少女は何を見る   作:晏佳@12

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十二話『とある敵の恐怖』

黒霧side

 

「なん……だよあいつ!」

 

例の少女。狭間暦をなんとかワープで帰した瞬間、死柄木は絞り出すように叫ぶ。

 

「ですから今その話をするのはやめるよう言おうとしたのに……」

「知るかよ!話と違うじゃねぇか!」

「確かに。調査通りの人物ならば、簡単にこちらにくると思っていたのですが」

 

死柄木は苛ついているのか、しきりに首をかきむしっていた。

 

 

しかしあの少女。

あれでまだ表の世界に居続けるとは驚きです。しかも己のことをきちんと理解しているにも関わらず。

 

久々に、本気で死ぬかと思いました。

 

 

彼女を一言で表すとしたら『異常』ですかね。

あの少女はこちらにいるべき人間です。

ですが、それ以上に恐ろしいと感じてしまう。関わりたくないとも思ってしまう。

あのままだったならば、きっと虫を潰すかのように容易く。無慈悲に、我々を殺していたでしょうね。

 

全く。

調査通りだったならばもっと簡単なはずでしたのに。一体この数日であの少女に何があったというのか。

 

逆鱗はイレイザーヘッドと覚えておきましょう。

それ以外は彼女自身言っていた通り、興味などないのでしょう。それはきっと、彼女自身も同意。けれど、ひとたび逆鱗に触れてしまえば。

嗚呼。考えるだけで恐ろしい。

調査時でも異端だと理解しておりましたが、むしろそちらのほうがまだ可愛かったですね。

今の彼女は、下手に大切なものができてしまったせいでさらに不安定になっている。

何が引き金になるか分からない。だからこそ恐ろしい。

 

他の影響を受けやすくなったことにより、"そう"と定めたものによって何にでもなることでしょうね。

イレイザーヘッドが、上手いこと手綱を引いてくれればいいのですが。そうでなかったら"先生"でなければきっと彼女を操作できる人はいないでしょうし。

 

 

 

 

 

 

 

 

まあとにかく。もう二度と彼女には会いたくありませんね。次の予告を頂いてしまいましたし。このままいくと確実に殺されます。

 

彼女の個性は強力すぎる。

ですから、出来ればこちらに引き入れたかったのですが、それが無理なようならせめて敵として出会わないようにするしかないでしょう。

 

あとはそう。

イレイザーヘッドには極力手を出さないように先生に進言しておかなくては。

 

 

きっと彼女は、先の言葉の通りイレイザーヘッドに何かあればその元凶を殺すでしょうし、それでも怒りが収まらない。もしくはイレイザーヘッドが死ぬでもしてしまったら、本気でこの世界ごと壊すでしょうからね。

 

 

 

 

 

 

 

 

(今振り返っても、あんな存在が表に生きているなんて異端もいいところです)

 

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