基本的にオリ主以外の視点で進めたいと思うんですが、突然オリ主視点になることもあります。
体育祭は元から予選で敗退しようと思っていた。
面倒だし、興味なかったから。
でも父さんが激励してくれたのは嬉しかった。だからやっぱり頑張ろうかな。と思ったけど父さんも何も言わなかったからやっぱりそのままでいいや。面倒だし。
「お前に、ヒーロー科への転入の話がきている」
その一言で全てを理解した。
確かに。これから先またあいつらのようなやつが出てこないとも限らないし、個性が使えないのは不便。いざとなれば使うけど、そのあとに何かしらを言われるの必須。
ならば、将来的な時間の無駄を無くすためにも、資格は持っていたほうが都合がいい。なにより、実力だけじゃなくて経験の差も出てくるから。こればかりはどうしようもない。
別にヒーロー科を卒業したら絶対にヒーローにならなければいけない訳じゃないし、父さんもそこは気にしてないから承諾した。
それにともなって、体育祭での好成績を求められたけど確かに。何もなく編入すれば周りが五月蝿いだろう。それを考えれば少しの労力ぐらい仕方ないか。
内心面倒だな。と思っていると、父さんが爆弾を落とした。
「ヒーロー科に来れば、俺とほとんど一緒に過ごせるな」
その一言で。絶対に優勝しようと心に決めた。
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そして体育祭当日。
「暦。大丈夫か」
「はい。体調も万全ですし、この日のために調節もしっかり出来ています」
「そうか………怪我だけはするなよ」
「はい!」
父さんは今日放送室で解説をするらしい。
ならば無様なところは見せられない。
通路で父さんと話していたら、もう時間だと言う。
「父さん、私、優勝しますから。そっ、そしたら……っ」
私の言葉に驚いたような顔をするが、すぐに優しく笑うと、私の頭に手を乗せた。
「なら、優勝できたらなんかご褒美やるよ」
「!じゃっ!じゃあ抱き締めてください!」
そんなことでいいのか?と苦笑されるが、頑張った上でご褒美としてのそれは意味が違うのだ。
「分かった。それじゃ、頑張れ」
「はい!」
久しぶりに本気をだそう。
ヒーロー科を狙ってる他の科の連中も。優勝を狙ってるヒーロー科も。どうでもいいや。
恨まれて後で面倒な目に合うことよりも、今父さんに抱き締めてくれるということの方が重要だ。
他のことなど知ったことか。
第一種目は、障害物競争。
これは、周りの個性を把握するのに最適だ。
本当ならそこそこの順位をとって予選を通過すればいいだけだけど、父さんに頑張れと言われてしまったから。
「総合一位を狙うしかないじゃないか」
細めたその目は、まるで獲物を狙う獣のものだった。