この世界   作:シャト6

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第27話

屋敷は朝から忙しかった。何故ならば、いよいよ今日特車二課に拓哉が配属するのだ。

 

束『けどた~ちゃんも物好きだね。レイバーなんて、束さんから言わせれば、動く化石だけどね』

 

拓哉「そう言うな束。確かにISを開発した束からすれば、レイバーは化石同然かも知れん。けど、ISは女性しか動かせん。警察…他の場所もそうだが、女性だけじゃなく当然男性もいる。で、男性も動かせる機体としてレイバーが開発された」

 

束『確かに、ISは女性しか動かせないよ。でもさ~』

 

拓哉「文句を言うな。レイバーの殆どは東京に集まってる。他の場所で事件は滅多に起きてないんだ。それに、ISがレイバーより上なのは、世界中が認めている。ただ、女性しか動かせんって理由で、各場所でしか需要がないのも確かだがな」

 

束『そう言われても、何で女性しか動かせないか束さんにも分からないんだよね~』

 

通信でそんな話をしている2人。するとロベルタが話しかける。

 

ロベルタ「拓哉様、もうじき特車二課に到着します」

 

拓哉「分かった。それじゃあ束、そろそろ切るぞ」

 

束『分かったよ。衛星で見てるから、何かあればすぐ気がつくからね』

 

拓哉「頼んだぞ」

 

束との通信を切る。

 

拓哉「ロベルタ、これから暫くは加藤じゃなく、婆ちゃんの旧姓の佐藤を名乗る」

 

ロベルタ「分かりました。それでは佐藤さん、今日からよろしくお願いします」

 

拓哉「ええ、こちらこそ」

 

そして特車二課の部署に到着し、早速隊長に挨拶に行く。

 

ロベルタ「後藤さん、佐藤さんをお連れしました」

 

後藤「開いてるから入っていいよ~」

 

ロベルタ「失礼します」

 

中に入ると、右足の指の間に塗り薬を塗ってる男が座っていた。

 

後藤「え~っと、君が佐藤だね」

 

拓哉「はい。本日より特車二課に配属になった佐藤拓哉巡査です!」

 

敬礼をしながら挨拶する拓哉。

 

後藤「よろしくね。ところで君、警視庁とかから刀の所持を許可されてるけど…なんで?」

 

拓哉「ま~、拳銃も使えますけど刀の方が使いやすいんですよ」

 

後藤「なるほどね。けど1本ならまだしも3本って」

 

報告書に書かれてる事を見ながら、拓哉が腰にかけてる刀を見る。

 

後藤「後さ、お偉い方達がレイバー相手に勝ったって書いてるけど…ホントなの?」

 

拓哉「…さぁ、どうでしょう」

 

拓哉は笑いながらそう答えた。

 

後藤「まぃいいか。警視庁や総理、その上天皇陛下や加藤家当主、川神総代に黛氏のサインがあったら断れないしね。ロベルタさん、佐藤を皆に紹介してもらっていいかな?俺はこれから本庁に行かなきゃなんないんだよね」

 

ロベルタ「分かりました」

 

後藤「なら、後よろしくね」

 

そして後藤は部屋から出ていった。

 

ロベルタ「それでは、他の隊員達が普段待機してる場所に案内しますね」

 

拓哉「よろしくお願いします」

 

そしてロベルタに案内され、他の隊員達がいる場所に向かった。

 

ロベルタ「ここよ」

 

中に入ると、女性が2人男性が4人がいた。

 

「あれ?ロベルタさん、そっちの人は?」

 

ロベルタ「隊長が出掛けたので、代わりに紹介するわ。本日付で特車二課に配属になった佐藤拓哉巡査よ」

 

拓哉「佐藤拓哉です。よろしくお願いします」

 

敬礼しながら挨拶する。すると、1人の女性が驚きの表情をしていた。

 

「は~い!私から。私は泉野明!よろしくね」

 

「俺は篠原遊馬だ。好きな方で呼んでくれ」

 

「俺は太田功だ!新人だからって、甘く見ないからな!!」

 

拓哉「あはは…」

 

太田の熱さに、弱冠引いてる拓哉だった。

 

「ど、どうも。僕は進士幹泰です」

 

「ぼぼ、僕は山崎ひろみって言います」

 

野明「皆からひろみちゃんって言われてるんだよ♪」

 

拓哉「よろしくお願いしますね」

 

山崎「こ、こちらこそ」

 

拓哉は山崎と握手する。

 

野明「あれ?どうしたの香貫花」

 

野明は香貫花と呼ばれた女性に話しかける。

 

香貫花「……」

 

野明「香貫花!香貫花ってば!!」

 

香貫花「な、なに?」

 

野明「何って、後自己紹介してないの香貫花だけだよ」

 

香貫花「そ、そうね。ごめんなさい。香貫花・クランシーよ」

 

拓哉「よろしくお願いします。香貫花さん」

 

そして拓哉と香貫花は握手する。そして整備班との挨拶もすませ今日は解散となった。後日歓迎会をしてくれることになった。

 

拓哉「さて、俺達もそろそろ帰るか」

 

ロベルタ「そうですね。既に作業員は加藤家と関わりのある人ばかりですから、今夜は裏側にヘリを手配しています」

 

拓哉「ならそれで帰…」

 

「待って!」

 

帰ろうとすると、後ろから声をかけられた。振り返るとそこにいたのは香貫花・クランシーだった。

 

拓哉「香貫花さん、どうしたんですか?」

 

香貫花「どうしたって…」

 

すると香貫花は涙を流し始めた。

 

香貫花「今まで何で会いに来てくれなかったの!!」

 

拓哉「……」

 

香貫花「助けてくれて、お礼も出来ずそのまま会えず…グランマもお礼がしたいと言ってたのに」

 

拓哉の胸で涙を流しながらそう言う。

 

香貫花「だけど、あなた方何故あの様なヘリを持っているのか聞きたいわ」

 

拓哉「……」

 

ロベルタ「拓哉様」

 

拓哉「…分かった。だが、この事は絶対に誰にも話さないと約束してほし

 

香貫花「分かったわ」

 

そして拓哉とロベルタ、香貫花はヘリに乗り島の屋敷に飛んだ。屋敷に到着し中に入るとリーラ達が出迎えてくれた。

 

『お帰りなさいませ拓哉様』

 

拓哉「ただいま」

 

香貫花「……」

 

その光景を見た香貫花は、驚きを隠せなかった。

 

リーラ「あら?そちらの方はもしかして」

 

拓哉「ああ。2年前にアメリカで会った香貫花さんだ」

 

リーラ「そうでしたか。ようこそお出でくださいました香貫花様」

 

香貫花「い、いえ…」

 

リーラ「取り合えず応接室に案内して。それと紅茶かコーヒーを聞いて出してあげて」

 

リーラ「かしこまりました」

 

そして拓哉とロベルタは、1度自分の部屋に戻り着替えに行った。

 

リーラ「では香貫花様、ご案内致します」

 

香貫花はリーラの案内で先に応接室に案内された。

 

拓哉「…ふぅ。まさか初日にバレるとはな」

 

「油断しすぎ」

 

すると背後からクワイエットが出てきた。

 

拓哉「お前も悪かったな」

 

クワイエット「気にしないで。それが私の仕事であり私の生き甲斐なのよ」

 

拓哉「フフッ、生き甲斐か。取り合えずクワイエットも今日は休んでくれ」

 

クワイエット「分かったわ」

 

そしてクワイエットは消え、着替え終わった拓哉は香貫花の待つ応接室に向かったのだった。

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