ストラトスフィアの戦団   作:コクマルガラス

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次は福音戦と言ったな。

あれは嘘だ。

というのは冗談で、書いていたら、長くなってしまったので分割。


ここから本格的にコズミックブレイクのキャラが出てきます。


Mission-3 想いの果てに/BE HUMAN

「今日からこのクラスの担任になったアリーシャ・ジョセスターフだ。アーリィって呼ぶといいのサ♪」

(ちょっと待て、何でコイツが担任になるんだ!?)

 

織斑千冬の後任。

その選定は困難を極めた。

IS学園の守りの要、教員免許を保有していない千冬が教師をしていた最大の理由。

実戦経験こそ少ないが、それを補って余りある才と力を持つが故に、彼女が選ばれた。

だからこそ、彼女の後任にも『IS学園の守りの要』になれる者が求められたのだ。

しかし、そのような人物がそうホイホイいる訳がなく、仕方ないので現役の国家代表を宛がおうかという段階まで来ていた。

そんな時だった、彼女が現れたのは。

 

「私がやるのサ。何か問題あるか?」

 

アリーシャ・ジョセスターフは現れた、千冬が彼女に出した手紙を持って。

才や力こそ千冬に劣るが、それを補う数多の経験を持っていた事が評価され、彼女は千冬の後任として1-1の担任についた。

かくして、新しい枠組みとなったIS学園は、再スタートを始めたのだった。

 

 

 

千冬、そして一夏の葬儀は、束が喪主となってしめやかに行われた。

今回ばかりは束も他人を路肩の石ころ扱いはしなかった。

二人が、周りからどう思われていたのか、知っていたから。

参加者は五反田家や御手洗家、行きつけの商店街の人達と言った生前姉弟がお世話になった者達と学園の一部生徒教員のみ。

束がそう制限を付けた。

当然学園生徒教員の大半からはブーイングが出たが、実の妹である箒は『諦めろ、あの人には何を言っても無駄だ』とため息を吐きながら宥めていた。

そういう箒も参加させてもらえなかったのだが……

更に言うと来栖アキラとその取り巻きの専用機パイロット達は束が直々に出禁宣言していた。

 

尚、IS学園から参加を許されたのは以下の通りである。

 

一年生からは……

布仏本音、鷹月静寐、相川清香、四十院神楽、鏡ナギ、谷本癒子、岸原理子、夜竹さゆか、国津玲美、ティナ・ハミルトン、更識簪

 

二年生からは……

フォルテ・サファイア、更識楯無、黛薫子、サラ・ウェルキン他数名

 

三年生からは……

布仏虚、ダリル・ケイシー他数名

 

教員からは……

山田真耶、榊原菜月、エドワース・フランシィ、轡木夫妻

 

そして……アリーシャ・ジョセスターフや、かつて千冬と激闘を繰り広げた世界各国のISパイロットが特別に参列を許された。

 

葬儀における束の姿は、学園に現れたときの様な『ひとり不思議の国のアリス』ではなく、黒い喪服を着ていた。

空の棺と千冬が納められた棺が燃やされ、灰に、塵に、骨になり、それらは一つの壷に納骨された。

誰もが、二人の死を嘆き悲しんだ。

少なくとも、今日参列した人々は……

 

葬儀が終わり、次々と人々が帰っていく中、IS学園の人達だけは束の指示によって残されていた。

何故残されたのか?

そう思っていた彼女達は、次の瞬間、束から信じられない言葉を聞いた。

 

「ありがとう、いっくんの事を思ってくれて」

 

何故、知っているのか?

聞けば、ISコアが教えてくれたのだという。

それが、彼女達だけに参列を許した理由だというのだ。

 

「改めて、お礼させてもらう」

 

そう言いながら、束は姿を消したのだった。

 

後日、参列した生徒職員(+千冬の後任であるアーリィ)には束謹製の第4世代ISが、轡木夫妻には高級な日本酒とぐい呑みが贈られたという。

 

 

 

そして、篠ノ乃束が表に出て来ることは、二度と無かった……

 

 

 

束は世界中に秘密基地を作っている。

そして、束は秘密基地の一つで、敵の襲撃を受けていた。

 

「何なんだよ、こいつ等!!」

「束様、早く逃げてください!」

 

様々な形状のロボット、但し悪魔の様な禍々しい顔と紫色のカラーリングという共通点はあるが。

新たに増産した無人IS『ゴーレム』を投入し、敵の進行を防ぐも、焼け石に水。

束の義理の娘である『クロエ・クロニクル』も応戦するも、歯が立たず。

あっという間に、最奥まで追い詰められてしまう。

 

「脱出は……無理そうだね……」

 

束は天才である。

故に、この状況では脱出は不可能というのを理解していた。

だからこそ……

 

「ゴメンね、くーちゃん。脱出させられなくて」

「構いません、束様。私は貴女と一緒にいられて幸せでした」

 

トドメを刺さんとにじり寄るロボット達。

だが、束はこれで終わる心算など無かった。

 

『カウントダウン終了、ボイスコマンド入力をお願いします、ランダムに表示されたコマンドを音声入力してください』

 

施設内に響き渡るアナウンス。

そして、束の前に投影型ディスプレイが出現、とある文字が映し出される。

それを見た、束とクロエはニヤリと笑い。

 

「「ボイスコマンド入力……BE HUMAN(私は人間だ)。私達は、そっちに往くよ……」」

 

刹那、施設内で次々と爆発が起こり、束とクロエを、紫色のロボット達を根こそぎ消し飛ばしたのだった……

 

 

 

宇宙を“進む”一隻の船。

その船の中の一室で、異変が起きていた。

 

「「うあああああああっ!!!」」

 

胸を押さえ、もがき苦しむ蒼い髪の少女と金髪の少女。

 

「ちょっ!?どうしたのよ、ルーシェ、イルミス!!」

 

慌てふためく赤髪ツインテールの少女。

 

「何があった、ミアリー!」

 

叫び声を聞きつけたのか、銀髪ポニーテールの男性が部屋に慌てて入ってきた。

 

「わからない!ルーシェとイルミスがいきなり胸を押さえて苦しんで……!?」

「イルミスは俺が見る、ミアリーはルーシェの方を頼む」

「わかったわ、ネモ!」

 

赤髪の少女『ミアリー』に金髪の少女『ルーシェ』を見るよう指示を出すと、銀髪の男性『ネモ』も蒼髪の少女『イルミス』を抱きかかえる。

 

「しっかりしろ、イルミス!」

「うぅ……ネモ……」

「大丈夫か、イルミス」

 

ネモの呼びかけにうっすらと目を開けるイルミス。

ルーシェの方もどうやら意識を取り戻したようだ。

 

「よかった、無事のよう……ムグッ!?」

「心配させないでよルーシェ……ひえっ!?」

 

目を覚ましたイルミスに唇を奪われるネモ。

そのままディープキスへと突入。

一方ネモは一心不乱にキスをするイルミスにされるがままとなっていた。

二人がキスする光景を間近で見せつけられたミアリーが顔面を真っ赤に染める。

 

「あ……あぁ……」

 

茫然自失するミアリー。

だから気付かなかった。

自身が介抱していたルーシェが顔を近づけていた事に……

そして……

 

「ちょっ、ルーシェ!?何考え……ムグッ!?」

 

ルーシェがミアリーの唇を奪った。

部屋の中に響き渡る淫靡な音。

 

4人のディープキスは、とある少女が部屋を訪れるまで続き……

 

部屋に鎮座していた3つの“鎧”の内、2つが怪しく輝いていた。




束さん退場の回(オマケでクロエも)
そして現れた謎の男『ネモ』

因みにイメージCVは杉田智和……つまりソラ戦のゼロファイターと同じ声です

今回のBE HUMANにはちゃんと元ネタがあります。


Next Mission 『福音の力/POWER FOR LIFE』
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