ストラトスフィアの戦団   作:コクマルガラス

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お待たせしました、福音の登場です!

まだ戦闘には突入しませんが……


銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)+�ł̃R�X���s�[�X=バイオレントルーラー

何それ怖い……


Mission-4 福音の力/POWER FOR LIFE

7月に入り、もうすぐ臨海学校が始まるのだが……IS学園の環境は最悪だった。

千冬亡き後の生徒達は、大なり小なりショックを受けており、特にラウラを始めとした千冬信奉者は寝込むまでになってしまったのだ。

この時はアーリィ先生が(どういう手段を使ったのか定かではないが)対応した事で、とりあえず立て直す事は出来たが、それでも彼女の死のショックはそう易々払拭できるものではない。

そして、ここに来て一夏が“自殺した”事が影響を及ぼし始めた。

アキラは一夏にネガティブキャンペーンを仕掛けてその地位を下落させたのだが、生徒会がこの行為を問題視始めたのだ。

 

「不味い……これでは更識姉妹を落とせない……」

 

そう、一言で言ってしまえば警戒されてしまったのだ。

しかもこれに合わせるかのように『千冬が自殺したのはアキラが一夏をいじめて自殺に追い込んだから』という噂が何処からともなく流れ始め、挙句葬儀に参列した生徒職員全員に束がお手製の第4世代ISを贈呈した。

 

彼女達は一夏消失の前後から『一夏擁護派』と囁かれており、一夏死亡認定後には積極的に花を添えたり机を綺麗にしたり、悪評の払拭に努めたりと一夏を擁護しアキラを警戒する立場を取り始めていた。

そんな彼女達がISを、束謹製の第4世代を手にしたらどうなるか、結果は火を見るよりも明らかだった。

教員は兎も角、新たに専用機パイロットとなった生徒達は明確にアキラに対する嫌悪感を顕現させ、ついでに彼女達に追従する生徒達が現れ……

 

「コレ、物凄くヤバいのサ……」

 

クラスは、IS学園は、臨海学校を前にアキラ派と一夏(+千冬)派に分裂してしまった……

 

「なんでこうなるんだよ……」

 

ダメ押しとばかりに、五反田家が営む『五反田食堂』に足を運ぶも、『お前達に食わせる飯などねぇ!!』と門前払いされてしまい、ついでに塩を撒かれてしまった。

余談だが、鈴はかつての幼馴染である『五反田弾』や『御手洗数馬』から絶交を宣言されてしまった。

 

 

 

臨海学校が始まった。

安全等を考慮し、クラス×2のバスを用意し、旅館での部屋割りでも“派閥”が一緒にならないよう組み分ける等、徹底的な配慮をした結果、これといった騒動が起きる事は無かった。

尤も、そのせいで数名の教員が(生徒達からの要望という名の重圧が原因で)精神病院送りにされたが。

 

一日目が無事に終了し、二日目の運用テストの時にそれは起きた。

 

「た、大変です!ハワイの米軍基地が襲撃されてISが強奪され、日本に向かっているそうです!!」

 

正史における銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)暴走事件は、大きく形を変えて発生した。

 

 

 

「IS委員会からの命令はこうサ」

 

IS学園保有戦力による福音の奪還命令、それがIS委員会の出した結論だった。

普通に考えれば委員会の倫理を疑わざる得ない状況だが、彼だけは違った。

 

「問題ないですよ、こっちには専用機が沢山あるんですから」

 

形こそ違えど、正史通りの事件が起こった事に、アキラは喜び、これを自分なりの解釈……つまり数の暴力で福音をフルボッコにするという方法を提示する。

勿論、彼に付き添う専用機パイロット達もアキラの提案に賛成だ。

作戦の陣頭指揮を取る事になったアーリィは、アキラ達の自信に不安を感じながらも、最終的にGOサインを出した。

但し、新たに専用機パイロットになった生徒達は予備兵力として残すことになったが。

この中には日本代表候補生である『更識簪』も含まれていた。

アキラは彼女の出撃を要請したが、当の簪からは『機体に慣れていない』からとコンディション面から拒否し、アーリィからは『簪には新たに専用機パイロットになった生徒達のリーダーを務めてもらう』という理由から拒否された。

この返答にアキラはあっさりと引き返すも、内心では『次こそ彼女を手に入れる』というどす黒い欲望が渦巻いていた。

その願いが二度と叶わないという事を知らぬまま……

 

 

 

福音奪還作戦が決行された。

事前に戦闘領域となる海域を全面封鎖、近隣の港にも協力を要請し、民間の船を片っ端から引き揚げさせる。

が、そこで問題が発生した。

旅館に近い港の漁業協同組合から漁に出ていた『第9りゅうおう丸』との連絡が取れないという報告が上がったのだ。

その報告に対するアーリィの決断は早かった。

簪率いる新米専用機パイロット達を捜索に使う事にしたのだ。

現在『第9りゅうおう丸』がいると思われる場所を予測し、その辺りを捜索させる。

戦闘領域が近いため、危険と判断したら撤退するよう厳命し、簪達を出撃させた。

この時、漁業協同組合も、陣頭指揮を執るアーリィも、誰もが通信機の故障だろうと思っていた。

気付くべきだったのだ、ISのプライベートチャネルと有線通信以外が不通になっている事に……

港や旅館で昨日まで普通に使えていた携帯電話が急に使えなくなった事に……

 

 

 

「よし、こんなもんでいいだろ」

「そだな、そろそろ帰るか」

 

『第9りゅうおう丸』の乗員達は漁を終え、帰宅の準備を進めていた。

しかし、そこで彼等は気付いた。

無線が使えないという事に。

 

「アレ、無線が使えないぞ」

「馬鹿な…………本当だ、昨日最新型に交換したばかりなのに何故だ?」

 

首をかしげる乗員達。

すると……

 

「おい、ありゃなんだ?」

 

乗員の一人が空を指さすと、そこには一機の紫色のISがいた。

 

5対10枚の紅く輝く翼。

それは、見るもの総てに恐怖を与える禍々しい物だった。

当然彼等も同じ事。

 

「お、おい、早く逃げるぞ!!」

 

エンジンに火を入れ、逃げようとする『第9りゅうおう丸』。

だが、彼らが出来たのはここまでだった。

 

紫色のISが両手を前に掲げると、禍々しい紅い光が集い、そして……

 

「に、逃げろーー!」

「海に飛び込め!!」

 

光は巨大なレーザーとなり、『第9りゅうおう丸』を、海に飛び込んだ乗員を吹き飛ばすのだった……

 




タイトルの元ネタはエースコンバット3より『ニューコムの力/POWER FOR LIFE』


どうあがいても地獄……
紫色と聞いてピンと来た人もいるのでは?

Next Mission 『太平洋沖の交錯/SCYLLA AND CHARYBDIS』
Next Store 『ifエンドA 最後の縁/END TIME』
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