兵藤が堕天使に襲われた翌日、俺はじいちゃんに呼び出されて
「よく来たの拓哉」
拓哉「久々だね爺ちゃん。それで、俺に何か用なのか?」
俺を温かく出迎えてくれた爺ちゃんに呼び出した理由を聞く。
「そうじゃ。今まで言っておらんかったが、お主には花嫁候補がいるんじゃ」
拓哉「・・・はい?」
爺ちゃんの突然の言葉に、俺は思わず変な声を出してしまった。
「あなた、いきなりそんな事を言われても、拓哉が困るだけですよ」
奥から婆ちゃんもやって来た。
拓哉「婆ちゃん、どういうことなんだ?」
「キチンと説明してあげるよ。拓哉は加藤家は、世界でもトップの地位なのは知ってるよね?」
そう言われて、俺は頷く。
「当然、許嫁や数多くの花嫁候補がいるのよ。本当なら、あっちにも話がいくはずだったんだけどね」
「フン!自分の息子すら見捨てる奴等に、加藤家を名乗る資格などない!!」
爺ちゃんは俺の親の事で顔を真っ赤にする。向こうは勝手に名乗ってるけど…
「分かっているよ。それでね、その話が拓哉に全ていっちゃうのよ」
拓哉「なるほど」
理由を言われて、俺は納得した。
拓哉「どれくらいいるんだ?」
「そうね~・・・ドリトル家に月の聖母に近衛家に・・・」
簡単に聞いただけでも、かなりの数があった。しかも、その内の数人は昔会ったことがある。
爺「そこでお前には、これから花嫁候補達に会ってもらう」
拓哉「会ってもらうって言われても・・・」
婆「これから、その人達の所に行ってもらうわよ」
拓哉「・・・はい?」
本日二度目の変な声を出してしまったのであった。翌日から、俺は学園を休み花嫁候補達がいる場所に出掛けるのであった。
拓哉「まずは何処からなんだ?」
リーラ「はい。まずは新奥浜に向かいます」
拓哉「新奥浜って言えば、爺ちゃんの娘の加藤家がいたよな?」
リーラ「はい。ですが、向こうは此方と違い、武道などは受けていません。極々普通の家庭です」
拓哉「なるほど。取り合えず行くか」
リーラ「かしこまりました。ロベルタ、出して下さい」
ロベルタ「かしこまりました」
まずは車で、新奥浜に向かうのであった。車を走らせること二時間、俺達は新奥浜に到着した。
拓哉「ここが新奥浜か」
リーラ「はい。まずは分家の加藤家に挨拶にいきます。その後に、ドリトル家のお嬢さんが通っている学校に向かいます」
そのまま分家に向かった。少し人里離れた場所に建つ1軒の家を見つけた。
リーラ「こちらがそうです」
拓哉「ここが・・・」
生まれて初めて分家にやって来た。取り合えずチャイムを鳴らす。すると、中から女性が出てきた。
「は~い」
リーラ「初めまして。加藤家から来ましたリーラと申します。そしてこちらが・・・」
拓哉「加藤拓哉です」
「あんたが父さん達が言ってた子だね。私は加藤梨理香だよ。一応、あんたの父親の妹だよ」
拓哉「・・・そうですか」
親父の名前を出されて、顔をしかめる。
梨理香「父さん達から聞いてるよ。悪かったね」
拓哉「いえ・・・」
梨理香「立ち話もなんだし、中に入りな。娘も紹介するよ」
そう言われて、ロベルタとリーラと一緒に中に入っていく。入ると、別の女性がいた。
梨理香「紹介するよ。私の自慢の娘の茉莉香だよ」
茉莉香「加藤茉莉香です」
拓哉「加藤拓哉だ。よろしく」
リーラ「拓哉様のメイドで、リーラ・シャルンホルストと言います」
ロベルタ「ロベルタと申します」
茉莉香「すご~い!メイドって初めて見た」
拓哉「確かにそうだろうな」
初めて見るメイドに、茉莉香は目をキラキラさせていた。
梨理香「茉莉香、拓哉は親戚になるんだよ」
茉莉香「そっか。だから同じ名字なんですね」
拓哉「そういうことだ」
そして、俺達は暫く他愛ない会話をするのであった。
拓哉(いつ以来かな。リーラ達以外とこんなに楽しく話したのは)
そんな事を思っていると、リーラが俺に話しかけてくる。
リーラ「拓哉様、そろそろ・・・」
拓哉「分かった」
いけないいけない。次に予定があるのを忘れてた。
梨理香「おや?これから何処かに行くのかい?」
拓哉「爺ちゃんや婆ちゃんから、俺の花嫁候補達に会いに行けって言われてまして」
梨理香「相変わらず、父さんと母さんの考えは分からないね」
拓哉「その意見には同意しますよ。それでは」
そして俺達は、次の花嫁候補の場所に向かうのであった。すると、婆ちゃんから連絡が入る。
拓哉「もしもし?」
『拓哉かい?分家の加藤家に行ったそうだね』
拓哉「うん。今さっき会ってきた」
『向こうの茉莉香ちゃんはどうだい?』
拓哉「どうって言われても・・・元気があって可愛かったよ?」
『そうかい♪なら、あの子も候補に入れてもいいんだよ?』
拓哉「はっ?」
『加藤家当主は、複数の花嫁を持ってもいいんだよ。ウチの人はそうしなかったけどね』
拓哉「いやいや!?流石にそれは・・・」
『大丈夫だよ。あんたなら上手くいくよ。けど、無理矢理はダメだからね。それじゃあね』
そして連絡を終えるのであった。
拓哉「・・・・・・」
リーラ「拓哉様」
拓哉「いくらなんでもな・・・」
リーラ「拓哉様が選んだ事に、私共は従います」
リーラはそう言いながら、俺の頭を撫でてくれるのであった。
加藤梨理香(モーレツ宇宙海賊)
加藤茉莉香(モーレツ宇宙海賊)