ここまでやってこれたのは皆さんのおかげだと思っています。
それでは10話目、最終回。どうぞ!
「...がみ、...鏡!」
どこからか私を呼ぶ声が聞こえてきたので目を開けると、目の前には士道がいた
「...士道?」
「鏡!大丈夫か?」
「...体がだるいけど、それ以外は大丈夫だよ」
そう言い私は横になっていた体を起こす
「ありがとう、士道」
「え?」
「士道が、私を助けてくれたんでしょ?」
そう私は、あの女性に殺されかけ天使を使ったあとのことを全く覚えていないが、士道が助けてくれたってなんとなくわかったのだ。そして、かなり迷惑をかけたことも
「だから、ありがとう。あと、ゴメンね迷惑かけちゃって」
「...礼なら皆に言ってくれ」
士道がそう言い振り返る。私は士道の視線を追うと、そこには霊装を身にまとった精霊たちがいた
「精霊?」
「あぁそうだ。そして、皆俺の大切な仲間だ」
士道がそう言うと、精霊たちは照れたような顔をしている
「皆さん。ありがとうございました」
「うむ。気にするな。私たちはシドーに頼まれてやっただけなのだからな」
と、ドレスのような霊装を身にまとった、長い黒髪の精霊がそう言った
「だってよ、士道」
「...あぁ、分かったよ。礼は受け取っておく。それでな鏡、今日デートしたあと俺にした質問のことを、覚えてるか?」
そう言われ思い浮かんだのは、私が士道に一度死んでいると告白して、明日質問の答えを聞くと言ったことだ
「うん、覚えてるよ」
「そうか、なら今その質問に答えさせてくれ」
「...うん。いいよ。聞かせて」
私はそう言うがとても不安だ。士道に迷惑をかけたあとの返事なのだ。けど、怖がってばかりじゃあ何も始まらないので、勇気を出して士道の返事を聞く
「鏡。俺はお前を拒絶したりなんてしないし、皆もお前を拒絶なんてしないからさ。面倒事に巻き込まれたりしても皆の力を合わせて解決する。だからさ、一緒にいよう。鏡」
「ッ!!士道!」
私は嬉しさのあまり士道に抱きつき泣きだしてしまった。士道に拒絶されるんじゃないかって思ってたのに、士道は私と一緒にいようって言ってくれた。それが嬉しかった。私はいつまでも泣いていては士道に悪いと思い顔を上げると、遠くで私を殺そうとした女性が空を飛んで大きな銃を構えて私と士道を狙っているのが見えた。私はとっさに士道の肩を引っ張り私の後ろに隠し、士道をかばうように立つと、私の胸に凄まじい衝撃がはしった
-side エレン
「...仕留めましたか」
私は狙撃銃の構えを解きそう呟く
(目標の死亡を確認出来ないのは残念ですが、心臓を撃ち抜けば精霊でも助からないでしょう)
流石の私も1人で複数の精霊を同時に相手取ると苦戦を免れないし、その成果が精霊の死亡の確認だけでは割に合わない。私はそう思いながら、五河 士道と精霊たちに見つからないうちにDEMの日本支部に向かって飛ぶ。アイクに良い報告ができそうだと思いながら
-side 士道
俺は突然鏡に肩を引っ張られるとそのまま倒れ込んだ。すると後ろから大きな銃声が聞こえ振り返ると、鏡が俺の方に倒れ込んで来るのが見えてとっさに抱きとめる。抱きとめた時に何やら濡れたものを触った感触があり、手を見ると、その手は真っ赤な血の色をしていた。俺はそこで鏡が誰かに撃たれたのだと思い、鏡に声をかける
「おい!鏡!!大丈夫か!?」
いや、大丈夫な筈がない。何せ心臓を撃ち抜かれているのだ。鏡の体がだんだん冷たくなっていくのを感じる
「う...士道?」
「鏡!!」
「士道...大丈...夫?」
「あぁ、俺は大丈夫だ。少し待っていてくれ。今治療出来る人を呼ぶからな!」
俺はそう言い、令音さんに連絡をとろうとすると
「いや...たぶん...私は...もう...助から...ない...よ」
鏡はそういった
「何でそんな事言うんだよ!まだ助かるかもしれないだろ!」
「いや.....わかるよ...自分の...ことは...自分が...よく...わかってる...から.....ねぇ...士道、...かおを.....もっと...近くで...みたいな...」
俺はインカムで令音さんと連絡を取りながらながら、鏡に言われたとおりに顔を鏡の前まで近づける。すると、鏡が顔をこちらに近づけ、唇に何か柔らかいものが当たる。
そう、俺は鏡とキスをしていた
「ねぇ...士道...私...一回...死んだって...言った...よね...私が生きてる...のって...霊力で...心臓を...動かし...てるから...なんだ...だからさ...士道に...霊力を...封印されても...結局は...死んじゃってた...って...思うんだ...」
「何だよ、それじゃあ...」
鏡に、救いはなかったって事じゃないか!!俺はそう思いながら、鏡の霊力が俺に流れ込んでは消えていくのを感じていた
「でもね...士道...もう...死ぬのは...怖くないの...私の事を...思ってくれる人がいる...そう思うと...死ぬのが...怖くなくなったんだ...」
「鏡」
俺は涙を堪えて鏡の言葉を聞く
「士道...あなたは...私を...どう...思ってた...のか...わからない...けど、私は...士道を......愛してる」
「ッ!鏡!!」
俺は堪えてきれず、涙を流した
「もう...泣かないでよ...そうだ...これ...あげる」
「これは」
鏡から貰ったのは俺がプレゼントしたネックレスだった。中を見ると俺と鏡が映っている写真が嵌めてあった
「それを...士道に...あげるからさ...泣かないでよ...士道...」
「ッ!!」
「士道...私...少し眠くなって...きちゃった......おやすみ...士道.....さよなら.....」
「鏡?おい!鏡!かがみー!!」
鏡がそう言うと、まぶたを閉じ、眠るように静かに息を引き取っていた。俺は鏡の名前を呼び続けた。鏡の死を認めたく無かったから。俺は鏡は眠っているだけだと思い鏡の名前を呼び続けた。
結局、俺は琴里に無理矢理鏡から離されるまで鏡の名前を呼び続けたが、やはり鏡は目を覚まさず、ラタトスクの基地に運ばれ、死亡が確認された。俺はそう言われその場で泣いていると
「シドー」
十香が声をかけてきた
「十香?」
「シドー、鏡は...死んでしまったのか?」
「...あぁ、ゴメンな。皆の力を借りたのに、鏡のことを救え無かった」
「気にするなシドー。私たちはいつでも士道の力になりたいと思っているのだからな。それに鏡のこともあまり思い悩むな。鏡は満足して死んでいったのだろう?それに鏡のことはシドーと私たちが覚えいる限り私たちの中で生き続けるのだ」
「十香...」
「と、本に書いてあったのだが」
「フフッ何だよそれ。でも、ありがとう。十香」
「うむ。シドーに元気が出たようで良かったのだ」
そうだ、いつまでくよくよしているわけにはいかない。俺にはまだ救わないといけない精霊たちがいるのだから、いつでも泣いているわけにはいかない。俺は鏡から貰ったペンダントの写真を見ると、俺と鏡が映っていた。俺はその写真を見ながら思う。
(鏡、俺はこれからも頑張って生きていくよ。お前が俺たちの中で生きているから、死ぬきはないけど、危ないことはするだろうだから、どこかで俺たちのことを見守ってくれ)
すると、写真の中の鏡が微笑んだような気がした。俺はそれを見て安心した気持ちになり、皆のいる場所に向かって歩き出した。
-士道、私は見守ってるよ。いつまでも、ずっとね。
ここまで読んで下さった皆さまご視聴ありがとうございました。
この結末を目指し、その場の思いつきで書いてきた作品でしたが、皆さんに読んでいただいてとても嬉しかったです。
前書きでも言いましたが、ここまで頑張って来れたのは皆さんのおかげだと思っています。
それでは、皆さんまたどこかでお会いしましょう。
感想や誤字などはいつでも受け付けております。
それではご視聴ありがとうございました。