とある日、拓哉は屋敷の庭にいた。
拓哉「これなら、あいつ等全員連れて来ても十分だな。こんだけ広ければ養えるだろ。後は、博士用の研究施設とかも作ったしな」
そして屋敷に戻り、出発の準備をする。すると、部屋の扉がノックされる。
拓哉「開いてるぞ」
『失礼いたします』
入って来たのは、リーラと束、そして女スナイパーだ。
拓哉「どうしたんだ?そいつを連れて来て」
束「うん!ようやく感知して虫も取れたから連れてきたんだ」
リーラ「何でも、彼女から拓哉様にお話があるそうで」
そう言うと、後ろにいた女が前に出てくる。
拓哉「どうやら無事に完治したみたいだな」
「ええ、貴方のおかげよ」
拓哉「そういえば、まさキチンと自己紹介してなかったな。さっき聞いたと思うが、俺はこの家の主の加藤拓哉だ。一応加藤家次期当主に決まってる」
「私の名前はクワイエットよ」
拓哉「クワイエット…ね。確かにあの時のお前にはピッタリだが、本名じゃないだろ?」
クワイエット「私の本名は、昔に捨てたわ。だから、クワイエットが今の名前よ」
そう聞いて、拓哉はやれやれといった表情になる。
拓哉「分かった。それじゃあクワイエット、お前はこれからどうしたい?」
クワイエット「…できれば、貴方の側に置いてほしいわ」
「「!!?」」
その言葉に、リーラと束は驚く。
拓哉「何故だ?」
しかし、拓哉だけはクワイエットから目を離さず話す。
クワイエット「いきなりこんな事言われて警戒するのは当然ね。でも、あいつから私を助けてくれた。そして治療までしてくれて声帯虫も取ってくれた。ここまでしてくれたのに、恩を返せない程私は落ちぶれていない」
拓哉「……」
そう聞いて、拓哉は暫くの間考える。そして…
拓哉「いいだろう。ならウチ…いや、俺の為に働いてもらう。今日からお前も俺達の家族だ」
クワイエット「ええ、貴方の為に」
2人は、握手をする。こうして拓哉の家に新しい家族が増えたのであった。
拓哉「おっと忘れてた。そろそろ行かないと」
リーラ「そう言えば、拓哉様どちらへお出かけですか?」
拓哉「ああ。ようやく家に広い庭と研究所が出来たから、あいつ等を迎えようと思ってな」
束「あいつ等?」
リーラ「なるほど」
束は首を傾げるが、リーラだけは理解したようだ。
拓哉「って訳だから、家の事は頼むな」
リーラ「かしこまりました。お気をつけて」
そして拓哉は、新奥浜の宇宙ステーションに向かったのであった。新奥浜空港に到着し、待ち合わせ人と会う。
「拓哉さ~ん!こっちこっち!!」
拓哉「よう茉莉香。少し遅れたか?」
そこにいたのは、爺ちゃんの娘の子供の加藤茉莉香。拓哉の従妹だ。
拓哉「無理言って悪いな」
茉莉香「気にしないで下さい。それに、きちんと料金を貰ってますし」
拓哉「それは当然だ。保険組合に依頼してるんだしな。じゃあ行くか」
茉莉香「はい」
2人は宇宙船に乗り、茉莉香所有の弁天丸に向かった。弁天丸に乗り込むとブリッジに向かう。
茉莉香「ただいま~」
拓哉「お邪魔します」
「お帰り船長。そして、今回の依頼者ね」
話しかけてきたのは、クリーム色の髪に毛先が緑の女性だ。
「初めまして。私はこの船で船医をしてるミーサよ」
拓哉「よろしく」
茉莉香「そして左から航海士のルカ、操舵手のケイン、レーダーセンサー担当の百眼」
ケイン「初めまして」
百眼「よろしくな」
茉莉香「後は、通信やハッキング担当のクーリエと、戦闘系担当のシュニッツァー。彼はサイボーグなんです。これが主なメンバーです」
拓哉「なるほど」
クルー達の紹介をし、茉莉香達は席に座る。
茉莉香「それじゃあ、超高速跳躍準備!!」
百眼「了解」
ルカ「目標、ポケモン惑星」
三代目「エンジン共に問題なし!」
茉莉香「それじゃあ…跳ぶよ!!」
そして弁天丸は、宇宙空間から亜空間に跳んだ。
拓哉「へ~、初めて見たな」
茉莉香「目的地は結構遠いんですけど、超高速跳躍を使えば早く着きますよ」
ミーサ「この調子なら、翌日には到着するわ。船長も定時の時間だし、もうあがっていいわよ」
茉莉香「分かった。それじゃあ皆、お疲れ」
『お疲れ様~(です)』
茉莉香「取り敢えず、ご飯にしましょう」
そう言われ、茉莉香は拓哉を連れて食堂に行く。
拓哉「ここが弁天丸の食堂なのか」
茉莉香「はい。もっとも、ウチには料理が得意な人がいないんで、基本宇宙食か冷凍食品になっちゃいますけど」
頬をかきながらそう答える茉莉香。すると、拓哉はキッチンを見る。
拓哉「材料とかは積んでないのか?」
茉莉香「一応、簡単な物なら作るんで積んではいますけど」
拓哉「少し冷蔵庫の中を見せてもらうぞ」
厨房に入り、備え付けられている冷蔵庫を開ける。中には結構な食材があった。
拓哉「なんだ、結構色んな食材があるじゃないか。これなら…」
すると拓哉は、冷蔵庫から周種類の食材をキッチンに置く。
茉莉香「拓哉さん?」
拓哉「あまり時間もかけれないし、あれにするか」
メニューを決めると、拓哉は早速調理に取り掛かった。茉莉香は、拓哉の調理を黙って見ていた。暫くすると二つの料理が完成した。
拓哉「出来たぞ。簡単だが親子丼と味噌汁だ。食ってくれ」
茉莉香「うわ~!美味しそう!いただきま~す!!」
早速出来た料理を食べる茉莉香。果たしてお味は…
茉莉香「美味しい!今まで食べた中で一番おいしいです!!」
拓哉「それはよかった」
笑顔になりながら、拓哉も自分で作った親子丼を食べる。
拓哉「うん、美味いな。久々に作ったから少し不安だったが」
そう言うと、2人はそのまま親子丼を間食し、食器を洗って部屋に戻ることにした。
茉莉香「すみません拓哉さん。ソファーでなんて」
拓哉「気にするな。茉莉香こそ、隣の部屋とはいえ悪いな。俺がいて」
茉莉香「そんな事ないです!」
茉莉香は力強くそう言う。流石の拓哉も少したじろぐ。
拓哉「そ、そうか。ならとっとと寝るか。明日もあるし」
茉莉香「はい。おやすみなさい」
そして茉莉香も隣の部屋に戻り眠りについた。翌日、船長室に連絡が入る。
拓哉「ん…電話か?」
寝起きの頭を働かせながら、電話を取る。
拓哉「はい…もしもし」
『もしもし?拓哉君かしら』
声の主はミーサだった。
拓哉「あ、ミーサさん。おはようございます」
ミーサ『おはよう。そろそろ目的地に到着するから、悪いけどウチの船長を起こしてブリッジに来てくれるかしら』
拓哉「分かりました」
ミーサ『宜しくね♪』
そして電話は切れる。
拓哉「もうそんな時間か。取り敢えず茉莉香を起こさないとな」
受話器を置いて、拓哉は隣で寝てる茉莉香を起こすため、扉をノックした。
拓哉「茉莉香、起きてくれ。そろそろ到着するってよ」
しかし、中から返事は返ってこない。もう一度ノックするが変わらない。
拓哉「入るぞ」
そう言い、中に入るとベットで寝てる茉莉香を見る。
拓哉「まだ寝てるか」
そう呟き、拓哉は茉莉香を起こす。
拓哉「茉莉香、起きてくれ。茉莉香」
茉莉香「うぅ~ん…」
拓哉「起きないか」
どうしようか考えていると、突然拓哉の腕が引っ張られた。
拓哉「うおっ!?」
突然の事で、拓哉はそのままベットに倒れこむ。
拓哉「とっとと!!」
慌てて手を茉莉香の横につき、倒れこむのを防ぐ。
茉莉香「ん~…はれ?」
そして、タイミングよく?茉莉香は目を覚ます。
拓哉「お、おはよう」
茉莉香「…え?なんで拓哉さんが??」
拓哉「さっきミーサさんから連絡があってな。それで茉莉香を起こそうとしたらお前に腕を引っ張られて現在に至るって訳だ」
茉莉香「え…ええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!???????????」
船長室で、そんな叫び声が響き渡るのであった。