ハーレム系にするか絞るかで迷ってるんです。どっちも捨て難い!
それではどうぞ。
「教会本部から、出動要請です!」
アラートが鳴り響く中、部隊長補佐のグリフィスが通信を繋げてきた。
「状況は?」
「教会で追ってたレリックらしき物が見つかった。対象はリニアレールで移動中な上、内部に侵入したガジェットのせいで車両の制御も効かなくなってる。車両内のガジェットは最低でも30で大型や飛行型、未確認のも出てるかも知れん。」
「初出動から割とハードな内容だねぇ。」
はやての説明にさくらがしみじみと呟く。
「フェイトちゃんとなのはちゃん、行けるか?」
「「いつでも!」」
「スバル、ティアナ、エリオ、キャロ、みんなもOKか?」
「「「「はい!」」」」
「良いお返事や。さくら君、お願いしてもええかな?」
「いいよ、指揮はなのはちゃん達に任せて僕はフォローに回ろう。」
「おおきにな。それじゃ、機動六課出動!」
「「「「「「「「はいっ!(ほ〜い)」」」」」」」」
「了解。みんなは先行して、私も後で追い付くから!」
そう言ってフェイトは通信を切り車を走らせる。
◇
FW陣は初出動に加えガジェットの航空部隊が出現した事もありガチガチに緊張していた。
「新デバイスでぶっつけ本番になっちゃったけど、練習通りで大丈夫だからね。」
「「はい!」」
「エリオとキャロ、それにもフリードもしっかり頑張るですよ!」
「「頑張ります!」」
なのはとリインが声をかけるが、緊張感は高まるばかりである。
「何かあったらなのはちゃん達がしっかりフォローしてくれるから。」
「そうだね。ってさくら君がフォローしてくれるんじゃないの?」
「よく考えたら僕ってロストロギアみたいなものじゃない?ガジェットの性質上、僕がフォローに回ると場が混乱するかなってさ。」
「一理あるけど何か納得いかないなぁ…」
なのはとさくらが軽く笑い場を和ませる。
「大丈夫?」
「あっ、ごめんなさい、大丈夫…」
エリオが心配そうに声をかけるがしかし、キャロの震えは止まらない。
「ヴァイス君、私も出るよ。フェイト隊長と2人で空を「いらない。」…さくら君?」
「なのはちゃん達は分隊のフォローに回って。空は僕が行こう。」
そう言ってさくらはBJを展開する。深紅のシャツに漆黒のネクタイにズボンと底の少し厚目のブーツ、ハーフグローブを装備している。何時もと違う部分と言えば漆黒の袖が無いジャケットを着ている事位である。
「じゃ、行ってくるけどその前に…キャロちゃん?」
「は、はいっ!?」
不意にキャロを呼ぶと、かなり驚いた様子で此方を向く。
「何を怖がってるのかわかんないけど、そんなガチガチだとやりたい事もできないよ。」
「でも…」
「多分昔に何かあったんだろうけどさ?乗り越えろとか勇気を出せ何て僕は言わない。その気持ちはキャロちゃんにしか解らない。ただ、詰まる所魔法なんて結局その人の心持ち次第だよ。キャロちゃんは何処で何をどうしたい?」
「へっ?」
キャロは俯いていたが思いがけず変な返しをしてさくらを見る。相変わらず口角は釣り上がって半笑いも良い所だが、サングラスの奥から覗く真っ赤な瞳は全く笑っていなかった。
「要はそう言う事だよ。なのはちゃん後よろしく〜。」
そう言ってさくらは目の前に穴を作ってそこから居なくなった。
◇
さくらが穴から出た後、なのは達はさくらの様子をモニターで見ていた。
『さて、取り敢えず…』
《モード【レオパルドン】セットアップ》
展開されたのは、見た人が全員振り返る程見事な──質量兵器だった。
『ファントム1・逆月さくらアストレイア、対象を撃滅する…』
《出力調整はお任せします。存分に発散してください》
パンドラが言い終わると同時に銃を構え、背部に4基展開されているミサイルポッドの砲門を開く。ガジェットの部隊は散開し、囲む様に接近してくる。
「みんなはさくら君の実戦を見るのは初めてだね。」
「あの、なのはさん?あれって…」
「質量兵器って大丈夫なんですか?確か管理局は…」
管理局は一部を除き基本的に質量兵器は御法度である。モニターの向こうに居るその人物は、ある意味で良い顔をしながら銃やミサイルを乱射しガジェットを驚くべき速度で破壊して回っている。
「あ〜大丈夫だよ。見た目が質量兵器なだけで、実際はさくら君の魔力を弾にして撃ってるだけだから。」
「とーさま曰く、《銃は質量兵器の方が見た目がかっこいい》だそうですよ?」
スバルとティアナの肩がガックリと落ちる。なのはもそれを見て苦笑するしかなかった。
「それにしても凄いですね…ただ適当に乱射してるだけかと思ったらちゃんと計算されてる。」
「確かに…と言うかさくらさん、もしかして私達に?」
「うん。よぉく見といてね?みんなもあの動きが出来る様に教導するから♪」
モニターの向こうには銃を仕舞うさくらが居た。
◇
《飽きました?新型とは名ばかりでしたが油断禁物ですよ》
「確かに飽きてるけど戦闘中に油断なんかしないよ。まだちょっと残ってるでしょ?」
周囲を見渡すと、先程まで大量にいたガジェットは最早両手で数える程度まで減っていた。
その時ロングアーチからガジェットの航空部隊が追加されたとの通信が入った。
「あっちの方向、数は…ざっと200位だね。どれで片付けよう。」
「さくら、お待たせ。通信聞いてたし私も手伝うよ?」
さくらが追加されたガジェットの対処を考えているとフェイトが合流した。心なしか嬉しそうに見える。
「残念、一瞬で片付けちゃうよ。パンドラ…」
《わかりました。モード【熾天使】セットアップ》
パンドラの発言と共に、6対の神々しく輝く羽根がさくらの背中に出現した。
「むぅ…私にも少しは仕事させて欲しいな?」
「あのね…何時もお忙しい執務官殿には、ひよこちゃん達のフォローって大事な仕事が残ってますよ。」
「それもいいけど、偶にはさくらの仕事も手伝わせて欲しいな…ってなのは達も思ってるよ?」
「気が向いたらね…ほら、危ないから退がってて。」
そう言ってさくらは腕を組んだ。全ての羽根が輝きを増し辺りの魔力を集め始めると、羽根の先端に高密度の魔力スフィアが生成され──
「…ガンマレイ」
《マルチレイド》
スフィアから無数の菱形の弾が幾何学模様を描きガジェットを撃ち抜き弾けた。弾けた際の爆発や余波によってガジェットは塵も残らず全て消滅した。
「ガジェットとは言え、ほんの少しの魔力集束に超長距離”射撃”でAMFを突き抜けて全機消滅…相変わらず凄いよねさくらの魔法って。」
「素直に僕が可笑しいって言「そんな事思わないし言わないで。」…相変わらずこの手の話題は食い気味だよね。」
「せめて私達が褒めた時位は素直に受け取って欲しいな?」
微笑みながらフェイトはさくらの腕に絡む。気外しさからか視線をズラすさくらを見て、頬を紅潮させながらも一層嬉しそうな表情をする。
『フェイトちゃん、何でオフモードになってるの!?まだ終わってないよ!』
「大丈夫だよなのは、制空権は取ったしちゃんと警戒もしてるから。」
『警戒してたら腕組んだりしないよね!?いいからこっちに合流して!』
「だってさ。ほら、穴作ったから行くよ。」
「なのはにも困ったものだよ。(せっかくいい感じだったのに…)」
そう言って嘆息しつつ腕はしっかり離さないフェイトを見て嘆息し、さくらとフェイトは指示通りに合流した。
◇
『ライトニングF、大型ガジェットとエンゲージ!』
「さて、お手並み拝見と行こう。なのはちゃんとフェイトちゃんは手出しちゃだめだよ?」
「私は良いけど…フェイトちゃん?」
「さくら…説明してくれるんだよね?」
「説明しても良いけど睨むの止めてよ…」
合流から暫く、スターズ・ライトニング隊の両FW陣は端から中心に向かってガジェットを撃破しながらレリックを探していた。途中ライトニングFが大型のガジェットと遭遇し戦闘を開始、それを見て手出し無用とした所でフェイトから思いっ切り睨まれていた。
「それで、手を出したらいけない事の説明をして!」
「元気だね〜フェイトちゃん、良い事あったの?」
「ふざけないで!あれの対処はエリオ達にはまだ無理だよ!」
「なのはちゃん的にはどう?」
「ん〜、難しいとは思うけど倒せない事は無いと思うかな。」
「で、でも…2人に何かあったら…」
フェイトも理解はしているが納得が行かない様だった。
「フェイトちゃん、ここで手を貸したらキャロちゃんが成長出来ないけどそれでも?」
「そ、それは…」
「家族だからこそ、ね?まぁ見てなよ、教導は僕も手伝ってるんだから。あんな鉄屑に劣る様なヤワな訓練してないよ♪」
視線の先には、気絶して崖下に放り投げられたエリオとそれを追い掛けるキャロが映った。
◇
「ごめんねフリード、今まで窮屈な思いさせて…今度こそちゃんと制御して見せるから!」
キャロ(ちゃん)はどうしたい?
あの人達の言葉が頭を過る。あの時は答えなんてわからなかったけど、今ならハッキリと言える。キチンと答える事ができる。
「みんなにただ守られてるだけじゃなくて、私もみんなを守る!いくよ、フリードリヒ【竜魂召喚】!」
キャロの召喚が発動した途端光に包まれ、そこから巨大な白銀の飛竜が出現した。その背にはエリオを大事に抱えるキャロの姿があった。
「召喚成功、意識レベルもブルー。うんお見事♪」
「あれならもう大丈夫そうかな。よかったねフェイトちゃん!」
「うん。落ちた時はどうしようかと思ったけど、ちゃんと召喚ができてよかった…」
さくらはキャロの召喚成功に拍手を送り、なのはとフェイトは肩を寄せ合い喜んでいた。
その後復活したエリオがキャロの補助を受け大型ガジェットを刺突から両断、レリックも無事見つかり不安と緊張の中での初出動は無事成功で終わった。
「…でも何だかちょっと寂しい気もするなぁ。」
「何言ってんの…まだまだ教える事は沢山あるんだから。今からそんな事言ってたら精神持たないよ?」
「そうだよフェイトちゃん。みんなまだまだ強くなれる…ううん、強くしてみせるんだから。だから、さくら君もちゃんと手伝ってね?」
「はいはい了解ですよ。それからくっつくの止めてくれんかね…」
「「だ〜め♪」」
両腕にくっつくなのはとフェイトに呆れながらヴァイスの待つヘリへ向かう。しかしその目は遠くの空を射抜く様な視線で見つめていた。
◇
「刻印No,Ⅸが護送態勢に入りました。追加の部隊を送りますか?」
「止めておこう。レリックは惜しいが、貴重なデータが取れただけで良しとしよう。しかしこの案件はやはり面白い。貴重なサンプルに加えプロジェクトFの残滓、そして…あの実験の”失敗”がこの様な所に存在しているなんてね。」
暗がりの中、モニターの前で男性は冷静さを装うかの様に笑みを浮かべていた。
「この青年をご存知なのですか?」
「あぁ知っている。とてもよく知っているよ。彼は、言わば君達の兄であり、君達のISにとっては父になる。」
「成程。しかしそれで失敗なのですか?」
「失敗だよ。まぁ主に私のだがね。当時の私は力と言うものに固執していてね、思わず詰め込み過ぎてしまったのだよ。彼は、その能力故にかつての私では制御が不可能だった。もう15年以上も昔の話だよ。」
「最初期の戦闘機人、という訳でも無さそうですね。どう言うものなのですか?生体兵器と言う事は窺い知れましたが…」
自分達の家族とも言える彼に興味が湧いたのか、女性の質問は止まらない。
「彼は奇跡と生命の神秘が生んだ異形中の異形だよ。あの実験は確か、唯々最強の生物…いや、何にも勝る生物を作ろうとしていたんだったな。まさかあんな物が出来てしまうなんて当時は思ってなかったよ。」
くくくっと自身の失敗談を語る男性は、女性から見ればどこか楽しそうに見えた。
「何にも勝る生物…理論上は可能な気がしますが?」
「それでは問題だよ。かなり昔の話であまり覚えてないんだが、【何でも溶かしてしまう液体を使って完全犯罪】だったかな。この質問にはおかしな点があるけれど、わかるかな?」
「はぁ…そもそも”何でも溶かしてしまう液体”を入れる容器が無いと…あぁ、成程そう言う事ですか。」
「わかったかい?中身ごと容器が出来てしまったのさ。科学者としては奇跡や神秘なんて言葉は忌避される物だが、説明が付かない物が出来てしまってはね。」
「ドクターの”思わず出来てしまった最強生物”は管理局側の様ですが、手はありますか?」
「彼に内包されている力の核、これを彼から引き剝がせば…ね。」
「その引き剥がすまでにこちらの命が幾つ必要になるか…」
男性のあんまりな計画に女性は思わず溜息を吐く。しかし男性は読んでいたのか口角を吊り上げる。
「心配いらない。実は安全かつ手早く引き剥がす為の準備はしてある。」
そう言ってモニターに目をやる。今まで話題に上がっていた青年の視線がモニター前の男性を刺す様に見ていた。
さくら君の見た目はノーゲームノーライフの白ちゃんのアホ毛無しに
ちょっと顔付きが男の子っぽくなったものって考えてくだし。
あとあんまTUEEEEEEやるのもどうかと思ったのでどっかで弱体化させます。
それでも主人公達よりは強いんですけどね(