鬼斬がアニメ化したんだから今度はコズミックブレイクのアニメ化をな……
無理か
スキズブラズニルは惑星ハーヴァマール軌道上のステーションに停泊していた。
これからの作戦の為、そしてハーヴァマールにある『プリッツア騎士王国』及び『ブリスガント銃士皇国』に報告する事があるからだ。
「報告する事なんてしばらく地球の方に行くってだけだけどね」
「心配性なんだ、国王陛下は」
「心配性過ぎるのもアレだけどね。で、貴方の用事は?」
「万全だ。ナターシャがちと不安だが……」
「……あぁ、うん。なんか想像できるわ」
プリッツア騎士王国の次期王女であるエリザロッテは父親である国王陛下に。
ネモは作戦の為プリッツア四大騎士団とブリスガント三銃士及び皇族親衛隊の召喚。
また、補給物資等の搬入もある。
敵がいるであろう『地球』に赴くのだ、準備は念入りにしておくべき。
それが、ネモの信条なのだ。
停泊してから3日。
ネモの元に連絡が届いた。
内容は、捕まっていた少女達が目覚めたという事。
「さて、何から話すべきかな……」
銀河警察から彼女達の扱いを一任されているためネモが対応する。
かくしてネモと彼女達の対話が始まった。
「私がこの艦の艦長である『ネモ・マリク・ウェイライン』だ」
「そ、捜索部隊のリーダーを務めています『更識簪』です。ど、どうぞよろしくお願いします」
挨拶から始まった対話。
今回の対話では互いの情報を交換する形になる。
-誘拐犯はどんな奴だったか
-どういう経緯で救助されたか
-現在の場所は、状況は
-地球の環境はどんな感じなのか
幾つかは先遣隊に聞けばいい物もあるが、ネモとしては実際にその地で生まれ、生きて来た者の言葉で知りたかった。
そうでなければわからない事もあるからだ。
だが、一方で……
(彼女達の身体の変化については、今は言わない方がいいな……)
簪達の『身体検査』を担当したメディ・アーデからの報告で、彼女達の血中にコスモピースが溶け込んでいることを聞いている。
更に、彼女達の体組織がこちら側の『ヒト』達と同じ『ジアス幾何細胞』と呼ばれる生体金属に置き換わっている事も。
「既に地球には先遣隊が調査を行っています。皆さんの救出成功を地球側に伝えるよう要請したのでご安心を」
「あ、あの……」
「どうしましたか?」
「学園の皆は無事ですか?」
「先遣隊の報告によれば、今の所『ヤミの団』関連の被害は出ていないとの事です。ですが……」
言い淀むネモ。
実の所、先遣隊は既に現地協力者を得た上でIS学園に干渉し、子細な情報も届いているのだが、その情報が凄まじくアレなのだ。
彼女達と先遣隊の話にも在った『来栖アキラ』という人物。
この男、彼女達が誘拐される前から色々とやらかしていたらしく、現在IS学園は『アキラ派』と『反アキラ派』と呼ばれる物に分裂してしまっているそうなのだ。
しかも、彼女達が誘拐されてからは対立が激しさを増し、内乱一歩手前の状態になりつつあるらしいのだ。
(あの男は……)
内心イラつきながらも、どう伝えるか考えるネモ。
考えあぐねた結果……
「学園は現在二大勢力による冷戦状態にあります。ですが、何時火種が爆発してもおかしくありません」
「やっぱり……」
事実をそのまま伝える事にした。
彼女達も、その答えを予想していたのか、ため息を吐いていた。
情報交換やその後の予定を伝え終わった事で対話は終了。
ネモはそのままスキズブラズニルの展望デッキへと移動した。
「これからが大変だな……」
直ぐに地球に向かう訳ではなく、一度連邦政府官邸や銀河警察中枢が置かれている首都惑星「オーシア」に向かい、正式な作戦命令の交付をしてもらってから地球に向かうという形になる。
ワープ航行を利用しても半月はかかるので、その間どのように過ごすかも考えなければならない。
それに……
(彼女達の事も考えねばなるまい)
コスモピースが溶け、体組織が変わった彼女達をそのまま地球に返すのは色々と不味い。
ある程度は訓練を積ませる必要がある。
その為の訓練メニューを考えなければのだ。
(この辺りはシルビアやラスカーと共同で考えるか……)
星空を眺めながら物思いに耽るネモ。
そんな彼に話しかける者が一人。
「あ、あの……ちょっといいでしょうか?」
「君は……確か簪さん、だっけか」
「はい、そうです」
初めて彼を見た時、簪の中には奇妙な既視感があった。
『私は彼を知っている』という直感。
その理由を知るべき、彼女は彼に問う。
「質問なんですけど……織斑一夏って知ってます?」
「織斑一夏?確か学園の……」
「いや、間違ってはいないんですけど……あの、彼の事を知ってます。もしくはどこかで見たとか……」
彼女は一夏を探しているようだ。
それを悟ったネモは逆に質問する。
「私が聞いた話は、織斑一夏は死んだというものなのだが?」
「彼は、一夏は生きています。今も、この世界のどこかで」
「彼が生きているという根拠、聞かせてもらってもいいか」
「えぇ……」
彼女の口から飛び出た真実。
それは、ネモを驚愕させるだけの威力があった。
「つまり、織斑一夏は何者かに誘われて消えた。そういう事だね」
「はい」
「その事実を知るのは他にいるのかい」
「いえ、私だけです」
「そうか……」
考え込むネモ。
死んだと聞かされた者が生きているとなれば、それは大きなニュースとなる。
下手をすればかの世界の在り方を一変させかねない。
そう考えるネモが採る手段は一つ。
「まず最初に君の問いに関してだが、私は彼の事を資料の中でしか見たことが無い。君の力になれなくて済まない」
「いえ、いいんです。生きていれば、いつかきっと会える。そんな気がしますから」
はにかむ様に言う簪。
「そして、これは私のアドバイスなのだが……」
「はい」
「その真実は絶対に誰にも漏らしてはいけない。特に地球の者には」
「何故ですか?」
「簡単さ、彼が生きていると知られれば、今の地球に混乱をもたらしかねない。特に来栖アキラがそのことを知れば何を仕出かすかわからない。だから、内密にするんだ」
「はぁ……なんとなく、意味は分かりました。ですが……」
「その代わり、彼については私が独自に調べよう。こう見えて各惑星の軍部には顔が広いんだ」
「本当ですか!」
「あぁ、勿論だ」
「よかった……」
彼の提案に安堵の表情を浮かべる簪。
そんな彼女を見て顔をほころばせるネモ。
だが、一つだけ疑問が。
「気になったんだが……何故彼に拘るんだ。話を聞く限り君と彼には何の繋がりもないような気がするんだが?」
「そ……それはですね……」
顔を赤くし、そっぽを向く簪。
それを見たネモは……
「言えないのなら無理に話さなくてもいい。どうやらかなりプライベートな話になりそうだしな」
あっさりと追及を諦めた。
「もう遅い、部屋は用意してある。病み上がりなんだから今日はもう休みたまえ」
「あっ、はい。すいません」
『おやすみなさい』と一声かけてその場を去る簪。
その後ろ姿を見つめながら……
「織斑一夏……か。懐かしい名前が出て来たな……これもまた、運命という奴なんだろうなぁ……白騎士」
ソラを仰ぎ、彼の呟きは星の海の中に溶けていった……
第二章もいよいよ終盤です
次は地球にいる先遣隊のお話となるかと思います
CB2でリンカーちゃんが復讐者になるなんて…… 。・゚・(ノД`)・゚・。
ってことはアレか?
CB2じゃアニマ・ゼータ組はもういないのか?
嘘だと言ってよバー○ィ!
Next Mission 『砕け散ったソラ/shattered skies』