Oreと黄身のかるデあニッき 作:霧の彼方
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サーヴァントにとって食事とは嗜好品に近い。カルデアがマスター契約の肩代わりをしている以上、食事と魔力消費の因果関係に目を向けるのはナンセンスだ。人間が食物の奴隷であるとするならば、英霊はこの点においてもある種隔絶された立ち位置にある。
しかし生前からの倣いとも言うべきか、日常的に食事をするサーヴァントは殊の外多かった。時間拘束から開放されし発明王や人類神話でさえ、珠には生前の振る舞いを取り戻すくらいであったから、やはり英霊も人の子と言うべきなのかもしれない。
殺人鬼ジャック・ザ・リッパーもまた、食事を楽しみにしているサーヴァントの一人であった。
「ジャックは何を食べる?」
「ハンバーグ! おかあさん! わたしたち、ハンバーグが食べたい!」
「任せろ」
童形の暗殺者の好みは、召喚されてからというもののずっと変わらない。彼女が最初に食べたがったのはハンバーグで、色々な料理に手を出してはみたものの、やっぱり最後にはハンバーグに落ち着くのであった。
彼女の出自を考えてみれば、真っ先にハンバーグをリクエストするというのもそれはそれで奇妙なものである。知識としては当然知っているであろうし時代背景的にも妥当ではあるが、生前彼女がそれを食べた筈もなく、そもそも彼女にとって【生前】など、有って無いようなものだ。
恐らくは、彼女にも存在するのだ。戦いの記憶が。――――たとえ一冊の本として座に還ろうとも、鮮烈な印象を残すに違いない、傑作にも等しい一冊の本が。原初を塗りつぶす勢いの二度書きであるとはいえ、傍目からすればそれも美しいように見える。
相手の窺えない軽い嫉妬を誤魔化すようにして、俺は挽き肉をこねくり回した。
「えへへ……まだかな? まだかな?」
幼い体躯で精一杯背伸びをして、ボウルを覗き込むジャック。
希望に光り輝くその双眸は、戦いの場における冷徹さを忘れさせるものであった。緩んだ口元からは明るい口笛が躍り出てきて、キッチンに温かい空気を生み出す。
しかし、ジャックは所詮ジャックでしかないし、ジャック以外の何者でもないのだ。幼さに満ちた容姿と口調は所詮見てくれでしかなく、二律背反した狂気の影が見え隠れする。
「あはは、わたしたち、わたしたちがいる」
「これはハンバーグの種だよ」
「? わたしたちもこねくり回されたよ? ぎゅっ、ぎゅって」
「ジャックはジャックだ。同時に、ハンバーグはハンバーグに過ぎない。ジャックじゃないよ」
「? おかあさんの話は、たまにすごく難しいね」
ジャックの曇りのない瞳がこちらを射抜く。彼女はきっと、そう、どこまでも純粋なのだ。
そうした言葉で覆い隠した人物像は凡眼もいいところであったが、少なくとも気持ちは晴れた。くさいものには蓋をしてしまえば、上辺だけを見て良い気分になれる。
それまで覗いてばかりだった彼女の方にそっとボウルをやれば、偽りの人物像は更に補強される事になった。
「…………ジャックもやってみる?」
「……いいの?」
不安に瞳を揺らすジャック。その頭に手が伸びたのは、自然の成り行きだった。
くすぐったそうに眉を曲げる彼女を安心させようと、こちらも笑みを作る。
「手を洗ってからね」
「うん!」
彼女の素直さと純粋さは非常に好ましいものに映ったが、それも単なる隠れ蓑に過ぎないと、とある世話好きのサーヴァントは苦言を呈す。
狂気を孕んだ瞳。人を解体する事への躊躇いのなさ。結局、彼女はどこまでいってもホワイトチャペルの悪夢以外の何者でもないのだ。
しかし。だからといって。自分に災いが降りかかる可能性があろうとも、彼女を見捨てるつもりは毛頭なかった。
サーヴァントのありのままを受け入れる。それが俺のマスターとしての指針だった。誰かの戦いぶりに、或いはその生き様に口を挟むには、俺という個はまだまだ若すぎるし、圧倒的に経験が足らない。なにより、ジャックはジャックのままでいいのだ。
それが正しいかどうかは分からないが。
「おかあさん」
「どうかした?」
「いっしょに食べたら、きっと美味しいよ。そうでしょ?」
「そうだね。きっと美味しい」
人理を救うという大それた目的の只中にあって尚、ささやかな安らぎが偶にはあってもいいのかもしれない。ゆっくりと流れる時の中で、俺はそう思い始めていた。
珍しい事に、今日のカルデアは喧騒とは無縁だ。バーサーカー達のけたたましい雄叫びも、自称アイドル達によるゲリラライブも開催していない。
まるでここには、自分とジャックしか居ないような、そんな感覚に陥ってくる。頼りになる後輩にも、今日は朝から会っていない。しかしそれでいて、隔絶された空間が奇妙な安心感を演出していた。ジャック・ザ・リッパーから眼が離せない。
「…………ん?」
「どうしたの? おかあさん」
「いや、何でもないよ」
ジャックの言葉に我に帰った俺は、こびり付いた違和感をあえて無視した。今はジャックと食事をする事の方が重要と言えるだろう。それが間違いだとは思わない。
「あははっ、肉が焼かれてる。わたしたちも、これはあんまり知らないかもね」
「焦げが出来ないように、気をつけて」
「うん!」
心地よい反応。しかし現実は、彼女の思うようにはいかなかった。
天性の手先の器用さも、料理に関しては適用外であったらしい。彼女は四苦八苦してハンバーグと格闘を続けたが、やがて敗北に終わった。
両面に黒い焦げを作った肉の塊は、その香ばしい匂いに反して出来は宜しくない。口の中に放り込めば途端に苦味が広がる事は明白であった。
ジャックの双眸に涙が浮かぶ。悲しそうに眉を八の字にする彼女に、俺はいたたまれない気持ちになった。
「……チョコとは違うね」
「そうだね」
チョコの場合、自身が最も慣れ親しんだ造詣であった事も影響しているのだろう。料理好きのサーヴァントが手を貸していたのも大きい。
しかし、ここには俺とジャックの二人しかいないのだ。誰も彼もが往来を闊歩するカルデアにおいて非常に珍しい事ではあったが、件の料理好きたちが顔を見せる気配は一向に訪れない。ジャックの熱意と集中は補強を受ける事なく中途にて途絶えてしまった。
しかし、試練はまだ終わってはいない。ジャックが作った手料理は酷い出来ではあったが、それを安易に捨てるかどうかというのはまた別問題である。
傍目から見ればどうという事もない行為も、ジャックの目にどう映るかは分からない。皿によそった失敗作はそれこそ食欲を減退させたが、食べないわけにはいかなかった。
口の中に、焦げ独特の苦味が広がる。肉厚な中心部はまだしも、パサついた表面ばかりは如何ともしがたい。喉元を蹂躙する圧迫感に素知らぬ振りをしつつ、俺は無理やり笑みを象った。
「…………」
「どう? おかあさん?」
「……次はもっと早く裏表を返してみようか」
「うん!」
この時ばかりは様々な国にレイシフト出来る事に感謝した。カルデアの食糧事情も一時は困窮したものの、現在はV字回復の様相を呈している。一度や二度の失敗が致命傷に陥る程、俺たちは絶望的な戦いをしている訳ではないのだ。
残されたカルデアスタッフや優秀なサーヴァントから料理スキルを学んでいたのも大きな点だろう。ハンバーグ程度であれば、教えるのにさして難しさは感じなかった。
「じゅっ、じゅっ、焼きゴテを押し付けるみたいに」
「ジャック、やりすぎ。また焦げるよ」
「んっ、おかあさん、任せて」
時折、漠然とした感覚が芽生える時がある。もし、自分に子供が居たとしたら、こんな感じなんだろうか。
それは本来後天的に獲得してしかるべき、父性愛のようなものだった。なまじ母親扱いされているものだから、ジャックとの距離感はあまりにも近い。これが擬似的な家族愛の結果であるとするならば、自分は割かし早や歩きで人生の階段を突き進んでいるのかもしれない。
唐突に振って湧いた精神的老化への気付きは、カルデアにおける様々な英霊譚を聞くに、なかなか受け入れがたいものがあった。どうにも英霊達の話に耳を傾けていると、結婚や夫婦といった概念に負の側面を持ち込みやすい。これには、信頼できるカルデアスタッフにバツがついている事が発覚したのも関係しているだろう。
「おかあさん! もうこれ、出来たよね!」
「うん。そろそろ良いと思う」
「とっても美味しそうだね!」
果たして今度こそはジャックの言葉通りの結果となった。焼き加減や色合いはパーフェクト。即興のデミグラスソースをかけたハンバーグは、半端者と子供による共同作業にしては、なかなかの出来と言えた。
表面の照りつきは滑り落ちる頬を連想させたし、掻っ捌いた断面からは肉汁が溢れ出ている。席について食べ始めた二人の口からは、事前に口裏を合わせていたかのような白々しさと共に、同様の意見が飛び出た。
「美味しいね! おかあさん!」
口周りにソースをべっとりとつけながら、ジャックが笑う。
「うん。ジャックのおかげだよ」
「わたしたちの?」
「ジャックが頑張ってくれたから、ここまで美味しくなったんだ。ありがとう」
「えへへ……おかあさんに褒められちゃった」
情操教育と褒め言葉は切っても切り離せない関係にある。そんな打算めいた考えが浮かぶまでもなく、俺はジャックを褒めつくした。照れくささに口元が緩みを覚えたのは俺もジャックと同じで、思わず目を逸らした。
「今度は皆も呼ぼう。きっと賑やかになる」
「うん! そうしよう! きっと楽しいよ、おかあさん!」
「今度はもっと、違う料理も覚えなきゃね」
「うん! でも、もう時間がないから、それは今度ね!」
「――――――?」
脳味噌に違和感が芽生えたのはその時だ。明滅するが如く断続的な頭痛が、唐突に襲い掛かってくる。それは次第に存在感を増していき、とうとう外界にその一端を示した。頭痛に歪む体が制御を失ったかと思うと、目の前のテーブルに頭から激突する。ありふれた日常が音を立てて崩れ落ち、鼓動が声高な警鐘を鳴らし始めたが、それを認識しているのは俺だけであるように思えた。
ジャックが、笑う。
「わたしたちは、好きだな。こういうの。おかあさんと、ずっと一緒にいたい」
純粋さという名の殻は、俺が一方的に結びつけた偶像に過ぎない。それでもジャックは、俺の大事なサーヴァントに違いなかった。その判断は、今でも間違ってないと思う。
しかし、希望と現実の乖離は、冷ややかな酷薄さを伴って俺に圧し掛かってくる事となる。
平和と日常の象徴たるフォークはいつの間にか放り捨てられ、ジャックの手元にはいつもの相棒が握られていた。
血を吸い続けたナイフの切っ先が、今再び罪を犯さんとして喜びに猛っている。煌く刃先はきらきらと光を反射していて、穏やかさを帯びた川の水面のようでもあった。これこそが、彼女の平穏であり、安らぎでもあるのだ。
その切っ先がこちらに向けられた瞬間、彼女と、彼女のナイフの感情が伝播した。狂おしき惨劇が、ホワイトチャペルの悪夢がここに再現されようとしている。
「ジャック、なん、で」
「――だから、ね、おかあさん。今から、ほんとうのおかあさんになってくれる?」
「それは、どういう」
まるで呼吸をするかのような自然な仕草で。
ジャックのナイフが俺を貫く。
「――――――――えっ」
半信半疑であった事態への考察は恐怖で塗りつぶされて、恐慌状態を作り出す。
俺はパニックに陥った。唐突に開け放たれたジャックの闇は場の光をねこそぎ奪い取って、自分たちの独壇場を作り出した。逆流した血液は喉元を駆け上がったかと思うと、口元から飛び出て飛散する。真っ白なホワイトキャンバスに数滴の血痕が染みを作り、それは見る見るうちに己の勢力圏を広げていった。
「なっ、えっ、これは、うっ、じゃ、じゃっぐ」
「――――だいすきだよ、おかあさん」
彼女のナイフが、お腹に沈んで、
ジャックは究極の幸福感に包まれていた。
「おかあさん。好き。好き。好き。愛してる」
彼女の鮮やかな銀髪は赤に濡れている。いや、血で染まっていない所など、無いに等しい。
掻っ捌かれたマスターの腹に頭から突っ込んだ彼女は、頬ずりするようにして彼の内側を堪能していた。
彼女がそこに見出した感情は喜びである。外面だけでは見えてこない、おかあさんの真理、内面、心の裏。そうした普段億尾にも出さない秘めたる感情との一体化は、ジャックの魂を数ステージ上へと押し上げた。血に含まれた遺伝情報を体に取り込んだジャックは今や、おかあさんの実子と言っても差し支えないレベルでもあった。
いや、元々ジャックはマスターの子供だったのだ。遺伝子が誤作動を起こしたために二人の容姿は全く似通っていないが、二人は繋がっている。魂で。
「マリーが言ってた。好きな人とは、ベーゼ、するんだって」
ジャックは天真爛漫の笑みを浮かべると、物言わぬマスターの臓器に手を添え、そっと口付けする。
彼の臓器はとても綺麗な状態を維持していた。あたかもまだ生きているかのようであり、心臓に浮かび上がる血管は今にでも脈動を得る勢いだ。ジャックは幼いながらもキスの嵐を心臓へと降らせ、胸の内から溢れ出てくる親愛の情をこれでもかとマスターにぶつける。
自然、心臓は破裂した。ジャックの愛は強姦魔と大して差はなかった。彼女の愛はどこまでも一方通行で、普段のベクトルが逆転した結果がこの有様であるとも言えた。無条件の愛の強要から、無条件の愛の押し付けに変わっただけである。
その拍子に口の中に入り込んだ血液は、マスターとジャックの物理的な繋がりと擬似的なセックスを表しているようだった。
「ん……おかあさん、好き。好きだよ……」
ジャックは最上級の感動を覚えていた。おかあさんは全てを受け入れてくれている。ジャックはもっとマスターにキスをしたくなった。もっともっと。おかあさんの全てにキスを。
愛を。だが、それを邪魔立てするものが一つ。
「あれ? なんで? おかあさんの中、狭いよ? どうして? おかあさん? おかあさん?」
マスターの腹に頭を突っ込んでいた彼女は、奥に奥に行こうとして自分の体が追いついてこない事に気付いた。何故か体だけ、おかあさんの中に入れない。
ジャックには意味が分からなかった。胎児は体まるごとお母さんの中に入っているものである。例外もあるのかもしれないが、ジャックにとって胎児とはそういうものである。
で、あるならば。自分がおかあさんの中に入れないのは矛盾しているではないか。
「どうしてはいれないんだろ……。おかあさん、分かる?」
一旦頭を抜いたジャックは、事切れたマスターに悲壮感溢れる目を向けた。
――――おかあさんはジャックを愛している。ジャックはおかあさんを愛している。
二人の愛がある所に、障害は存在しない。何としても胎内回帰を果たす為に、ジャックはおかあさんと綿密な話し合いを続けた。
しかし、どれだけ意見を出し合っても、打開の策は一向に出てこない。事態が暗礁に乗り上げかけたその時、おかあさんが天命を得たとばかりに声をあげた。
「…………うん! うん! おかあさん、さすがだね!」
おかあさんの言葉に感銘を受けた彼女は、まずおかあさんの腹を魚みたいにかっ開いた。切れ目を上下に大きくしていって、その端はとうとう脳みそと生殖器にまで届く。顎から入った切れ目は唇を渡り目頭に辿りついたかと思うと、彼の顔面を完膚なきまでにぶっ壊した。唇は裂け、舌は蛇を模倣するかのように二又に裂けている。両断された鼻の断面は鮮やかの一言で、血の涙は頬を伝って血溜まりに吸い込まれていった。
まるで食い破られた虫の死骸だ。あるいは打ち捨てられた脱皮後の抜け殻か。
ともかく彼の尊厳は死して尚喪われつつあった。両断された顔面の部位は段々と垂れ下がっていく。まるで出来損ないの雪だるまが日の出を浴びて溶け出していくかのようだ。
しかし、ジャックはマスターを見向きもしなかった。溢れ出る脳汁と精液を尻目に、今度こそジャックは大きな切り口に体ごと入り込んだかと思うと、彼女は内側からマスターの体を縫い始めた――きぐるみの発想である。
「おかあさん、もう少し待ってね。もう少しで、全部終わるから」
内側から人体を縫合した存在など、この世には恐らくいやしまい。恐ろしく肥え肥った子ブタ、あるいは水死体の膨らんだ腹とでも言えばいいのだろうか、マスターの傷は着々と塞がれていく。それは見ようによっては、出産を間近に控えた妊婦のようでもあった。
狂人の発想だった。頭のぶっ飛んだスナッフビデオとてこうは行かない。現界した彼女の体は134cm。いくら小柄であるとはいえ、マスターの体の中に納まるには土台無理がある。
だが忘れてはならない。英霊とは、道理や常識を悉く無視してきたからこそ、英霊足りえるのだ。
――――結論から言えば、ジャックは成功した。内側からの杜撰な外科手術によりマスターの顔面は二目と見られぬものに変貌を遂げたが、ジャックにそれを気にする余裕は存在しなかった。
彼女は、涙を流していた。喜びの涙である。
「おかあさん……やっと、やっと、わたしたち、かえってこれた……」
強烈な高揚感がジャックを包み込んでいた。体中への圧迫感が、ジャックを更なる歓喜へと押し上げる。
だが、彼女へのサプライズプレゼントはこれからであった。良い子の味方であるサンタオルタは、ついつい礼装以外のプレゼントもあげたくなってしまったらしい。
「あっ……」
ジャックの全身を、懐かしい音と体液が包み込む。トクン。トクン。F分の一ゆらぎとも称されるそれは、英霊ジャック・ザ・リッパーが何よりも欲して止まなかった存在――そう、母の鼓動と、羊水である。
「あっ、あっ、あっ、おか、おかあさん、おかあさん……!」
ジャックはきっと、永遠に忘れないであろう。彼女の得た経験は、何処かの聖杯戦争と同じくらい鮮烈な印象を与える、最高の傑作となる。
――――喜べ少年。君の望みはようやく叶えられた。
「んっ……おかあさん、わたしたち、ちょっと……ねむくなってきちゃった」
サーヴァントが睡眠を行う必要性は、それほど大きくはない。だが、胎児となれば話は別だ。
サーヴァントは夢を見ない。しかし、それもまた、ジャックにはあまり関係のない事だ。
彼女はこれから長い夢を見る。目覚めることのない夢を。
それを人は、きっと幸福と呼ぶのだ。
「おやすみ……大好きな、おかあさん……」
頭を撫でるおかあさんの手に安堵しながら、英霊ジャック・ザ・リッパーは深い眠りについた。少し経てばば、カルデアにもまた、ashaが来る。