神月アンナ
・LP4000
・手札4枚
・(モンスター)なし
・(魔法・罠)なし
ラニット
・LP2000
・手札3枚
・(モンスター)《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス)(ATK3000)(ORU1)(+)
・(魔法・罠)1枚/《グレイドル・アリゲーター》(+)
「そんな!オレの…グスタフ・マックスが。」
「これがアタシのやり方。見せてあげるわ。支配のデュエルを!!」
「クソッ。オレは…カードを1枚伏せて、ターンエンドだ!(3)」
<アンナ:伏せ1枚 ラニット:伏せ1枚>
「アタシのターン!(4)あなたのフィールドには、伏せカードが1枚あるわね。」
「…」
「それに賭けているのかしらね。」
「さあな!!」
「フッ。まあ、いずれにしても、封じさせてもらうことにするわ!アタシは手札から魔法カード、《Heaven's Distrained Card》を発動!(3)」
「なにっ!?」
アンナの目の前に伏せられたカードが灰色になった。その光景は、一瞬にして彼女にそのカードの使用不能をわからせた。
「これであなたのフィールドの伏せカードは使用不能になった。まずはグスタフ・マックスのモンスター効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い、今度はあなたに受けてもらうわ!!」
発射オーライ・ビッグ・カノン!!
アンナは迫りくる青い閃光を見つめることしかできず、その直撃を受けたアンナは大きく吹き飛び、狭い路地の地面を背中で滑ることとなった。
「わあああああっ!!!」
神月アンナ:LP4000→LP2000
「そして、あなたのフィールドにモンスターはいない。伏せカードも使えない!グスタフ・マックス!プレイヤーに、直接攻撃!」
グスタフ・アタック!!
前の自分のターンの再現なのかとアンナは思ったが、彼女は手に握っているモンスターカード1枚を瞬時にフィールドに出した。
「そうはいかねえ!オレは、自分フィールドの魔法・罠カードを全て破壊して、このモンスターを特殊召喚するぜ!」
「なっ!?」
「《除雪機関車ハッスル・ラッセル》!!」
《除雪機関車ハッスル・ラッセル》
効果モンスター
レベル10/地属性/機械族/攻撃力2500/守備力3000
①:自分の魔法&罠ゾーンにカードが存在する場合、相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。その後、自分の魔法&罠ゾーンのカードを全て破壊し、破壊したカードの数×200ダメージを相手に与える。
②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分は機械族モンスターしか特殊召喚できない。
「このモンスターは、相手が攻撃をした時、オレの場にモンスターがいない場合、自分の魔法・罠カードを全て破壊して特殊召喚が可能!そして破壊した数×200のダメージを与えるぜ!」
破壊された《燃える闘志》という罠カードが赤い光となり、ラニットにぶつかる。
「くっ!」
ラニット:LP2000→LP1800
「守備力3000…それではグスタフ・マックスでは倒せないわね。バトルは中止!《グレイドル・コブラ》を通常召喚!カードを1枚伏せて、ターンエンド!」(1)
<アンナ:伏せなし ラニット:伏せ2枚>
「このエンドフェイズに、オレはオーバーレイユニットになっている状態から墓地に送られた、《弾丸特急バレット・ライナー》のモンスター効果を発動!墓地からレベル10以上の地属性の機械族モンスターを手札に加えるぜ!オレは墓地から、《深夜急行騎士ナイト・エクスプレス・ナイト》を手札に加える!(2→3)」
ラニットはアンナがカードを手札に加えたのを見ても、得意そうな表情を変えることはない。アンナは目の前にいるモンスターに、思わずため息をついた。
《グレイドル・コブラ》
効果モンスター
レベル3/水属性/水族/攻撃力1000/守備力1000
➀:自分のモンスターゾーンのこのカードが戦闘または罠カードの効果で破壊され墓地へ送られた場合、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
このカードを装備カード扱いとしてその相手モンスターに装備する。
➁:このカードの効果でこのカードが装備されている場合、装備モンスターのコントロールを得る。このカードがフィールドから離れた時に装備モンスターは破壊される。
「って…またグレイドルかよ!!」
「フフッ。あなたのモンスターはいただくわ。」
「けど、破壊しなきゃいいんだろ!オレのターン!(4)」
アンナがドローし、攻撃表示のグレイドル・コブラを睨みつけると、ラニットは目の前の罠カードを発動した。
「罠発動!《デストラクト・ポーション》!!」
「何だと!?」
《デストラクト・ポーション》
通常罠
自分フィールド上に存在するモンスター1体を選択して発動する。選択したモンスターを破壊し、破壊したモンスターの攻撃力分だけ自分のライフポイントを回復する。
「自分の場のモンスター1体を破壊し、攻撃力分のライフを回復する!」
「おい、ちょっと待て!それじゃ…」
ラニット:LP1800→LP2800
「そして、破壊された《グレイドル・コブラ》のモンスター効果が、当然発動される!さあ、あなたのフィールドの《除雪機関車ハッスル・ラッセル》のコントロールを得るわ!」
グレイドル・コブラが破壊された際に飛び散ったスライム状の何かがハッスル・ラッセルに付着し、ハッスル・ラッセルはラニットのフィールドへと移動した。
「くそっ!またオレのモンスターを!!」
「アンナーッ!!」
ハッスル・ラッセルが奪われ、次の戦略を考えていたアンナだったが、突然そのような少女の声が後ろから聞こえ、振り返った。
「えっ…?あ!!!小鳥!!それに、遊馬まで!」
走ってやってきたのは遊馬、小鳥、遊士の3人。もちろん彼女には見えていないがアストラルもそこにいる。
遊馬は焦った様子でロクに挨拶もせず、一歩前に出た。
「誰だかわかんないけど、なんでデュエルしてんだよ!ナンバーズは…」
「こいつとのデュエルが終わったらだ!」
「あら、こいつだなんて言い方は失礼ね。アタシはヘヴンズ・サードの一人、ラニット。あなた…九十九遊馬ね。ナンバーズを所持し、アストラルも認識できる。人ならざる者…ね。」
「ヘヴンズ・サードの一人だと?こんなデュエル今すぐやめるんだ!!ナンバーズ目当てなら、俺とデュエルすりゃいいだろ!!何だってアンナと戦わなきゃいけねえんだ!?」
「それは、彼女がナンバーズを持っているからよ。それに……残念だけど、一度始めてしまったデュエルを、途中でやめることはできないわ。」
「くそっ!!だったら……だったら、俺と代われ、アンナ!!」
「遊馬…」
遊馬は必死になってこの状況を変えようと試みる。だがヘヴンの力によって張られた結界は外から破ることはできないのか、彼はアンナに駆け寄ろうとしたものの、見えない壁に弾かれ、尻餅をついた。
「うわっ!……くそっ!何だよこれ!?」
「だから言っているでしょう?一度初めてしまったデュエルを、途中でやめることはできないって。」
見えない結界を何度か殴りつけている遊馬の腕を掴み、遊士は後方に引き倒した。
「いてっ!何するんだよ!?」
「やめろ遊馬!俺たちは見守るしかねえよ。こうなっちまったら!」
「えっ?お前は…」
「ああ。アンナっつったか?俺は草薙遊士。遊馬のダチだ。勝てよ、アンナ!」
「お、おう!」
「遊馬。遊士さんの言うように、今は多分、どうすることもできないのよ。」
「小鳥…」
「遊馬。君の気持ちはわかるが、彼女の覚悟に水を差してはいけない。彼女は相手が誰であろうが、勝つつもりなんだ。」
「アストラル…何でお前らはそうみんな冷静でいられんだよ!」
「それは、今我々ができることは、彼女の勝利を祈ることだけだと、わかっているからだ。」
「そんな…」
遊馬が絶望に暮れ始めると、アンナは振り返って遊士に笑顔を見せた。
「おいヘボ遊馬!安心しろよ!今から、オレの超弩級ナンバーズを見せてやるから!そしたら、お前も、オレが勝つって信じれるぜ!」
「えっ?ナンバーズを…」
「よし!!デュエル再開だぜ!オレは手札から、《爆走特急ロケット・アロー》を特殊召喚!(3)」
《爆走特急ロケット・アロー》:攻撃力5000
いきなり攻撃力5000のモンスターが出現したためか、さすがのラニットも驚きを隠せずにいた。
「攻撃力5000ですって!?」
「オレの場にカードがない時に、特殊召喚ができる!けどこいつは召喚したターンには攻撃をすることはできねえし、スタンバイフェイズには手札を全て捨てなきゃいけねえ。おまけに伏せカードも伏せられないんだ、こいつがいる限りは。」
「あら、随分と大きなデメリットを背負っているのね。」
「ヘヘッ。心配はいらないぜ!《深夜急行騎士ナイト・エクスプレス・ナイト》を召喚!(3)こいつはリリースなしで召喚が可能だ!攻撃力は0になるけどな!」
「レベル10のモンスターが…2体!?そうか、狙いは!!」
「オレはレベル10の《爆走特急ロケット・アロー》と、《深夜急行騎士ナイト・エクスプレス・ナイト》でオーバーレイ!2体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!!」
現れろ、オレのナンバーズ!!まだ見ぬ世界へ出発進行!《No.81 超弩級砲塔列車スペリオール・ドーラ》!!
「ナンバーズ!」
「すげぇ!本当だったんだな、お前がナンバーズを持ってるのは!?」
「当然だぜ、遊馬!オレはこいつをお前に届けるために…戦うんだ!」
「攻撃力3200。」
「バトル!スペリオール・ドーラで、グスタフ・マックスを攻撃!!」
発射オーライ!スペリオール・カラミティ!!
スペリオール・ドーラの砲身から放たれた弾丸の一撃が、元々アンナのモンスターであるグスタフ・マックスを無情にも貫いた。
「くっ!!やるわね。」
ラニット:LP2800→LP2600
「オレはこれで、ターンエンドだ!(2)」
<アンナ:伏せなし ラニット:伏せ1枚>
「なっ!遊馬!!負ける気がしねえだろ!だから黙ってみてろって!」
アンナがピースサインを遊馬に向けて満面の笑みを浮かべるものの、遊馬の表情にはいささか曇りが見える。
(そんなこと言われても、相手はヘヴンズ・サードなんだろ…。本当に大丈夫なのか?)
「どうやらまだ心配みたいよ?」
「うっせえなオバサン!次のターンには完全に心配もなくなってるぜ!」
「オバサンって言うんじゃないわよ!!アタシのターン!(3)モンスターをセットして、ターンエンド!(2)」
<アンナ:伏せなし ラニット:伏せ1枚>
ラニットのフィールドにはセットされたモンスターと伏せカード、そしてアンナから得たハッスル・ラッセルと装備カード状態の《グレイドル・コブラ》。状況的には不利なはずだが、彼女は不気味な笑みを浮かべている。
「オレのターン!(3)」(《ツイスター》)
「とりあえずこのターンはハッスル・ラッセルを攻撃するのかしら?」
「いや!オレはセットされたモンスターに攻撃を仕掛けるぜ!」
「よすんだ!それは、またグレイドルモンスターに違いない!!」
アストラルのそのセリフは当然彼女には届かず、遊馬がそれを聞いてアンナを止めようとするものの、アンナは聞く耳を持たない。
「オレはオーバーレイユニットを1つ使って、《No.81 超弩級砲塔列車スペリオール・ドーラ》で、セットされたモンスターを攻撃!」
「勝負を焦ったわね!!アタシのセットされたモンスターは、《グレイドル・イーグル》よ!」
《グレイドル・イーグル》
効果モンスター
レベル3/水属性/水族/攻撃力1500/守備力500
➀:自分のモンスターゾーンのこのカードが戦闘またはモンスターの効果で破壊され墓地へ送られた場合、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。このカードを装備カード扱いとしてその相手モンスターに装備する。
➁:このカードの効果でこのカードが装備されている場合、装備モンスターのコントロールを得る。このカードがフィールドから離れた時に装備モンスターは破壊される。
「このモンスターは戦闘で破壊された場合、相手モンスターに装備され、そのモンスターのコントロールを得る!」
ベチャという音を立てて、グレイドル・イーグルの飛沫がスペリオール・ドーラに飛び散ったが、スペリオール・ドーラはグスタフ・マックスのようには移動しなかった。
「な…どうして!?どうしてスペリオール・ドーラは、奪えないの!?」
「スペリオール・ドーラの効果を使ったんだよ!オーバーレイユニットを1つ使うことで、このターンあらゆるカード効果を受け付けなくなる!」
「そんな効果が…で、でも!このターンのエンドフェイズまでなら、次のターンにはコントロールを得ることができるはず!」
「だったらこのターン中に破壊してやるぜ!速攻魔法、《ツイスター》!!(2)」
《ツイスター》
速攻魔法
500ライフポイントを払って発動できる。フィールド上に表側表示で存在する魔法・罠カード1枚を選択して破壊する。
「500ライフを払って、装備カードの《グレイドル・イーグル》を破壊する!」
神月アンナ:LP2000→LP1500
「くっ。本来は、《グレイドル・イーグル》が破壊されると、装備モンスターも破壊する。けれど今は、スペリオール・ドーラは効果を受けない。破壊もできないってことね。」
「すげぇぜ、アンナ!!」
「あのナンバーズ、攻撃力が高いだけでなく、耐性を得る効果まで持っているとは。恐るべきカードだ。」
「愛は…奪うものでも、支配するものでもねえんだよ!」
鋭い眼差しでそう言い放たれたラニットは、彼女を睨みつけ返した。
「何…?」
「お前が愛ってものをどう捉えているのかわかんねえけど、支配じゃねえ!」
「フッ。あなたみたいな小娘に何がわかるって…?」
「オバサンに比べりゃまだまだかもしれねえけど、オレにも愛くらいわかる!」
「愛くらい…?ふざけた子ね。一体誰があなたに愛を教えたのかしらね?言っておくけど、誰かから当てにされることや、周りの人が寄って来るのは、愛じゃないわよ。」
「えっ…頼られるってのは…愛されてるってことじゃねえのかよ?」
「違うわ。それは、良いように見世物にされているだけ。例えるのなら、テレビに出ている芸人を見るのは楽しいけれど、それを間近で見ることに対しては楽しさは覚えない。常にその人とは距離がないとダメ…それは愛じゃない。アンタが誰から愛されてるって思ってんのかは知らないけど、アンタが思っているのは愛じゃない。」
やや早口でそう冷たく言い放った。理解を示していない様子のアンナに対し、ラニットは深くため息をついて続けた。
「わかったわ。アンタは話して通じるような人じゃなさそうね。決めた。あなたにはアタシの愛がどんなものかを、とことんわからせてあげることにしたわ。アタシのターン!!(3)アタシは装備魔法、《グレイドル・アンカー》を発動!(2)」
《グレイドル・アンカー》
装備魔法
自分フィールド上に「グレイドル」と名の付いたカードが表側表示で存在する場合、自分の墓地に存在する「グレイドル」と名の付いたモンスター1体をゲームから除外して発動することができる。相手の墓地に存在するモンスター1体を自分フィールド上に表側守備表示で特殊召喚し、このカードを装備する。この効果で特殊召喚されたモンスターは効果が無効化され、攻撃はできない。このカードがフィールドを離れた場合、装備モンスターは破壊される。
「墓地の《グレイドル・イーグル》を除外して、アンタの墓地の《深夜急行騎士ナイト・エクスプレス・ナイト》を特殊召喚!!」
《深夜急行騎士ナイト・エクスプレス・ナイト》:守備力0
「オレのモンスターを、また!!」
「そして手札から魔法カード、《融合》を発動!(1)」
「融合!?」
「アタシは《除雪機関車ハッスル・ラッセル》と、《深夜急行騎士ナイト・エクスプレス・ナイト》を融合!!融合召喚!」
混じり合う2つの魂!下々を配下とする力となりて、天が導く運命を示せ!支配の象徴!《Heaven's Third Dominion》!!
《Heaven's Third Dominion》:攻撃力3500
肩部から2枚の羽を生やした巨大な昆虫のようなモンスター…だと思ったが、人のように二足歩行だと思われる。思われるというのは、そのモンスターは薄桃色のドレスに身を包んでいるので、足元が見えなかったのだ。
「ヘヴンズ・サード……ドミニオン?」
「そう!このモンスターは相手モンスター2体で融合召喚することができる!そして、《Heaven's Third Dominion》の効果発動!1ターンに1度、相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体のコントロールを得る!」
「くそっ!そんな好き勝手させるかよ!《No.81 超弩級砲塔列車スペリオール・ドーラ》のモンスター効果発動!オーバーレイユニットを1つ使って、このターン、相手の効果を受けない!」
《No.81 超弩級砲塔列車スペリオール・ドーラ》:ORU1→ORU0
白い手袋をしているのか、それとも白い肌なのか、手を前に翳したドミニオンだが、そこから発せられた波動は、スペリオール・ドーラのまとったバリアに防がれた。
「わかっているわ。でもこれで、スペリオール・ドーラのオーバーレイユニットはなくなった。バトル!《Heaven's Third Dominion》で、スペリオール・ドーラを攻撃!」
「スペリオール・ドーラはナンバーズ!ナンバーズはナンバーズ以外のモンスターとの戦闘では破壊されない!」
「わかっているわ。でも、バトルダメージは受けてもらう!」
「くっ!」
「ドミニオンは、自身の効果を使った場合、相手に与えられるダメージは半分になる!よって、150ポイントのダメージを受けてもらうわ!」
神月アンナ:LP1500→LP1350
「くそっ!」
「アタシはこれでターンエンド!(1)」
<アンナ:伏せなし ラニット:伏せ1枚>
「オレのターン!(3)」
アンナはこのターンで立て直さなくてはと思ったが、ドローしたカードを見ると、表情が明るくなった。
「魔法カード、《機関連結》を発動!(2)」
「…!?」
「墓地の《爆走特急ロケット・アロー》と、《除雪機関車ハッスル・ラッセル》を除外して、このカードを、スペリオール・ドーラに装備!装備モンスターの攻撃力を2倍にする!!」
《No.81 超弩級砲塔列車スペリオール・ドーラ》:攻撃力3200→攻撃力6400
「攻撃力6400!」
「今さらビビっても遅いぜ!お前がどんな強力なモンスターを呼んでも、オレの方が上だってことを思い知らせてやる!!いっけぇ!!スペリオール・ドーラ!」
スペリオール・ハンマーッ!!
「ただ攻撃力を上げれば勝てると思っているの?」
「お前の愛が奪うなら…オレの愛は……真っ向勝負だ!!」
「何だかよくわからないけれど…罠カード、《Heaven's Huge Tempest》を発動!自分フィールドのHeaven'sモンスターをデッキに戻して発動する!」
「なにっ!?デッキに戻すだと?」
フィールドにいたはずの《Heaven's Third Dominion》が消え去ると、突如として嵐が巻き起こり、スペリオール・ドーラの車体を大きく傾けた。
「どうなってんだ?」
「やばいぞ、アンナ!」
「心配すんな遊馬!こんなことじゃ、オレのスペリオール・ドーラは…」
「もう既にスペリオール・ドーラにはオーバーレイユニットはないわ!《Heaven's Huge Tempest》は、デッキに戻したモンスターの数だけ相手フィールドのモンスターをデッキに戻す!消えなさい!!!」
「くそっ!…うわああっ!」
アンナが風を防ごうとして目の前に出した腕を下げると、目の前には、全てのモンスターが姿を消していた。
「スペリオール・ドーラが!!」
慌てているアンナであったが、アストラルは冷静にも言う。
「だが、彼女の《Heaven's Third Dominion》もいなくなった。別にアンナだけが不利になった訳ではなさそうだが。」
「けど、オレのスペリオール・ドーラは、ただじゃ転ばないぜ!手札から速攻魔法、《バック・ドロー》を発動!オレの場の機械族のモンスターエクシーズが相手によってフィールドを離れた場合、そのモンスターと同じランクのモンスターがオレの墓地にいれば、デッキから2枚ドローできるぜ!(3)………このままフィールドを空にするのは何だかやばい気がするぜ。オレは《勇気機関車ブレイブ・ポッポ》を召喚!」(2)
《勇気機関車ブレイブ・ポッポ》:攻撃力2400
緑色の機関車がアンナの眼の前に現れ、停車した。アンナのフィールドにモンスターが出現したのを見て、安心する遊士一同。
「よし、壁モンスターを召喚できたな。しかもブレイブ・ポッポは攻撃力2400!下級モンスターじゃ、まず倒せねえ!」
「そういうことだぜ!カードを1枚伏せて、ターンエンド!(1)さあ!ここまで来てこの攻撃力を上回るモンスターがまだ出せるっていうのかよ?」
<アンナ:伏せ1枚 ラニット:伏せなし>
「フッ。愚かしいわね。まさか、私が何の策もなくフィールドを空にしたと思っているのかしら?」
「な…!?」
「私のターン!(2)」
ラニットはドローしたカードとは別の、つまり既に彼女が持っていたカードを魔法・罠カードのスロットに素早く差し入れた。
「手札から魔法カード、《Heaven's Ritual》を発動!」
そのカードの発動は、遊馬、遊士、アストラルに、黒咲とナイトの戦いを克明に思い出させた。
「なにっ!」
「ここでそのカードか!」
「やべえ、また奴のエースが来るぞ!」
「は?お、おい!?どういうことだよ?説明しろよ、遊馬!」
「フフッ。そんな言い方されたら、アタシが説明するより他ないわね。このカードは自分の場にモンスターがいない場合、ライフを半分払い、デッキまたはエクストラデッキからこのカードを使用して特殊召喚することのできるモンスターを呼び出せるのよ!」
ラニット:LP2600→LP1300
「アタシはこの、《Heaven's Third Dominion》を見せるわ。」
ラニットの目の前に魔法陣が現れると、アストラルは不思議そうな顔をして彼女のやることを見ていた。
「おかしい。」
「え、何がだよ、アストラル?この状況でエースモンスターを出すのは、別におかしくはねえだろ。」
「いや、そうではない。《Heaven's Third Dominion》は召喚する際には相手モンスターを2体使っていた。今、ラニットの場にはモンスターがおらず、デッキにはアンナのモンスターは入っている訳がない。」
「そういえば…」
「良いところに気がついたわねえ、アストラル!!けれどその心配はいらないわ!《Heaven's Ritual》の効果で《Heaven's Third Dominion》を呼ぶ場合、アタシのエクストラデッキからレベル8以上のモンスターを2体墓地に送ることでも、融合召喚が可能なのよ!」
「なんだと!?」
「アタシはエクストラデッキから2体の《グレイドル・ドラゴン》を墓地に送る!」
再び現れなさい!支配の象徴、《Heaven's Third Dominion》!!
《Heaven's Third Dominion》:攻撃力3500
(次回に続く)
<今日の最強カード>
《No.81 超弩級砲塔列車スペリオール・ドーラ》
エクシーズモンスター
ランク10/地属性/機械族/攻撃力3200/守備力4000
レベル10モンスター×2
➀:このカードは「No.」モンスター以外のモンスターとの戦闘では破壊されない。
➁:1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。その表側表示モンスターはターン終了時まで、そのモンスター以外のカードの効果を受けない。この効果は相手ターンでも発動できる。
(次回の最強カード)
《Victory Love》
速攻魔法
?