ブリザードシティ自治州 倉庫街 午前0時
剣と剣がぶつかり合う音が響く深夜。
この場に二人の二刀流の剣士がいた。
一人は右手に全長約三尺三寸、刀身約二尺五寸の太刀を持ち左手には全長約二尺、刀身約一尺八寸の小太刀を持つショートヘアーの青年、神雷進。
一人は右手に氷のようなロングソードを持ち左手に炎を模したレイピアを持つ女性。
「流石は闇風の剣聖と呼ばれるだけの事はあるな、神雷進。」
「それはどうも。」
「しかし、あれだな。噂とはあてにはならんな。」
女性が溜息を吐きながらそう言った。
「期待外れだった?」
その言葉に対し彼は半ば揶揄う様に言った。
「いや、違う。」
「じゃあ、どういう意味?」
「闇風の剣聖は女だった。私は君の事を若い男と聞いt・・・」
「俺は男だ!!!」
妖精の森 午前0時
「此処かな、聖剣フォレストクラウンの在り処は。」
雲一つ無い夜、シャウルはそう言って森の中に足を踏み入れた。
「まさか歩も来ているとは思わなかったよ。」
村長宅客室 語り部・歩
一階が少し騒がしい。
「ただいま。」
「お帰りなさい!あなた、怪我はない?!」
どうやら梓弓さんが帰ってきたようだ。
「ああ、大丈夫。ごめん、いつも心配させて。」
「ううん、いいの。あなたが無事ならそれで。」
なんて、新婚夫婦か?というツッコミを入れたくなる程のイチャイチャしてる。
そうして階段を下りて一階に行こうとした時に・・・
「お客さんかい?珍しいな。」
「あら?やっぱり分かる?」
「ああ、見えるさ。」
そういった梓弓さんは獲物を狙う目をしていた。
妖精の森 語り部・シャドウ
「へぇ、此処まで複雑な結界魔法は生まれて初めて見た。」
いままでいろいろな結界を見て来たけど、こりゃ一筋縄じゃいかないな。
それと、なんかしつこい視線を感じるな、どこのどいt・・・気配探知をしたら、そいつ1km離れてたんだけど。ありえねーよ。
て言うかどういう視力してんだよ。たしか視力2.0は5m離れた距離で約0.75mmの大きさを見分けることが可能な視力、つまり1km離れた距離で約150mmの大きさを見分けることが可能な視力ということになる。(流石にこれが正しいかどうかは分からないが)
仮に1km先が僕の姿がはっきり見える視力だとしてもここは森だから1キロも離れてたら樹が障害物になって見えないだろ普通。
まあいいや、こんだけ離れてりゃ何も出ないだろう。さて、結界を解除・・・危ねぇって、なに!?いきなり、音速軽く超えた速度で矢が飛んできたんだけど、ベキッとかバキッって樹を貫通する効果音が遅れてやってきてるし。しかも心臓を狙ってた、殺意しか感じねぇし、しかも、よく見たら矢文だったよ、なになに、とっとと帰れ?ああ、目的のブツを手に入れたら帰るよ。
そう思い再度結界を解除しようと触れた瞬間。また矢文が心臓めがけて飛んできた。
・・・帰れって、なんかもう面倒になってきた。
カトレアの服も買いたいし、もう帰るか。
このまま行っても、多々じゃすまなそうだし。