遊戯王UA   作:akc

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第46話-英知の象徴!Heaven's Second Biblos

「クラウダーさん!!」

 

透き通った女の子の声が響き渡る。例によって天空のオフィスで、彼らはコーヒー、そしてウーロン茶を飲みながら、出動のタイミングを伺っていたのだ。

 

「どうした、ホワイト?」

「たった今、ドナーさんから聞いたのですが、アフタンの居場所がわかったとのことで。」

「ドナー。あぁ、雷使いのヘヴンズ・チルドレンか。うーん。」

「おいおい、疑ってんのかよ、俺の情報をよ!?」

 

黒いマントに黄色の刺繍という、かなりクラウダーに似た格好(クラウダーは黒ではなく今は藍色のものを着用している)の青年が後ろから声をかける。咄嗟に2人は振り向いた。

 

「ドナー。お前はすぐに感情的になる。ナッシュに負けたことを、根に持っているのだろう?」

「チッ。うるせえな。だが、こいつは本当だぜ?ヘヴンズとしては、あいつが勝手にやったことを見逃す訳にはいかねえだろ?」

 

と言って、ドナーがペンほどの長さを持つ銀色の棒を取り出すと、銀色の棒から6センチ四方ほどの画面が浮かび上がった。空中に表示される情報に、ホワイトはかなり驚いている。

 

「えっ!?何ですかコレ!?」

「あ?そうか、新入り。お前知らねえのか。こいつはただのペンじゃねえ。IDV(Information Device for Visualization)っつってな。空中に映像を映し出せるんだよ。ヘヴンズ・チルドレンなら、ヘヴンからもらうはずだけどな。」

「あ、そうなんですか。」

 

ホワイトが下を向きかけた時に、クラウダーは「それはさておき…」と言って話に入った。

 

「ここにアフタンがいるらしいな。」

「そうだぜ。エクシーズ次元。ハートランドだ。今まで反応がなかったのは、あいつがヘヴンの力を使わずにいたからだ。でも、あいつがヘヴンの力を使い始めた…ってことは。」

「デュエルをしているのか!?」

「その可能性が高いぜ。さあ、エクシーズ次元の管轄だろ、お前!?行ってきたらどうだ?」

 

「無論だ!よし、いくぞ、ホワイト!準備はできているか?」

「あ、はい!」

 

そう言って彼女は急いでウーロン茶を飲み干して、オフィスの出口に向かおうとしたところで、ドナーが彼女に声をかけた。

 

「おい、待てよ!」

 

ホワイトが振り返ると、目の前には宙を漂うIDVがあった。咄嗟のことではあったが、彼女は冷静にもそれを片手で受け取った。

 

「えっ。これ…」

「俺の貸してやるから、そいつを使え、新入り!」

「ありがとうございます!!」

 

「すまない、ドナー!!行ってくる!!」

 

 

「ヘヘ…礼はいらねえぜ。」

 

その言葉こそ彼女たちには心地よく聞こえていたが、ドナーが何を考えていたのかは、彼女らに知る由もなかった。

 

 

------

 

 

ドロワ

 

・LP4000

・手札1枚

・(モンスター)《フォトン・バタフライ・アサシン》(ATK2100)(ORU0)/《幻蝶の刺客アゲハ》(ATK1800)

・(魔法・罠)1枚

 

 

アフタン

 

・LP1200

・手札2枚

・(モンスター)なし

・(魔法・罠)なし

 

 

「何!?《Heaven's Ritual》だと!?」

「あれは…ノックスも使っていたカード!」

 

「私のターン、ドロー!(3)私は、《Heaven's Ritual》を発動!私の場にモンスターがいない場合に発動できる魔法カード。ライフを半分払い、自分のデッキまたはエクストラデッキから、このカードを使って特殊召喚できるモンスター1体を相手に見せ、そのモンスターを呼び出す!」

 

 

アフタン:LP1200→LP600

 

 

「私はまず《Heaven's Second Biblos》を見せよう!」

「カードが白い…シンクロモンスターか!」

「そうだ。そしてその召喚条件を満たすように、デッキからモンスターを墓地に送る!私はレベル4の《コアキメイル・ウルナイト》に、レベル4の《コアキメイル・ガジェット》をチューニング!!」

 

 

☆4+★4=☆8

 

 

捧げられし星々よ!混迷の世界を切り裂く光となり、天が導く運命を示せ!シンクロ召喚!英知の象徴、《Heaven's Second Biblos》!!

 

 

目の前に現れたのは、一言でいえば巨大な書物であった。かなりの年数が経っているためか、元々明るい赤であったであろうその色は擦れて、深み帯びた赤色になってしまっている。

 

 

《Heaven's Second Biblos》:守備力3000

 

 

「…守備表示だと?」

「このモンスターは英知の象徴。攻撃力は3000だが、自ら攻撃を行うことはできない。だが、その効果は強力だ!私はビブロスの効果を発動!特殊召喚に成功した時、デッキから魔法カード1枚を手札に加える!私は《コアキメイルの金剛核》を手札に加える!」

 

 

《コアキメイルの金剛核》

通常魔法

デッキから「コアキメイルの金剛核」以外の「コアキメイル」と名のついたカード1枚を手札に加える。また、自分のメインフェイズ時に墓地のこのカードをゲームから除外して発動できる。このターン、自分フィールド上の「コアキメイル」と名のついたモンスターは破壊されない。

 

 

「コアキメイルの金剛核。コアキメイルカード1枚を手札に加えられるカードか!」

「その通りだドロワ。だがこのターン、ビブロスの効果で手札に加えたカードは発動できない。そしてもう1つ、《Heaven's Second Biblos》のモンスター効果を発動!1ターンに1度、デッキからカードを1枚ドローし、手札の魔法カード1枚をデッキの一番上に置く!」

「手札交換だと?」

「私はこれで、ターンエンドだ。(3)」

<ドロワ:伏せ1枚 アフタン:伏せなし>

 

「守備力3000で、手札交換を毎ターン行えるとしたら、厄介なモンスターだ。私のターン!(2)早々に倒させてもらう!私は場の伏せカード、《蛮勇鱗粉(バーサーク・スケールス)》を発動!」

 

 

蛮勇鱗粉(バーサーク・スケールス)

速攻魔法

自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。選択したモンスターの攻撃力は1000ポイントアップし、このターン相手プレイヤーに直接攻撃できない。このターンのエンドフェイズ時、選択したモンスターの攻撃力は2000ポイントダウンする。

 

 

「私の場の《フォトン・バタフライ・アサシン》の攻撃力をエンドフェイズまで1000ポイントアップさせる!」

 

 

《フォトン・バタフライ・アサシン》:攻撃力2100→攻撃力3100

 

 

「よし、これで《フォトン・バタフライ・アサシン》の攻撃力が、《Heaven's Second Biblos》の攻撃力を上回った!」

「すごい!もうこのターンで、ビブロスを倒せちゃう!」

 

「バトル!《フォトン・バタフライ・アサシン》で、《Heaven's Second Biblos》を攻撃!」

 

体が赤く発光した状態で飛び上がり、書物を切り裂こうとするが、書物に突如として緑色の膜のようなものが張られた。

 

「何!?バリア!?」

「《Heaven's Second Biblos》の効果発動!自分フィールドのカードが破壊または除外される場合、デッキの一番上からカード1枚を墓地に送って発動できる!そのカードが魔法カードなら、その破壊または除外を無効にする!」

「デッキの一番上は…そのモンスターの効果で当然魔法カードに…!」

「そういうことだ!」

 

 

墓地に送られた魔法カード:《コア転送ユニット》

 

 

「くっ。倒せなかったか。私はカードを1枚伏せて、ターンエンドだ。(1)このエンドフェイズに、バーサーク・スケールスの効果は終了し、攻撃力は2000ポイントダウンする。」

<ドロワ:伏せ1枚 アフタン:伏せなし>

 

 

《フォトン・バタフライ・アサシン》:攻撃力3100→攻撃力1100

 

 

「私のターン!このドローフェイズに墓地の《コアキメイルの鋼核》の効果を発動し、ドローフェイズ、通常ドローの代わりに手札に加えることができる!(4)さらに私は《コアキメイルの金剛核》を発動!デッキからコアキメイルと名の付くカード1枚を手札に加える!私はデッキから、《コアキメイル・マキシマム》を手札に加える!(4)」

 

 

《コアキメイル・マキシマム》

効果モンスター

レベル8/風属性/ドラゴン族/攻撃力3000/守備力2500

このカードは通常召喚できない。自分の手札から「コアキメイルの鋼核」1枚をゲームから除外した場合に特殊召喚する事ができる。このカードのコントローラーは自分のエンドフェイズ毎に手札から「コアキメイルの鋼核」1枚か「コアキメイル」と名のついたモンスター1体を墓地へ送る。または、どちらも行わずにこのカードを破壊する。

1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に相手フィールド上に存在するカード1枚を選択して破壊する事ができる。

 

 

「《コアキメイル・マキシマム》!?」

「手札の《コアキメイルの鋼核》をゲームから除外し、《コアキメイル・マキシマム》は、特殊召喚することができる!出でよ、《コアキメイル・マキシマム》!!」

 

 

フィールドに《コアキメイルの鋼核》が現れたかと思うと瞬く間にそれが割け、その時に生じた光の中から頭部、腕部、脚部と、1つ1つがフィールドにゆっくりと出現していく。

 

「《コアキメイル・マキシマム》の効果発動!1ターンに1度、フィールドのカード1枚を破壊することができる!私が破壊するのは……伏せカードだ!」

 

伏せカードを破壊しに来る辺り、手練れのデュエリストであることを感じさせるが、ドロワはそれに合わせて伏せカードを発動した。

 

「ならば破壊される前に…罠カード発動!《幻蝶の誇り》!」

「《幻蝶の誇り》…?」

「フィールドの幻蝶モンスターの表示形式を守備表示にかえて、このターンに受ける私へのダメージを半分にする!」

 

 

《幻蝶の刺客アゲハ》:攻撃力1800→守備力1200

 

 

「なるほど。だがそれで私の攻撃が防げるとは思わない方が良いな!《コアキメイル・ベルグザーク》を召喚!」

 

 

《コアキメイル・ベルグザーク》

効果モンスター

レベル4/地属性/戦士族/攻撃力2000/守備力200

このカードのコントローラーは自分のエンドフェイズ毎に手札から「コアキメイルの鋼核」1枚を墓地へ送るか、手札の戦士族モンスター1体を相手に見せる。または、どちらも行わずにこのカードを破壊する。

このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊した場合、もう1度だけ続けて攻撃する事ができる。

 

 

「なっ!レベル4で攻撃力2000のモンスターだと!」

「バトルだ!ベルグザークで、アゲハを攻撃!」

 

左手に装備されている剣でアゲハを切りつけて破壊すると、ベルグザークは軽い身のこなしで一歩後退した。ベルグザークから闘気が消えていないのは、見ればわかることだった。

 

「《コアキメイル・ベルグザーク》のモンスター効果発動!このカードは戦闘でモンスターを破壊した場合、もう一度だけ続けて攻撃ができる!」

「なにっ!?」

「ベルグザークで、《フォトン・バタフライ・アサシン》を攻撃!」

 

今度は右手に装備されている剣で《フォトン・バタフライ・アサシン》を薙ぎ払うようにして破壊した。

 

「くっ!だが、このターンの戦闘ダメージは半分だ!」

 

 

ドロワ:LP4000→LP3550

 

 

「そんなことはわかっている!だが私のフィールドにはまだ、《コアキメイル・マキシマム》が残っている!くらえ!プレイヤーに、直接攻撃だ!」

 

 

コアキメイル・バースト!!

 

 

よくあるブレス攻撃がドロワに向かう。ドロワは咄嗟に腕を交差させて構えるが、《幻蝶の誇り》の効果で発生したバリアに守られた。

 

「くぅっ!!」

 

 

ドロワ:LP3550→LP2050

 

 

「さらに速攻魔法、《Heaven's Battle Option》を発動!このターン戦闘を行った私のモンスターを破壊し、カードを2枚ドローする!私は《コアキメイル・ベルグザーク》を破壊!!(3)カードを1枚伏せて、《Heaven's Second Biblos》のモンスター効果を発動し、手札の魔法カード1枚と、デッキの一番上を交換して、ターンエンド!(2)そしてこのターンのエンドフェイズに、手札のコアキメイルと名の付いたモンスターカード1枚を墓地に送り、《コアキメイル・マキシマム》をフィールドに維持する!私は《コアキメイル・ロック》を墓地に送る!(1)」

<ドロワ:伏せなし アフタン:伏せ1枚>

 

ライフポイントが十分に残っているとはいえ、息が上がっている様子のドロワを蔑むようにして、アフタンは見る。

 

「サレンダーするかね?結果は見えている。もっとも、サレンダーをしたとしても、ナンバーズの情報は教えてもらうがね。」

 

「ドロワ。」

 

「安心しろ、カイト。私は勝つ!ここで負けることは…ないっ!私のターン!(2)私は手札から魔法カード、《バタフライ・デュオ》を発動!」

 

 

《バタフライ・デュオ》

通常魔法

自分の墓地に存在する「幻蝶の刺客」と名の付いたモンスター2体を選択する。選択したモンスター2体を自分フィールド上に特殊召喚し、そのモンスター一組のみを素材として、エクシーズ召喚を行う。

 

 

「墓地から《幻蝶の刺客アゲハ》、《幻蝶の刺客オオルリ》を特殊召喚し、エクシーズ召喚を行う!」

「またエクシーズ召喚か。だが、ビブロスにも、マキシマムにも勝てはしない!」

 

(確かに《Heaven's Second Biblos》は攻撃こそできないが守備力は3000。そして、《コアキメイル・マキシマム》は攻撃力3000。私のランク4のモンスターでは、戦闘で破壊できない。ならば…!!)

「バトルだけが全てではない!2体のモンスターで、オーバーレイ!!2体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!」

 

 

現れろ!《フォトン・アレキサンドラ・クィーン》!!

 

 

《フォトン・アレキサンドラ・クィーン》

エクシーズモンスター

ランク4/光属性/戦士族/攻撃力2400/守備力1200

「幻蝶の刺客」と名のついたレベル4モンスター×2

このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。フィールド上のモンスターを全て持ち主の手札に戻す。その後、この効果でカードが手札に加わったプレイヤーは、その数×300ポイントダメージを受ける。

 

 

「このモンスターは!?」

「《フォトン・アレキサンドラ・クィーン》の効果発動!オーバーレイユニットを1つを使い、フィールドの全てのモンスターを手札に戻す!くらえ!」

 

 

バタフライ・エフェクト!!

 

 

アレキサンドラ・クィーンがその羽根を大きく振り、鱗粉が舞った。《Heaven's Second Biblos》と《コアキメイル・マキシマム》がその鱗粉を受けると、体が白く光り始めた。

 

「なに?自らのモンスターと引き換えに、私のモンスターを…!?」

 

やがて、アレキサンドラ・クィーンを含めた3体のモンスターは白く光ってその場から姿を消した。

 

「よし、これで奴のモンスターはいなくなった!!」

 

「そして、この効果で手札に加わったカード1枚につき、相手に300ポイントのダメージを与える!」

「…」

 

 

アフタン:LP600→LP300

 

 

「これで終わりではない!私は…!!……!?」

 

ドロワが残りの1枚の手札を右手に持ち替えたその瞬間、ドロワとアフタンの目の前のデュエルフィールドに、轟音と共に、雷のようなものが降り注いだ。

 

「わっ!!兄さん!!」

「これは…!?」

 

「ン!?……ま、まさか…!?そんな!?」

 

アフタンが狼狽えているところをカイトが捉えたその瞬間、その雷の柱の間から、2人の人影が見えた。

 

「このデュエルは中止だ。」

「……クラウダー様!」

「おのれ、アフタン。勝手なことを。マッドサイエンティストなど、配下における存在ではなかったようだな!」

「お、お待ちくださいっ!!」

「お前の言い訳を聞く耳など持たん!はぁっ!!!」

 

マントの男、クラウダーが右手をアフタンに向けて翳すと、アフタンは自らの体を抱くようにしてその場に蹲り、徐々にその姿を消していった。

 

クラウダーが完全にその空間からアフタンの肉体を消すのと同時に、ドロワは彼に詰め寄った。

 

「おい、貴様!!何者だ!!」

 

「私はクラウダー。エクシーズ次元管轄のヘヴンズ・チルドレンの一人だ。」

「貴様…この前…」

「フッ。天城カイト。私の姿を目にしたことがあるということは、お前も駆逐される運命ということだ。」

「ふざけるなっ!」

 

「お前…なぜ、仲間を!!」

「ヘヴンズ・サードの一人、アフタンは、既に一度デュエルでバリアン七皇のナッシュに敗北している。しかもあろうことか、ヘヴンの力をほとんど使わずにな。それでヘヴンの力を使ってデュエルするために、ここに降りたのだ。もはや仲間ではない。」

「だからと言って!!」

「お前たちには関係のないことだ。やはり、マッドサイエンティストは自分の研究が第一…か。」

 

 

その人物が一歩後ずさりしたので、クラウダーの後ろで怯えていた少女に、カイトたちは気が付いた。

 

「貴様は?」

 

「わ…私は…ホワイト。ヘヴンズ・チルドレンの一人です。」

 

「なるほど。貴様もクラウダーと同じということか。」

「はい!」

 

最初こそ弱弱しかったが、本人が(覚えているかは定かではないが)ダンス部での次期部長だったということもあり、声もよく通るようになり、はっきりとした返事をするようになった。

 

「いきなり実戦は負担が大きい。ここでのミッションは私が行おう。」

「い…いえいえ、ここは私が!」

「無理をするな、ホワイト。まずは実戦の前に、見て学ぶんだ。」

「あ、はい。わかりました。」

 

「ならば貴様の相手はこの俺だ!!」

「カイト。」

「いや、カイト!!お前には……役割があるだろう!!」

 

突然カイトの後方にオービタル7が現れた。

 

「カイト様!!」

「オービタル!!貴様が来たということは……」

「出撃準備完了であります!」

 

「何をするつもりだ?」

「いけっ、カイト、ハルト!!」

「えっ、でも。ドロワ…!!」

「いくんだ!!!!早く!!」

 

「逃がしませんよ!!」

 

ヒールは履きなれていない様子だったが、そのスーツ姿のホワイトは、軽快に動き、カイトたちに寄ろうとした。

 

「させん!!」

「…!!」

 

咄嗟にドロワはハイキックを放ち、ホワイトを蹴ろうとしたが、ホワイトは反射的にかがんでそれを避けた。

 

「やめろ、ホワイト!」

「えっ!で…ですが…」

「いい。我々が欲しいのはナンバーズの情報。ドロワ。お前に聞けばわかることだ。カイトたちが何をしに行ったのかは知らないが、それは関係ない。」

「あ、すみません。」

 

「フッ。ならば、私とデュエルするというのか。」

「当然だ。お前以外、ここでナンバーズの情報を持っている者はいない。」

「いくぞ!!」

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

ドロワ  :LP4000

クラウダー:LP4000

 

 

「私の先攻!」

 

クラウダーは勢いよく引いた5枚のカードをしばらく眺めていたが、その後3枚のカードを右手で同時に持った。

 

「カードを3枚伏せて、ターンエンドだ。(2)」

<ドロワ:伏せなし クラウダー:伏せ3枚>

 

「伏せカード3枚だと…?」

 

 

(クラウダーさんのデュエル。初めて見るわ。一体どんなデュエルなのかしら。)

 

 

------

 

 

バリアンの本部で、ナッシュはその身に受けた傷を癒すために、カプセルのようなものに入っている。メラグとミザエルは腕を組みながら、その部屋を出た。

 

「ナッシュはしばらく休ませるしかない。」

「あのマッドサイエンティストめ。よくも。あの猫ちゃんも、ナンバーズはくれなかったし。ロクな収穫がないわね。」

 

 

「だったらよぉ!!!」

 

 

真上から低い笑い声を轟かせて、メラグとミザエルの2人の前に着地した者がいた。

 

「…!!」

「お前!!」

 

「俺の収穫に、なってもらおうかなぁ!!」

 

「ベクター!!」

 

「聞いたぜぇ?ナッシュが使い物にならねえんだって?だったらよぉ、俺がナッシュをまずは食らってやるぜ!」

「ふざけるな!!貴様の好き勝手にはさせん!!」

「ナッシュから聞いたわ。ドルベ、ギラグ、アリト。3人の魂を…よくも!!」

「おおっ!耳が早いじゃねえか!そりゃそうかぁ!あいつはお前らと違って、他のバリアンのことを感じ取ることができるからなぁ!さあ、おっぱじめようぜ!」

 

「望むところだ、ベクター!」

「決着をつける!」

 

 

 

「デュエル!!!」

 

 

メラグ :LP4000

ミザエル:LP4000

ベクター:LP4000

 

 

「このデュエル、バトルロイヤルでいくぜ!全てのプレイヤーは1ターン目に通常ドロー、そして攻撃はできねえ!」

「いいだろう。」

 

「まずは俺からだ!!俺の先攻!俺はモンスターをセットして、ターンエンド!(4)」

 

「まずは私からいくわ、ミザエル。」

「うむ。」

「私のターン!《ブリザード・ファルコン》を召喚!(4)」

 

 

《ブリザード・ファルコン》:攻撃力1500

 

 

「装備魔法、《アクア・ミラージュ》を発動!(3)」

 

 

《アクア・ミラージュ》

装備魔法

水属性モンスターにのみ装備可能。装備モンスターをエクシーズ素材とする場合、この装備カードは装備モンスターと同じレベルのモンスターとして扱ってエクシーズ素材とする事ができる。

 

 

「装備モンスターをエクシーズ素材とする場合、このカードも同じレベルのモンスターとして扱い、エクシーズ素材とすることができる!私はレベル4の《ブリザード・ファルコン》と、レベル4扱いの《アクア・ミラージュ》でオーバーレイ!2体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!!」

 

 

《No.103 神葬零嬢ラグナ・ゼロ》!!

 

 

《No.103 神葬零嬢ラグナ・ゼロ》:攻撃力2400

 

 

「いきなりオーバーハンドレッドナンバーズか!張り切ってるなぁ!」

「私はカードを2枚セットし、ターンエンド!(1)」

「次は私だ!私のターン!!私は《半月竜ラディウス》を特殊召喚!(4)」

 

 

《半月竜ラディウス》

効果モンスター

レベル4/光属性/ドラゴン族/攻撃力1400/守備力1200

相手フィールド上にエクシーズモンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。この方法で特殊召喚したこのカードのレベルは8になる。

 

 

「相手フィールドにモンスターエクシーズがいる場合、レベル8のモンスターとして特殊召喚することができる!さらに私のフィールドにレベル8のモンスターが存在する時、このカードは手札からリリースなしで召喚できる!来い、《星間竜パーセク》(3)!」

 

 

《星間竜パーセク》

効果モンスター

レベル8/光属性/ドラゴン族/攻撃力800/守備力800

自分フィールド上にレベル8のモンスターが存在する場合、このカードはリリースなしで召喚できる。

 

 

「レベル8モンスターが2体だと!?」

「いくぞ!私はラディウスと、パーセクでオーバーレイ!2体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!」

 

 

宇宙を貫く雄叫びよ、遥かなる時をさかのぼり、銀河の源よりよみがえれ! 顕現せよ、そして我を勝利へと導け!《No.107 銀河眼の時空竜(ギャラクシーアイズ・タキオン・ドラゴン)》!

 

 

「お前も張り切ってんねぇ、ミザちゃんよぉ!」

「減らず口を叩いていられるのも今のうちだ!!私はカードを1枚伏せて、ターンエンドだ!(3)」

<メラグ:伏せ2枚 ミザエル:伏せ1枚 ベクター:伏せなし>

 

 

「ヘヘッ…てめえら2人共々、地獄に送ってやるぜ!!」

 

 

 

(次回に続く)

 




<今日の最強カード>
《Heaven's Second Biblos》


<次回の最強カード>
《オーバーハンドレッド・ディセント》
通常罠



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