またまた気づけば1年。
感想を書いてくれた方もいてくれて感動です!!
これからもよろしくお願いします!
その後ルフィたちはこの2年間麦わらの一味を支えてきた者たちの手助けもあり、無事サニー号へと到着することができた。再会を喜び話し合うルフィたちのもとへ再会の邪魔をする大砲が降ってくる。
「軍艦が・・・6隻も!?」
ウソップが覗いだ望遠鏡に移るのは海軍の軍艦。
しかも6隻という多い数に驚く一味。大砲が当たりそうになるもどこからか飛んできたピンク色の矢により、当たることはなかった。ハンコックの能力により大砲が石化したのだ。
「誰じゃ、わらわの通り道に軍艦を置いたのは!!」
突然現れた七武海ハンコックの存在にサンジ、ウソップ、ブルックの三人は騒ぎ出す。
が、ルフィの発言により静まる。
「あ、ハンコックたちだ。」
「「「「え?」」」」
「ルフィ!七武海と知り合いなの!?」
「ああ、俺女ヶ島に飛ばされたから、みんな友達なんだ。」
そんな発言にみんな(サンジ)が悔しがり、泣き出す。
そんなコントのようなことをやっている間にハンコックたちを通り抜けて軍艦が3隻やってくる。
「やべぇ!また来るぞ!」
「急いで出航するわよ!あんたたち!」
だが、ルフィは動かない。
「なにしてるのルフィ!急がないと!!」
ルフィはある一点を見つめて笑う。
「大丈夫だ、ナミ!ししし、エースとサボがもう向かった!俺のにーちゃんは二人ともさらに強くなったんだ!!」
ルフィの言葉にみんなの視線が集まる。
そこにはストライカーに乗るエースとサボがいた。
サボが一隻の船に乗り込み、核に渾身の一撃を放つ。
「竜の・・・息吹―――――!!」
サボの一撃で崩れる軍艦。
そして、ストライカーにのったエースは拳に炎をまとい軍艦に突き出す。
「火拳――――!!」
兄二人が軍艦を1隻ずつ倒すのを誇らしげに見ていたルフィ。
だが、突然震えだしたと思ったら手を伸ばし船に手をつける。
「俺もまけねぇ!!ゴムゴムのーーロケットーーー!!」
突然最後の軍艦へと飛んで行ったルフィに一味は呆然とする。
「あんたがいなきゃ出航できないでしょうがーー!」
一足早く戻ってきたナミのツッコみはルフィにはもう聞こえていない。
ルフィは親指を口にくわえ、自身の体に空気を送り込む。
みるみる大きくなっていくルフィの右手に海軍たちは恐れを抱く。
「武装色、硬化!」
大きくなったルフィの手が今度は黒く染まる。
その手に驚く海軍、そして麦わらの一味と誇らしげにみるエース、サボ、ハンコック。
その拳は、麦わらの一味再スタートののろしとなる。
「ゴムゴムの―――象銃(エレファント・ガン)!!!!」
大きな音を立てて、最後の軍艦も崩れていく。
ルフィも仲間たちも兄弟もしてやった顔で、満足そうだ。
だが、はたと気づくルフィはどこに着地するのだろうか。
当の本人は・・
「あ、やべ」
と今気づいたようで空中で胡坐をかいて顎に手を置きのんきに考えている。
「あんのバカ!!」
急いでストライカーをルフィに向け走り出すエースとサボ。
その存在に気づいたルフィが笑顔で二人に向かって手を振る。
「おーい!エース!サボ!助けてくれ」
ドボーーーン!!
水しぶきが上がり、ルフィが落ちる。
サボが慌てて海に飛び込み、ルフィを連れて上がってくる。
そのままストライカーでサニー号に向かい、三人で乗り込んだ。
「あはははは!わりぃわりぃ助かったー!」
怒るエースとサボに対し、ルフィは終始笑顔だ。
「ったくお前はいつも考えなしに突っ込みやがって!」
「まあ、ルフィらしいけどな!」
そんなルフィに怒る気の失せた二人は、苦笑いだ。
だが、2人が仲間たちの方へ向くと表情は真剣なものになっていた。
エースとサボの雰囲気の変わりように仲間たちだけでなくルフィも困惑した。
「ルフィの仲間。はじめましてのやつもいるな。改めまして俺はエース。ルフィの兄貴だ。」
「俺はロビン以外ははじめましてだ。俺の名はサボ。革命軍で同じくルフィの兄だ。」
一味のみんなはどうもご丁寧に。と頭を下げる。
まだ困惑したままの一味はさらに驚くことになる。
エースとサボがいきなり大きく頭をさげ、謝罪をしはじめたのだ。
「「すまなかった!」」
「俺が不甲斐ねぇばっかりにルフィには無茶をさせちまった。死んでもおかしくないぐらい。しかも、あの戦争のせいでルフィの親父の正体や、鬼の血を引く俺と兄弟だと全世界に知られた。俺のせいでこれから麦わらの一味…ルフィはもっと海軍に狙われることになっちまった!!」
「俺がもっと早くあの戦争に到着できたなら、ルフィはここまで傷つくことはなかった。俺が、本部でほうけてる間にルフィはインペルダウンで生死をさまよった!俺の仲間がいたから無事だったが、もしいなかったら、出会うことがなかったルフィは今頃…!!兄貴失格だ!!」
2人は頭を下げたまま、各々悔しそうな声を上げていた。仲間たちにはきっと辛い思いをさせたことは痛いほどわかる。知らぬ間に大事な人が傷ついていた事実をしって辛くないはずがない。だから、謝りたかった。攻めて欲しかった。何してくれたんだよ!って。
最初に口を開いたのはナミだった。
「はぁ、なーに言ってんの。たしかにルフィが私たちの知らない間に戦っていたのを知って悔しかったし辛かった。でも、それはお兄さんたちも同じでしょ?ルフィは助けたかった。エースを。そして助けられた。ルフィは嬉しかったとおもうわ!これでもしエースを助けに行けなかったらきっと今ルフィはここにはいない。これが一番最善の選択だったのよ!それにね、ルフィの親が誰とか兄弟が誰とか関係ないわ!だってこの船にはオハラの生き残りのロビンや古代兵器を作ることができるフランキーもいる。実際世界政府に喧嘩売ったこともあるしね〜もうしっかりと狙われてんのよ!この麦わらの一味は。だから、気にしないで!そんなこと言ってると、大事な弟のルフィが傷つくわよ?」
「全くナミさんのゆーとおりだぜ」
「だな。」
「アウ!全くだぜ!」
「うふふ、ルフィはこんな私も仲間にしてくれた、そんなこと気にも止めないわ」
「そうだぜ!そんなこと言ったらいちよう俺も四皇赤髪海賊団ヤソップの息子だからな!知られてはねーけど(ボソ」
「ルフィはいいやつだからな!」
「ヨホホホルフィさんですからね〜」
その一味の言葉にようやく顔を上げるエースとサボ。
だか、その表情はいまだ苦しげだ。
「ルフィの兄貴たちよ、よく見ろ、お望み通り攻めてくれるらしいぜあんた達の弟が。」
ゾロの言葉に全員がルフィの方を向く。
今までずっと無言でエース達の後ろにいた。
トレードマークの麦わら帽子のせいで表情はよく見えないが、怒っているのは手に取るようにわかる。
「「ルフィ??」」
エースとサボが同時にルフィを呼びかけるとルフィは顔を上げた。
その表情は怒っているが、悲しげだった。
「なんだよ…兄貴失格って。俺はエースとサボに守られたくて兄弟になったわけじゃねぇぞ。エースとサボと一緒にいたくて、助け合いたくて俺は兄弟になったんだ。俺が助けに行っちゃダメなのは弟だからか?俺が死にそうになったら兄貴だからみんなに謝んのか?…兄貴だったら!!死にそうになってもいいのかよ!!」
ルフィは思い出す。サボが死んだ時のことを。エースの公開処刑の記事を見た時のことを。
エースは思い出す。サボが死んだ時のことを。ルフィが倒れた時のことを。
サボは思い出す。エースの公開処刑の記事を見た時のことを。ルフィが倒れた時のことを。
「そうだ。そうだな。俺たちは助けて助けられてきた。」
「ルフィは守るべき対象の弟じゃねぇ、ルフィは俺たちとともに成長し守り合う兄弟だ!」
ルフィの言葉に自分たちがルフィを下に見ていることに気づいた。それが今まで力をつけてきたルフィへの侮辱になるとも知らずに。エースとサボは再び麦わらの一味に向き合う。
「さっきの言葉、失言だった。忘れてくれ。」
「俺たちの弟と仲間になったのがおめぇらでよかった。」
「「弟には手を焼くだろうが、これからもよろしく頼む(よ)」」
今度はにこやかに晴れた顔で2人の兄は弟の仲間に伝えた。
それに対して8人全員笑顔で頷く。
「ルフィ、ありがとう。」
「俺を俺たちを助けてくれて。」
2人は謝罪の代わりにお礼をした。
ルフィが求めているのはこっちだと気づいたから。
「ししし、わかればいんだわかれば!」
ルフィの言葉にこの件は解決した。
みんな心残りはなく、晴れやかだ。
「よし!おめぇら!!この2年間!俺のわがままに付き合ってくれてどうもありがとう!!」
このセリフに一味はいつものことだろ?とツッコミを入れる。
それに対し、「しししッ」と笑うルフィは大きく息をすう。
「出航だーーーーーーーーーーー!!!!」
サニー号が沈んでいくのを船から降りたエースとサボが見送っていた。姿がみえなくなると、2人はエースのストライカーで走り去っていく。
「エース、ルフィは強くなったな。」
「ああ、親父もルフィを認めてた。あいつならきっと夢を叶えるさ。」
「そうだな。俺たちも負けねぇようにしねぇとな!!」
「だな!とりあえず久々に100本勝負やろうぜサボ!」
「ああ!」
いずれ、海賊王になる弟の姿を想像し、微笑み鍛えあうエースとサボであった。
続く
書き始めると止まんなくなってしまいました!
こんなに書いたの初めてなのでは?w
こうやって書いてるとこの三兄弟一回は死にかけてる(エースは死んだけど。ルフィは1回どころじゃないけど)はらはらさせんじゃないよ!と一人で書いて突っ込んでましたー。
ふぅ。次回からは魚人島編ですが、どうしよう。(ノープラン)
また待たせてしまうかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします!