逃げる?違います。明日への前進です。   作:吹雪型

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誤字報告、評価ありがとうございます
なんだかんだで良く続けてるなぁと思ってる今日この頃w

皆さんの時間潰しに使えたら幸いです( ^ω^ )


手紙と帝都

 

「うーむ、ここは?」

 

眼が覚めると知らない天井だった。あぁ、言うべき台詞言えなかったなぁ。

くだらない事を考えてると人の気配を感じた。

 

「おや?気が付いたかね?良かったよ。あの首斬りザンクを倒した英雄が寝たきり何ぞ笑い話にもならんからな」

 

知らない中年ぐらいの男性がいた。多分医者だろう。

 

「此処は病院ですか?」

 

「あぁ、病院だが軍の医療施設と言った方がいいかな。おっと勘違いしないでくれ。キチンとした治療と聞きたい事があるから此処に連れて来たのさ」

 

多分不安な表情が顔に出たのかな?気を使われてしまった。しかし、聞きたい事か。

 

「聞きたい事は首斬りザンクを倒した経緯ですか?」

 

「それもあるが、1番聞きたい事は帝具スペクテッドを何処にやったのかが聞きたい。もっとも気絶してた君に聞いても意味は無さそうだがな。何か知ってる事はあるかな?」

 

帝具か……現場に無かったのか。

 

「さあな?ザンクを倒すのが精一杯だったからね。ただ、あの帝具は結構危険な物だったよ。戦う前からもう自分の武器が全部筒抜けだったし。まあ透視能力かな。それから表情から考えてる事が分かってしまう洞視。それから最愛の者を見せる幻視。後は相性が良いと身体強化も付くよ」

 

嘘を言いつつ、話を帝具の性能に切り替える。

 

「ふーむ。中々危険な物だね。それに身体強化か。しかし、その状況の中生き残り更にザンクを倒してしまうとはな。素晴らしい!如何だろうか、ウチの軍に入らないか?」

 

何か勧誘された。そして若干空気がヤバい感じになる。俺の勘が言っている。このままだと軍に強制入隊されると!

 

「自分はまだまだ修行中の身。ザンクを倒したものの気を失ってる様では駄目です。故に旅人となり様々文明や文化、さらに武芸や武術を学ばなければならんのです!」

(訳:拘束されたくねぇ。他の国とか観光したい!ついでに技を盗みたーい!)

 

それっぽい顔で伝え更に続ける。

 

「と、言うわけで自分は旅に出ます。看病ありがとうございました!それでは!」シュパッ ダダダダダダー!←逃げてる

 

そして残される男性。

 

「……………仕方ないか。ああ言う手前の者は無理矢理勧誘しても意味は無いからな。願わくば敵として出会わない事を祈ろう」

 

男性は溜息を吐きながら部屋から出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅー、此処まで逃げれば問題無いだろう。しかし、チェルシーさんは一体何処に消えたのやら」

 

そう言いながら何と無くポケットに手を突っ込むと紙が入ってた。紙なんぞ入れたっけ?と思いつつ出してみると、手紙が入ってた。

 

中を読んでみると如何やらチェルシーさんからの手紙みたいだった。

 

【シュウくんへ。何だかとても大変な状況になっちゃったね。でも、ザンクから私を助けてくれてありがとう。………とってもカッコ良かったよ。】

 

おやおや?カッコ良いとな?嬉しい事言ってくれるじゃ無いの!

 

【本当はもっとお話しとか、お買い物とかも一緒に出来たら嬉しかったんだけど、革命軍としてのお仕事もあって如何しても報告し無いといけ無いの。今回は首斬りザンクについても報告し無いといけなかったから尚更ね。】

 

そっか、何と無く予想は出来てたけどね。

 

【それからザンクの持ってた帝具も回収させて貰うね。理由は一応革命軍からの指令の1つに帝具回収も含まれてるから。】

 

まぁそうだよな。………でもスペクテッド欲しかったな。

 

【そしてもう1つ個人的理由があるの。】

 

個人的理由?

 

【シュウくんにスペクテッド渡したらエッチな事にしか使わ無いから。だから尚更渡すわけにはいか無いの】

 

……………………………………/(^o^)\ナンテコッタ

 

仕方ないじゃ無いか!透視能力だよ!エッチな事に使って何が悪い!いや、寧ろ使ってやらなくちゃ失礼だよ!

 

と自分自身を正当化しても結局虚しさしか胸の中には残ら無いのが悲しい。

 

【そういう訳だからスペクテッドは回収しちゃうね。今度会う時はもう少し落ち着いた時に会いたいね。それじゃあ、またね】

 

手紙はこれで終了である。納得できる様なでき無い様な微妙な気分だが仕方無いからスペクテッドは諦めます。

 

「さて、適当に危険種の素材換金して帝都に行きますか!ぐるりと帝都の周りを回ってきたし。いざ!都会ライフを楽しみましょう!」

 

そう言いながら飴を出し咥え換金所に向かう。あ、ザンクの懸賞金どうしよう?うーむ、足が付くからやーめた!安全第一さ〜。

 

面倒事はゴメンだよと言わんばかりに歩き出す。そして、16歳の時帝都に入る事になる。

 

 

彼は帝都で何を見るのか、誰を信じるか、誰を殺すか、それはまだ誰にもわから無い事である。

 

 

 

 

人が次第に朽ちゆくように国もいずれは滅びゆく

千年栄えた帝都すらもいまや腐敗と生き地獄

人の形の魑魅魍魎が我が物顔で跋扈する

 

 

それでも彼は生き残る為に足掻く




ようやく原作開始になりますね。いやー、長かったw



P.S戦闘描写ムズイッス(^q^)

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