ソウは、厨房でタバサたちの為の料理を作っていた。
料理長マルトーにお願いして、残り物の食材と
調理器具を借りてソウの料理が始まった。
厨房に居たコックたちは、ソウの事を笑っていた
何処かの子供が料理をして、貴族に料理を作ることに
誰もが無謀で怪我だけはするなよと声だけはかけるが
ソウの料理が始まる時、そこに居たコックたちは目を疑った。まずソウは野菜のキャベツを素早い包丁裁きで
千切りにした。その速さは誰もが疑う程に
続いて、ソウは肉を細かい切れ込みを入れ
フライパンで焼き始めた。だが、ここまでは普通に肉を焼く簡単な作業だが、ソウは焼き始めて、1分ぐらいで火を止め
一旦 お皿にうつした。そして、フライパンの中に油を入れ
高温で温めた ソウは固いパンを細かくして、パン粉を作り
卵をボールに入れ、かき混ぜ そのかき混ぜた卵の中にさっき程焼いたお肉を入れて出し 続いてパン粉をつけた。
そして、ソウはパン粉をつけた肉を油の中に入れた。
すると、厨房には香ばしくいい匂いが広がった。
ソウは、揚げた肉を出し 揚げた肉を食べやすいサイズにカットし先程 千切りしたキャベツの前に置いた。
「こんなもんか」
ソウが作っていたのは、カツであった。
周りのコックたちはソウが作った食べ物は知らない
まだ肉を油で揚げる事を知らないコックたちには、未知の世界。肉を焼いて ソースをかけて、ステーキとして作り
貴族が食べる食べ物であるが 彼が作った食べ物は、揚げたはずなのに、中のお肉が赤く微妙の見える表面が焼けたお肉の色に纏われたサクサクのようなきつね色
ソウは、近くにある調味料でソースを作り
先程のカツにソースをかけると、美しい料理が出来上がっていた。
「マルトーさん、味見いいですか?」
ソウは料理長のマルトーに味見をお願いした。
小皿に乗った一枚のカツをマルトーは食べた
すると、マルトーの口にはサクサクの食感と肉汁が広がった。マルトーは初めてのカツに感動した。
今までは、見た目だけで作って来て味何か無視して来たが
この料理を食べた瞬間、味に見た目も完璧な料理に
出会ったかも知れない。
「…坊主、俺にこの料理を教えてくれないか!」
「いいですよ。だけど、時間がある時でいいですか?
俺、使い魔なんで」
「あぁ!全然いいぞ!俺は坊主が気に入った!
こんな旨い料理に出会ったのは久し振りだぜ!
坊主 名は?」
「俺は、天空寺 ソウ ソウでいいですよ
マルトーさん」
ソウとマルトーは握手をした。
こんなことが起きているなんてタバサは知らない。
そして、昼になった。
タバサはキュルケと共に食堂へやって来た。
「楽しみね~タバサ」
キュルケは笑顔でタバサに言うと
タバサは、頷いた。
食堂につくと、そこには豪華な料理が並べられていた。
「…何これ」
「す、凄いわね」
タバサたちや貴族たちが並べられた料理が
いつもと違うものと感じていた。
「お?来たか!タバサにキュルケ!さぁ、食いな」
そこには、エプロン姿のソウが居た
その後ろには、太った少年たちの山が出来ていた。
「…これ、ソウが?」
「おぅ!張り切ったぜ」
タバサとキュルケは豪華な料理が並べられた席に座る
目の前には自分たちが見たことが無いものばかりだ。
タバサとキュルケは、ソウが作った料理を食べる
すると、口の中に広がるのは、旨味だった。
「美味しい!何これ!スゴく美味しいわ!」
「…美味しい」
「そうか!それは良かったよ」
タバサとキュルケは目の前にある料理を次々と食べていく
他の貴族たちは、自分たちが食べている料理よりも
あの平民が作った料理に引かれていたが
貴族はプライドが高く自らが作ってほしいとは言えない。
すると、タバサは肉とジャガイモと人参と玉ねぎが入った
料理を食べた。
「タバサが食ったのは、俺の故郷の料理でな…肉じゃがって言う料理なんだ」
「…肉じゃが…スゴく美味しい…それに、懐かしい感じがした…」
「肉じゃがは、お袋の味って言ってな…
母親が作った料理、それを食べて育った郷愁を感じる食べ物だ…肉じゃがは俺の好物なんだ」
タバサたちは、ソウが作った料理を食べ尽くし
綺麗に無くなった。
「美味しかったわ!ありがとうね ソウ」
「また作るから、食べてくれ
完食してくれると作ったかいもあるさ」
三人が喋っていると奥の方から騒ぎ声が聞こえた。
「決闘だ!!」
三人が騒ぎ声がした方を見ると
そこには、金髪の少年がサイトに杖を向けていた。