そこで指揮者?ってなって、なぜかめだかボックスの人吉善吉を思い出して、こうなりました。
エンディングは見えてるので、なるべく早く終わらせます。なるべくです。
2017/6/13 追記
なんやかんやで一年かかりましたけど、完成したので投げます。
pixivに未校正のものが全編投げられてるので全貌をさっさと見せろと言う方はそちらもどうぞ https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=6763266
これからは校正したものを大体毎日ペースで投げますのでよろしくお願いいたします。
「それでめだかちゃ……黒神理事長は、俺になんの用なんだ?」
その広い部屋は、絢爛豪華な装飾を纏い、その優美さは来訪者にある種の緊張を与える。窓からは初夏の香りを漂わせる青々とした木々が見え、下には遠目で見ても分かる程騒いでいる学生がいた。
「そう堅くなるな、人吉『元』生徒会長」
その部屋の主であり、この部屋を中心に半径数十キロのわたる箱庭学園の理事長である黒神めだかが質問に応える。美しい黒髪は肩まで伸び、動くたびに小さな波をうつ。その美貌もさることながら、知能、運動能力、共に人類の最高峰と言っても過言ではない。そんな彼女と対等に会話できる人間は数少ない。普段ならその数少ない人間の来訪を手厚くもてなすところだったが、めだかは青年の質問に応えつつも、その手と視線は手元の書類から離れることをしなかった。
「元って言われるのはあんまり好きじゃないぜ。追い出されたような気がしてさ」
「実際追い出されたようなものだろう。任期も満了して、下の代に引き継いだものの、仕事させろと生徒会室に入り浸るお節介な先輩だと聞いているが」
金髪の淵に黒髪が混じる青年、人吉善吉は不満げに黒神を見る。それが招集に応じたのに眼も合わせないからか、図星を指されたせいなのかは分からない。
「だってよ、まだまだ財部たちには教えてないことがたくさんあるんだよ。新しい顧問も変な先生だし――」
「善吉よ」
書類を机のわきによけ、肘をついて善吉を睨む。その眼には威圧と一緒に呆れが含まれていた。
「昔話をするほど老いてはいないが、我々だってかつては手探りで進んでいったのだぞ。成長に先輩の存在は必要だが、アクセントのようなものだ。善吉がいつまでも傍にいるのでは財部たちは成長しない。貴様は少し彼女たちを信頼するべきだ」
めだかは善吉を諭す。しかし、善吉がそれを言われなくとも理解していることも理解していた。善吉はお人よしで、面倒を見過ぎてしまうきらいがある。めだかは善吉のそんなところも評価していたが、最近はそれが酷い。善吉にとっての心の拠り所であり、師匠であった黒神くじらが数か月前卒業したことがきっかけなのかもしれない。
「で、今日はなんの用なんだ?」
議論を諦めて話をもとに戻した。これ以上話を進めても堂々巡りになると思ったのだ。
「人吉三年生に仕事をやろうと思ってな。その様子だと受験勉強にも身が入らないだろう。この際、思いっきり働いて心機一転した方がいい」
人吉が一瞬目を輝かせたのをめだかは見逃さなかった。人吉の暴走の原因の主要因としてめだかが一番疑っていたのは、労働量の急速な減少によるストレス。世間的に言えば逆過労と呼ぶのかもしれない。普段から常人なら三日とせず投げ出す仕事をおよそ二年に渡り続け、習慣の一つとなってしまっていた善吉が、その仕事から解放され、エネルギーが余ってしまっているのだ。
そこで黒神はその溜まったエネルギーを発散させると共に、人吉を現生徒会から引き離すための大仕事を探し与えることにしたのだ。幸いにも黒神めだかの周囲にはその手の仕事が溢れている。
「なんだよ、仕事って。黒神グループの仕事とか?」
嫌そうな素振りだが、善吉も溜まっているエネルギーを発散したいと考えていた。
「残念だが少し違う。黒神グループ傘下の、この箱庭学園からの仕事だ。誰も引き受けてくれる人間がいなくてな。引き受けてくれるか? 善吉よ。すごく大変だぞ」
ニンマリと笑う黒神に同様の笑みを浮かべて、善吉は答えた。
「任せろ。その仕事引き受けた」
めだかが机上に散らばった用紙から一枚を引き抜き、善吉に手渡す。その表題はこうだった。
『艦娘オーケストラによる演奏会。艦隊楽戦の開催』
誤字脱字、感想、批判待ってます。
艦これオーケストラの感想も待ってます。
あと、艦隊楽戦って響きがいまいちだから後からいいの思いついたら変えるかも。その意見も待ってます。