遊戯王UA   作:akc

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みなさまお久しぶりです。
5~6年ほど放置してしまって申し訳ありません。生活環境に色々と変化がありまして、小説を書くのはもうやめようかと思っていたのですが、デュエルリンクスをプレイする度に、やっぱり書きたいなという気持ちが芽生えてきて、OCGアニメも展開されていないし、どうせなら、アニメではないけれど、満足のできる形の遊戯王を執筆させてもらえればと思い、再び筆を手に取った次第です。
更新の頻度は相変わらず遅いと思うのですが、少しずつでも草薙遊士の物語を進めて行けばと思っています。

エクシーズ次元編は少しずつクライマックスに向かっています。みんなの運命がどうなるのか、ぜひお楽しみください。


第55話-月で手にしたナンバーズ

 

カイト

 

・LP200

・手札1枚

・(モンスター)《No.62 銀河眼の光子竜皇》(ATK4000)(ORU1)

・(魔法・罠)なし

 

クラウダー

 

・LP1200

・手札0枚

・(モンスター)《Heaven's Giant》(ATK6500)(+)

・(魔法・罠)1枚/《Heaven's Revive Strings》(+)

 

 

「ギャラクシーアイズ…プライム…フォトン?ナンバーズの力を受けて進化したギャラクシーアイズだと?」

「そう。これこそ…宿命のドラゴンたちの力を得たモンスター!」

「何が宿命のドラゴンだ。攻撃力4000のモンスターが出て来たところで、もう遅い!」

 

青白い光を放つ龍を目の前に、クラウダーからも少し焦りが見える。

 

「いくぞクラウダー!プライム・フォトンの攻撃!」

「なにっ!?攻撃力の劣るプライム・フォトンで攻撃するだと!?」

「この瞬間、プライム・フォトンの効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い、このカードの攻撃力はフィールドのモンスターエクシーズのランクの合計×200ポイントアップする!」

 

さきほどのターンで発動した《Heaven's Revive Strings》の墓地からヘヴンズモンスターを復活させる以外の効果を軽視したクラウダーであったが、この状況ではその効果が響いてしまうことに気が付いた。

 

「クッ!しまった。今、Heaven's Giantはランク10のモンスターになっている。」

「そうだ。そしてプライム・フォトンのランクは8。フィールドの全モンスターのランクの合計は18!よって攻撃力は3600アップする!」

 

 

 

《No.62 銀河眼の光子竜皇》:攻撃力4000→攻撃力7600

 

 

 

エタニティ・フォトン・ストリーム!!

 

 

 

全身に白い光を蓄えたプライム・フォトン・ドラゴンが口を開け、間もなく圧倒的なブレス攻撃を放ち、周囲を白い光が包んだ。巨人の形をしたモンスターは光に耐え切れずにその場で消滅し、クラウダーも大きく飛ばされた。

 

 

「うおおおおおっ!」

 

 

 

クラウダー:LP1200→LP100

 

 

 

「クッ。おのれ…」

「立て、クラウダー!!!」

「…!?」

「まだ俺のバトルは終わっていない!手札から速攻魔法、《バトル・アクセラレーター》を発動!俺のフィールドのモンスター1体は攻撃力を半分にして、再びバトルすることができる!」

「なに!?」

「攻撃力上昇の効果は失われ、攻撃力は2000になるが、それでも貴様のライフを消し飛ばすには十分だ!いけっ!プライム・フォトン!!ミザエルの思いと共に!」

 

 

エタニティ・フォトン・ストリーム!!

 

 

だが、カイトは見逃さなかった。クラウダーからすれば絶体絶命の状況であったはずだが、彼はそんな中で視線を若干下に向けながら不気味な笑みを浮かべていたことを。

 

「フッ。私は……ここで終わる訳にはいかないのだよ!私は罠カード、《Heaven's Absolute Decision》を発動する!」

「ヘヴンズ…アブソリュート…ディシジョン…?」

「このカードはヘヴンズカード以外では無効にできず、発動時に他のカードは発動できない!相手モンスターの攻撃によって自分のライフが0になる場合、相手のエクストラデッキに存在する全てのカードを私の墓地に送り、相手フィールドのモンスター1体のコントロールを得る!」

「なにっ!?俺のエクストラデッキのカードをお前の墓地に!?そして……っ!」

 

プライム・フォトンはその場で姿を消し、次の瞬間にはクラウダーの目の前でカイトを見下ろしていた。

 

「プライム・フォトン!」

「だが安心しろ。プライム・フォトンは攻撃ができず、このモンスターがいる限りお前に戦闘ダメージは発生しない。」

「クッ。このターンを生き長らえたということか。」

 

 

「違うな。」

 

 

「なにっ?」

「《Heaven's Absolute Decision》の効果により、エンドフェイズにフィールドのモンスター1体を選び、あぁ、もちろんプライム・フォトンのことだがな。その攻撃力分のダメージをお互いに受けることになる。」

「なんだと!?そんなことをしたら…お前も!」

「カイト。残念だが遊びはここまでだ。私はお前のナンバーズを手にする必要がある。それが果たされた以上、お前にはもう用はない。」

「貴様っ!」

 

プライム・フォトンは天を仰いだ後、すぐに真下に向かってエタニティ・フォトン・ストリームを放った。

 

「さらばだカイト!フハハハハッ!」

「待て!!クラウダー!!ぐうっ!」

 

 

カイト:LP200→LP0

クラウダー:LP100→LP0

 

 

カイトのデュエルでのエネルギー消耗が激しいことは自分でわかっていた。

その時、オービタル7がけたたましいアラート音を鳴らしてカイトに何かを知らせようとした。

 

「カイト様!!」

「何だ?」

「カイト様のデュエルでの消耗が激しいのであります!おまけに、地球に残るだけのエネルギーがギリギリ残されているだけの状態であります!帰還するであります!」

「クッ……。」

 

オービタルのバーニアスイッチを再び入れようとしたその瞬間、月面にある巨大な石板のようなものが光を放ったのを確認した。

 

「こ…これは…!?」

「…カイト様!?」

「オービタル。少しだけここに留まるぞ。」

「カ……カシコマリッ!」

 

 

------

 

 

「思ったよりも時間がかかるんだな、ナンバーズの居場所を探すのって…」

「我々の手元に多くのナンバーズが集まってくれば来るほど、少しずつナンバーズが探しにくくなるからな。」

「そっか。」

 

ナンバーズの遺跡の1つであるデュエル庵でアストラル世界とリンクし、ナンバーズを探していたアストラル。遊馬は終わるのを待っていたが、リンク中は遊馬のナンバーズが使えなくなってしまうので、それが終わってから2人でデュエル庵から出て来た。

 

しかし、居るはずの遊士の姿が見当たらず、すぐに連絡を取ろうとする遊馬。

 

「あれっ、遊士さん…どこに行ったんだろう…」

「……遊馬!!」

「なんだよアストラル。いきなりデカい声出して…」

 

「フッ、九十九遊馬にアストラル……」

「なっ!?お前は…!?」

「私が見えているのか!?」

 

いきなり話しかけてきたのは金色の刺繍の入った黒いマントを着用した男、クラウダーである。少し息が上がっているのが見てわかる。

 

「私の名前はクラウダー。時間がないので単刀直入に言う。ナンバーズを渡せ。」

「何!?」

「ナンバーズを…!?」

「ふざけんな、そんな簡単に渡せるものじゃねえんだよ。」

「私はヘヴンズ・チルドレンの1人だ。邪魔をしてもらっては困る。お前たちもヘヴンが何をおっしゃられていたのか、聞いたのだろう?」

「お前…あいつの仲間なのか!」

「人が持つべきではない力、つまりナンバーズを回収しに来たという訳か。だが、ナンバーズは我々にとっても非常に重要なカードたちだ。渡す訳にはいかない。」

 

そこまで聞くとクラウダーはデュエルディスクを展開した。

 

「なら…デュエルだ。私のヘヴンズデッキでお前たちを倒し、ナンバーズを手に入れるとしよう。」

「そううまくいくかよ!!」

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

 

九十九遊馬:LP4000

クラウダー:LP4000

 

 

 

「まずは私のターン!私はカードを2枚伏せて、ターンエンドだ!(3)」

<遊馬:伏せなし クラウダー:伏せ2枚>

 

「いきなり伏せカードだけでターンエンドかよ。俺のターン!(6)俺は手札から、《ゴブリンドバーグ》を召喚!(5)そしてモンスター効果により、手札からレベル4のモンスター1体を特殊召喚する!来い!《ガガガマジシャン》!(4)2体のモンスターでオーバーレイ!」

 

 

エクシーズ召喚!《No.39 希望皇ホープ》!

 

 

《No.39 希望皇ホープ》

エクシーズモンスター

ランク4/光属性/戦士族/攻撃力2500/守備力2000

レベル4モンスター×2

このカードは「No.」と名の付いたモンスター以外のモンスターとの戦闘では破壊されない。自分または相手のモンスターが戦闘を行う攻撃宣言時またはバトルステップ時に、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。そのモンスターの攻撃を無効にする。

 

 

「来たか、希望皇ホープ。」

「いくぜ!ホープでダイレクトアタック!」

 

 

ホープ剣スラッシュ!!

 

 

「永続罠発動!罠モンスター《Heaven's Material Golem》!」

「ヘヴンズ…マテリアルゴーレム…?」

 

雲をイメージしているのか、空の模様を体に持つゴーレムが何もない地面から湧き上がった。しかも2枚使っているのか、ゴーレムは2体いる。

 

「これを2枚発動させてもらった。」

「レベル8、守備力3000のトラップモンスターか!」

 

 

《Heaven's Material Golem》:☆8/守備力3000

 

 

「カードを1枚伏せて、ターンエンドだ!(3)」

<遊馬:伏せ1枚 クラウダー:伏せなし>

 

「私のターン、ドロー!(4)見せてやろう遊馬。私が手にしたナンバーズを!」

「ナ…ナンバーズだって!?」

「レベル8の《Heaven's Material Golem》2体でオーバーレイ!!2体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!!」

 

 

 

現れろ!《No.62 銀河眼の光子竜皇》!!

 

 

 

遊馬、アストラルにとっては驚愕の一言であった。ギャラクシーアイズという名前、そしてフォトンカードの持つ青白い光から、そのカードは明らかにカイトに関係するカードであることがわかっていた。

 

「お前……そのカード!」

「まさか…カイトから!?」

 

「その通りだ!!lこのカードはカイトとミザエル、そして私の3人でのデュエルで生まれた!!月面で、2体のギャラクシーアイズが現れたことによって、このカードの力が覚醒したのだ!」

「何だって?」

「ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴンと、ギャラクシーアイズ・タキオン・ドラゴン…?」

「今こそこのカードの力を存分に味わってもらう!!!」

「攻撃力…4000だと?」

 

月で何があったのかはわからなかったが、遊馬はカイトに何かあったのではないかと思うと、気が気ではいられない。

 

「…カイトに何しやがった!!」

「3人でデュエルをしたと言っただろう!カイトは倒し損ねたが、それでもあの月から脱出できたのかは、わからんな。」

「てめえっ!!」

「落ち着け遊馬!!今は奴のターンだ!ギャラクシーアイズの攻撃が来るぞ!」

「クッ!」

 

「その通りだ遊馬!さあ受けてもらおう!」

 

 

エタニティ・フォトン・ストリーム!!

 

 

「そうはいくかよ!ホープの効果発動!」

 

 

ムーン・バリア!

 

 

「オーバーレイユニットを1つ使い、モンスター1体の攻撃を無効にする!」

「それは読めている!速攻魔法、《Heaven's Battle Penetration》を発動!バトルフェイズ中に、対象モンスターの攻撃力を500ポイントアップさせるか、カードを1枚ドローするかを選択して発動。さらに選択したモンスターのバトル中に相手のモンスターの効果は無効化される!私はカードを1枚ドローする!」(4)

 

展開していたムーン・バリアが割れるようにして破壊され、エタニティ・フォトン・ストリームを真正面から受けたホープ。

 

「そんな!ムーン・バリアが!」

「この瞬間、プライム・フォトンの効果を発動!オーバーレイユニットを1つ使うことで、フィールドのモンスターのランクの合計×200ポイント、このカードの攻撃力をアップさせる!」

「ランクの合計…?ってことは…」

「ホープのランクは4。プライム・フォトンは8だ。合計すれば12!」

 

 

 

《No.62 銀河眼の光子竜皇》:攻撃力4000→攻撃力6400

 

 

 

「攻撃力6400…」

 

クラウダーの取った戦術に対して疑問を覚えたのか。アストラルはそう呟いた。同時にホープはその閃光に呑まれ、破壊された。

 

「クッ!ホープ!!」

 

 

九十九遊馬:LP4000→LP2050

 

 

「あれっ。ライフが…」

「ダメージが半分。ギャラクシーアイズを素材としていないと何らかの制約があるのか?」

「そうだ。残念だが、ギャラクシーアイズを素材としていないプライム・フォトンが相手に与えられる戦闘ダメージは半分になる。」

「だから先ほどの速攻魔法でカードをドローする効果を選んだ訳か。」

「そうだ。どの道ライフを0にはできないからな。だがこれでホープはいなくなった。どうする九十九遊馬、アストラル?カードを1枚伏せて、ターンエンドだ!(3)」

<遊馬:伏せ1枚 クラウダー:伏せ1枚>

 

「俺のターン!(4)」

 

ドローした遊馬だが、その勢いでカードをプレイすることはできずにいた。

 

(プライム・フォトンはナンバーズ。ナンバーズじゃなきゃ倒せないけど、攻撃力は元々4000。しかもオーバーレイユニットを使えばランク×200ポイント攻撃力を上げられる。ってことは、実質5600にもなる。どうすりゃいいんだ。)

「落ち着け遊馬。彼の戦術には隙がある。」

 

思いもよらないアストラルのその発言に、遊馬は驚きを隠せずにいた。

 

「どういうことだよ?」

「確かにプライム・フォトンは強力な効果を持ったナンバーズであることに変わりはない。だが、所詮他人のカード。そこに隙がある。手札のそのカード、きっと発動できるはずだ!」

「手札のそのカード……?そ、そうか!わかったぜアストラル。お前が言いたいことが!」

 

「ン…?」

 

「俺は《ガガガガール》を召喚!(3)」

 

 

《ガガガガール》:攻撃力1000

 

 

「攻撃力1000?」

「そしてこのカードをリリースして、魔法カード、《ナンバーズ・イヴォケーション》を発動するぜ!(2)」

 

 

《ナンバーズ・イヴォケーション》

通常魔法

自分フィールド上の魔法使い族モンスター1体をリリースし、自分の墓地に存在する「No.」と名のついたモンスター1体を対象に発動する。対象のモンスターを自分フィールド上に特殊召喚する。

 

 

「これで俺はホープを復活させる!来い!ホープ!!」

 

 

《No.39 希望皇ホープ》:攻撃力2500

 

 

雄たけびを上げながら、ガガガガールが光になって消えたところから、ホープが現れる。しかし当然墓地から特殊召喚されたホープにはエクシーズ素材はない。

 

「何のつもりだ?しかも攻撃表示とは…」

「俺はカードを1枚伏せて、ターンエンドだ!(1)」

<遊馬:伏せ2枚 クラウダー:伏せ1枚>

 

自信満々の遊馬の表情に、彼が罠を仕掛けていることはすぐにわかった。

 

「私のターン!(4)あからさまな罠カードだな遊馬。アストラル!」

「だったらどうするクラウダー?このターンのバトルはお預けにするか?罠にハマっちまうからな!」

 

同じ表情での挑発にクラウダーは動じなかったが、彼の手札にはこの場で魔法・罠カードを除去できるカードがないことは事実。そのためか、クラウダーの動きが少し止まった。その様子を見た遊馬は視線はクラウダーのまま、小声でアストラルに言った。

 

「お前…あいつの手札に、俺の魔法・罠カードを破壊するカードがないってことを見抜いていたのか?」

「もちろん確実にそうとは言い切れない。このドローフェイズで引く可能性もあった。しかし、彼のフィールドには大型モンスター、ギャラクシーアイズ・プライム・フォトンが1体いるのみ。他にモンスターがいない以上、そのモンスターは失いたくないはず。それならば前のターン遊馬のフィールドに伏せられていたカードは、可能であれば破壊しに来るはずだ。しかしそれをしなかったのは、あのモンスターに耐性効果があるまたは、伏せカードが破壊できないからだ。」

「そうか。つえぇモンスターを失いたくないもんな。けど、俺の伏せカード破壊しなかったもんな。できなかったってことか。…ってか耐性って…」

「あぁ。前のターン、ギャラクシーアイズを素材としていないプライム・フォトンは不完全な状態であることを仄めかしていた。彼は恐らくあのモンスターを囮にして、必要なカードを揃えようとしている。」

「必要なカード?」

 

「おそらく彼の本命はあのナンバーズではない。」

 

クラウダーの視線が手札に向いていた瞬間ではあったが、彼が眉をピクリと動かしたのを見ると、その言葉は彼には届いているかもしれない、とアストラルは考えたが…

遊馬は気分が高揚してきたのか、小声で話すことも忘れて、勢いで言葉を口から出してしまう。

 

「えっ!?それじゃああのカイトのカードをダシにしてるってことかよ!?」

「そうだ。だがそれこそが彼の隙だ!ナンバーズという強力な盾を用意したつもりになっている彼に、一泡吹かせる時だ!!」

「おいおい。一泡吹かせるってなぁ2人とも。私のターンだぞ今は。まぁ、そこまで言うのなら、バトルさせてもらおう!ゆけっ!プライム・フォトン!!!」

 

 

エタニティ・フォトン・ストリーム!!

 

 

「来たぞ遊馬!」

「いくぜ、罠カード発動!《聖なる鎧-ミラーメールー》!」

 

 

《聖なる鎧-ミラーメールー》

通常罠

自分フィールド上に表側表示で存在するモンスターが攻撃対象に選択された時に発動する事ができる。攻撃対象モンスターの攻撃力は、攻撃モンスターの攻撃力と同じになる。

 

 

「何?」

「これでホープの攻撃力は4000になるぜ!」

 

 

《No.39 希望皇ホープ》:攻撃力2500→攻撃力4000

 

 

「相打ちをしようと言うのか?だがそうはいかないな!私はオーバーレイユニットを1つ使い、ギャラクシーアイズの効果を発動する!フィールドのモンスターのランク×200ポイント、ギャラクシーアイズの攻撃力をアップさせる!」

 

 

《No.62 銀河眼の光子竜皇》:攻撃力4000→攻撃力6400

 

 

オーバーレイユニットがパチンと音を立てて消えた時を2人は見逃さなかった。

 

「今だ遊馬!もう1枚の罠を!」

「おう!!罠カード、《オーバーレイ・マーカー》を発動!!」

「チィッ!」

 

 

《オーバーレイ・マーカー》

通常罠

①:モンスター同士の戦闘中にモンスターエクシーズ1体がエクシーズ素材を取り除いて効果を発動し、そのエクシーズ素材が全てなくなった時に発動できる。そのエクシーズモンスター1体の効果を無効にし破壊する。

さらに、戦闘中のモンスターの攻撃力の合計分のダメージを相手ライフに与える。

 

 

「モンスター同士の戦闘中にオーバーレイユニットを使い、そのモンスターのオーバーレイユニットが全てなくなった時、そのモンスターを破壊して、戦闘中だったモンスターの攻撃力の合計分のダメージを与える!!」

「戦闘中だったモンスターだと…?」

「ホープの攻撃力は2500!プライム・フォトンは6400!その合計、8900のダメージを受けてもらうぜ!」

「これが君の、プライム・フォトンに頼り切ったデュエルの末路ということだ!カイトの思いも合わせて、受けてもらおう!」

 

 

プライム・フォトンがその体をクラウダーに向けホープとともにクラウダーを攻撃しようとしているのがよくわかる場面だったが…

 

「無駄だ!カウンター罠、《Heaven's Vanish Call》!」

 

 

《Heaven's Vanish Call》

Counter Trap

 

 

 

 

クラウダーの目の前で展開された半透明のフィールドが徐々に拡大し、ホープとプライム・フォトン両方を破壊した。

 

「お前の言う通りだなアストラル。私にとってはプライム・フォトンなど、ただの囮に過ぎない。ナンバーズよりも強大な力を持つカードたちを呼び込むための。」

「なっ!?このカードは!?」

「Vanish Callは自分のカード効果に対して相手がカード効果を発動させた時にそれにカウンターをして発動できる罠カード。同一チェーン上にあるカードの効果を全て無効にして、フィールド上のカードを全て破壊する!ただし、相手のカードを破壊した場合、相手はカードを1枚ドローできる。」

「クッ。じゃあ、1枚ドローするぜ。(2)」

 

「だが、このカードを発動した場合、次の相手ターン終了時までお互いに発生する全てのダメージは0になる。カードを1枚伏せて、ターンを終了する!(3)」

<遊馬:伏せなし クラウダー:伏せ1枚>

 

「俺のターン、ドロー!(3)」

「遊馬。このターンは相手にダメージは与えられない。モンスターを用意しておくべきだ。」

「おう!だったら俺は、《ゴゴゴゴーレム》を攻撃表示で召喚!(2)」

 

 

《ゴゴゴゴーレム》

効果モンスター

レベル4/地属性/岩石族/攻撃力1800/守備力1500

守備表示のこのカードは1ターンに1度だけ戦闘では破壊されない。

 

 

「カードを2枚伏せて、ターンエンドだ!(0)」

<遊馬:伏せ2枚 クラウダー:伏せ1枚>

 

遊馬の後方から、誰かがこちらに走って近づいて来る音が聞こえてきた。少しずつ大きくなっていく。思わず振り返るその直前に、その男の声がした。

 

「遊馬!」

「遊士さん!」

「無事だったのか…どこに行っていたのだ!?」

「ちょっと色々あってな。」

「色々って…えっ?」

 

遊士が気を失っている女子高校生を背負っていることにも遊馬たちは驚いた。スーツ姿ではあるが。

 

「だ…誰!?その人!?」

「ユキだ。」

 

そう言ったその瞬間、「違うな!」という声が遊馬の反対側奥から聞こえてきた。遊士がそちらに顔を向けその声の主が誰かを認識すると、自分の体が少し熱くなったことを自分で感じた。

 

「違う。ホワイトだ。」

「てめえ…クラウダー!」

「礼を言う草薙遊士。探す手間が省けた。お前も消し去らなければならない。そして、ホワイトも返してもらわなければならない。」

「違うのはそっちだクラウダー!ホワイトじゃねえ。ユキだ。田村ユキ!俺が知っているのは、ユキだけなんだ!」

「そんな子どもの理屈では困る!」

 

クラウダーは手の平を前に翳すと、そこから発した光の礫のようなものを遊士に向けて放った。遊士は咄嗟のことだったので動けずにいたが、クラウダーは元々警告のつもりだったのか、遊士の目の前に光の礫は着弾した。

 

「あぶっ!あぶねえなてめえ!ユキに何かあったらどうすんだよ?」

「警告だ。それにこれはホワイトには当たっても無害だ。お前に当たった場合はどうなるのか…わからないがな。」

「おいやめろ!今は俺とのデュエル中だろ!ナンバーズを手に入れるんじゃ、なかったのかよ!?」

「遊馬!前に出るのは危険だぞ!」

 

アストラルが制止するが、アストラルは元々物理的な干渉はできないので、遊馬は遊士よりも前に出て腕を広げた。

 

「お前とのデュエルの決着がついていないことはわかっている!だが邪魔をするなっ!そして遊士!まずはホワイトを放せっ!」

 

先ほどよりも大きな光の弾を繰り出した。直径は10センチほどある。クラウダーは冷静にいたつもりだったが、彼はそれを遊士に向かって放った。

 

咄嗟に遊馬は横に飛んでそれを受け止めようとしたが、受け止める寸前でその光の弾は小爆発を起こし、遊馬は吹き飛ばされた。

 

「うあああっ!」

「遊馬!!」

 

「チィッ!確かに今はデュエル中だが、これ以上ヘヴンズの力を使って相手を傷つけては…始末書か。」

 

「遊馬。大丈夫か、しっかりしろ!」

「しっかりするんだ、遊馬!」

 

大きく吹き飛ばされた遊馬は打ちどころが悪かったのか、その場で気を失ってしまったようだ。遊士はクラウダーを鋭く睨みつけた。

 

「てめえ、クラウダー!どこまで勝手なことをすりゃ気が済むんだ!」

「クッ……ホワイトを放せ、遊士。」

「だったら俺とデュエルだクラウダー。まだお互いのライフは残ってるだろ?俺が遊馬のデュエルを引き継ぐ。それでお前をぶっ飛ばす。それなら文句ねえだろ?」

「この状況を引き継ぐだと…?言っておくが遊馬はターンエンドを宣言した。お前が自分のデッキでデュエルを引き継いでもこのターンにできることはないぞ。」

「だとしても……やってやる。遊馬は俺を庇ってこんな目に。あいつにだって、お前と戦わなきゃいけない理由があるのに。だったら俺にできるのは、遊馬の分まで背負って戦うまでだ!」

 

遊馬の腕についていたデュエルパッドを外し、遊士は自分の腕につけかえた。その時、遊馬の上で宙に浮いていたアストラルが遊士に声をかけた。

 

「できるのか、遊士?」

「できるじゃねえ、やらなきゃいけねえ。」

「デュエルの状況を分析するんだ。君のフィールドには《ゴゴゴゴレーム》と伏せカードが2枚。手札は0枚。」

「決して不利って訳じゃねえだろ?ライフはまだ2050もあるじゃねえか。」

「それは…そうだが…」

「だったら引き下がる訳にはいかねえだろ!前にも言ったろ?俺は年長者だぜ?先輩が尻尾巻いてちゃ、格好がつかねえだろって?」

 

アストラルは時々、遊馬の根拠のない自信に助けられる時がある。遊馬とはキャラクターが違う上、状況も違うが、遊士のそのセリフは、遊馬に助けられてきたことを思い出させた。

 

「フッ…そうか。なら遊士。ともに戦おう!」

 

「いくぜ!!」

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

(次回に続く)




<今日の最強カード>
銀河眼の光子竜皇(小説版)
エクシーズモンスター
ランク8/光属性/ドラゴン族/攻撃力4000/守備力3000
レベル8モンスター×2
➀:このカードは「No.」と名の付いたモンスターとの戦闘では破壊されない。
➁:このカードが戦闘を行うダメージ計算時に1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。このカードの攻撃力はそのダメージ計算時のみ、フィールドのエクシーズモンスターのランクの合計×200アップする。
➂:「銀河眼の光子竜」をエクシーズ素材として持っていないこのカードが相手に与える戦闘ダメージは半分になる。
➃:「銀河眼の光子竜」をエクシーズ素材として持っているこのカードが相手の効果で破壊された場合に発動できる。発動後2回目の自分スタンバイフェイズにこのカードの攻撃力を倍にして特殊召喚する。


<次回の最強カード>
《Heaven's Chaos Ritual》


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