「合理的じゃない。全く持ってあなたの行動は合理的ではありません。たかだか血が繋がっていると言うだけで一体何が変わると言うんでしょうか。今のこの世では、実の子であろうと平気で傷つけて捨てることさえあるというのに。かといえば、血など繋がっていなくともそれ以上に愛することが出来るものもいる。
そんな不確かなもの、一体なんだと言うんでしょうか。
あなたが私と血が繋がっている。ただそれだけで話がしたいと言うのであれば、時間の無駄でしかない。
なにより、私はあなたという存在に興味がない」
あいつがそういうのを、俺はただ黙って聞いていることしか出来なかった。
反論することも。
腕をつかみ続けることも。
あいつを引き留めることすら出来なかった。
__血が繋がっている。ただそれだけで話がしたい__
そうだ。
俺はあいつのことをなにも知らない。
彼女と自分の子供だから。それを知ったからこそ、こんなにも話すことを望んでいる。
もしあいつが全く関わりのないただの生徒だったらば、俺はきっとなにもしなかった。
けれど、それがどうした。
「おいイレイザー!大丈夫か!?」
気になって来たマイクは、先程の場面に居合わせたが、入り込めない空気だったので隠れていたのだ。
けれど暦の辛辣な言葉にさすがに心配になった。
落ち込んでいるだろう。そう思って肩を叩くが、予想とはんして相澤は落ち込んだ様子などなく、逆に不敵に笑っていた。
お前が俺の子だということは変わらぬ事実。
血の繋がりだけが理由など下らないと言われようとも、それはお前の言い分だ。
お前が俺とは関係ないと言おうと、俺は関係ある。
変わる気がないというなら、俺が変えてやる。
俺に興味がないというのなら、こちらを振り向かせればいいだけだ。
合理的じゃねぇのは自分が一番よく分かっている。
だがそんなこと知ったことか。
「絶対に、無視できねぇ存在になってやるよ」
「お、おい……?」
「俺はそう簡単に諦めるような性格じゃねぇ」
「大丈夫か……?どっか頭でも打ったのか?」
「なぁマイク。そうだろ?」
「いやそうだろって言われたって話が全然見えねぇよ!」
やってやるよ。
そのなんも写してない目に、俺を写してやる。
そっちに堕ちそうになってるお前の手を、俺が引っ張ってやるよ。
例え、お前がそれを望んでいなくてもな。
「娘を大切に思うってのは、父親として当然のことだろう?」
「なぁ、頼むからそうやって自分のなかで考えて結論だけ出すのやめてくんね?」