遊戯王UA   作:akc

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第38話-三兄弟最終戦!Ⅴvsムジョウ

「零児とはまだ連絡が取れないのか!?」

「ああ。」

「大丈夫よ遊矢。赤馬零児が、そう簡単にやられる訳がないじゃない。」

「そりゃそうかもしれないけど!!」

 

遊矢たちが遊士と別れてから5日ほどが経過していた。彼らの目の前にあるのは、畑のようである。畑のよう…そう言えるのは、もちろん畑ではないからである。畑には、農作物がなっているものだが、目の前に広がっているのはそんなのどかな光景ではない。まるで建っていた多くのビルが全て崩れ去ってしまったかのような、そんな印象を受ける、コンクリートや瓦礫が無数に広がり、平らになっているから、畑のように見えているのである。

 

人気もないその荒涼とした場所に遊矢、権現坂、柚子が佇んでいるのにはもちろん理由があった。そこが、彼らにとっては目的地であったからである。

 

「ここが…前線基地だというのは、本当なのか?」

「どうやら、間違いないみたいよ。それは。残念だけど。」

 

遊士たちは手分けをして前線基地にいるデュエリストたちに何があったのかを聞くことにしていたのだが、零児が聞いた情報の中に、「紅く光った空から、光が降り注ぎ、基地がその光によって半壊してしまった」という抽象的なものがあり、空が異常なほど紅く光っていたことや、バリアンズ・フォースの雨が降っていたことを根拠に、零児は前線基地を崩壊させた元凶を突き止めることを決めたのだ。

 

「早く仲間の力を借りて、融合次元に行くつもりだったのだがな。」

「そうだけど、零児は…緑道にある前線基地の一つに向かったっきり帰ってこないよ。」

「待っててとは言われたけど…」

「うむ。」

 

どうすれば良いか迷っている2人に対し、遊矢は頭を両手でかきむしってから言った。

 

「あぁ、もう!じれったい!俺たちもそこにいくぞ!最後に零児の行方がわからなくなった場所を探して、行くんだ!」

「お、おい、遊矢!」

「ちょっと待ちなさいよ~!!」

 

 

------

 

 

アリトとの戦いを終えた後、遊士は遊馬の家に居候させてもらうこととなり、仲間として力を借りた遊馬たちとともに、バリアンとヘヴンズと戦う決意をした。

 

家から目と鼻の先にある公園のベンチで遊士と遊馬は今後のことについて話をしていた。

 

「遊馬。こっからどうすんだ?」

「どうするって、来た奴とデュエルするに決まってるだろ!かっとビングだ、俺!」

「いや、そういうことじゃねえよ。あいつらと戦うにあたって、何か策はねえのかって話だよ。」

「やってるよ!ナンバーズ探し!」

「あぁ。お前の仲間たちにも分担させてんだろ?ⅢとⅣとⅤ…それにカイトだっけ?」

「そうそう!」

「でもそれだけじゃあのカオスナンバーズは対策したことにはならねえだろ。」

「それは私も同感だ、遊馬。」

「なんだよアストラルまで?じゃあどうしろって言うんだよ、2人とも!?」

 

「そんな考えているだけなら、俺様とデュエルしな!!」

 

それを考えていた時、まさにその時に、黒く光沢のある人型のようなものが一瞬見え、その後夕暮れ時の逆光で顔が少し見えにくいが、幼い顔つきが見えた。。

 

「え…?」

 

一瞬時間がかかった。黒く光沢のある人型……それはまるで、西洋の騎士が身に纏う鎧であった。いや、まるでというよりも、本物のそれかもしれない。

 

「…?アストラル。知ってるか?」

「私が知る訳ないだろう。遊馬。君の知り合いではないのか?」

「いや…」

 

「こんなクソ暑い時期によくそんな格好してられんな。」

「お前こそ!こんな暑いのに、学ランなんて着やがって!!」

 

再び沈黙が訪れかけたので、その少年が口火を切った。

 

「聞いて驚くなよ!俺様はな、ナイト!夜ノ騎士(ヨルノ・ナイト)様だ!」

 

「…だれ?」

 

「あぁ、もう!お前ら忘れたのかよ!ヘヴンズ・サードの紹介の時に!!」

「ナイト…?そんな奴いたか遊馬?」

「いた…ような、いなかった…ような。」

「確かにいたな。ナイト。」

「お前らは覚えてなくても、アストラルがきちんと覚えてるじゃねえか。」

 

そのセリフを聞いた途端、遊馬の顔に真剣さが現れた。

 

「こいつ…アストラルが見えてるのか。」

「そうか。それなら、ヘヴンズ・サードだってのも、納得がいくな。」

 

「今更ビビってもおせえぜ!さあ、俺様とデュエル・タイムだぜ!」

 

 

------

 

 

「お前らのナンバーズ。渡してもらおうか。」

 

「そうはいかねえよ。こいつは俺たちがもらったんだ。デュエルに勝ってな。」

「ヌメロ兄弟に勝ってか?」

「な…」

「お前…何者だ?」

 

すると白いスーツの男性は胸ポケットから1枚のカードを取り出して見せた。一瞬だったので詳しいカード名は確認できなかったが、エクシーズモンスターであり、ナンバーズと書いてあったのは間違いなかった。

 

それを視認すると、今までの情報から考えて零児は一つの結論を出した。

 

「そうか。君はヌメロ兄弟が言っていた、ナンバーズを持って行った人物か。」

「ご名答!俺の名前はムジョウ。最強の運の力を手に入れる定めを持った男だ!」

 

彼が力強くそう言うと、Ⅳは鼻で彼のことを笑った。

 

「ヘッ。何が最強の運だよ。てめえがやったことは想像がつくぜ。ヌメロ兄弟にナンバーズを渡し、俺たちがナンバーズを手に入れたところでそのナンバーズを手に入れて、結局てめえがすべてのナンバーズを手に入れようって腹なんだろ?せっこい奴だな。」

「フッ。わかりやすかっただろうな。だが俺は、それでも手に入れなければならない!ナンバーズの力が、俺には必要なんだ!」

「何のために使うかはわかりませんが、ナンバーズを渡す訳にはいきませんよ!」

「だったら俺とデュエルだ!お互いのナンバーズを全て賭けてな!」

 

「誰がそんな不当なデュエルを………!?」

 

Ⅳが鉄橋の先に進もうとした時、鉄格子の部分から鋭い針のようなものが5、6本向けられたのが彼らにわかった。

 

「こいつは!?」

「これは、俺が作った特製の毒針よ。どんな強力な獲物だろうがこいつでイチコロだ。俺のデュエルディスクのオーディオボタンを押した瞬間、針がお前を貫くぜ。」

「何て卑怯な真似を!」

 

「何度も言うが、俺にはナンバーズが必要なんだよ。弟たちのためにも!」

 

「弟たちのため…?」

 

弟という言葉の入ったムジョウの発言に、Ⅴはそう呟いて、デュエルディスクを前に掲げた。

 

「Ⅴ兄様!?」

「兄貴!?」

 

「今こそ私がデュエルをする時!」

 

「そうか。お前も長男なのか?いいぜ。だったらデュエルだ!お前を倒せば、俺がお前らのナンバーズを全ていただくぜ!」

「いいだろう。ならば私が勝てば、君のナンバーズをいただく!」

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

 

Ⅴ   :LP4000

ムジョウ:LP4000

 

 

 

「俺の先攻だ!俺は手札からモンスターをセットし、カードを2枚伏せて、ターンエンド!(2)」

<Ⅴ:伏せなし ムジョウ:伏せ2枚>

 

(どんな手で来るかと思えば、モンスターと魔法・罠カードをセットしただけ。凡庸な一手だな。)

「私のターン、ドロー!(6)私は手札から、《コズミック・フリッパー》を召喚!(5)」

 

 

《コズミック・フリッパー》:攻撃力1600

 

 

「《コズミック・フリッパー》は、相手の裏側守備表示モンスターに攻撃をする場合、攻撃力が500ポイントアップする!いけっ!《コズミック・フリッパー》!裏側守備表示モンスターを攻撃!」

 

 

《コズミック・フリッパー》:攻撃力1600→攻撃力2100

 

 

3つ目を持つ、灰色の人型の機械仕掛けのモンスターが右手に持ったトマホークのような武器でモンスターを薙ぎ払った。

 

 

「《アーミー・ダイスン》の効果発動!戦闘で破壊された時、自分のデッキから、《アーミー・ダイスン》を可能な限り、守備表示で特殊召喚する!」

 

 

《アーミー・ダイスン》:守備力1300

《アーミー・ダイスン》:守備力1300

 

 

サイコロでできた頭部に甲冑という、何とも不釣り合いな出で立ちなモンスターが2体現れると、《コズミック・フリッパー》はⅤの元へと下がった。

 

「私はこれで、ターンエンドだ。(5)」

<Ⅴ:伏せなし ムジョウ:伏せ2枚>

 

「俺のターン!(3)俺はこのスタンバイフェイズに、《アーミー・ダイスン》のモンスター効果を発動!自分の手札からモンスター1体を墓地に送り、自分フィールドの全てのモンスターは、墓地に送ったモンスターと同じレベルとなる!俺は手札からレベル5の、《フィフス・ダイスン》を墓地に送る!」(2)

 

 

《アーミー・ダイスン》:☆5

《アーミー・ダイスン》:☆5

 

 

「レベル5にしただと?」

「まだだ。俺はさらに手札から魔法カード、《死者蘇生》を発動!(1)」

 

 

《死者蘇生》

通常魔法

自分または相手の墓地に存在するモンスター1体を選択して発動する。選択したモンスターを自分フィールド上に特殊召喚する。

 

 

「墓地から、《フィフス・ダイスン》を特殊召喚!」

 

 

《フィフス・ダイスン》

効果モンスター

レベル5/光属性/天使族/攻撃力0/守備力100

このカードが特殊召喚に成功した時に発動する。自分のデッキから「フィフス・ダイスン」1体を自分フィールド上に特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。

 

 

「フィフス・ダイスンが特殊召喚された時、自分のデッキから同名のモンスターを特殊召喚できる!出でよ、《フィフス・ダイスン》!」

「これでレベル5のモンスターが、4体…」

「いくぞ!4体のレベル5のモンスターで、オーバーレイ!!4体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!」

 

 

常識を超えし存在よ!今こそ賽の目にその力を宿し、七番目の扉を開け!No.67 パラダイスマッシャー!!

 

 

《No.67 パラダイスマッシャー》(小説版)

エクシーズモンスター

ランク5/光属性/天使族/攻撃力2100/守備力2100

レベル5モンスター2体以上

➀:このカードは「No.」と名の付いたモンスター以外のモンスターとの戦闘では破壊されない。

➁:1ターンに1度、自分メインフェイズ1にこのカードのエクシーズ素材を2つ取り除いて発動できる。お互いにサイコロを2回ずつ振る。出た目の合計が大きいプレイヤーは、次のターン終了時までモンスターの効果を発動できず、攻撃宣言できない。

➂:このカードがモンスターゾーンに存在し、自分または相手がサイコロを振った場合、1ターンに1度だけその内1つの目を7として適用できる。

 

 

 

「これがてめえのナンバーズ!」

「Ⅴ兄様、気を付けて!」

 

全身が赤い、筋肉隆々の腰巻を巻いた男…のようなイメージのモンスター。2メートルほどの身長を持ち、その長さと同じほどの棒を手で持っている。その先には、自身の顔よりも巨大なサイコロが取り付けられている。

 

「見た目はどうあれ、強力な効果を持っているかもしれない。油断はできないな。」

「バトル!パラダイスマッシャーで、《コズミック・フリッパー》を攻撃!」

 

手に持ったサイコロの着いた長い棒を振り上げ、そのサイコロの部分で《コズミック・フリッパー》を思い切り殴りつけた。

 

「くっ!」

 

 

Ⅴ:LP4000→LP3500

 

 

「《コズミック・フリッパー》のモンスター効果発動!戦闘によって破壊された時、自分のデッキから攻撃力1000以下の機械族モンスターを手札に加える!私はデッキから、《惑星探査車(プラネット・パスファインダー)》を手札に加える!(6)」

「フッ。来るか?ナンバーズ?俺はこれで、ターンエンドだ!(1)」

<Ⅴ:伏せなし ムジョウ:伏せ2枚>

 

「私のターン、ドロー!(7)私は手札から、《太陽風帆船(ソーラー・ウィンドジャマー)》を特殊召喚!」(6)

 

 

太陽風帆船(ソーラー・ウィンドジャマー)》:攻撃力800→攻撃力400

 

 

「このカードは私のフィールドにモンスターが存在しない場合、能力値を半分にし、手札から特殊召喚できる!さらに私は手札から、《惑星探査車(プラネット・パスファインダー)》を通常召喚!(5)さらに魔法カード、《タンホイザーゲート》を発動!(4)」

 

 

《タンホイザーゲート》

通常魔法

自分フィールド上の攻撃力1000以下で同じ種族のモンスター2体を選択して発動できる。選択した2体のモンスターは、その2体のレベルを合計したレベルになる。

 

 

「自分フィールドの攻撃力1000以下の同じ種族のモンスター2体は、それぞれのレベルを合計した数値に、レベルを変化させる!よって、2体のモンスターは、レベル4と5を合計し、レベル9となる!」

 

 

太陽風帆船(ソーラー・ウィンドジャマー)》:☆5→☆9

惑星探査車(プラネット・パスファインダー)》:☆4→☆9

 

 

「レベル9が2体だと!?」

「レベル9となった2体のモンスターでオーバーレイ!2体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!」

 

 

現れろ、No.9!我が背負いし運命よ、今こそ銀河を飲み込む巨大な大地となりて降臨せよ。天蓋星ダイソン・スフィア!

 

 

《No.9 天蓋星ダイソン・スフィア》:攻撃力2800

 

 

「な…お前が召喚したナンバーズはどこに!?」

「フッ。」

 

Ⅴが黙って真上を指で差すと、夜空に輝いているのは月の輝きではないことはすぐにわかった。輝きは赤く、太陽のような燃える色をしているのだ。

 

「クッ。何て巨大なナンバーズだ!だがデカいだけで使い物にならないというのは、よくある話だがな!」

「それはどうかな?私は天蓋星ダイソン・スフィアで、パラダイスマッシャーを攻撃!」

 

Ⅴたちからもほんの少しだけだが視認することができる機械の部分が光を放ち、燃え上がる太陽のような部分にエネルギーが集束されていく。

 

「きやがるか!」

「受けてみろ、ダイソン・スフィアの一撃を!」

「永続罠、《ダイス・カウンター》を発動!」

「なにっ!」

 

ダイソン・スフィアから放たれた光弾を防いだのは、パラダイスマッシャーを覆うバリアのようなものだった。

 

 

《ダイス・カウンター》

永続罠

自分フィールド上に存在するモンスターが1体のみの場合に発動することができる。このカードは発動後装備カードとなり、自分フィールド上のモンスター1体に装備される。装備モンスターは戦闘では破壊されない。

装備モンスターが相手モンスターに攻撃する場合に発動する。その戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは倍になり、ダメージ計算後にサイコロを1回振ることができる。出た目の数×500ポイントのダメージを相手に与える。この効果を3回使用した場合、このカードを破壊する。

また、自分フィールド上に存在するモンスターの数が変化した場合、このカードを破壊する。

 

 

 

ムジョウ:LP4000→LP3300

 

 

「何が起こった!?」

「《ダイス・カウンター》の効果で、パラダイスマッシャーの戦闘による破壊は無効となった!俺にはその攻撃は通らなかったという訳だ。」

「くっ。さすがにそう簡単にはやらせてくれないか。カードを2枚伏せて、ターンエンドだ!(2)」

<Ⅴ:伏せ2枚 ムジョウ:伏せ1枚>

 

「俺のターン!(2)……Ⅴ。お前は、ギャンブルはするのか?」

「ギャンブル…?フッ。私はギャンブラーと言えるほどの者ではないが、ギャンブルに興じることくらいはある。」

「ヘッ。自信があるようだな。だったら、サイコロ勝負といこうか。」

「なに…?」

「俺は…《No.67 パラダイスマッシャー》の効果発動!オーバーレイユニットを2つ使い、お互いのプレイヤーはサイコロを2回ずつ振る!出た目の合計が大きいプレイヤーは次のターンのエンドフェイズまでモンスター効果を使うことはできず、攻撃もできなくなる!」

 

 

《No.67 パラダイスマッシャー》:ORU4→ORU2

 

 

 

「ほう。大きい方が負けという訳か。」

「まずは俺からいくぜ!」

 

するとムジョウの手のひらに2つ小さなサイコロが乗せられた。彼はそれをすぐに目の前に放り投げた。目の前は地面であったが、Ⅴは自分のデュエルディスクのディスプレイから、そのサイコロの目を見ていた。

 

 

ムジョウ 出た目:3、5

 

 

「出た目の合計値は8か。」

「ならば今度は私の番だな。運命を見るが良い!!ジャッジメント・ダイス!」

 

なぜかサイコロを振る時の名前をつけて勢いよくサイコロを2つ投げたⅤ。1つ目のサイコロはすぐに回転が止まったため、そのサイコロの目が2であることはわかった。

 

(片方は2か!!ならば…もう一方が何の目であったとしても、私が8を上回ることはない!)

 

Ⅴの投げたもう一つのサイコロが回転を止めたかと思うと、彼は信じられない光景を目にし、目を丸くした。

 

「なに!?バカな!?これは…」

 

「ン!?どうしたの。Ⅴ兄様!?」

「何が起こったんだ?」

 

回転を止めた2つ目のダイスが真っ二つに割れたのである。彼の触った感触としてはプラスチックだったので、割れることはそうそうないと思っていたのだが。

 

ムジョウの顔を見ると、彼は不敵な笑みを浮かべていた。その笑みが、エクシーズ召喚を行った時の彼の口上を思い出させた。

 

「七番目の扉…まさか!?」

「そう。《No.67 パラダイスマッシャー》の効果だ。1ターンに1度、サイコロの出た目を7として扱うことができるんだぜ!言ったろ?常識を超越したモンスターだってな!」

 

「おい。そんなのアリかよ!?イカサマじゃねえか!」

 

「イカサマとは人聞きが悪い。これはパラダイスマッシャーの効果だ。さあ、何にしてもⅤ。これでお前のモンスターの効果は無効になり、攻撃はできなくなったぜ。」

「だがそれでも、ダイソン・スフィアの攻撃力は2800!パラダイスマッシャーを上回っている!」

「そんなことはわかっている!バトル!《No.67 パラダイスマッシャー》で、天蓋星ダイソン・スフィアを攻撃!」

「何!?」

(確かにダイソン・スフィアにはオーバーレイユニットを持っている場合、モンスターの攻撃を無効にする効果があるが…今の状況では、やられるのはパラダイスマッシャーのはずだ。)

 

 

《No.9 天蓋星ダイソン・スフィア》:攻撃力2800

《No.67 パラダイスマッシャー》:攻撃力2100

 

 

パラダイスマッシャーは自身のサイコロが先についた棒状のものを振り上げて、ダイソン・スフィアに殴りかかった。ダイソン・スフィアが遥か上空に位置するのだが、パラダイスマッシャーはその場で姿を消したかと思うと、ダイソン・スフィアの至近距離に自らを瞬間移動させた。

 

「この瞬間、《ダイス・カウンター》の効果発動!バトルダメージを2倍にする代わりにパラダイスマッシャーはバトルでは破壊されず、サイコロを一度振って、出た目の数×500ポイントのダメージを与える!」

「何!?」

 

再びパラダイスマッシャーは地上に降り、Ⅴの目の前まで来て、筋肉隆々の体を見せつけるかのようにポーズをとってみせた後、サイコロが先端についた棒のようなものを振り上げ、地面に叩きつけた。

 

「出た目は、3だ!1500ポイントの効果ダメージを受けてもらう!」

「なにっ!?ぐあっ!!」

 

 

Ⅴ:LP3500→LP2000

 

 

「くっ。やるな。だが、お前には2倍の戦闘ダメージを受けてもらっている。」

 

 

ムジョウ:LP3300

 

 

「何!?ライフダメージがないだと!?」

「残念だったな。俺はもう1枚の永続罠も発動していたんだよ。罠カード、《ダイス・グラビティ》もな。」

 

 

《ダイス・グラビティ》

永続罠

 

 

「サイコロを振ったターン、自身の攻撃による戦闘ダメージを無効にし、ダメージ計算終了後にカードを1枚ドローする!(2)」

「それでダメージが無効になったという訳か。」

「俺はカードを1枚伏せて、ターンエンドだ!(1)」

<Ⅴ:伏せ2枚 ムジョウ:伏せ1枚>

 

ムジョウがターンを終えると、しばらく黙って2人のデュエルを見ていた零児が口を開いた。

 

「しかし、こうなると状況は不利だ。」

「あぁ。兄貴の方が不利なのは間違いねえ。次の兄貴のターン、パラダイスマッシャーの効果で攻撃はできねえ。しかも、モンスター効果も使えねえ。次にムジョウのターンが回ってきたら、また同じコンボで、ダメージを受けちまう。」

「しかも、もし次のターン、ダイスの出た目を7にする効果を使わずにムジョウが勝ったら、《ダイス・カウンター》の効果で出た目が7にされて、3500のダメージを受けてしまう!」

 

「私のターン!(3)このターンはバトルはできない…か。私はカードを1枚伏せて、ターンエンドだ!(2)」

<Ⅴ:伏せ3枚 ムジョウ:伏せ1枚>

 

「フッ!成す術なしか!俺のターン!(2)さあ、もう一度ダイスバトルだ!」

「いいだろう。ジャッジメントダイス!」

 

 

《No.67 パラダイスマッシャー》:ORU2→ORU0

 

 

ムジョウ:出た目 2、3

Ⅴ:出た目 6、5

 

 

「まずい!今回はパラダイスマッシャーの効果を使うまでもなくⅤ兄様が負けてる!」

「これじゃ、パラダイスマッシャーの攻撃と、《ダイス・カウンター》のコンボで!」

 

「バトルだ!いけっ!パラダイスマッシャー!ダイソン・スフィアを攻撃!」

「カウンター罠、《攻撃の無力化》!」

 

 

《攻撃の無力化》

カウンター罠

相手モンスターの攻撃宣言時に発動することができる。相手モンスター1体の攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了させる。

 

 

「モンスターの攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了させる!これなら、《ダイス・カウンター》の効果は使えない!フッ。高いダメージを与えられそうなコンボのようだが、その効果は攻撃ができなければ使えない!」

「このターンは生き残ったか。だがな…お前がそういう手で臨んでくることなど、最初からお見通しだ!」

「強がりはよせ。もはやパラダイスマッシャーのオーバーレイユニットは0個。モンスター効果も使えない状態だ。あきらめろ!」

「フッ。どっちがあきらめる必要があるか。それをこのデュエルでわからせてやろう!」

 

 

 

(次回に続く)

 




<今日の最強カード>
《コズミック・フリッパー》
効果モンスター
光属性/戦士族/攻撃力1600/守備力1200
このカードが裏側守備表示モンスターに攻撃をする場合、ダメージステップの間だけ、攻撃力が500ポイントアップする。
このカードが相手によって破壊された時、自分のデッキから攻撃力1000以下の機械族モンスター1体を自分の手札に加えることができる。


<次回の最強カード>
《除掃機 サイクロン・ダイソン》
エクシーズモンスター
ランク5/光属性/機械族/攻撃力2000/守備力2200
レベル5モンスター×2


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