逃げる?違います。明日への前進です。   作:吹雪型

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シェーレ好きの人は嬉しい展開になるかな?w


シリアス展開……+♡

side シュウ

 

シュウは強化兵に対して圧勝であった。マグナムとククリナイフ、そしてイサカを使い捌いていく。

 

「「「「グアアアァアアア!!!」」」」

 

長刀、爪型、槍、トンファーを持つ強化兵が攻め立てる。しかし、シュウには当たらない。それどころか…

 

「お!槍じゃん!懐かしいな〜。ヌマさんに教えて貰った技術は今でも錆び付いては無いんだぜ?」

 

槍を奪い、そのまま強化兵の首を斬りつける。そして刺し、打ちつけ、捌き、流れる様に強化兵を叩きのめして行く。

 

シュウは様々所に旅をしていた。その場所に居座る度に様々な先人達に教えを乞い(盗み見る)、そして自身の力の糧にした。強くなり旅し続ける事。そして……何も失わない為に強くなった。

彼は強くなった。しかし……時代は残酷で彼の守りたい者や居心地の良い街や村は消えていった………彼を残して。

 

「…………ヌマさん。見てる?……俺さ、強くなったよ………

 

 

ビュン! ザシュッ!!

 

槍捌きもさ……ヌマさんに負けない自信があるだ………

 

 

ブゥオン! ズバッ!!

 

 

………なのに、もう……ヌマさん……貴方は居ない。貴方だけじゃ無い……皆んな居なくなった。

 

 

ドッドッドッ!!! ドサ

 

 

 

………俺は死なんぞ。絶対にだ。何を犠牲にしたって良い。必ず……この時代を終わらせる引き金を引いてやる!!そしてこの時代の終焉を間近で見るんだ!!!死んじまったら何も残らないじゃ無いか!!!

 

 

 

ガッ!ヒョイ ドス!!!

 

 

 

………いや……残ってるか……残された者には憎しみと憎悪だけがさ」

 

 

俺は今の気持ちを忘れる為に敵を殺し続けた。だが、紅い血が妙に目に付いた………そう、あの悪夢の様な。

 

 

 

……

 

………

 

…………

 

 

 

 

 

気が付けば俺の周りに居た強化兵は死んでいた。………ハァ……参ったな。悪夢を見たせいか気持ちがナイーブになってる。

でも、死ぬとしても無駄死にだけはゴメンだね。せめてこの時代を潰す切っ掛けを作ってからだね。

 

気分転換にサイダー味(棒付き)の飴を出し口に含む。やっぱりサイダーとコーラは鉄板だわ(確信)

 

周りの気配を探ると左向こうでまだ戦ってるみたいだ………あ、凄い光の塊が天に向かって行った。何だあれ?

 

気になり光の方へ向かうと、鎧姿の奴とマインちゃんが居た。向こうもこっちに気付いたみたいだ。

 

「よっ!マインちゃんは無事みたいだね。そっちの鎧姿のはどちら様で?」

 

「あら?アンタ生きてたのね。まっ!この程度の奴らに手こずる私じゃ無いわよ!こっちのはタツミよ」

 

無いむ……もとい、細やかな胸を張りながら答えるマインちゃん。

 

「よう!シュウ。無事だったみたいだな。良かったぜ」

 

タツミは純粋に心配してくれる。

 

「おう、まあな。しかし、タツミも遂に帝具使いになったのか。その帝具もグランシャリオに似てるな」

 

俺はタツミの帝具に対して素直な感想を言う。

 

「まぁ、元々この帝具【インクルシオ】と同じ鎧型の帝具だから似てるんじゃ無いか?」

 

タツミが答えてくれる。しかし……インクルシオか……

 

「確かインクルシオってブラートが使ってなかったっけ?イェーガーズに居た時そう聞いてたけど?」

 

ブラートも帝具使いだ。その帝具が確かインクルシオだった筈だ。ブラートの姿が見えなかったから別の場所で仕事してると思っていた。しかし、2人の雰囲気が暗くなる。俺はその雰囲気を見て察した。

 

「あ……兄貴はな「いや、分かった。すまなかったな。知らなかったとは言え無神経だった」…そ、そんな事ねぇよ。なっ?マイン?」

 

「そ、そうよ!別にアンタが謝る必要は無いわよ!」

 

2人は気にするなと言ってくれる。相変わらず優しい奴らだな。

 

「そっか。まだ敵は残ってるから気を引き締めよう!」

 

その優しさが隙になら無い様に警戒を促す。その時空に陰が走る。月を後ろに何が飛んでいた。あれは……エアマンタかな?

 

「何だ?あれは…!新手か?」

 

「あれは特級危険種エアマンタだよ。珍しいなこんな所を飛んでるなんて。新手の可能性は有るな」

 

「ちょっと待って!今確認する」

 

マインちゃんがパンプキンからスコープ?の様なヤツを出す。

 

「…!ボスよ!援軍ね!」

 

「おお!良いタイミングだぜ!そしてズリィ!」

 

マインちゃんがナイトレイドのボスを確認。そしてタツミは何か興奮してる。まあ、気持ちはわからんでも無いがな!

 

「……何でよ?」

 

「あんなカッコイイ物に乗って登場だぜ?俺も乗りてぇ!!」

 

「味方がピンチの時に颯爽と現れるパターン……正しく物語の主人公みたいで羨ましいぜ!」

 

タツミは興奮しシュウは主人公みたいだと羨ましがる…………君はこの物語の主人公だよ?

 

「あんた達のセンスおかしいわよ?タツミは前々から思ってたけど」

 

マインが二人に呆れながら言う。すると後ろに陰が!

 

ゴッ!!!!

 

「よくもやったな!!この野郎オオオオオ!!!」

 

「グホオッ」

 

ズザザアアァァ

 

レオーネがマインの背後にいた奴を蹴り飛ばす。そしてそのまま首を締めながら持ち上げる。

 

「私はなぁ…奇襲するのは好きだけど、されるのは大っっっっっ嫌いなんだよ!丈夫に強化されてるっぽいが…その分楽に死ねると思うなよ」

 

ジャイ◯ンみたいなセリフをトンデモない表情で言うレオーネ。その姿を見てる3人はドン引きです。

 

「……ケヒッ!」ドシュッ

 

敵が靴から隠し刃物を出し蹴りかかる。しかし、

 

ガキィ!!!

 

「こいつ…さっきもこうやって…防っ」

 

ボギ! ドゴオオオン

 

レオーネは歯で防ぎ首をへし折り力の限り地面に叩きつける……オーバーキル!

 

「……ワオ。半端ねぇッス」

 

「ね…姐さん今の大丈夫?」

 

シュウは唖然としタツミはレオーネに声を掛ける。

 

「変身した私は治癒能力も高まってるからこれぐらいならな」

 

更に、

 

「皆無事か!!」

 

「おう!」「後は…シェーレだけね」

 

アカメとラバック、チェルシーが合流。しかし……此処で奇跡が起こった。

 

「皆さ〜ん。ご無事で良かった」

 

シェーレが少し遅れて登場する。

 

「おう!シェーレか!無事でよ………」「ん?どうしたタツ………」「シェーレ無…………」

 

男3人が固まる。その姿を見た女性陣がシェーレを見る。そして固まる。

 

「すみません。遅れました」ペコリ

 

1番最後だったのが駄目だと勘違いしたシェーレが謝る………が、そうでは無かった。

 

「な、な、な……何でアンタ下着姿なのよ!」ビシッ!!!

 

マインが思いっきりツッコミを入れる。そう、シェーレは自分の素晴らしいスタイルを上下お揃いの紫色の下着と薄い紫色のニーソ姿で現れたのである。因みに頭を下げた時に2つのメロンが揺れた為男性陣の目を釘付けにした。ヤバイぜ!

 

「はい……。実は寝る前に水を飲もうとしたら着替えに全て水を掛けて仕舞いまして……すみません」ペコリ プルルン

 

下着姿の経緯を話しながら頭を下げる。その際男性陣の頭と目が動く。

 

「てっ!タツミ!アンタ達何見てるのよ!アッチ向きなさい!」

 

マインの指摘に男性陣は視線を逸らす。しかし、

 

「「うおおおお!!!最高!!!最高!!!」」

 

ラバックとシュウはダラシない顔をしつつガッツポーズを何度も撮りながら大きな声を揃える。タツミ君?コッソリ握り拳を作ってます。

 

そして無表情のチェルシーが口に咥えていた針を取りだしながらシュウに近づく……シュウは興奮の為気付かない。そして……

 

「えい♡」プス

 

シュウの首に針を刺した。

 

「…?……!!!!!あああぁぁぁぁぁ!!むっちゃ身体中が痛えええええ!!!何だこりぁあああぁぁああ!!!」

 

シュウは身体中の激痛に悶える。

 

「うん!今のはね拷問用のツボを刺したんだ♡凄く痛いでしょ?」

 

可愛らしい言い方でトンデモない事をするチェルシー。その姿に皆ちょっと引いてる。

 

(な、何故だ?何故チェルシーさんはこんな事を?………!そうか、分かったぞ!)

 

如何やらシュウはチェルシーが怒った理由を理解した様だ。流石主人公だ!

 

「ご安心下さいチェルシーさん!露天風呂でチェルシーさんの裸をほぼ見ましたが負けてませんよ!寧ろ自信を「///!!!!!ドスッ!!!」あ………アーーーーーーー!!!!!!!♂」パタ(白目)

 

人体から出てはいけない音を出したシュウは余りの激痛に気絶した。

 

その身体を張ったシュウのコントさながらの姿勢に皆からの同情の視線は無かった。

 


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