逃げる?違います。明日への前進です。   作:吹雪型

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西の国と50口径と飴

14歳の時

 

今俺は西の国の門に居る。この国に入る道中相変わらず盗賊と危険種にこんにちはして来たが、珍しく危険種の亜種に出会った。

元は一級危険種のサソリ型の奴だったのだが、進化したのか分からないが途轍もなく硬い装甲で身を包んでいた。しかし、間接部分は特に変化無かったのでスピードを活かして敵を翻弄しつつククリナイフで切断して達磨状態にした。

まぁ、今回は其奴の装甲を何とか引っぺがして背負いつつの入国しようとしてるのだが…………重いです。はい。

 

北→東→南と行ってようやく西の国に来た。

この国はどうやら錬金術とか独自の文化が発展してるみたいだ。なら、アレ作ってもらうかな?丁度良さげな素材もある訳だしな。

 

「次………怪しい奴だなお前。顔を見せろ」

 

門番に止められました。職務に忠実で偉いですね。

 

「はい、どうぞ。因みに此奴は南から来る途中で斬り刻んだ危険種の装甲だよ。まぁ素材としてちょっと使って貰おうかなと思って持ってきたんだ」

 

特に嘘を吐く必要無いのでそのまま伝える。

 

「ふーむ。手配書は無いみたいだから良いだろう。ただし、暴れたりして憲兵の世話にはなるなよ。はい、通っていいぞ」

 

「どうもでーす」

 

軽いノリで入国を果たした俺は早速鍛冶屋へ行く事にした。錬金術が使える奴にも会いたいな。

 

 

 

取り敢えず鍛冶屋に到着した。しかし、中に入ってみると無人である。

 

「こんにちはー!誰か居ますか!」

 

「でっけー声出さんくても聞こえとるわ!馬鹿者が!」

 

何故か怒られました。

取り敢えず事情を説明して作れるか尋ねてみた。

 

「MP28の本格的な整備をして欲しいんです。結構ガタが来てて。無理なら諦めますよ。後、リボルバータイプの銃を作って欲しいんです。この素材を使って。出来ますか?」

 

俺は今だに現役そうな爺さんに聞いた。

 

「何じゃそんな事か。出来るわ!そんな事の為にわざわざデッカい声出すとわ。最近の若いモンは……ブツブツ」

 

「じゃあ話は早いな。この50口径の弾を使用したマグナムを作ってくれ。装弾数は5発。弾は一応50発置いておくよ。じゃああと「待て待て待て!小僧!今口径の大きさが何じゃって⁈」50だよ。50口径」

 

俺と爺さんの間に沈黙が流れた。

 

「バッカモーン!!そんな銃が撃てる訳が無い!!」

 

「大丈夫だよ。確かに引き金は重い。反動も大きい。だけど、オートマチックで作れとは言ってない。あくまでリボルバータイプで作ってと言っている。それともあれかな?作る事が出来ないの「出来るわ馬鹿者!」じゃあ話は早いな。撃てるかどうかは自分が判断するよ」

 

俺と爺さんの間に再度沈黙が流れる。

 

「…………はぁ。最近の若いモンわ無茶するわい。…………5日後に来い」

 

そう言って爺さんは鈴を鳴らした。すると弟子だろうかな?素材を持って行った。

 

「じゃあ5日後に」

 

そう言って出て行こうとすると、

 

「お前さんはこの銃で如何するつもりじゃ?」

 

と聞いてきた。

 

「生き残る為さ」

 

そう言って出て行った。

 

 

 

お金はある。危険種狩ればボチボチ手に入るからな。しかし、甘味は無い。何故なら基本帝都に向かうからだ。

 

「今日はソーダ味にしよう」

 

俺は棒付きで出した。そう少し進化して棒が付け足せる様に成りました。まぁ、ぶっちゃけ意味無いけどね!

 

「こうやって前世の味を堪能出来るのは俺ぐらいかなぁ」

 

そんな事をのほほんと考えてたら声を掛けられた。

 

「ねぇ?その飴さ、何処で手に入れたの?」

 

声の方へ向くとヘッドホンとリボンを付けた可愛いお姉さんがいた。後、飴咥えてた。

 

「この道を真っ直ぐ行って右角にある駄菓子屋で売ってたよ」

 

だだ、今の俺はのほほん状態。つまり面倒くさかったので適当に追っ払う事にした。

 

「本当!?ありがとう!じゃあね〜」

 

そのまま可愛いお姉さんは行った。

 

あー、飴美味しいなぁ。時々水を飲むのも最高です。

 

タッタッタッタッ

 

何故かさっきの可愛いお姉さんが走ってきた。何かあったんかね?

 

「君ー!駄菓子屋無かったよ!」

 

ちょっと怒った顔をしている。仕方ない。

 

「あー、ごめん間違えちゃったかな?左角にあるかな?」

 

取り敢えず適当に返事した。

 

「左角にも無かったよ」

 

平坦な声で返ってきた。……ちょっとだけマズイかな?かな?

 

「あー、この辺の駄菓子屋なのは間違い無いよ。ほら!俺今日この国に来たし!」

 

取り敢えず適当に言い訳してみる。効果は薄そうだが……。

 

「じゃあ君も一緒に来て」

 

「えー、だが断る(キリッ)」

 

沈黙が流れる。

 

「ふーん。そんな事言っちゃうんだ〜。良いのかな?もし私が『この子スカートめくりします!』って大きな声で――「さぁ!駄菓子屋探しに行こう!丁度歩きたかったし!」宜しい!」

 

のほほんタイム終了しました。

 

「あ、そう言えば自己紹介して無いね。私はチェルシー。宜しくね」

 

この可愛いお姉さんはチェルシーさん。

 

「自分はシュウです。宜しくお願いします」

 

「もう、そんなに固くならなくても大丈夫だよ。ほら、行こう」

 

そう言って手を出してきた。今この手を握ら無いときっと居心地の悪い空気になるんかな?と思いつつ手を握る。

 

「良し!じゃあしゅっぱーつ!」

 

「おー」

 

「声が小さいぞ〜!」

 

「おー!」

 

何故こうなった………。

 

 

 

 

 

 

*年上キラー発動します。


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