絶対に切れない絆      作:水音ワールド

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サボに起きた悲劇

時は少しさかのぼり、ルフィ・エース・サボたちは、話をしていた。

 

「俺は革命軍にあの日、命を救われた。俺を拾ってくれた人の名はドラゴン。

 革命軍のリーダーだ。」

 

「俺の父ちゃんがサボを助けてくれたのか~(泣

 さすが父ちゃん!ありがとう!」

 

「変な縁だが、ルフィの父ちゃんには今度お礼しなきゃだな。兄弟として。」

 

サボはまだドラゴンがルフィの父親だと知らなかった。

だから、一瞬何を言っているのか意味が分からなくて、固まってしまった。

そして急に動き出す。

 

「え!?ドラゴンさんがルフィの父親!?え!?どうゆうことだ!?

 そんな話聞いたこと・・・えぇぇぇぇ!?」

 

サボはパニクっていた。まぁ驚くのも無理はない。イワンコフでさえ吹き飛ぶほど驚いていたのだから。しばらくして、サボは咳払いしながら落ち着きを取り戻し、話をつづけた。

 

「そのルフィの父親・・・ドラゴンさんに拾われ、一命をとりとめた俺だが・・・・記憶を失ってしまっていたんだ・・・。自分の名前だけはハンカチに書いてあったからわかったが、お前らの兄弟のことも自分のことも覚えていなかったんだ・・・・・。」

 

エースとルフィは話を静かに聞いていた。記憶を失っていたということを聞き、言葉が出てこなかったというほうが正しいのかもしれない。二人は黙ったまま唇をかみしめ、兄弟の身に起こったことをつらそうに聞いていた。サボはそんな二人の顔を見て、少し困った顔をした。

 

「そんな顔をするな、こう見えて俺は革命軍の仲間と楽しくやってるんだ。・・・話をつづけるが・・俺は記憶がないながらも、体はしっかり覚えていたから、すぐに戦力に加わり、いろんなところに行き戦った。俺の運命が変わったのは・・・任務を終えて帰ってきた時だった。俺は今まで思い出せなかった記憶を急に思い出し、倒れてしまったんだ。なぜ、急に思い出したのか・・・理由はお前だ・・・エース。」

 

突然名前を呼ばれ、下を向いていたエースは顔を上げた。

その顔には、驚きが混じっている。

 

「俺・・・?」

 

サボはうなずいた。

 

「ああ。俺は任務から帰った日、新聞を見たんだ。エースが・・・エースが公開処刑されるっていう忌々しい新聞を・・・!」

 

サボの手には力が入り、顔は険しくなっていた。

その様子を見るからに、エースの新聞は記憶を失っていたサボにとって、とても苦しく・・信じられないものだったんだろう。ルフィはさらに涙を流した。自分もエースの記事を見たときすごくつらかった・・だから気持ちがわかるのだ。

 

「サボ・・・・うぅぅ・・」

 

「・・・でも、そこで思い出してよかった。もし、どっちかが死んだ後に思い出していたら・・・俺は・・俺は・・・・。死ぬほど後悔していただろう。助けに行けなかったことを・・・・!」

 

エースはサボを責めてしまったことを後悔していた。自分が情けなくて、顔をあげれなかった。

ルフィはサボにまた抱き着いた・・・・泣きながら、自分たちを助けてくれたことに、生きていてくれたことに感謝しながら・・・。

だが、急にルフィから声が聞こえなくなった。エースは不思議に思い顔を上げると・・・

ルフィはサボからずり落ち・・・倒れてしまったのだ。

 

「「ルフィーーーーーーーーーー!!!!」」

 

                                           続く

 




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