「エーーーーーーーースーーーーーー
助けに来たぞーーーーーーー!!!!」
ついにマリンフォードに到着した、ルフィたち。
決意を固めたルフィに振ってきた言葉は、想像もしていなかったことだった。
・・・・ルフィ以外は。
「来るな!ルフィ!」
「「「「「・・・え?」」」」」
「わかっているはずだぞ!俺もお前も海賊なんだ!
思うままの海に進んだはずだ!俺には俺の冒険がある!
俺には俺の仲間がいる!お前に立ち入られる筋合いはねぇ!
お前みたいな弱虫が、俺を助けに来るなんて・・・!
それを俺が許すとでも思ったのか!こんな屈辱はねぇ!!
帰れ!ルフィ!なぜ来たんだ!!!」
(頼むルフィ!お前まで道ずれにならないでくれ!
これは俺の失態なんだ!!!)
ルフィはエースがそう言ってくることを、心のどこかでわかっていた。
でも、そう思う理由はルフィがエースを救いたい理由と一緒なのもわかっていた。
そう・・・"二度と兄弟を失いたくない!"という気持ちだ。
だから、ルフィは構わず先を進んだ。自分がどれだけ傷ついたとしても、
エースの命には変えられないから。
だって・・・だって!!
「俺は・・・!弟だーーーーーーーーーー!!!」
「・・・・くぅ・・・。」
「ルフィ・・・。」
ルフィの言葉にガープは悔しそうにうなり、エースは何も言えなくなった。
エースは、仲間が、ルフィが傷つけられるのは見たくないと思いつつも、
助けに来てくれたことが、何よりもうれしく思ったから・・・。
自分は生きていちゃいけない、そう言われ続けたからこそ、生きたいと思ってしまったから・・・・。ガープは、自分の立場ではいけないと思いつつも、自分の孫のような存在であるエースを心のどこかで救いたいと思ってしまっていたから・・・。
「くそ!なんでだ!・・・じじぃ・・・・。
俺は自分の命なんてどうでもいいって思っていたのに・・・
今は、命が・・・・命が・・・おしい・・・!!!」
自分の涙を隠すように頭を地面に擦り付けるエースと
「エース・・・。
なぜ・・・なぜわしの言うことを聞かなんだ!!!」
ただただ、孫を思い涙を流し苦痛の表情を浮かべるガープ。
二人は葛藤していた・・・・。
そんなとき海兵の頭は混乱していた。
「弟だと!?じゃあ、麦わらも海賊王の息子!?」
「そんなはずはない!母親は火拳を生んだ時に死んだはずだ!」
だが、センゴクの言葉により混乱が驚きに代わった。
「うろたえるな!
二人は幼少期の時、一緒に過ごした義兄弟だ!
だか、麦わらも危険因子には違いない!
(ガープ・・・言うぞ!)
麦わらの父親は革命家・・・ドラゴンだ!」
この事実には、エースを含め船で知らされた者以外は全員が驚いたことだった。
この事実を隠していたガープは、悔しさをかみしめるような顔をしていた。
できれば公表したくなかった。そんな気持ちが手に取るようにわかる。
「ルフィ・・・そうだったのか。」
エースは自分と重ねて、海軍は明らかになった血筋に驚愕の表情を浮かべる。
エース公開処刑まで・・・残りわずか・・・・。
続く
この時私は思った。
ドラゴンさんも幼少期ガープに殴られまくったのかな?と。