嘘です。ぼのぼの…じゃなかった、ほのぼのです。
一応、潮のお話の直後、という設定です。
「全く、クソ提督ったら…」
「待ってよー、曙ちゃーん!」
執務室を飛び出して、あたしと連れ戻した潮は寮へと向かっている。
今はその途中の廊下だ。秘書艦業務を任されているけど、時間にはまだ余裕もある。
…あいつと一緒の空間にいるのは嫌だけど、遅れたことをだしに詰られるのも癪だ。
時間までには戻るつもりだ。
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それにしても、やっぱりクソ提督はクソ提督だ。
潮が他人に強く出られない事を知っていて、しかも上司であることを利用して、
考えるだけでイライラする。
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潮に話してもらえていなかった事にも、もやもやする所はあるけど。
それよりも、あいつの事の方がむかつく。
なんであたしを選ばないのよ確かに潮のスタイルは良いわよおっぱ…胸だって大きいしあたしより顔も可愛いし性格だって優しいし頼んだら何だってやっちゃいそうだしああいう控えめな子の方が男に受けがいいってよく言うものねええそうよあたしは自分で言うのもなんだけど性格きついし可愛くないし胸ないしないないづくしってうるさいわねまだ分からないじゃないこれから急成長を遂げて高雄さんや愛宕さんみたいなボンキュッボンで高身長のナイスバディな女になるかもしれないじゃないのああもうなんでこんな事考えてるのよあたしっ!?」
「曙ちゃん…声に出てるよ…」
「いやあああああああっ!?」
はぁ…ほんとになんでこんな事に…全部クソ提督のせいよ…もう許さないんだから…
一人、クソ提督への復讐を心に決めたあたし。やっぱり、今すぐ戻ってあいつに追い打ちを…
かけに行こうとした時、潮が声をかけてきた。
「曙ちゃん、落ち着いて!勘違いしてるの!」
「何がよ!」
「
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「そ、そういう事だったのね…」
「曙ちゃん、私の話を聞いてくれないんだもん…」
「ご、ごめんっ、潮…」
事の顛末を聞いたあたし。やばい…とんでもない事やっちゃった…
今のあたしの顔は、きっと青ざめて、寧ろ白くなっている事だろう。
「どうしよう、あたしっ…」
「………曙ちゃんっ!行くよ!」
「ひゃっ!?」
潮はいつになく大きな声を出してそう言って、あたしの手をひき、元来た道を走って戻り始めた。
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「提督!」
執務室に着いた。
「な、なんだっ!?」
「…ほら、曙ちゃん?」
「で、でもっ…」
「大丈夫。ちゃんとお話すれば、ねっ?」
「うぅ…」
「ごめんなさい、提督…曙ちゃんと、お話ししてくれますか?」
「う、うん」
そう言い残し、潮は外に出て行った。
暫く、居心地の悪い沈黙が続き。
先に破ったのは、提督から。
「ごめんな、曙」
「っ…」
あぁ、なんでこの人は、こんなにも優しいのだろう。
「あたしも…ごめんなさい。話は本人から聞いたわ。…あの、」
「いいって、気にしないで。僕が、曙の立場だったら、きっとああしていただろうからね」
苦笑いしながら、あたしに向かって手を差し伸べてくる。
「仲直りしようか、曙」
「…えぇ、クソ提督♪」
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「やっぱり、曙はそのぐらいツンツンしてないとな?」
「っ…何よ、罵られたいの?…まさかあんた―――」
今日も執務室は騒がしくなりそうだ。
以上、曙編でした。駆け足気味になってしまった感。
曙と言えばクソ提督呼び。普段はあんな態度ですが、きっと毎回自分の態度を後悔している事でしょう。…そうであってほしい。
あと真面目なイメージです。下の子たちを守りたい義務感みたいなのを持っていそうです。
ツンデレ可愛い。
あの長台詞が書きたかっただけなのは秘密、ですよ?
それでは、短めですがこれにて失礼します。