ストラトスフィアの戦団   作:コクマルガラス

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前々から予告していた踏み台系神様転生チートオリ主アンチ物です

色々と考えた結果、個別作品として投稿します

恐らく数話で終わると思います(ifエンド含まず)

追記
二桁になりそうです


第一章 侵略者達
Mission-1 壊れた世界/BREAK THE WORLD


世界には、幾つもの可能性が存在する。

 

例えば、幼馴染に殺されかけた結果、別の世界に飛ばされてしまったり……

夢を見出し、本来の物語から外れた道を進んだり……

異物の混入によって、全く別の未来になったり……

 

これは、そんな可能性の未来の物語である。

 

 

 

俺の名は『来栖アキラ』、所謂転生者という奴だ。

神様のうっかりで本来の寿命よりも早く死なされた俺は、お詫びとして幾つかの特典を貰った上である世界へ転生する事になった。

その世界は『インフィニット・ストラトス』

特典は、最強のISとチートスペックの肉体、そして大財閥のトップという地位。

これで負ける訳がない。

原作主人公である『織斑一夏』を踏み台にし、ヒロイン達を俺の物にする。

かくして俺はISの世界に転生し、原作通り一夏がISを動かすのに合わせてISを動かし、IS学園に入学成功。

 

「さぁ、俺の第二の人生を始めよう」

 

IS学園での生活は順風満帆だった。

クラス代表を決める決闘、クラス対抗戦、学年別対抗戦、原作にあった行事をすべて自身にとって都合のいい方向へと持ち込み、そして原作ヒロインである『セシリア・オルコット』『鳳鈴音』『シャルロット・デュノア』『ラウラ・ボーデヴィッヒ』を自身のハーレムへと引き込む事へと成功した。

 

「原作知識があるんだ、楽勝楽勝」

 

原作主人公である一夏への対応は簡単だ。

力で捻じ伏せ、彼の生き方を、信念を否定すればいい。

 

-姉の七光りで入学したお前なんて所詮雑魚以下だ!

-お前は誰も守れない

-弱者の分際で『守る』とか生意気なんだよ!

 

奴は俺の言葉に反論しようとしたが、俺が力を持って叩き潰す。

誰も奴の言葉には耳を傾けない。

そのせいか、奴に最後まで付き添っていた『篠ノ乃箒』は、すれ違いの末、奴に一方的に拒絶された。

そこへ颯爽と俺が駆けつけ、彼女を慰め、遂に彼女もハーレムへと引き入れた。

奴は一人になった。

 

「ハハハ、愉快愉快」

 

俺のターンはまだ始まったばかりだぜ。

引き立て役になってもらうぞ、織斑一夏。

 

 

 

来栖アキラは気付いていなかった。

自身という存在が加わって尚、原作同様のイベントが起きるという事の異常性を。

 

『バタフライ・エフェクト』という言葉がある。

ほんの些細な小事が様々な要因を引き起こし、やがて大事へと発展するという事を表す言葉。

そして、今回のケースもまた、やがて大きな事件へと発展する事になる。

 

『さぁ、あらかじめ仕組まれた物語など存在しない、“ゲーム”を始めるの』

 

とある世界で一人の少女が嗤った。

彼女の視線の先には、来栖アキラによって人生を捻じ曲げられた“彼”がいた。

 

 

 

織斑一夏の学園生活は最悪と言っても良かった。

幼い頃に両親は蒸発、以後姉である『織斑千冬』の手一つで育てられた彼は、姉や周りの人々に助けられながら生きてきた。

だからこそ、IS学園に入学させられた時に『今度は自分が守る番』と決意を固めた。

しかし、彼の信念は、願いは容易く砕かれた。

二人目の男性ISパイロット『来栖アキラ』によって。

一夏は彼に勝てなかった。

何度戦っても、その都度圧倒的な力で捻じ伏せられた。

そして浴びせ掛けられる暴言。

何時しか彼からは『生きる意志』すら失われ始めていた。

そんな時だった。

 

『ねぇ、起きてる?』

「えっ?」

 

校舎屋上のベンチに腰掛けて俯いていた一夏。

自身にかけられた声に気付き、顔を上げると、世界は変わっていた。

 

『おっと、私の事見えてる?……っぽいね』

「誰だ、お前は。というかここは何処だ?」

 

まるで蒼い霞がかかったような風景。

人も、物も、何もかもが蒼く染まった世界。

なのに目の前の緑色の髪をツインテールにした少女だけははっきりと見えた。

 

『うーん、どこと言われても説明できないの』

「何……」

『そうそう、私の名前はね……○○○だよ』

 

彼女は名前を名乗った筈だ。

なのにその名前を認識できない。

だからこそ、もう一度聞こうとしたが……

 

『私が見えてるって事は、君に成すべき事があるって事だね』

 

いつの間にか風景は流れる雲の中というべき場所へと変わっていた。

 

『君なら、出来るかもしれないの』

「何を……だ……」

『この世界を、皆を救う事が……変革をもたらす事が、守る事が』

「……っ!?」

 

彼女の言葉に息をのむ一夏。

 

『まぁ、全ては君次第なんだけどね』

 

轟音と共に扉が現れ、開き始める。

 

『この扉の向こう側に、君の進むべき道があるの。大丈夫、君になら出来る』

 

扉の向こう側は、光に覆われて見えない。

一体何があるというのだろうか……

 

『フフッ……また会いましょ、じゃあね』

 

その言葉と共に少女は消え、一夏だけが謎の世界に取り残される。

 

「アイツは俺に救う事が、守る事が出来ると言った……この扉の向こう側にその答えはあるのか?」

 

その問いに答える物は誰一人としておらず。

 

「もう、守られるだけの、踏みにじられるだけの人生なんて真っ平御免だ!俺は、今度こそ守るんだ!!」

 

新たに生まれた決意を胸に、一夏は扉をくぐり……

そして……

 

 

 

「えっ……」

 

偶々一夏を遠目から見ていた一人の少女は、突風と共に彼が消えるのを見た。

 

「何、今の……」

 

彼女が一夏を見たのは偶然だった。

誰かと話している、しかし話している相手が見えず、それどころか電話ですらない。

そんな中、一夏の声を“聴いた”。

それは、ある意味彼女も抱いていたモノ。

 

「織斑一夏……」

 

彼が消える瞬間を垣間見た彼女が辿る未来、それは一体……




>『さぁ、あらかじめ仕組まれた物語など存在しない、“ゲーム”を始めるの』
ACE COMBAT3 electrosphereよりサイモン・オレステス・コーエンの台詞である
『さぁ、あらかじめ仕組まれた物語など存在しない、“ゲーム”を始めよう』
から

この作品では誰が言ったんでしょうねぇ……

何故『壊れた世界』なのかは、転生者の存在を考えればわかるかもしれませんね

Next Mission 『張り子の虎/PAPER TIGER』
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