どうやらモブになるようです (連載停止)   作:おおぞら

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祝 1週間連続投稿!

祝 スカサハが当たった!

そしてテストが始まった(絶望)




第1フェイズは計画の7割を占めている

雨が止み俺は、全ての作戦を終え退却するためにマリージョアの端にある港に向かっていた。なぜなら港から海に飛び込み逃げる手筈になっているからだ。

 

予定外に時間をかかちまったがしょうがねぇ。海に入る前にチャルロスへの確認連絡をしておかなければ。ポケットに入っていた小型でんでん虫を取り出し、チャルロスに電話をかける。

 

ぷるぷるぷる、

 

ぷるぷるぷる、ぷるぷるぷる

 

ぷるぷるぷる、ぷるぷるぷる、ぷるぷるぷる

 

長い

 

こんなにかかっても電話が繋がらないだと。まさかあいつの身に何か起きているのか、それともすでに死…………そんなわけねぇ!俺の兄弟(チャルロス)はそんなたまじゃねぇ!さっさとでやがれ!

 

ぷるぷるぷる

 

ぷるぷるぷる、ぷるぷるぷる

 

ぷるぷるぷる、ぷるぷるぷる、ぷるぷるぷる

 

ぷる━━━━ガチャ

 

『チャルロス!』

 

『……………耳元で怒鳴るなよタイガー』

 

『そっちは無事か?俺は予定通り海から逃げるがそっちは順調か?』

 

『…………何とか無事かな。……こっちも避難が完了する…………後少しでするよ…』

 

『分かった、こっちも今港に着いた。今から飛び込む……………………お前は本当に無事なのか?』

 

チャルロスとの会話の節々から悪いことが起きてるんじゃないかと不安な気持ちが産まれていた。

 

『………………………………』

 

その沈黙は肯定を表していた。あいつが言わねぇのは本当に想定外なことがおきているからだろう。

 

『てめぇを助けに行くなんざ余裕だ。どんな状況になっていようがお前を見捨てることなんざありえねぇよ』

 

『………………………………』

 

『そっちの場所と状況を教えろ。時間がギリギリで間に合うか分からねぇが絶体お前を助けてやる!だから━━━━━━━』

 

『大丈夫だよタイガー。俺は何とかやるからさぁ、お前は予定通り海へ飛び込んで逃げろ』

 

『なわけねぇだろ!お前がヤバイって時に俺だけ逃げれるかよ!かっこつけてんじゃねぇ!』

 

『…………違うよタイガー、俺はこの程度じゃ死なない。こんなのガープさんの修行に比べれば屁でもねぇさ』

 

『……無駄なのか?』

 

『ああ。何を言っても無駄だ』

 

『………………はぁ~分かった。俺は海へ逃げさせてもらう』

 

『それで━━━━━━』

 

『だから今度会ったとき一発ぶん殴る!それで今回はチャラにしてやる!だから必ず殴られに会いに来い!』

 

『……………………分かったよ。一発どころか何発も殴られに会いに行ってやるよ』

 

『一発KOするなよな』

 

『拳が壊れないように鍛えておけよ』

 

『…………………………生き残れよ』

 

ぷー、ぷ-、ぷー  ガチャッ

 

連絡が途絶えたことを確認し、でんでん虫の受話器を元の位置に戻す。役目を終えたでんでん虫は目をつむり、寝てしまったようだ。

 

ガープさんの修行に比べれば、こんな状況はいつもと同じだな。

 

起きて気付けば大砲に詰め込まれている訳でもないし、インペルダウンに放り込まれた訳でもないし、寝ぼけたガープさんが怒りの対象(シャンクス)と俺を間違えてガチで殺しに来たわけでもない。

 

何でだろう目から涙が……

 

こんな状況なんて俺にとっては日常茶飯事。相手が格上なんて当たり前。運がなくてついていないなんてあったり前。行く先々で不幸が待ち構えているなんて当たり前。

 

どうしてかな目から涙が止まらない…………

 

正体を隠すために着ていたコートは原型がなくなり、身体中の至る所に怪我をしていて血が流れ出ていた。特に左脇腹辺りの出血がひどく、その出血量だけで倒れてもおかしくないほどであった。変装グッズであった仮面は半壊しており、見える顔には汗を浮かばせながら血が流れていた。呼吸は乱れ、ぐっしゃりとした様子で座り込んでいた。誰の目からも動いていい状態でない。

 

血を流しすぎたか、意識が朦朧としてきてやばいな。貫かれた左脇腹のせいで思うように動けねぇだろう。いつ限界が来て倒れるのも分からない。分が悪すぎる

 

 

だからどうした。諦める理由にならないだろ。

 

 

「うふふ。お友達との会話は終わったかしら?」

 

猫の仮面を被った動物の姿をした女がひどく愉快な声色で問いかけてくる。その声色や彼女の狙っているような仕草やその魅力的なボディーバランスから普段ならエロさを感じられるが、こんな命懸けの状況じゃまったく響かない。是非とも素顔を見てみたいなんてまったくこれっぽっちも思っていない。

 

デート(殴られる)の予定もしたから勇気100倍だぜ!」

 

「それは楽しそうですわねぇ。わたくしもご一緒してよろしですか?」

 

「残念だがメンバーは決まっていてねぇ」

 

「うふふ、振られてしまいましたわ。これはもうあなたのはらわたを見なければ、慰められませんわ」

 

「振られたから殺すってどこのヤンデレ。はらわたが好き過ぎるだろ、どこぞの羽衣狐かよ」

 

「それでは━━━━━」

 

猫の女は能力によって鋭利となっている右手を掲げ、こちらを狙うように目を細める。

 

「━━━━━さようなら」

 

その悪意と狂喜で染まりきっ右腕が凄まじい速さで近付いてくる。

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆

 

 

 

 

タイガーと別れた俺はまず始めに、屋敷で匿っている奴隷たちを解放していた。

 

屋敷に戻った俺はここにいる奴隷を全て集め、事情を話していた。混乱が起きるだろうと考えていたが、みんな落ち着いた様子で話を聞いてくれた。

 

何故みんなこうも落ち着いているのか疑問に思ったが、ここ最近の俺とタイガーの様子から何か大きな事をするだろうとみんな考えていて心構えなど準備していてくれたかららしい。え?そんなに分かりやすかった?俺の真剣過ぎる顔で分かっちまったか………………えっ?違う?すっごく悪い顔をしていた。………………さいですか。

 

みんなに他の奴隷も解放しながら逃げてもらうように頼む。逃走者が多い方が憲兵たちの注意も拡散され、逃走成功確立が上昇するからだ。全員解放してあげたいという気持ちの方が大きいが。

 

みんな話を聞いて納得してくれたようで、俺にお別れの挨拶をして一人、また一人、ここから離れていった。

 

握手や抱擁に涙など様々な別れ方をしてみんながここからいなくなっていた。そしてハンコックたち三姉妹だけがその場に残っていた。

 

三姉妹たち、特にマリーはすでに泣いていた。ソニアも今にも泣きそうな顔をしていて、ハンコックはじっと我慢しているような顔をして俺の言葉をどこか待っている(期待している)ようだった。

 

これが最後の別れとなるかも知れないため、俺は精一杯の気持ちを込めて彼女たちに話し掛ける。

 

「泣かないでマリー。俺も妹のような君たちと別れるのは悲しい。こんな状況じゃなきゃ俺も号泣してたと思う。でもさぁ、これっきりってわけじゃない、いつかまた会えるから、その時のために涙はとっといて」

 

「ソニア。俺が居なくなるからって、ずっと鍛練ばっかしちゃだめだよ。適度に休んで女の子なんだから身体を大事にしてあげてねぇ。今度会ったときは手合わせして、俺を驚かせてくれよ」

 

「ハンコック。姉妹の一番お姉ちゃんなんだから二人の面倒をしっかり見てあげてね。シャルリアとは今後も仲良くしてあげて。二人の関係は俺が目指す未来そのものだから」

 

「三人ともこれから世界を見て、自分の人生を過ごして欲しい!パン屋に花屋、学者に海軍、海賊でも何でも良い!進みたい道を進んで欲しい!こっから先は自分の人生なんだから!」

 

「……グス……ゥ……うん……」

 

「ふ…ふ…………わかった」

 

「…………わかった」

 

マリーは泣きながら、ソニアは今にも泣きそうにしながら、ハンコックは落ち着いた様子で応えてくれた。もう言い残す事は………………

 

「…………あ、でも結婚とかだったらお兄さん、その相手とOHANASIしなきゃいけないから」

 

締まらないとか言うなよ、これは妹や娘を持つ兄や父親なら必ず持ち得ているものなんだから。どうしよう、俺ルフィに会ったとき感情を抑えることが出来るだろうか………………いや、妹の幸せのためだ武装色+六王銃の10発くらいで許してやろう。私怨じゃないよこれは恋の試練だよ。

 

「じゃあ三人とも元気で!」

 

俺は別れたくない気持ちを精一杯押し込めて三人から離れていく。何時もよりずっと速いスピードで走っていく。涙なんてとっくに出てる。すごく見損ない顔をしているけど止まることは許されない。止まったら最後、振り返ってしまう、立ち止まってしまう。それはこの計画が始まった時点で俺にその選択は許されないのだから。

 

走る、走る、走る、止まらずに。

 

計画は第2フェイズへと移行した。

 

 

 

 

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

「お姉様、引き留めなくてよろしかったのですか?」

 

私に妹のソニアが問い掛けてくる。まだマリーはまだ泣いているのに、先程までの泣きそうな顔から落ち着いた様子。

 

「そうねぇ……………………」

 

いつか別れが来るのは分かっていた。

 

彼の私たちを見る視線には、確かに友情や親愛が含まれていたが、謝罪の意味が込められていた。

 

確かに私たちは彼に救われるまで地獄のような日々を過ごしていた。それが彼と同じ立場の人間によってされていただけで、彼が罪の意識をするのはお門違い。 ましてや彼が絶体に救わなければいけないなんてことはなかった。

 

でも彼は優しい人、そうひどく優しい人だった。

 

 

《《例え見ず知らずの相手であっても、誰かが不幸な目にあっている、それだけで自分に負い目を感じる人》》

 

 

相手に知っている知らない関係無く、見返りを期待するわけでもない救おうと行動する。どんなんな敵が相手であっても、どんな困難であっても。そしてただひたすらにそれを繰り返し続ける。

 

これに気付いた時、私は彼に対して恐怖を覚えた。それは人が持っていい考え方なんてものじゃい、『優しい』なんて言葉で終わらせられるものではなく、もっと歪んだ何か。私には彼が人には見えなかった。

 

でも、同時にそんな彼を放っては置けないという気持ちが芽生え、前から持っていた理解できなかった気持ちをはっきりと理解することができた。

 

わたしは彼が好き

 

なぜ今まで彼から目が離せなかったのも、シャルリアと仲良くしているのに苛立ちを感じていたのも分かった。

 

今まで持っていた理解できなかった感情が『好き』ということだったのを知ると同時に、彼の本質を理解し始めた私は彼を『愛して』いた。

 

 

 

「………………ソニア、それはできないの。ここで彼に声を掛け、引き留めてしまうのは簡単よ。出来るなら私もここに彼と一緒に居たい。でも私はそんなことしない。彼が進む道の重石になんて私はなりたくない」

 

「……………………姉様は大人になりましたね」

 

「違うわソニア、良い女になったのよ!それに私は彼を諦めたわけではないのよ。今度会ったときには彼を守れるくらいの女になって、よくもこんな良い女を放って行ったなって責任取って貰うんだから!」

 

「…………では、良い女になっていない女の子は泣いてもいいのではないのですか?良い女というのはすぐに成れるものではないのですから」

 

「そうねぇ。良い女…には……グス……すぐに…………ゥゥ……成れ…グス……ウゥ……ない………………グスの……グス…………だから……グス……ウゥ…ウゥ」

 

「そうですお姉様。今だけは女の子でよろしいのですから」

 

もう我慢は出来なかった。その場で崩れ泣き始めた私をソニアに優しく抱きかかえてくれた。彼女の抱擁は優しく、どこまでも温かいものだった。

 

そこにいるのはどこにでもいる女の子であった。

 

 

 

 




六王銃、打撃が効かないはずのゴム人間のルフィに大ダメージを与えるチート業


Q.第1フェイズって?
A.ハンコックたちとお別れすること

Q.戦闘パートは?
A.次回に持ち越し

Q.主人公のあの本質って何?
A.ナンダロウネ

Q.チャルロスって身体は剣で出来てる?
A.主婦スキルEX持ちではありません


次回は戦闘パート。今週中に投稿できたら良いな………………

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