いざ読み直しながら書こうとしたら布団の中に……………(´;ω;`)ブワッ
side シュウ
突然だが、人は夢を見る。
それは己の願望が夢として現れる事もあるし、色んな事がごっちゃ混ぜの様な夢もある。はたまた何かから逃げる夢や殺されてしまう夢もある。
かく言う俺も夢を見ている…………そう……悪夢を…………
周りは暗い……でも雨が降っている。傘も差さずにずっと濡れた状態で立っている。ザアアアアア……とずっと雨が降り続けている………。
しかし、妙な事にその雨は滑りがある。服に体に妙にへばり付くのだ………。
顔を手で拭うとやはり滑りがあり気持ちが悪い………。
だが、俺はこの滑りを知っている。そう、血だ。何故雨がなのに滑りがあるのか………そして何故その滑りが血に似ているのか………。
周りが少しずつ明るくなる。そして……目にする光景は………紅い……紅い……紅い地面に水溜りに雨だ。
何故紅いのだ?何故紅い雨が降っている?
ゆっくりと………顔を………上を見上げる………………
そして…………
見た物………者………者達が…………
!!!!!!!
ガバ!!!!
「ハッ!ハッ!ガァ!ハア……ハア……ハァ……はあ………はあ…………クソッ!またあの最低最悪な悪夢か…………最悪な目覚めだ………」
何時もの悪夢。紅い雨と地面の夢。だが……妙な事に顔を上げた先の光景は思い出せない。それが良いのか悪いのかは分からない。だが……その先を好んで見たいとは思わない。
「どうせ悪夢だ。結末も最悪だろうからな」
結局悪夢なのだから最後まで悪夢なのだろう。しかし、
「あー、今夜はもう寝れんな。二度寝したら同じ夢を見そうだし。うーん………仕方ないな、少し散歩するか」
そう思いさっさと準備をする。しかし、誰がベッドまで運んでくれたのだろう?確か……チェルシーさんにめっちゃくちゃ痛いビンタ喰らってから意識が無いし。
後でチェルシーさんには謝っておこう。まぁ、後悔はして無いがな!←
散歩する為に武器を装備。再度チェックして良し!完璧!早速出掛けますか。
夜 ナイトレイドアジト
さてと、何処に行こうかな。川とか湖の周辺に行くか。
場所を決めて歩き出した次の瞬間……
「ッ!!なんだ?いきなり気配が!!」
いきなり多数の気配を探知した。俺はマグナムとMP28の銃口を気配のある方へ向ける。しかし、いきなりこれだけの気配……ヤバイ状況だ!
警戒態勢を取るシュウ。しかし、次々と気配は増えていく。
そう、遂にDr.スタイリッシュが動き出したのだ。
side out
時間をほんの少し遡る。
side Dr.スタイリッシュ
「スタイリッシュ様、強化兵の招集及び配置が間も無く完了します」
あたしは耳から報告を聞き頷く。
「そう、なら全て揃い次第……スタイリッシュに攻撃開始よ♡」
もう直ぐ強化兵によるナイトレイドのアジトに攻撃する。そしてナイトレイドと言う素敵な実験材料を手に入れること。
次いでにシュウくんも実験材料にしてしまいましょう。あの子、帝具使いと互角以上に戦えてるんですもの!きっと素晴らしい素材に違い無いわ!んふふ〜楽しみね〜♡
そして待つ事数分経ち強化兵の配置は完了した。なら、そろそろ桂馬も進入及び攻撃を開始する筈。
それから暫くすると耳からシュウが目覚めたと報告があったが、どうやら夢見が悪かったらしい。
しかし、そのまま二度寝するのでは無く起きるとの事。
「目、シュウくんが出てきたら言いなさい。耳、桂馬の状況を把握して頂戴」
「「了解しました」」
誰1人として絶対に逃さないわ!
「あっ!スタイリッシュ様。シュウです!シュウが今アジトから出てきました!」
目から報告があがる。
「スタイリッシュ様、桂馬も1人仕留めましたとの事です」
耳からも報告があがる。
「良いわ!タイミングもバッチシね♡……さあ、
チーム スタイリッシュ!熱く激しく攻撃開始よ!!」
あたしはチーム スタイリッシュに攻撃命令を出す。更に、
「良い!?なるべく死体は損壊しないで持って帰るのよ!生け捕りなんか出来た人は一晩愛して上げるわ♡」
ご褒美も追加させる。これで皆んなやる気マンマンになるわね♡←(´°д°`)エー?
「しかし、良いのですか?エスデス様に賊の事をお知らせしなくて」
目が聞いてくる。だけどそれだけはダメ。
「ダメよ!そんな事したらシュウくんを手に入れれ無くなるじゃ無い!ナイトレイドにシュウくんと言う最高の実験材料を独り占めしなくてどうするのよ!何の為に全ての強化兵を持って来たのか分からなくなるじゃ無い!」
シュウくんはかなり強いわ。あたしの強化兵を普通に殺せるだけでも強いのにイェーガーズに対しても普通に戦えてるんですもの。しかも相手の技術や技量なんかもスポンジみたいに吸収するのよ!
それにエスデス様にバレたらあたし………うん、考えるだけ無駄ね。
「絶対に手に入れるわよ!あんな素材そうそう無いんだから!それに……カクサン、トビー、ヒショウ、アンタ達の戦闘能力も確かめるチャンスだし」
あたしはそう言いながら特別な強化兵に目を向ける。
「ワッハハ!!この鋼以上の筋肉に俺の頭脳と体力で敵を倒してみせます!!」
「最高のコンディションです。誰にも負ける気がしません」
「お任せ下さいスタイリッシュ様。オリジナルを遥かに超える戦闘能力が有るのです!しかも相手は帝具無し。スタイリッシュ様に勝利の報告を致しましょう!」
三体の強化兵が殺気を漲らせる。
「じゃあ、アナタ達もビンビンに暴れてきなさい。手筈通りにね!!」
その言葉に戦場に向かう。
「……さあ、ショーの始まりよ!ゾクゾクするわ♡」
side out
side シュウ
まさかDr.スタイリッシュの強化兵がいるとは思わなかった。しかも話し合いの余地は無いまま攻撃して来た。
まぁ、帝国に仇なすナイトレイドのアジトから普通に出てきたら敵か内通者にしか見えんな。実際イェーガーズの帝具について伝えた訳だから内通者になるのかな?
などと、考えながら強化兵の頭をマグナムで吹き飛ばしククリナイフで首を斬り飛ばす。MP28は火力不足な為暫くお留守番。
因みに必ず頭か首を狙って攻撃してる。理由は他の部位に攻撃しても普通に動くからだ。流石はDr.スタイリッシュの強化兵だ。
アジト内でも戦闘してるらしく結構派手な音がしてる。これは…Dr.スタイリッシュは結構な数の強化兵を投入しているな。イェーガーズも居ると考えるとかなりヤバイ状況だ。
戦いながらこの先どうするか考える。しかし、打開策はナイトレイドと協力して対処するか隙を見て逃げるか……俺イェーガーズから逃げ切る自信無いんすけど………。
そんな時強化兵の中から1人変わった奴が声を掛けてきた。
「これはこれは、貴方がシュウでいらっしゃいますかな?我が名はヒショウ!貴様を倒す事によって私はスタイリッシュ様に勝利の報告をしなければならないのだ!」
何か全体的にヒョロっとした奴が居た。ただ腕と足の筋肉がムキムキになってる………バランス悪いなコイツ。
「さあ!私と戦えシュウ!オリジナルである貴様を倒し私は本物のヒショウになるのだ!」
ヒショウはそう言いながら背中に挿してある刀を抜く。しかしシュウは……
「オリジナル?……ま、まさかお前はDr.スタイリッシュに作られた……俺のクローンなのか!?………こ、こ、こんな不細工でバランスの悪い奴が俺クローンだなんて認めたく無いよーーー!!!!」
シュウは声を大にして叫んだ。その瞬間シュウの周りの強化兵とヒショウが止まる。
「だってそうじゃん!クローンだったらもう少しイケメンになって欲しいもん!もしくは俺に似てる筈じゃん!なのにこんな……こんな……変な奴が俺のクローン……クローン………」
めちゃくちゃショックを受けてしまい遂に体育座りをしてしまうシュウ。周りの強化兵がヒショウを見る。ヒショウは顔真っ赤になる。
「ち、違うわ馬鹿もん!私は貴様のクローンでは無い「え?そうなん!なーんだ良かった。もし俺のクローンだったら俺もああなる可能性があったもんなぁ。クローンじゃ無くて良かった良かった」………き、貴様……コロス!!!コロシテヤル!!!」
シュウの言葉にヒショウはキレて刀で斬りかかる。その速さはシュウの速さと遜色無い速さだ!
「シネエエエエエエーーーーー!!!!!」
一気に接近して斬りかかる。並の相手では対処出来ないだろう。しかし……
ヒョイ サッ
「うお!!!!」
シュウは紙一重で避けつつ足を引っ掛けてヒショウのバランスを崩す。そしてヒショウは対処出来ない。
ジャキン
シュウはマグナムをヒショウの後頭部に狙いを定め………
カチ ドオォン!!!
躊躇無く引き金を引いた。
その瞬間ヒショウの頭は吹き飛びそのまま地面を滑りながら死んだ。
呆気なく倒されたヒショウを見た強化兵達は一瞬思考が止まるが一旦距離を取り始める。
「さあて、続きを始めるか?まぁ俺は死にたく無いから……お前らが死んでくれ」
そう呟きながらシュウはマグナムをリロードしてからしまい、ククリナイフを二本装備して強化兵に斬りかかった。
オリジナル エネミー
・名前 ヒショウ
・コンセプト 高速化による一撃離脱
・モデル シュウ
元々盗賊のリーダーであり戦闘能力は高い。Dr.スタイリッシュの強化手術にも耐えれただけの耐性と才能はある。しかし、Dr.スタイリッシュから「アンタはシュウくんのコピーよ」の台詞にシュウに対して敵意を持つ様になる。
本人の基本スペックが高い為、強化された身体にも直ぐに慣れた。二本の刀を装備しており、高速化による肉体強化されながらもすれ違い様に相手を斬り殺す技量もある。
ただ、モデルがシュウであるが根本的に内容が違っている為シュウの劣化版以下になってしまっている。
アクセルブーストが無い為高速化の視界確保が難しく、また相手の速度が遅く見える訳でもない。
本作ではこの回のみの登場になり、又半分位しか出て来ない悲しき存在になってしまった……なんかゴメンね。