幻想入りした仮面ライダー   作:しじみっくす

3 / 4

こんなんでいいのだろうか。


蜂、無敵、絶体絶命

ドオオオオオン!!!

 

 

何者かの爆発によって砂埃が立ち込め

霊夢たちを覆う。

 

かと思うとすぐに砂埃から斜め上に一本の線が伸び

その中から霊夢が出てくる。

 

 

「っと、ゲホッゲホッ!なんなのよ急に!!」

 

 

着地し、砂埃によって噎せてしまっている

霊夢は突然の出来事に焦っているのか

声を荒らげている。

 

そんな霊夢の後ろからスキマが開き

紫が顔を出す。

 

 

「びっくりしたわ、でも一体誰がこんな事...」

 

 

2人とも目立った外傷はなく、問題なく

動けるようなのだが、肝心のその爆発が

なんなのか、分からずにいた。

 

実際にその場になにか爆発するようなものはなく

本当に突然爆発が起こったのだ。

 

普通の人間であれば、今の爆発で

やられていたかもしれない。

だが、霊夢と紫であれば話は変わってくる。

 

2人とも、いくつもの戦いを乗り越えてきた

強者同然の人物だ。

簡単にやられたりはしない。

 

砂煙が少しずつ晴れていき、さっきまで

自分たちが立っていた場所が見えてくる。

しかし、さっきまでとは違うものも一緒に

姿を現していた。

 

 

「...っ!この感じ...」

 

 

「えぇ、どうやらこの爆発の犯人は

やつみたいね...」

 

 

先ほど、紫と霊夢が感じ取った

妖怪のような気配、その正体がまさに

目の前にいるなにかだった。

 

時間が経つにつれて、そこにいるなにかの

姿がはっきりと見えるようになる。

 

山吹色の体に縞模様のどこか蜂に似たような

姿をしている。

人形をしているが間違いなく、人ではない。

そして、右手にはレイピアのようなものを

持っている。

 

幻想郷は人も、妖怪も、幽霊や神までもが

共存できる場所ではあるが、目の前にいるような

やつは見たことがない。

 

 

「このあたりじゃあまり見ないやつね...

あんた、一体何者よ!」

 

 

やはり、霊夢も見たことがないようで、

その怪物に問いかける。

 

 

「あれ、私としたことが、仕留め損ねてしまいましたか...これは残念」

 

 

その怪物は未だに立っている霊夢たちを見て

残念そうに肩をすくめる。

今の一撃で終わらせるつもりだったようだ。

 

 

「私はイマジン、本来なら過去の人間と契約をかわさなければ実態を得られないのですが、この世界ではどうやらその必要が無いようです」

 

 

霊夢と紫に丁寧にお辞儀をし、自己紹介をするイマジンと名乗る怪物。

人間の言葉を喋ることができ、意思の疎通は可能のようだ。

 

その外見に似合わない口調に多少

驚きつつも、すぐに睨みをきかせる。

 

 

「イマジン?聞いたことない種族だけど、私たちに攻撃してきたってことはどういう事か...おわかりかしら?」

 

 

紫にも、このイマジンという存在に関する

情報はないようだ。

しかし、相手が何者かわからずとも

この2人は幻想郷では実力のある方だ。

無傷とはいかなくとも勝敗は手に取るようにわかる。

負けるわけが無い。

 

紫も霊夢も、そう思っていた。

 

 

「あなた方のことは、主から多少伺っておりますが、今の私がこの世界の住人に負けることはありませんよ...」

 

 

しかし、現実はそうではなかった────

 

 

「そういうことは、私たちに勝ってからいいなさい!」

 

 

先に手を出したのは霊夢だった。

 

袖から何枚かお札を取り出し、

イマジンのいる方へ投げる。

 

そのお札はただのお札ではなく、

霊夢の霊力の込められたお札だ。

 

そのお札がイマジンに当たったその時、

爆発が起こった。

その時に起こる煙のせいで

イマジンの姿が隠れる。

 

 

「まだまだ!!」

 

 

霊夢は攻撃の手を緩めのことなく

続けざまにお札を放つ。

 

そしてそれも見事に命中したのか

爆発が起こった。

 

今の攻撃に全力を出していたのか

霊夢は少し肩を使って息をしていた。

 

イマジンの反応は特になく、

少しの間静寂が場を制した。

 

 

「霊夢...少しやりすぎよ」

 

 

紫は額に手を当て、やれやれと言った感じで

霊夢に話しかける。

 

イマジンに当たらなかった流れ弾は

地面にあたり、そこをえぐっていた。

 

今の攻撃にどれだけ力を込めていたのか...。

 

紫はそう思っていたのだろう。

 

 

「はぁ、はぁ、突然現れてあんな余裕かまされたら、そりゃ腹立ちもするわよ、これくらい当然じゃない!」

 

 

怒りが収まらないのか、紫にも強く当たる霊夢。

 

しかし、2人ともこれでイマジンはやったと

思って油断していた。

 

それが命取りとなる。

 

 

ピュン

 

 

霊夢の真下に何かが飛んできた。

 

 

「ん...?今なにか聞こえたような...」

 

 

霊夢は音には気づいたものの

どこに何が飛んできたのか

気づいてはいなかった。

 

 

「...!霊夢!早くそこを離れて!」

 

 

「え...?」

 

 

紫はそれにいち早く気づき

霊夢に伝えたが、その時にはもう遅かった。

 

 

ドオオオオオン!!!

 

 

霊夢の真下に発射された針が

爆発し、霊夢を包み込んだ。

 

 

間一髪、霊夢は飛んで直撃を免れたが、

爆風に巻き込まれ、地面に叩きつけられる。

 

 

「かはっ!」

 

 

不意に起こったことに受身が取れなかった霊夢は

すぐに立ち上がることができなかった。

 

そこに追い討ちをかけるように

2発目が繰り出される。

 

しかし今度は、紫が爆発する前に霊夢をスキマに

引きずり込み、イマジンの後ろへ移動した。

 

 

「霊夢、大丈夫!?」

 

 

霊夢を抱え、安否を確かめる紫。

地面に強く叩きつけられたため、

かなりの体力を持っていかれはしたが、

動かなくなるまでには至らなかった。

 

 

「大丈夫よ...それにしても、今の爆発...」

 

 

なんとか自分の足で立ち上がり、

爆発した方に目をやると、そこには

攻撃を食らってもなお

無傷で立ち続けるイマジンの姿があった。

 

 

「あなたもなかなかしぶといですね...私の攻撃を受けてもなお、立てるなんて...」

 

 

あなたは本当に人間ですか?と続けるイマジン。

腰に手を当て、困ったような素振りを見せている。

 

 

「あんたこそ、私の弾幕を受けても無傷ってどういう体してんのよ...」

 

 

無傷のイマジンをみて驚く霊夢。

地面がえぐれるほど霊力を込めたのに

それでも変わりないイマジンに

焦りを感じ始める。

 

 

「だから言ったではないですか?あなた方の攻撃はきかないと!」

 

 

そう言い切るのと同時に

額にある針を霊夢たちの方へ飛ばす。

 

 

「霊夢!あれが爆発の正体よ!避けて!」

 

 

紫はそう言ってスキマの中に隠れる。

 

 

「あんたはスキマがあっていいわね!」

 

 

そう言いながらも空に飛んで針をかわす。

 

そして、さっきまで霊夢たちがいた場所が

また爆発した。

 

霊夢は賽銭箱の前に着地し、

それと同時に紫が現れる。

 

 

「霊夢、私はやつの後ろから仕掛けるわ。気を引いておいて頂戴。」

 

 

紫はスキマを利用してイマジンの背後に回り、

攻撃を仕掛けるつもりのようだ。

囮を務めることに対して多少文句がありそうな

霊夢だが、今はそんなこと言ってる場合ではない。

嫌そうな顔をしながらも同意した。

 

 

「...今はそれしかなさそうね。わかったわ!」

 

 

霊夢はそう言ってすぐにお札を構えた。

イマジンは今にも針を飛ばしてきそうな

体制でこちらを見ている。

 

 

「頼むわね...!」

 

そういって紫はスキマの中に入り、隙を伺う。

 

 

「何をヒソヒソやっているのか知りませんが...このままではやられてしまいますよ?」

 

 

余裕をかますイマジンは攻撃をせずに霊夢に

挑発をするような口調で話しかけてきた。

 

現状では2対1にも関わらず、イマジンが有利。

きっとスペルカードを使ったところで

無意味なんだろうし、今は紫の作戦を優先しないと

勝機はない。

そう思った霊夢は下手に動かずに言葉を返す。

 

 

「うるっさいわね...!そっちこそ、早く攻撃してきたらどうなの?」

 

 

攻撃している間はきっと隙ができる。

紫が攻撃を仕掛けるならその隙を狙うはず。

そのために霊夢は攻撃させるように

仕向けなければならない。

そのために、霊夢も挑発をして

攻撃をするように仕向ける。

 

 

「ふふ、ずいぶんと強気ですね...それでは、お望み通りに!」

 

 

 

直後、放たれた針は真っ直ぐ霊夢に向かう。

 

イマジンは今度こそはと確信したかもしれない。

だが、簡単にやられる霊夢ではなかった。

 

 

「はっ!」

 

 

お札を針に向けて放ち、相殺する。

イマジンは予想外だったのか、なに?と呟いていた。

 

 

「紫!今よ!」

 

 

霊夢がそう叫んだ途端、イマジンの後ろに

スキマが現れた。

 

 

「しまった!」

 

 

振り向くイマジンに襲いかかる紫。

誰もがこれで終わりだと思った。

しかし、そうはいかなかった。

 

 

「...なんていうと思いましたか?」

 

 

イマジン右手に持ったレイピアで

紫に反撃した。

 

 

「きゃっ!」

 

「紫!」

 

紫はスキマから投げ出され、階段のすぐ近くに

倒れ込んだ。その時にスペルカードが散らばる。

 

 

「後ろから来ることくらい、安易に想像できますよ」

 

 

そう言って紫にレイピアの先を向ける。

動けばやられる、この状況に成すすべがない紫は

すべての行動が封じられてしまった。

 

 

「くっ...一体何が目的なのよ!」

 

 

紫は動けないながらもイマジンに

睨みながら怒気のこもった声で放った。

 

そして、イマジンから返ってきた言葉は

予想もできないことだった。

 

 

「目的?そんなこと、知りません!」

 

 

イマジンはレイピアを振り上げ、

紫を切り裂こうとする。

 

霊夢は紫の名前を叫び走り出し

紫は相手を見据え、一番危険な状況にも

関わらず目を離さない。

 

その時だった。

 

 

「や、やめろ!!」

 

 

階段から1人の少年が叫んでいた。

 

 





すげぇ長くなってしまた
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。