魔法少女リリカルなのは 緋色の災厄【凍結】   作:朔月ふらの

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結局起きてたので続きを1つ投稿して寝ます。
それではどうぞ。


2話

 

「何事や!?」

 

スバル達が六課に所属し、数日経過した昼下がり。隊舎内はけたたましい音量のサイレンが鳴り響いている。

 

「所属不明の反応が演習場に出現、数は1です!今モニター出します!」

 

「んなっ!何…やと…!?」

 

モニターにファーとウサ耳のついた黒いコートのフードを目深に被り、何処ぞの怪盗みたいなバイザーを付けた人物が映し出される。

その姿から、黒兎と呼ばれる謎の人物が機動六課に単身乗り込んで来たのだ。

はやてが驚きに満ちた声を上げる。他の隊長副隊長も動揺していた。

 

「如何されました、部隊長?隊長達も一体…?」

 

「噂の黒兎が、突然の六課襲撃で驚かれるのも分かりますが…」

 

はやて達から否定の声が上がる。そんな事より気になる物がある。

 

「何で…黒兎が【スレイプニル】を装備しとるんや!?あれは…」

 

「落ち着きましょう、主はやて。偽物の可能性もあります。」

 

「そうだよはやて。まだ本人と決まった訳じゃない。」

 

そうだ、まだ本人と決まった訳ではない。はやては思考を切り替える。

 

「隊長・副隊長は出撃、私も出る。FW陣はまだ危ないから待機や!」

 

一方演習場では黒兎と呼ばれた男が寛いでいた。

その手にはニーズヘッグを持ち、時々煙を吐きつつ空を見上げている。

 

《まさか本当に襲撃するとは思ってなかったですよ、マスター。それと寛ぎ過ぎです》

 

筒に絡みつく様な筋を明滅させながらパンドラが苦言を呈す。

 

「いいじゃない。これなら重い空気にならないし、みんなの強さを見れる。」

 

一挙両得、一石二鳥である。

それに。

 

「はやてちゃん達、黒兎を捕まえて僕との関係を探ろうとしてるって聞いたし。」

 

まぁ捕まる気は毛頭ないけど、どうせ本人だし正体明かしてもいいでしょ。

 

《しかし結局なのは様達の【お話】は免れないのでは…》

 

やめて!忘れてたのに!できればなのはちゃん達にも覚えておいて欲しくない。

パンドラと話ていると、はやて達がやってきた。

 

「黒兎ですね。襲撃の理由は後ほどお伺いしますが、先ずは投降して頂けませんか。」

 

「今なら痛い思いしなくて済むぜ?」

 

はやてとヴィータが勧告するが、首を横に振っておく。

するとはやて達はデバイスを構え、

 

「そうですか。それでは──」

 

「「「「「「実力行使で!!!」」」」」」

 

一斉にデバイスを起動し戦闘態勢に入る。

そしてフェイトが大剣型にしたデバイスを担ぎ突撃してきた。

 

「管理局最速は攻撃するのも最速なのかな?」

 

振り下ろされたデバイスをするっと避け、そのまま腕を掴み放り投げる。

投げられたフェイトは驚きながらも空中で静止しキッとこちらを睨む。

その間にヴィータとシグナムが切り込んでくる。

 

「あらら?騎士は常に一対一じゃなかったっけ?」

 

「お前が噂通りならそうも言ってられんのでな。」

 

「悪いけど終わらせて貰うからな!卑怯とか言うなよぉおお!!」

 

シグナムの連撃を躱しているとヴィータがアイゼンを思いっ切り振り下ろす。

卑怯とは言わないけどさ──

 

「遅過ぎて欠伸が出るよ。これじゃまだ終わらないなぁ。」

 

「「なっ!!?」」

 

ヴィータの攻撃をシグナムの攻撃に当てる様に誘導した。金属を思いっ切り打ち付けた音がしたが、流石に頑丈である。まぁ壊れても困るんだけど。

2人は攻撃がかち合うと思ってなかったのか驚いている。

その隙に2人の腕を取り空中に放り投げると、桃色の砲撃が飛んでくるがデコピンで逸らす。少し遅れてパァンと何かが弾ける音が響いた。

 

「嘘っ…まさかデコピンで!?」

 

なのはは驚いたが思考を切り替え、次の攻撃の準備に入る。

それとほぼ同時にはやてとアインスの魔法が周囲を爆撃し、周囲に土煙が立ち籠める。

 

「どうゆうつもりなんやろか。避けるだけで攻撃してこんのが気になる。」

 

「そうですね。しかし、投降の意思がない以上は捩伏せるしかないでしょう。」

 

「そうなんやけど──」

 

はやては先刻から疑問が増すばかりである。

もし自分の考えが当たっていた場合、捩伏せる所ではない。

 

全滅必至である。

変な汗が頬を伝う。

 

「はやてちゃん、今のうちにユニゾンしておくですよっ。」

 

リインに促されユニゾンする。

これで何とかなれば御の字だが、果たして上手くいくだろうか。

 

『なのはちゃん、フェイトちゃん、どう思う?』

 

不安を振り払うように2人に念話を飛ばす。

 

『そうだね、あの動きとかスレイプニルとか、他人の空似で済む範囲を超えてる。』

 

『私のバスターをデコピンで弾き飛ばすなんて多分あの人じゃないとできないよ。』

 

どうやら2人共同じ様な考えだったようだ。動きはまだしも、装備やデコピンに関しては本人以外に有り得ない。

本人でなかった場合、此方は今後黒兎に対して打つ手がない。本人でも同じだが。

 

あれこれ考えていると突然風が吹き荒れ、立ち籠めた砂煙を払いそこから6対の光輝く羽根を背負った黒兎が無傷で姿を現した。その姿を見て全員が戦慄する。

 

「【熾天使(セラフ)】やと!?やっぱあのデバイスはパンドラなんか!?」

 

「デバイスの方はそうだとして、それを何で黒兎が持ってんだ!?」

 

「パンドラはあの方専用のデバイスの筈ですが。本人の場合襲撃の理由が…」

 

「何にしても、気を抜いたらこっちがやられちゃう。」

 

「そうだね。もう本人だと確定して挑んだ方がいいかな。」

 

「しかし我らにはリミッターがある。そんな状態であれにどう攻める…」

 

隊長達にはリミッターが課せられており、普段より出力を出すことができない。

解除するには許可がいるし、ホイホイ許可が降りるものでもない。

それに対して相手はリミッターなんて代物は無い。暴れる猛獣の檻に全裸で放り込まれた気分である。

しかもあの装備が本物の場合、猛獣所の話では無くなる。

 

最早天災レベルだ。

 

「【熾天使(セラフ)】、ミカエルブレード。」

 

そう呟くと、1対の羽根が大剣に変化する。大剣を握りこみ、

 

「じゃあ、準備運動はこれぐらいで、戦闘開始といこうか。大丈夫、心配しなくていい。」

 

丁寧に

 

穏便に

 

綺麗に

 

 

殲滅してあげよう

 

 

邪悪な笑みを浮かべた黒色が、邪悪で緋色な嵐を携えて歩き出す。

 

 




結構長くなっちゃいました。
次はこの続きになりますが、色々やってたらこの戦闘だけであと2話やるんだよなぁ…
なげーよ!って方、申し訳ない。
まぁほら、アニメしか見てないからサクサク進みすぎて早く終わっちゃうってのも何か悲しいなーって(棒

戦闘描写とか結構難しいですね。って事で1つ、長い目でお付き合い下さい。
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