これから、冒頭部分とヒロインの台詞一つを一個一個書いていくので、それの続きが見たい!ってのに感想でリクエストしてもらえると嬉しいです。
え? 誰も送ってこなかったらって? ...自分で頑張って決めるか、永久にお蔵入りですね...。
1.『すれ違う二人』
すれ違い。人と気持ちが通じあわなかかったり、思いがどちらも噛み合わない事。それが原因で喧嘩してしまう事もあったり、そのままずっと通じ合えなかったり...何かと悲しい出来事である。のはずだが...。
「...むぅ。さっきから何をボヤーッてしてるんだよ」
「ん? あぁ。今日はあったかいからな。眠いんだ」
「まだ二時間目だよ? そんなんでどうするのさ」
「寝たら起こしてくれ。『渚』」
「全く..."ボク"だって寝ない訳じゃないんだからね?」
隣の席の『久川 渚』。肩に触れそうなぐらいの、短いショートカット、健康的に薄く焼けた肌、主張の少ない胸。端から見れば女の子らしさのない、だけど、俺にとっては誰よりも可愛い女の子。
そんな、『久川 渚』は勘違いなボクっ娘だ。
________________________
2. 『おっきなちっちゃな女の子。』
「...」
「...」
でっかい...いや決していやらしい意味ではなくてですね。...彼女、随分と背が高い。180近くあるんじゃなかろうか...おっきいな、羨ましい。
クラス替えして暫く経つけど、一言も会話したことない。いつも、その大きな体躯を隠すように教室の隅で本を読んでいる。長い前髪で、その表情は上手く見えなかった。
「...ん? 誰見てんだ?」
「あ、いや。何でもないよ」
「...あ、分かったぞ。太刀川さんだろ?」
「ぐぅ」
「ぐぅの音ってほんとに出るんだな...」
ただ単にタイピングミスってぅになってしまったけどお、ええやんって思ってそのままにしたってのは内緒だ。何の話だ。
「最近よく見るよな。何が良いのやら...」
「...良い本読んでるなって思ってね」
「本だぁ?」
彼女が読んでる推理小説、俺もよく見るシリーズの奴だ。軽快なトークと読者の度肝を抜くかのような痛快な推理は、どの巻もひきこまれてしまうかのような面白さだ。
そんな事をぼーっと考えながら見ていたら、不意に太刀川さんがこちらを見た。
「!!」
「...」
因みに、驚いたのが彼女。黙っているのは僕である。
...迷惑だっただろうか。
「...?」
何故か、こちらを見たまま動かない。というか、徐々に赤面しているようにも見える。目が右往左往しながら、口をぱくぱくさせている。本当に迷惑だったようだ。怒らせてしまったか。
「ごめん。僕トイレ行ってくるね」
「ん、おう」
太刀川さんに申し訳なく思いながら、視線を切るように席を立った。
背中に突き刺さる、熱い視線には気づかぬまま。
_______________________
3.『隣のお姉ちゃん...お姉ちゃん?』
「そんじゃ、行ってきまーす」
「はいはーい。行ってらっしゃーい」
今日もかなり冷える。玄関のドアを開けるとそこには、降り積もった雪の世界が広がっていた。...また降りやがってこのやろう。まじで冬嫌いだ。
でも、最近。そんな嫌いな冬にも少し変化が起きた。...ちっぽけなんかじゃない、とんでもない変化が。
「お? おっす少年。今日も寒いねー」
「...おはようございます、日向さん」
玄関を出た先、家のフェンスを挟んで隣の家の車の前に立っていたのは、黒いコートに暖かそうなマフラーに身を包んだ、綺麗な女性だった。
「じゃ、今日も乗っけてこっか?」
「...」
「はっはー! 恥ずかしがっちゃって。遠慮しないでほらほら」
「...じゃあ、よろしくお願いします」
...何なんだこの人。朝から太陽オーラ放ち過ぎでしょ。
彼女は隣の家に住んでいる日向さん。話によると、妹さんと二人暮らししているらしい。
「いやー、今まであまり話した事無かったからね。仲良くなれて嬉しいよ」
「う、うす」
何なんだこの人ーーーーー!!!!!! 年頃の男子高校生を揺さぶるような発言ばっかしやがってえええええええええ!!!!
「よーしすっ飛ばしてくぞ少年!!」
「はぁ!? 雪と氷だらけなんだからゆっくり行ってくださいよ!!!」
「はっはー!! やっと元気になったな少年!! 朝は元気が一番だよーーー!!!」
そんなこんなで、俺と日向さんの朝は始まったのである。
ではよろしくお願いいたします。活動報告、個人メッセでも受け付けておりますので、どしどし送って下さいね!!!