逃げる?違います。明日への前進です。   作:吹雪型

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執念と思いの天秤

ここ最近の状況はワイルドハントは今や王宮に引き篭もり、帝都は比較的安定を取り戻した。そして西の異民族討伐に向かっていたエスデスさんが帝都に戻って来た。

それからナイトレイドの手配書を見るとタツミとラバックの手配書は無かった。セリューさんはタツミを見た筈だが……それよりマインの方が気になり、うる覚え状態だった様だ。

一応書いて貰ったらしいが明らかに違う為今回は帝都警備隊のみの配布となったらしい。

 

しかし……如何見てもタツミじゃねえよな。なんでチョビ髭が有るんだ?

 

 

……

 

side シュウ

 

1週間後 イェーガーズ本部

 

流石にそろそろイェーガーズ……と言うより帝都から逃げないと不味いよな。

飴を咥えながらそう考える。

もう全面戦争まで秒読みだ。例えエスデスさんが帝都に戻てたとしても反乱軍の侵攻に変わりは無いだろう。

セリューさんには申し訳無い……だが、果たすべき事は果たす。例え歴史に残らなくとも構わない。賛辞なんて要らない。俺は……皆んなの無念を果たすまでだ。

 

俺はそう結論付けた。最低野郎だな……俺は。

 

そこからの行動は我ながら早かったと思う。

たまたま今日は皆んなイェーガーズの本部に居なかったのだ。だから自分の武装を全て持ち、後はお金を少しだけ持ち残りは放置。着替えも無しで行くわけだから流石に逃げるとは思わないだろうな。

首輪に付いてる鎖はいつの間にか外される様になっていた。まぁ王宮までつける意味はあんまり無いからな。

 

「皆んな……さようなら」

 

俺は誰も居ない執務室を後にしたのだった。

 

 

……

 

帝都郊外

 

帝都郊外まで来た。後はこのままフェクマに行く事にする。彼処はそこそこ危険種や木の実が有るから食べ物には苦労しない筈だ。

 

そう考えてると1組のカップルが居た。こんな時間にイチャつくとは許せんな……イェーガーズ権限で逮捕したろうか?………ん?アレ?

 

「………もしかして………タツミと……ラバック?……なのか?」

 

「ッ!な、なんだシュウかよ」

 

「脅かすなよ。心臓に悪い」

 

そいつはすまなかった………でもお前ら……。

 

「付き合ってるの?」

 

つい聞いてしまった。だって……ラバックの奴女装してるんだよ?

 

「馬鹿野郎!んな訳あるか!」

 

「勘違いするな!」

 

必死に否定する2人。大丈夫だ……俺はちゃんと理解してるぜ!

 

「いや絶対勘違いしてるよな!違うからな!」

 

「分かってるって。恋愛は自由だ。だから……俺達は友達だぜ!」(優しい眼差し)

 

差別なんてしません!絶対にだ!

 

「だから違うって言ってるだろうが!」

 

「じゃあ何やってんだよ?」

 

聞いてみたら帝都内の偵察らしい。

 

「チェルシーさんは?」

 

「チェルシーは今帝都内の偵察と情報収集に行ってるよ。流石にチェルシーだけに任せっぱなしなのもな」

 

「そっか……ま、チェルシーさんにも宜しく伝えといてよ。それじゃあ頑張れよ。じゃあな」

 

「お前は何処に行くんだ?」

 

タツミが聞いてくる。

 

「俺はフェクマに行くんだよ。まぁ……そろそろきな臭くなって来たからな」

 

「そっか……まぁ、それはそれで俺達からしたらラッキーだよな!」

 

「そうだな。シュウが居なくなればイェーガーズの戦力は更に下がるしな」

 

その時だった。

 

パキイィィィィ!!!

 

「「「!?」」」

 

「シャンバラ!!!」

 

バシュウウウゥゥゥ!!!

 

……

 

………

 

「な、なんだ!……て、此処は宮殿じゃ無いか!」

 

まさか嵌められたのか!

 

「そうだよ!お前ら2人は罠に掛かったって訳だ!!」

 

「マジかよ!」

 

シュラ……だったかな?の攻撃を避けるラバック。しかし、

 

ドッ!!

 

「峰打ちですまぬ…江雪」

 

「ッ!」「ラバ!!」

 

更にタツミに……羅刹四鬼のスズカが抱きつく。てか、生きてたの!!

ついでにロリっ子がタツミに抱きつくが……アレは噛み付いてる!

 

「…ッ!イッインクルシオオオオオ!!!!!」

 

タツミはインクルシオを装着する。しかし……俺は如何する?まだイェーガーズを抜けた事はバレてない。それに、俺を完全無視してるのが証拠だ。

 

「ほう……ナイトレイドか。まさか宮殿にまで来るとはな」

 

そうだった……エスデスさんが帰ってたんだ。

 

「…この殺気。誰だ宮殿内で騒ぐのは」

 

ブドー大将軍まで………。

 

「ワイルドハントの待ち伏せ。プラス騒ぎを起こせばすぐ最強クラスが駆け付けてくるセキュリティ……詰みだぜ!そして、手柄はこのシュラ様のモンだ!!!」

 

俺は……如何する?タツミ達を攻撃する?じゃ無いと……怪しまれる。

 

「お二人さんよ!!コイツはナイトレイドだ!!生け捕りにして仲間の情報を吐かせる!殺すのは後だぜ!!」

 

そうさ……切り捨てる事が正しいんだ。そうだろう?俺は死ぬ訳には行かないんだ。

 

 

友達を見捨てるのか?

 

 

友達ならまた作れば良い。だから……これで良いんだ。

 

 

あいつら見殺しにしたら反乱軍の士気は低下するよ?

 

 

大丈夫だ。此処まで来たんだ……今更引く訳無いだろう?士気ぐらい如何にでもなるさ。

 

 

タツミは透明化してシュラ、スズカ、ロリっ子を纏めて吹っ飛ばす。

 

 

本当に良いのか?

 

 

ああ………良いんだ………コレで。

 

 

タツミはラバックを背負う。しかし…エスデスが一気に接近する。

 

「逃がさんぞ!ナイトレイド!!!」

 

「ッ!!」

 

 

また逃げるのか?大切な者を見捨てるのか?

 

 

俺は……俺は……ッ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

「チクショオオオオオオ!!!!!!」

 

ドドドドドドドドッ!!!

 

「ッ!……シュウ!何を!?」

 

俺はエスデスに向けて発砲した。

 

「クソッたれ共があああああ!!!!」

 

更にブドー大将軍にも発砲。その時!

 

「シュウ!テメェ!裏切りだったか!!!」

 

シュラが一気に接近する。しかし、シュラの攻撃を紙一重で避け蹴り飛ばす。

その時だった……シュラのポケットから帝具が見えた。アレだ!

 

エイトブースト!!!

 

俺はエイトブーストを使い一瞬で帝具を盗む。

 

「タツミ!!!脱出するぞ!!!」

 

「シュウ!!!」

 

俺はラバックを背負ってるタツミに向けて帝具を向ける。

 

「取り敢えず安全な場所に運んでけえええ!!!」

 

カッッッ!!!!!!

 

俺は前方に帝具を使用する……そして、タツミとラバックだけが……消えた。

 

「なっ!俺は!?…ッ!そうか!」

 

確か…シュラの奴は地面に向けて使ってた筈だ。なら!

 

「こうか!!」

 

俺は直ぐに地面に向けて帝具を使う……が動かない。

 

「ッ!このポンコツが!!!」

 

その時殺気を感じた。

 

「江雪、馳走の時間だ」

 

「これでも喰らえ!」

 

俺はポンコツ帝具を投げ視界を遮る。そしてマグナムを握る。

 

ザンッ!!!!

 

「拙者は江雪一筋…ッ!」

 

侍が帝具を斬り捨てる。だが、時間は稼げた。俺はマグナムの引き金を引いた。

 

ドオォン!!!

 

「イゾウ!!!」

 

更に俺はマグナムでスズカやロリっ子、シュラに牽制しリロードしながら考える。

 

(どうする…どうする?先ずは1人殺れた。だが、もう逃げれる状況じゃ無い)

 

しかし…考えても答えは出ない。更に…

 

「シュウ!何故だ!」

 

「エスデスか!」

 

黒刀を抜き対処する。

 

「何故…裏切った?」

 

「裏切りる?はっ!俺は最初から帝国の敵だよ!」

 

俺はエスデスと斬り合う。上、右、左と更に速い斬撃を交えていく。

 

(絶対に距離は開けない!開けたら集中砲火確実だ!それに……今が切り札を使う時だ!)

 

幾重の斬撃を交えさせる俺とエスデス。その姿はさながら演舞の様だっただろう。

 

(ッ!此処だ!エスデス覚悟!!!!)

 

ナインブースト!!!

 

更に加速。それに目を見開くエスデス。

そして黒刀を上段から振り下ろし1番の殺気を出す。

エスデスは……その殺気に食いついた。

 

ガキイィィィィン

 

エスデスは剣で防ぐ。そして黒刀が空を舞う。

 

「?…ッ!!!!」

 

手応えが無く違和感を感じたのだろう、気付くのが速い。しかし…手遅れだ。

俺はマグナムをエスデスの胸に押し付ける。そして……

 

 

カチ

 

 

引き金に指を掛けた。その時だった……今までのエスデスとの思い出が……走馬灯の様に見えた気がした。

 

 

 

 

 

一瞬の静寂

 

 

 

 

 

 

カチ

 

 

カチ カチ カチ

 

俺は…引けなかった。

 

「ッ!………ッ!ッ!」

 

しかし、その隙を見逃す相手じゃ無い。エスデスは右手で俺の腕を掴もうとする。咄嗟に避けるもマグナムは掴まれてしまう。

 

「凍れ!」

 

パキパキピキ

 

マグナムが!

 

俺はククリナイフを抜きエスデスに向け斬り込む。だが…氷の壁が邪魔をする。それだけでは無く、氷の壁を動かされククリナイフ一本手放してしまう。

 

「距離を!」

 

俺はグレネードを撃ち込む。一瞬だけ視界は遮る事が出来た。

 

「ま……マジか……俺……こんな時に!」

 

俺はエスデスを殺せなかった事……引き金を引けなかった事に意識を向けてしまった。その時だった。

 

ドシュウ!

 

「ッ!ガハッ!!……スズカ…か」

 

「余所事を考えてる余裕が有るの?」

 

スズカは爪で俺の太腿と横っ腹と肺を刺した。

 

「クソが!!!」

 

左手に持つグレネードを捨てL85を向ける。しかし…ロリっ子が俺の左腕を噛む。

 

「ッ!!このロリがああ!!!」

 

ククリナイフを振り下ろすも避けられる。そして……左腕に力が入らない。

更に悪いことは続く。

 

「陛下の宮殿で暴れる者は私の帝具が裁く」

 

「ッ!」

 

 

『アドラメレク』

 

 

避けられない。そう悟った。足を負傷して機動力が鈍ってる俺に……この攻撃を避ける術が無いと。

だから最後の抵抗をする。右手に持つククリナイフを盾にしてバックステップをする。だが……間に合わない。

 

 

そして………

 

 

パキイィィン!!!

 

ククリナイフが折れた。

 

ドボッ! ガゴオオン!!!

 

ブドーの拳とパイルが俺の腹に食い込む。

 

 

バチィィィィ!!!!

 

 

「ッッッ!!!!!!」

 

俺は……意識を………失いかけた。

 

……

 

………

 

「ッ………ッ!………」

「………………………」

「……………ッ……」

 

ボヤける視界の中声が聞こえる方に視線を向ける。3人ぐらいが固まってるのが見える。

俺はもう一つの切り札……M60を取り出す。

 

「……はぁ……ぐぅ…………」

 

痛い……身体中に焼けた鉄を入れられた感じだ。だが……

 

チャキン

 

目に力を入れて照準を……シュラに向ける。そして……

 

 

 

 

 

パンッ

 

 

 

1発の弾丸がシュラに向かう。その弾丸は……奴の心臓を撃ち抜いた。

 

「ッ!……ッ!ッ!」

 

何言ってるか分からん……だが、コレだけ言っとく事にした。

 

「テメェ……は、道……連れだ……」

 

そのまま意識が暗転した。

 

 

……

 

………

 

気がつくと俺は牢屋に居た。身体はまだ痺れて動きそうに無かった。

 

(タツミ……ラバック……無事かな………俺…こんな事する……柄じゃねえよな……)

 

暫く天井を見てると声が聞こえた。

 

「お!気がついてるみたい」

 

「それなら話は早いの」

 

そこにはスズカとロリっ子が居た。

 

「何だ……お前らか……尋問しに来たか?……残念だったな……俺から何かを聞き出せると思うなよ」

 

と言うか……話す事無いんだよね。

 

「それも有りじゃが違うぞ。捕虜の運命と言えば尋問か慰み者と決まっとるじゃろ」

 

「お姉さん達2人で少年捕虜を思う存分辱めようってこと」

 

そう言いながら近づく2人。てか……お姉さん?

 

「1人は分かる。だが……ロリっ子よ……無理に背伸びするなよ」

 

「妾はお主より年上じゃ!」

 

あー、この子無理して背伸びするタイプだわ。

 

「そうか……ほら、飴やるから無理すんなって」ポン

 

唯せさえ体力消耗してるのに飴を上げる。しかし、後悔はして無い。

 

「要らんわ馬鹿モン!」

 

「あ、じゃあ私が貰って良い?」

 

「ダメじゃ!これは妾が貰った飴じゃ!」

 

結局食べるロリっ子。

 

「さて、気を取り直して……責めるのは私の趣味とはちがうけどね///」

 

「あのインクルシオの奴もそうだったが、妾は性欲とは縁遠かったがの。お前らの血を吸って熱くなったわ///」

 

このロリっ子……やっぱり腕を噛んで血を吸ってたのか。それで力が抜けたのか。

 

て、んな事考えてる場合じゃねえ!これはピンチだ!貞操的な意味で!

遮る者も邪魔する者も居ない……つまり……卒業しちゃうんですか!←

 

こんな状態でもスケベ心は健在で何よりです。

 

「それじゃあ…いっただきまー……」

 

あぁ、キスから始めるんですね〜←

 

 

ゴッッッッ!!!!!!

 

ドクドクドク

 

そこにはエスデスが居た。スズカ?壁と熱いキスしてるよ。そして……エスデスのオーラが半端無いぐらいヤバいんですけど。

 

ギロッ

 

「今後…シュウに指一本触れるなと仲間に伝えておけ」

 

……………ヤベ……漏らしそう(本音)

 

「…分かった。こちらは遊び…やり合う気はないのじゃ」

 

そう言ってロリっ子はスズカを連れて出て行った。

 

残されるエスデスと俺。

 

「……えと……じゃあ、僕もこの辺で………」

 

身体の痺れ?どうでも良いわ。兎に角俺も逃げる!

 

「まて!お前は行く必要は無い!」

 

ですよねー

 

「全く……色々言いたい事、聞きたい事は沢山あったが……」

 

ぎゅっ

 

「お前が無事なのを見れて全て吹っ飛んだ。シュウ……無事で……良かった………本当に………」

 

「エス……デスさん……?」

 

震えてる?…いや、泣いてる……のか?

 

………そんな事が……あって堪るか!

 

バッ!!!

 

「ッ!シュウ?」

 

「もっと……もっと……非道になれよ!アンタは傲慢で自己中で……周りの事は気にしない!そして……戦闘狂で弱肉強食を象徴する人だろうが!!!」

 

そうさ……この人は……俺の知り合いの半分は殺した人だ!

 

「だから……優しくするな!俺は……アンタの敵なんだよ!最初からな!敵なんだ!そんな事……エスデス……アンタが良く分かった筈だ」

 

「………………シュウ」

 

そう、最後……黒刀を振り下げた殺気は本物だ。間違い無く本物なんだ!

 

「全てを奪われた……このクソみたいな時代に……帝国に。そして、そんな時代が大好きなエスデス。はっ!相性は最悪だね!………分かったら失せろ……顔も見たく無いんだよ」

 

「………………………」

 

エスデスは俯いて帽子のツバで表情が見えない。

暫く俺の息づかいだけが聞こえる。

 

「シュウ……それでも私はお前を愛してる」

 

「ッ!……世迷い……事を!」

 

「なら……お前は……どうなんだ?何故……あの時、私を撃たなかった?」

 

「……………それは」

 

何故撃たなかった……か。言える訳が無い。

 

「た……偶々、指が……攣っただけです」

 

「そんな嘘が私に通用するとでも?」

 

………………。

 

「なら……少し待っていろ」

 

そう言ってエスデスは牢屋から出て行く。そして直ぐに戻って来た………俺のマグナムを持ってだ。

 

「さあ……撃ってみろ」

 

そう言って俺にマグナムを渡す。

 

「…………何のつもりですか?」

 

「言葉通りだ。今なら指は攣ってはいまい……さあ…撃て」

 

そう言いながら此方に近づく。そして……俺の手にマグナムを握らせ……胸に銃口を当てた。

 

「…ッ……正気じゃ無い……こんな事」

 

「わざわざお前の為にあの時の状況を再現したのだぞ?……それに、この距離なら私は死ぬだろう。流石に氷の壁も……この距離だと意味が無いからな」

 

それを分かっていながら………クソッ!

 

「クッ……撃てるさ……ああ!撃てるさ!!後悔して……死んで行け!!!」

 

俺はマグナムを握る力を入れる。人差し指にトリガーを掛ける。

 

その瞬間……様々な思い出が見えた。今度はハッキリと見えた……見えてしまった。

 

 

初めて会った時、甘味所で一緒にデザートを食べた時、抱き枕にされた時、模擬戦をしてボコボコにされた時、一緒に上空から見た景色、南の島での探索、それから帰還する旅の出来事、恋人専用イベントで優勝した時、混浴した時、ホストに来てくれた時……

 

 

 

 

そして、キスした時

 

 

 

 

 

 

あぁ、そうか………俺は………この人が好きになってしまったのか。

仇を好きになるとか……何処の恋愛小説だよ。

 

 

 

 

 

 

ガシャン

 

 

マグナムは床に落ちていた。

 

「…………………………」

 

言葉は出なかった。

 

「シュウ………」

 

ぎゅう

 

ただ、何も言わずに抱き締めて来るエスデスに反抗する気は無かった。

そして……何故だろうか………涙が止まらなかった。

復讐…信念……それらを果たす事が出来無い自分が不甲斐なく泣いてるのか……それとも、好きな人と今居られる事に安堵しているからか……俺には分からなかった。

唯、今はこの温もりに甘える他無かった。

 




遂に……此処まで来たか………

さあ、この後の展開は……どうしよう?←

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