシーズモンスターを全て破壊する効果がある。それを使えば、フィニッシュ・ホールドを破壊することができる。だが、それに気が付かない彼らではないはず。)
彼らなりのポーカーフェイスの作り方なのかは不明だが、ハッグもロウも、何か意味ありげに微笑んでいるだけで、零児からしても何を考えているのかがわからない。
「いずれにせよ、これを使わない手はあるまい!《No.15 ギミック・パペット-ジャイアント・キラー》の効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い、フィールドのエクシーズモンスターを全て破壊し、攻撃力分のダメージを与える!」
デストラクション・キャノン!
「なるほど。そう来たか、ロウ!!」
「うん、いくよ、兄さん!罠カード《ビッグバン・カウンター》!」
《ビッグバン・カウンター》
通常罠
対象を取らない「フィールド上のカードを破壊する効果」が発動した時に発動することができる。その効果を無効にして破壊する。その後、自分フィールド上の全てのカードはエンドフェイズまでカード効果では破壊されない。この効果によって自分フィールド上のカードの破壊を無効にした場合一度だけ、相手に1000ポイントのダメージを与える。
「僕たちのフィールドのカードが破壊される場合それを無効にして破壊し、相手に1000ポイントのダメージを与える!」
ジャイアント・キラーの指先から糸が伸びたが、フィニッシュ・ホールドに巻き付くよりも前にまるで胸部のキャノン砲が暴発するかのようにして自らの体が爆発し、破壊された。
Ⅳ&零児:LP4000→LP3000
「おい、何やってんだ!今のは割とわかりやすい罠だっただろうが!!」
「まずは効果を使ってみないことには始まらない…あの伏せカードがハッタリかもしれない。そう思ったのだがね。」
「御託並べてる場合じゃねえ!俺たちのモンスターがいなくなったんだぞ!申し訳なさそうにするとか…ねえのかよ!?」
完全にジャイアント・キラーが崩れ去り、仲間割れをしていると蔑んだ表情で彼らを見つめるヌメロ兄弟、罵声を浴びせるⅣを目の前に、零児はゆっくりと目を開けた。
「これも計算のうちだ。」
「何っ!?」
「私は永続魔法、《特別雇用の契約書》を発動!(5)」
《特別雇用の契約書》
永続魔法
?
「相手フィールドにモンスターが存在し、自分フィールドにモンスターが存在しない場合に発動できる!私のエクストラデッキからDDと名の付いたモンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する!」
「相手フィールドにのみモンスターがいる状態で発動できる永続魔法だと!?」
出でよ!《DDD 双暁王カリ・ユガ》!!
《DDD 双暁王カリ・ユガ》:攻撃力3500
「何!?攻撃力3500!?それほどのモンスターを、ノーコストで!?」
「もちろん強力なモンスターを使うにはそれ相応のリスクを負わなければならない。《特別雇用の契約書》の効果により、エンドフェイズにはカリ・ユガの攻撃力の半分のダメージを受けることとなる。だが、カリ・ユガの攻撃力は、フィニッシュ・ホールドを上回っている!!バトル!怪腕のフィニッシュ・ホールドを攻撃!」
ツインブレイク・ショット!
カリ・ユガが文字通り目を光らせたかと思えば、その目から電光が放たれ、怪腕のフィニッシュ・ホールドを撃ち抜こうとした。
「おっと、そのダメージは通らんな!罠カード、《ディメンション・ウォール》!戦闘ダメージを無効にし、その数値分の戦闘ダメージを相手に与える!」
《ディメンション・ウォール》
通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。この戦闘によって自分が受ける戦闘ダメージは、かわりに相手が受ける。
「怪腕のフィニッシュ・ホールドの攻撃力は2600ポイント。カリ・ユガは3500ポイント。この戦闘によって発生するダメージは900。その900のダメージを受ければ、君たちのライフは残り2100。そこから《特別雇用の契約書》の効果で1750のダメージを受ければ、君たちのライフは残り350だ!」
「おい、零児!てめえ…格好つけておいて…」
「Ⅳ!案ずることはない!!手札から速攻魔法、《DDポートフォリオ》!(4)」
《DDポートフォリオ》
速攻魔法
?
「このカードは発動後オーバーレイユニットとなり、DDモンスターの下に重ねられる!」
《DDD双暁王カリ・ユガ》:ORU1
「今更オーバーレイユニットを増やしたところで…」
「さらに、カリ・ユガの効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い、フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する!」
デストラクション・ストーム!!
カリ・ユガが右手を振り上げると、フィールド一帯を嵐が包み込み、セットされたヌメロ兄弟のカードと、《特別雇用の契約書》が破壊された。
「だが、フィールドの全ての魔法・罠カードを破壊したとしても、発動された《ディメンション・ウォール》を無効にすることはできないはずだ!」
「《特別雇用の契約書》の効果により、このカードがフィールドを離れた場合、この効果で特殊召喚したモンスターは破壊される!」
嵐が止むと同時に、その場からカリ・ユガも一瞬で消え去った。
「自らが破壊されることを想定した上での攻めか。社長らしくはないな。」
「フッ。これもプラン通りだがな。リスクなしのビジネスなど…ありえん。」
「何とかダメージは受けずに済んだが、それでもお前。フィールドにはモンスターも、魔法・罠カードもないんだぜ。何とか体制を整えねえと。プランとか言っている場合じゃねえ…」
「もちろんだ。私はモンスターを守備表示でセットし、カードを1枚伏せて、ターンエンド!(2)このエンドフェイズに、《DDポートフォリオ》の効果で、カードを1枚ドローする!(3)」
<Ⅳ&零児:伏せ1枚 ヌメロ兄弟:伏せなし>
怪腕のフィニッシュ・ホールドを前に、零児は伏せカードとモンスターで布陣を固めたが、それでは心配だと言わんばかりにⅣがため息をついた。
(すました顔してやがるがよ…ホントに大丈夫なのかこいつは?)
「じゃあ僕の番だね、ドロー!(1)《No.51 怪腕のフィニッシュ・ホールド》で、守備表示のモンスターを攻撃!」
裏側守備表示モンスター:《DDリリス》
「怪腕のフィニッシュ・ホールドの効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い、このカードにカウンターを1つ置く!」
《No.51 怪腕のフィニッシュ・ホールド》:ORU2→ORU1/カウンター2
2つ目のカウンターが置かれ、フィニッシュ・ホールドの頭上の「2」という数字が点点滅し、今度は「1」に減った。
「おい零児!またモンスターがやられたじゃねえか!」
興奮してⅣがそう叫んだが、零児の視線はフィニッシュ・ホールドの真上に注がれ、そして彼は呟いた。
「カウンターが乗っているにも関わらず、数字が減っている。」
「あ!?そんなこと…」
「不思議だとは思わないか?」
「んなもん…カウントダウンなんじゃねえのか!?」
(カウントダウンか…だとすると…)
「僕は速攻魔法、《ドロー・プライズ》を発動!このターンの通常召喚・特殊召喚を放棄し、モンスターがバトルで相手モンスターを破壊した時、カードを2枚ドローする!(2)そしてカードを2枚伏せて、ターンエンド!(0)」
<Ⅳ&零児:伏せ1枚 ヌメロ兄弟:伏せ2枚>
「じゃあいくぜ、俺のターン!(4)俺は手札から、《ギミック・サーチ》を発動!」
《ギミック・サーチ》
通常魔法
「ギミック・サーチ」は1ターンに1枚しか発動できない。自分の墓地に存在する「ギミック・パペット」と名の付いたモンスター2体を除外して発動する。自分のデッキから、「ギミック・パペット」と名の付いたモンスター1体を自分の手札に加える。
「俺は墓地の《ギミック・パペット-ギア・チェンジャー》と《ギミック・パペット-マグネ・ドール》を除外し、デッキから《ギミック・パペット-ナイトメア》を手札に加える!」
「ナイトメア…?」
零児が思わずそう呟いたことに応えるようにして、Ⅳはしたり顔で言った。
「こいつは、俺のフィールドのモンスターエクシーズ1体をリリースして、手札から特殊召喚ができ、1体で2体分のエクシーズ素材とすることができる!」
「…でも、君のフィールドには何もモンスターはいないようだけどね。」
「ロウっつったか!安心しろ!すぐに用意してやるぜ!手札から魔法カード、《ジャンク・パペット》を発動!」(3)
《ジャンク・パペット》
通常魔法
自分の墓地の「ギミック・パペット」と名のついたモンスター1体を選択して発動できる。選択したモンスターを特殊召喚する。「ジャンク・パペット」は1ターンに1枚しか発動できない。
「この効果で、墓地のギミック・パペット1体を特殊召喚できる!蘇れ、《No.15 ギミック・パペット-ジャイアント・キラー》!!」
《No.15 ギミック・パペット-ジャイアント・キラー》:守備力2500
「なるほど。それでナイトメアを特殊召喚し、2体分のエクシーズ素材として、新たなギミック・パペットをエクシーズ召喚。そのモンスターで我々の怪腕のフィニッシュ・ホールド越しに戦闘ダメージを与えようというのか。」
ハッグがわかりやすい程に、怪腕のフィニッシュ・ホールドに目を向けている。零児はその視線、そして彼の薄気味悪い笑みに気が付き、怪腕のフィニッシュ・ホールドの真上にあるカウントを思い出し、危機感を覚えた。
「フォウ!!彼らの狙いは……!!」
「うるせえ!黙ってみてろ!俺にも俺の、プランってもんがあるんだよ!」
「君の…プラン…」
Ⅳは後ろを振り向き、Ⅴと目を合わせ、お互い一度頷いた。
「俺は手札から、《RUM-アージェント・カオス・フォース》を発動!(2)」
「何!?アージェント・カオス・フォース!?」
「こいつは、ランク5以上のモンスターエクシーズを進化させ、カオス化させる!……ぐっ!」
彼の腕にある紋章が鼓動し、Ⅳは一瞬顔を歪めるが、間髪入れずエクシーズ召喚を続ける。
「ランク8の《No.15 ギミック・パペット-ジャイアント・キラー》で、オーバーレイ!!1体のモンスターで、オーバーレイネットワークを再構築!カオス・エクシーズ・チェンジ!!」
現れろ、CNo.15!人類の英知の結晶が、運命の糸を断ち切る使者を呼ぶ!ギミック・パペット-シリアル・キラー!!
ジャイアント・キラーが漆黒の体であったのに対し、カオス化したシリアル・キラーは黄色を基調とした色の体だが、人間の肌により近い色であるためか、どことなく不気味さを覚える。
「これは…」
「シリアル・キラー。」
《CNo.15 ギミック・パペット-シリアル・キラー》(小説版)
エクシーズモンスター
ランク9/闇属性/機械族/攻撃力2500/守備力1500
レベル9モンスター×3
このカードは「No.」と名の付いたモンスター以外のモンスターとの戦闘では破壊されない。「No.15 ギミック・パペット-ジャイアント・キラー」をエクシーズ素材としている場合、このカードは以下の効果を得る。
●1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、相手フィールド上のカード1枚を選択して発動できる。選択したカードを破壊する。破壊したカードがモンスターだった場合、さらにそのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。
「俺は、ギミック・パペット-シリアル・キラーの効果を発動!カオスオーバーレイユニットを1つ使い、フィールドのカード1枚を破壊し、それがモンスターだった場合、その攻撃力分のダメージを相手に与える!」
エクスターミネーション・スラッシャー!!
シリアル・キラーの腹部から丸鋸が4つほど飛び出し、怪腕のフィニッシュ・ホールドを四方からの攻撃で切り裂いた。
「うああああっ!」
「ロウ!……貴様っ!」
ヌメロ兄弟:LP3000→LP400
零児はその視線をⅣに向け、同時に腕組みを解いた。
「君は…これを狙って?」
「当たり前だ。奴のモンスターはバトルする度にカウンターが乗る。そして次に3つ目のカウンターが乗り、何かしらの効果が発動される。それくらいがわからねえ俺じゃねえよ。」
「ほぉ、私は少し君を見くびっていたようだ。」
「資料を漁った、とか言ってたな。どうせ極東のイカサマチャンピオンだと思っていたんだろ?てめえがどういう経緯で社長になったのかなんて知らねえが、俺だってな、守らなきゃいけねえモンがあるんだよ!」
「兄様…」
「Ⅳ。」
「さあ、これでフィナーレだ!シリアル・キラー!奴らに止めをさせ!ダイレクトアタック!」
ジェノサイド・ガトリング・バースト!
口からガトリングの砲身が見えたかと思うと、すぐに集中砲火が放たれ、その場で片膝をついているロウが狙われた。すぐさま煙が立っていき、ロウとその後方にいたハッグの姿は見えなくなった。
「やったぜ。」
「…」
ヌメロ兄弟:LP400→LP3000
「何!?」
「ライフが回復しているだと!?」
さらに煙がはけると、ヌメロ兄弟の後ろには、オーバーレイユニットこそないが、先ほどエクスターミネーション・スラッシャーで切り刻まれたはずの怪腕のフィニッシュ・ホールドが存在している。
「フィニッシュ・ホールド!何でそいつまで!?」
「残念だけど、そんな攻撃は通らないよ。僕は罠カード、《ルインズ・リバイバル》を発動した。この罠カードは、このターンに受けた戦闘ダメージ、効果ダメージの合計分のライフを回復し、回復した数値以下の攻撃力を持つモンスターを僕の墓地から復活させる罠カード。これで僕たちのライフは元通りの3000で、受けたダメージ2600の攻撃力を持つ怪腕のフィニッシュ・ホールドを特殊召喚したということさ。」
「チッ。無駄打ちか。」
「いいや、無駄ではない。そのまま攻撃していれば、それこそ奴らの思惑通りだった訳だ!この一撃は無駄ではない!」
「僕は君のターンが終わる前に、もう1枚罠カードを発動させてもらおうかな。罠カード、《ルインズ・パイル》!」
《ルインズ・パイル》
通常罠
?
「僕のフィールドに墓地から蘇ったモンスターがいる場合、僕の墓地の同名モンスター3体一組を、特殊召喚する!蘇れ、《ルインズ・スライム》!」
《ルインズ・スライム》:守備力1500
「まさか…また。」
「クッ…カードを1枚伏せて、ターンエンド!(1)」
<Ⅳ&零児:伏せ2枚 ヌメロ兄弟:伏せなし>
「そのまさかだよ。さあ、兄さん!」
「フッ。いかせてもらおう!私のターン!(5)私は、フィールドの3体の《ルインズ・スライム》で、オーバーレイ!3体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!」
語り継がれし力に宿る、黒き影!全てを見通す、戦慄の権化となれ!《No.75 惑乱のゴシップ・シャドー》!
《No.75 惑乱のゴシップ・シャドー》(小説版)
エクシーズモンスター
ランク3/風属性/魔法使い族/攻撃力1000/守備力2600
レベル3モンスター×2体以上
このカード名の➂の効果は1ターンに1度しか使用できない。
➀:このカードは「No.」と名の付いたモンスター以外のモンスターとの戦闘では破壊されない。
➁:1ターンに1度、相手モンスターの効果が発動した時、このカードのエクシーズ素材を2つ取り除いて発動できる。その効果は「お互いのプレイヤーは、それぞれデッキから1枚ドローする」となる。
➂:このカード以外の自分フィールドの「No.」と名の付いたエクシーズモンスター1体を対象として発動できる。このカードをそのモンスターの下に重ねてエクシーズ素材とする(このカードがエクシーズ素材を持っている場合、それらも全て重ねてエクシーズ素材とする)。
「2枚目のナンバーズ!?」
「やはり、弟が素材を用意し、兄がナンバーズを使うという流れか!」
「今頃わかってももう遅い。そろそろ終わりにしよう。私は手札から魔法カード、《ナンバーズ・エディター》を発動!」
《ナンバーズ・エディター》
装備魔法
?
「このカードを装備したナンバーズの攻撃力と守備力を入れ替えることができる。これで、ゴシップ・シャドーの攻撃力が2600となる!」(4)
《No.75 惑乱のゴシップ・シャドー》:攻撃力1000→攻撃力2600/守備力2600→守備力1000
「バトル!まずは怪腕のフィニッシュ・ホールドで、シリアル・キラーを攻撃!」
大きく振りかぶって出された渾身のストレートにより、シリアル・キラーは粉々に砕け散った。
「ぐっ!」
Ⅳ&零児:LP3000→LP2900
「さらに、ゴシップ・シャドーで、ダイレクトアタック!」
グルーム・ストリーム!!
誰かの嘲笑や叫び声が聞こえる渦のような波動を繰り出した。Ⅳの脳裏には直接響いたようであり、その場で耳を塞いでかがんでしまった。
「くっ!う…るせえ攻撃だ!」
Ⅳ&零児:LP2900→LP300
「バトルフェイズは終了する。だがそろそろ終わりにしよう!私はメインフェイズ2に、手札から魔法カード、《ルインズ・レート》を発動!」
《ルインズ・レート》
通常魔法
このカードはメインフェイズ2に発動することができる。攻撃力1000以下のモンスター1体を手札から墓地に送って発動する。相手の手札を確認し、その中に攻撃力1000以下のモンスターがあった場合、そのモンスターを墓地に送り、お互いにデッキからカードを1枚ドローする。その後、自分の手札からモンスターカード1枚を相手に見せ、そのモンスターの攻撃力を上回るモンスターが相手の手札になかった場合、相手に1000ポイントのダメージを与える。自分の手札にモンスターカードがなかった場合、自分は1000ポイントのダメージを受ける。
「お互いに手札の攻撃力1000以下のモンスターを捨てる!私は手札から、《ルインズ・ガーゴイル》を捨てる!さあ、Ⅳ!手札の《ギミック・パペット-ナイトメア》を墓地に送れ!」
「チッ。」
「その後、お互いに1枚ドロー!(3)」
「いいぜ、ドロー!(1)」
「そして、私の手札の《ルインズ・ゴーレム》を相手に見せる。今見せた《ルインズ・ゴーレム》よりも高い攻撃力を持つモンスターを相手が持っていなければ、1000ポイントのダメージを与える!」
「《ルインズ・ゴーレム》の攻撃力は、2300!?俺の手札には…《ギミック・パペット-デーモンズ・フェイス》しかねえ。攻撃力1000だ。」
「フッ。これで終幕のようだな!くらえ!」
「そうはいかねえ!《ギミック・パペット-デーモンズ・フェイス》の効果発動!こいつは相手からダメージを受ける時、手札から表側守備表示で特殊召喚できる!そしてそのダメージを無効にする!」
今引いたカードをそのままプレイするⅣに、運の良さを感じたハッグであったが、それも想定内と言わんばかりに彼は手を伸ばしてカード効果の発動を宣言した。
「私は、《No.75 惑乱のゴシップ・シャドー》の効果発動!オーバーレイユニットを2つ使い、モンスター効果が発動された時、その効果を、お互いに1枚ずつドローする効果に書き換える!」
《No.75 惑乱のゴシップ・シャドー》:ORU3→ORU1
エフェクト・エディット!
「な…に…!?カード効果の、書き換え…だと!?」
デーモンズ・フェイスがフィールドに現れようとしたが、その姿はフィールドから消え、《ルインズ・レート》で発生した紫色のオーラがⅣに向かう。
「くそっ…」
「今度こそ終わりだ!」
Ⅳが顔を下に向けかけたその瞬間、彼の右に出て来た零児がデュエルディスクのアクティベートスイッチを押したのが見えた。
「罠カード、《供託手続の契約書》を発動!」
《供託手続の契約書》
永続罠
?
「相手のモンスター効果が発動した時に発動することができる!発動後2回目の自分のスタンバイフェイズまで、我々が受ける全ての効果ダメージを無効にする!」
「なにっ!?」
「零児…お前…」
「Ⅳ。何を驚いている。我々はチームだ。負ける訳にはいかない、そうだろう?」
「ヘッ。ドヤ顔で当たり前なことを…言ってんじゃねえぞ!!」
(次回に続く)
<今日の最強カード>
《特別雇用の契約書》
永続魔法
相手フィールド上にモンスターが存在し、自分フィールド上にモンスターが存在しない場合に発動することができる。自分のエクストラデッキから「DDD」と名の付いたモンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、自分はモンスターを召喚・特殊召喚することはできない。この効果で特殊召喚したモンスターがフィールドを離れた時、このカードを破壊する。このカードがフィールドを離れた時、この効果で特殊召喚したモンスターを破壊する。また、自分のエンドフェイズに発動する。この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力の半分のダメージを受ける。
<次回の最強カード>
《No.75 惑乱のゴシップ・シャドー》(小説版)
エクシーズモンスター
ランク3/風属性/魔法使い族/攻撃力1000/守備力2600
レベル3モンスター×2体以上
このカード名の➂の効果は1ターンに1度しか使用できない。
➀:このカードは「No.」と名の付いたモンスター以外のモンスターとの戦闘では破壊されない。
➁:1ターンに1度、相手モンスターの効果が発動した時、このカードのエクシーズ素材を2つ取り除いて発動できる。その効果は「お互いのプレイヤーは、それぞれデッキから1枚ドローする」となる。
➂:このカード以外の自分フィールドの「No.」と名の付いたエクシーズモンスター1体を対象として発動できる。このカードをそのモンスターの下に重ねてエクシーズ素材とする(このカードがエクシーズ素材を持っている場合、それらも全て重ねてエクシーズ素材とする)。