第48話の冒頭部分において、構成上のミスが発覚いたしましたので、ドロワとクラウダーのやり取りを変更いたしました。申し訳ありません。
それでは、49話お楽しみください!
メラグ
・LP600
・手札1枚
・(モンスター)《CNo.103 神葬零嬢ラグナ・インフィニティ》(ATK2800)(CORU1)
・(魔法・罠)なし
ミザエル
・LP300
・手札2枚
・(モンスター)なし
・(魔法・罠)1枚
ベクター
・LP600
・手札0枚
・(モンスター)《CNo.102
「ヘッ!!んなもん……お見通しなんだよぉ!!罠カード、《ドン・サウザンドの桎梏》を発動!」
「なっ…」
アンブラルが自身の体から気を放ち、ラグナ・インフィニティの胴体と腕を縛り付けた。
《ドン・サウザンドの桎梏》
通常罠
自分フィールド上に「CNo.」と名の付いたモンスターが存在する場合に相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動することができる。選択したモンスターの効果は無効化され、攻撃力は0になる。また、このカードを相手ターンで発動した場合、そのターン内に相手に与える戦闘ダメージは倍になる。このカードを発動したターンのエンドフェイズに、フィールド上に存在するエクシーズ素材を1つ取り除く。
「俺のフィールドにカオスナンバーズがいる場合、相手モンスターの効果を無効にし、攻撃力を0にする!!」
「モンスター効果を……無効に…!?」
「さらにさらに!特典として、バトルダメージは…倍になるぅぅぅ!!」
動けないラグナ・インフィニティの前に、邪悪なオーラを纏ったアンブラルが降り立ち、ラグナ・インフィニティを見下ろしている。
「そんな……メラグ…」
「メラグ。」
「すまない…ミザエル。そして…ナッシュ。」
メラグがデュエルディスクを持つ左腕を力なく下に下げると、それと同時に、アンブラルが手にした大鎌のような武器でラグナ・インフィニティを真っ二つに切り裂いた。
「くっ……きゃあああああっ!!」
メラグ:LP600→LP0
「ナッシュ……。」
「メラグ!!メラグ!!」
ドン・サウザンドに阻まれている彼は、メラグのもとに近寄ることはできない。
「どけっ、ドン・サウザンド!!」
「フッ。別れの挨拶くらい……するが良い。」
ドン・サウザンドが自身の姿を消すと、ナッシュはメラグに駆け寄った。ベクターはその様子を見て哄笑を響かせ、それがナッシュの怒りを増幅させる。
「ベクター!!」
「ナッシュ。大丈夫。私は…負けても、デュエルには…勝て…る、から。だから…」
そういったのを聞き逃さなかったベクターは、哄笑をやめ、倒れているメラグを睨みつけた。
「あん?どういうことだ?」
「ベクター!!あなたの負けは……決定したわ。一足先に、地獄で待っているわよ。そして……ナッシュ、ミザエル。バリアン七皇としての務めを…果たして欲しい。ドン・サウザンドの好きにさせては…ダメ…」
そこまで言うと、彼女は光の粒となり、ベクターの中に入り込んだ影に、吸われていった。
「メラグ……。メラグ!!!くっ、くそっ!!うわあああああっ!!」
「クッ…何ということだ。」
「ケッ!安心しろ、ミザエル!!てめえもすぐに地獄に送ってやる!」
「貴様のターンが来るのは次の私のターンの後だ!!私にはわかっている。メラグがああ言った理由が!!」
「残念だったなぁ!!このエンドフェイズに、《ドン・サウザンドの牙城》の効果により、このカードはフィールドに再セットされて、その時、800ポイントのダメージを相手に与える!!何が、一足先に地獄で待つ……だよ!!地獄に行くのは、おめえだ、ミザエル!!」
カードイラストの部分から放たれた紅い光がミザエルの目の前の地面にぶつかり、爆発を巻き起こし、瞬く間にミザエルの姿は煙に飲まれた。
「ナッシュ。次はお前だ。さあ、構えやがれ!!」
「ベクター……」
「フッ。」
煙の中から見えたのは、ミザエルと、その前にある罠カード、そして1体のドラゴンのモンスターであった。
ミザエル:LP300
「バカな…!?ライフが残っていやがるだと!?」
「罠カード、《ダメージ・オルトレーション》を発動させてもらった。」
《ダメージ・オルトレーション》
永続罠
?
「このカードはプレイヤーにカード効果によるダメージが発生した場合、墓地に送ってそのダメージを無効にし、無効にしたダメージと同じ分の攻撃力を持つモンスター1体をデッキから攻撃表示で特殊召喚する!この効果で私は攻撃力800の、《星間竜パーセク》を特殊召喚した!」
「そういうことか。チッ。じゃあてめえのターンだぜ、ミザエル。だが、たとえ何が来ようとも、《ドン・サウザンドの牙城》があるぜ!」
「私のターン!!ベクター!!貴様には、ギャラクシーアイズの鉄槌を受けてもらう!!我々七皇を裏切った、その罪を…償ってもらおう!!」
バリアンズ・カオス・ドロー!!!
「私がドローしたカードは、《RUM-七皇の剣》!!このカードを発動する!」
「なにっ!?」
「墓地のギャラクシーアイズ・タキオン・ドラゴンを復活させる!!そしてこのカードをエクシーズ素材として、カオス・エクシーズ・チェンジ!!」
逆巻く銀河を貫いて、時の生ずる前より蘇れ。永遠を超える竜の星! 顕現せよ、CNo.107!|超銀河眼の時空龍《ネオ・ギャラクシーアイズ・タキオン・ドラゴン》!
《CNo.107 超銀河眼の時空龍》:攻撃力4500
「ネオタキオンか。だったら俺は、永続罠、《ドン・サウザンドの牙城》を再び発動し、アンブラルの攻撃力を、10700にアップさせる!返り討ちにしてやるぜ!」
『ベクター。やはり貴様は所詮、その程度のデュエリストであったか。もう貴様に用はないな。』
「なっ…いきなり何を言いやがる!?ドン・サウザンド!!」
「私は、ネオタキオンのモンスター効果を発動!カオスオーバーレイユニットを1つ使い、全てのカードを、このターン開始時に戻す!」
タイム・タイラント!!
ミザエルが効果発動を宣言すると、周囲の空間の色が反転し、空間が歪み始めた。
「ン!?」
「これにより、お前の場の《ドン・サウザンドの牙城》はフィールドに再セットされる!」
「ヘッ!そんなんだったら、俺は……もう一度発動するまでよ!永続罠、《ドン・サウザンドの牙城》を発動!」
「フッ。無駄だ。ネオタキオンの効果を使った場合、そのターン相手は私が許可したカードでなければ発動できない!」
「何だと!?それじゃあ……」
「これでお前のモンスターの攻撃力は上がらない!いくぞ!!!」
「なっ、なにぃ!?」
「ネオ・ギャラクシーアイズ・タキオン・ドラゴンで、《CNo.104 仮面魔踏士アンブラル》を攻撃!!」
アルティメット・タキオン・スパイラル!!
ネオタキオンから放たれたアルティメット・タキオン・スパイラルがアンブラルを貫き破壊された。他のカオスナンバーズとオーバーハンドレッドナンバーズは、その様子を見ていた。ミザエルにとっては、そのナンバーズたちは敗北に対して悔しさを覚えている訳ではなさそうだった。
「うおおおおおおおおおおおおおお!!」
ベクター:LP600→LP0
「ふ…ふざけんな。ミザエル。俺は、お前なんかに……ぐっ、ぐおおおっ!!」
再びミザエルの中から影となっていたドン・サウザンドが姿を現した。傷だらけとなったベクターは、その場で蹲ることしかできない。
「ベクター。我がバリアンの神の力となれぃっ!!」
「ドン・サウザンド……!!てめえぇぇぇっ!!」
咆哮をあげながら、ベクターはその場で光の粒となり、その粒はドン・サウザンドに吸収されてしまった。
「ベクター!!」
勝利の余韻に浸ることもできず、ミザエルとナッシュはこうなってしまっては、メラグが戻ってはこないのではないかと、思い始めた。
「おい、ドン・サウザンド!!てめえ!何を!」
「貴様!まさか、ベクターまでも!?」
「ベクター…までも?フッ。七皇は全て我が力になる、定めなのだよ!」
ドン・サウザンドの体が急に発光し始めた。すると今までの巨大な影といえる形態から徐々に姿は小さくなり、やがてナッシュやミザエルと同じくらいの背の高さになった。
「ドン・サウザンド!それがお前の真の姿か!?」
「いや、まだだ。ここにお前たちの力が集まれば、真の姿となる!フフフ…ハハハハハ!!」
「ふざけんな!!お前の好きにはさせねえ!!来やがれ、ドン・サウザンド!!ここで決着をつけてやる!!」
デュエルディスクを構えたナッシュに対し、ドン・サウザンドは鼻で笑った。
「フッ。慌てるなよナッシュ。我々の戦う舞台はまだ整っていない。」
「何だと?」
「我々が手に入れなければならないもの、バリアン七皇の一人であるお前なら、気が付いているだろう?」
落ち着いた口調でそう言われると、ナッシュはそれまで感じていた熱さが少しなくなったのがわかった。
「ヌメロン…コード。」
「そう。ヌメロン・コードこそ、我が欲する力。それを起動させるためには…」
「ナンバーズか。」
「もうナンバーズは多く集まりつつある。だが我にはわかる。100番目のナンバーズ、ヌメロン・ドラゴン。それが、ギャラクシー・アイズの力がぶつかり合う時に、生まれると。」
「何だと!?」
「だから我はここで油を売っている暇はないのだ。まずは、ナンバーズを集めさせてもらおう。ナンバーズを多く持っている者…それを訪ねるということだ。」
「ナンバーズを多く持つって、遊馬、そして…アストラル!」
「フッ。」
肯定する代わりにドン・サウザンドは笑みを浮かべると、2人を一瞥し、その場で背中を向けたかと思うと、彼の声だけを残してその場から姿を消した。
「また会おう、ナッシュ、ミザエル!フフフ…ハハハハハ!!」
「おい、待て!ドン・サウザンド!!」
「クッ。」
ドン・サウザンドがその場からいなくなった途端、彼らを静寂が包む。ミザエルはナッシュの方へと体を向けた。
「ナッシュ。すまない。メラグを……」
「お前は悪くない、ミザエル。むしろよくあのベクターを倒してくれた。お前が無事なだけで俺は嬉しい。」
「ナッシュ。」
「だがミザエル。悪いがもう少し、付き合ってもらえねえか?ドン・サウザンドをぶっ飛ばさなきゃならない。そしてあの忌々しいヘヴン。そして遊馬とアストラルを倒し、バリアンに栄光をもたらす!」
「ああ。」
「九十九遊馬に接触する。何としてもドン・サウザンドに先を越される訳にはいかない!」
「…ナッシュ。私には行くべき場所がある。」
「…?」
------
今日で何日目だろうか、この紅い空は。ふとそんなことを考えていたアストラルであったが、遊馬が眺めていたナンバーズのうち1枚を小鳥が取ったところで、我に返った。
「おい、小鳥!取んなよ、ナンバーズ!これ、なくしたらやばいんだから!」
「街中で堂々と1枚1枚見てる方がやばいでしょ?少しは警戒したら?……どれどれ?No.76 諧調光師グラディエール……ねぇ。素敵なモンスターじゃない。」
「ちょっと、返せよ、小鳥!」
「いいじゃんちょっとくらい見てても…!!」
「遊馬、小鳥、そして遊士。カイトの言ったことが本当だとすれば、クラウダーがここに来るかもしれない。」
「あぁ、そうか。確かにな。」
「いいぜ、返り討ちにしてやる。あいつはぶっ飛ばす。絶対にだ。」
「それに、ドン・サウザンドも来るかもしれない。」
「カイトは…ヌメロン・ドラゴンを探しに…?」
「そうだ。彼は真のドラゴン使いを決める戦いで、ヌメロン・ドラゴンを起動させるつもりだ。」
「俺らは、あいつらが来るのを待つしかできねえってことか?」
遊士がアストラルにそう聞いた。そこにいる遊士、遊馬、小鳥はちょうど、路地を曲がったところであった。
「いや、できることならある。ナンバーズの遺跡のある場所から、まだ入手できていないナンバーズの情報がわかる。」
「まだ入手できていないナンバーズってあんのかよ!?あとヌメロン・ドラゴンだけじゃねえの!?」
そういわれると、アストラルは大きくため息をついた。
「君は何のために1枚1枚ナンバーズを眺めているのだ。番号順に並べた時に、もう既にNo.1はないだろう?」
「あっ、そっか。」
「それに、他にも飛んでいる番号がある。それが特別な力の及ぶナンバーズなのかどうかは、私にもわからない。だから、その遺跡でナンバーズの位置を調べる。」
「何だよ、そんな便利なモンがあるんだったらもっと早く使えばよかったんじゃねえのか?」
遊士の言葉に、アストラルは首を横に振った。
「いや、調べている間は私の意識はアストラル世界とリンクすることになる。そうすると、現実にナンバーズの力を及ぼすことが不可能となる。」
「ああそうか。遊馬がデュエルしても、ナンバーズが使えないってことか。」
「そうだ。」
「だったら念のために、俺が見張っておいてやろうか?」
「え?あ…はい。」
「確かに時間がかかるかもしれないから、遊士が見張っておいてくれるのであればそれは非常にありがたい。」
「よし。そうとなりゃ決まりだな!どこに行くんだ?」
「デュエル庵だ。」
「え…?」
「じゃ、じゃあ、遊馬たちは先に行っていて!私、忘れ物したから取りに帰る!」
「えっ?忘れ物…?」
「うん!!じゃあね!アストラル、頑張って!遊士さんも、お願いします!そして、遊馬!
あんたがもしデュエルすることになっても、負けんじゃないわよ!」
「お、おう!もちろんだぜ!」
「忘れ物…」
アストラルがそう呟いた。遊馬と遊士も怪訝そうにしていたが、歩き始めていた。
一方小鳥は1枚のエクシーズモンスターを握りしめたまま、家路を急いでいた。そこからは10分となく、彼女は家に着くなり、スカートのベルトを別のものに変えた。それには、何かを入れるためのケースが付いている。
「私だって、ナンバーズクラブの一員よ。それに、ずっと遊馬といて、デュエルができないだなんて、笑えない冗談よ!」
そう言って家を飛び出し5、6分ほどしたところで、人気がなくなり、家と家の間隔が狭くなり、瓦屋根の家が数件見えてきた。そろそろデュエル庵が近い。百段近くある階段を昇ったところに、それはある。
「え…?」
ところが階段に差し掛かるよりも前のところ、2つの燭台が立っているところに、人影のようなものを認識した小鳥は、衝突するのを防ぐため、いきなり立ち止まった。
人影のようなもの…そう考えたのは、デュエル庵の方を見上げている姿はどう見ても人間(髪が黄色なのが気になるが)。だが、こちらに目を向けると、全身黒いタイツでも着ているかのような色であることがわかり、額には紅い瞳のようなもの、胸元には紋章のようなものがある。その紋章の周りには色とりどりの細い線が描かれているが、左三色右二色の非対称な形が気になる。まるで蛍光灯が一部だけ切れてしまった部屋のようだ。
それらを持ち、体色が黒である者をどうして人間と形容できるだろうか。
「この近くに、ナンバーズの集まっている場所を知っているな?」
落ち着いた口調でいきなり話しかけに来たことに驚き、小鳥はたじろいでしまったが、すぐに返答をした。
「ナ……ナンバーズ?」
「とぼけても無駄だ。我には、ナンバーズの発するエネルギーがわかる。この近くに九十九遊馬、そしてアストラルがいる。それも、我にはわかることだ。」
「なっ…あなた、遊馬たちを探してるの!?」
「やはりお前は…九十九遊馬の知り合いか。」
「え…。ええ。」
もはや正体がバレようが、動揺を見せるよりはマシだと思った彼女はあくまで気丈にふるまう。
「そうよ!!」
「我が力を使えばすぐに詳細な場所を知ることはできるが、なるべく力は温存したいところだ。さあ…我に九十九遊馬とアストラルの場所を教えるのだ。」
「嫌よ!!誰があんたなんかに教えるもんですか!」
「そうか。ならば我が力を使うしかあるまい。」
(ええっ!?ここそういう流れなの!?)
小鳥の頭の中に既にあったのは、遊馬の場所を見知らぬ者に教えるのが危険だということだ。それに加えて思い浮かんだのは、時間を稼ぐということ。遊馬たちが今ナンバーズを探しているのであれば、遊馬がデュエルを申し込まれたら危険。何とかしてナンバーズ探索後にさせなければということだった。
「ちょっと待ちなさい!!」
「何だ?九十九遊馬とアストラルの場所を教える気になったか?」
「あなたが何者か知らないけど、デュエルよ!!私だってナンバーズクラブの一員!」
「我はバリアンの神、ドン・サウザンドだ。ナンバーズクラブ……?そんな児戯に付き合っている暇はない。」
「バリアンの……神!?」
「そう。九十九遊馬たちに関りがあるのであればわかるだろう?バリアンとは何か。」
「そ…それは…」
圧倒的な力の差を戦う前から感じていた。ドン・サウザンドは、バリアン七皇の力を上回るはず。そう考えれば、ギラグ、アリト、ミザエル、メラグのデュエルを見ていた彼女にしてみれば、ドン・サウザンドのデュエルは想像を絶するものであるのは、想像に難くない。
「わかったのなら、邪魔はしないことだ。お前には関係のないことだ。」
関係ない…というフレーズが彼女の心に響いた。ドン・サウザンドがゆっくりとデュエル庵の方へと進もうとする後ろ姿と合わせ、彼女の気持ちを動かす十分な要因となった。
「待ちなさい。」
「…?」
「ふざけないで。関係なくなんかない。バリアンは、多くの人間をバリアンズ・フォースの餌食にして、それだけじゃないわ!大切な仲間を……徳之助君、キャットちゃん!!少なくとも2人は私たちの友達!!関係ない…?冗談じゃないわ!」
「フッ。」
何としてもドン・サウザンドを止めなければならない。そう思い続ける彼女は、気が付けば自分のデッキケースから1枚のカードを取り出し、ドン・サウザンドに見せていた。
「ナンバーズ!!私も持っているのよ!!」
「…何?」
ドン・サウザンドは踵を返し、初めて小鳥の言ったこと、したことに興味を持ったような顔をした。
「あなたの計画は…ナンバーズが全て揃わないと成り立たないんでしょ?」
「九十九遊馬とアストラルのナンバーズのエネルギーの反応が強すぎて1枚のナンバーズには気が付かなかったな。確かにそれは、回収しなければならない。いいだろう。そのデュエル、受けてやろう。我が力、お前で試させてもらおう!!」
拳を天に振り上げ、左腕を見せるようにドン・サウザンドが構えると、その腕にはデュエルディスクらしきものが取り付けられた。
「やっとその気になったわね。デュエルディスク、Dゲイザー、セット!!いくわよ、ドン・サウザンド!」
デュエル!!
観月小鳥 :LP4000
ドン・サウザンド:LP4000
「先攻は我がもらう。我のターン!」
(ドン・サウザンド。いきなり、バリアンの神とデュエル。勝てないかもしれないけど、それでも、今遊馬と戦わせる訳にはいかない!一体、どんなデュエルを…)
「我はこれで、ターンエンド。(5)」
「えっ!?何もしないの!?」
「そうだ。かかって来るが良い。」
「だったら、私のターン!(6)」
するといきなり小鳥とドン・サウザンドのいる空間を紅いオーラが包む。小鳥は不思議に思ったが、何か起こった訳ではないのかと思い、ターンを続けた。
「私は《リトル・フェアリー》を召喚!(5)」
《リトル・フェアリー》
効果モンスター
レベル3/光属性/天使族/攻撃力800/守備力800
自分のメインフェイズ時に手札を1枚墓地へ送って発動できる。 このカードのレベルを1つ上げる。この効果は1ターンに2度まで使用できる。
「このカードは1ターンに2度まで、手札を墓地に送って、レベルを1つアップさせる!(4)」
小鳥のつま先から膝よりも低い高さの背丈しかない《リトル・フェアリー》は、星の柄のついた杖を元気よく振った。
「さらに私は手札から魔法カード、《死者蘇生》を発動!墓地のモンスター1体を特殊召喚する!私は今墓地に送った、
《踊る妖精》:攻撃力1700
「レベル4モンスターが2体か。」
「私はレベル4のモンスター2体で、オーバーレイ!!2体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!!」
現れなさい、《フェアリー・チア・ガール》!!
《フェアリー・チア・ガール》:攻撃力1900
「ほう。ナンバーズではないのか。」
「ナンバーズを使わなくても、たとえあなたがバリアンの神であっても、私はやれるところまでやってみせる!今、あなたのフィールドはがら空きよ!!」
「フッ…愚かな。」
ドン・サウザンドが指を鳴らすと、突然目の前にいた《フェアリー・チア・ガール》がその場で自らの体を抱くようにして悶え始め、爆散した。
「《フェアリー・チア・ガール》が!!!そんな。どうして…!?」
爆散した時に生じた光が集まり始めると、そこには《そよ風の精霊》が立膝の状態でフィールドに現れた。
「そよ風の…精霊。私のカード。」
《そよ風の精霊》
効果モンスター
レベル3/風属性/天使族/攻撃力0/守備力1800
このカードが自分フィールド上に表側攻撃表示で存在する限り、自分のスタンバイフェイズ毎に自分は1000ライフポイント回復する。
「どういう…こと!?」
「書き換えたのだよ。」
「書き換えた…!?」
「フフフ……ハハハハハ…ハハハハハハ!!!」
(次回に続く)
<今日の最強カード>
《ドン・サウザンドの桎梏》
通常罠
自分フィールド上に「CNo.」と名の付いたモンスターが存在する場合に相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動することができる。選択したモンスターの効果は無効化され、攻撃力は0になる。また、このカードを相手ターンで発動した場合、そのターン内に相手に与える戦闘ダメージは倍になる。
<次回の最強カード>
《ヌメロン・ダイレクト》
通常魔法
フィールド上に「ヌメロン・ネットワーク」が表側表示で存在する場合に発動できる。自分のエクストラデッキから攻撃力1000以下の「ヌメロン」と名のついたモンスターエクシーズ4体を自分フィールド上に特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズ時にゲームから除外される。