そしてこの話に出てくる【表裏鏡界】《アブディエル》の能力が、タイトルの元になっていますが、正直余り話に出てくることはないかも知れません。
そんな感じですが、よろしければ見ていってください。
それでは、どうぞ。
私が目を開けると、そこには何も変わっていない路地裏があった
(いや、結構変わってるね)
そう、【表裏鏡界】《アブディエル》を使う前に入った路地裏を思い出すと、そこは確かに、さっきまでいた路地裏なのだが、ありとあらゆる物の左右が逆転していた
(これが、【表裏鏡界】《アブディエル》のつくった世界)
そう、これが【表裏鏡界】《アブディエル》の最大の能力、自らが創り出した世界...いうなれば鏡の中の世界を創り出し、そこに転移することが出来る能力だ
(本当、天使って何でもありね)
と、【表裏鏡界】《アブディエル》のあまりの便利さに一周回って呆れてしまう
「さて、ここには誰もいないし、まずは食事にしましょう」
精霊はお腹が空かないが、人間だった頃を覚えている彼女は、何か食べたいと思い、商店街を目指すのだが...
(しまった。誰もいないから、料理を作ってくれる人もいないんだ)
そもそもお金が無いから、飲食店などで食事など出来ないのだが、その飲食店の中には人などおらず、もちろん料理人もいなかった
「しょうがないなぁ、じゃあ、作るとしますか」
そう言い、材料を手に入れる為に、鏡はデパートに向けて歩きだす
鏡は、昼食に必要な材料を手に、先程の飲食店の厨房に入り、早速調理を始めながら考える
(にしても、さっきのあれは、びっくりしたなぁ~)
そう、デパートに入ると、なんとカートが勝手に動いていたり、食材などが宙に浮き、カートの上のかごの中に入っていくという、すごく奇妙な光景が、目の前に広がっていたのだ。その光景を目にした時はお化けでもいるんじゃないかと思い混乱したが、ふと思い、【表裏鏡界】《アブディエル》を呼び出した
「【表裏鏡界】《アブディエル》、【投影】《プロジェクション》」
鏡がそう言うと、天使の表面が波打ち、鏡の顔ではなく、このデパートで買い物をしている主婦たちの姿が映し出された
【投影】《プロジェクション》とは、何かを映しているものもしくは、何かを見ているものを媒介として、【表裏鏡界】《アブディエル》に映しだす能力だ。今回の媒介は監視カメラのようで、上から見下ろしている感じだ。
【表裏鏡界】《アブディエル》の能力は、全部で5つある。映したものを射出して攻撃する【転写】《トランファー》、天使を攻撃した相手に、自動的にその攻撃の倍の力の衝撃を与える【反射】《リフレクション》、そしてこの世界に来るために使う【転送】《ムーブ》と、【投影】《プロジェクション》、その他にあと1つだけ能力があるのだが、どの能力も戦闘向きじゃあない。
【転写】《トランファー》は使いどころがかなり限られているし、【反射】《リフレクション》は天使を攻撃してくれなければ意味がないし、他の2つは逃げる為にしか使えないし、最後の1つはどんな能力なのか知識になく、試していないから分からない。攻撃系だったら助かるんだけどなぁ、とそんなことを思う
話が逸れた。【投影】《プロジェクション》を使って、カートが勝手に動いている謎を解決したあとに、またふと思って、【投影】《プロジェクション》によってデパートの中を映し出している【表裏鏡界】《アブディエル》を見ながら、近くにあった卵を取ってみる。すると、【表裏鏡界】《アブディエル》に映っていた卵がそのままあった。その時はホッとした。もし映っていた卵が動いてしまったら、卵が勝手に浮いて店の外に出ていくということが起こって、あっちで騒ぎになるかもしれないからだ。まぁ、騒ぎになったところで全然関係ないし、絶対に私のことがバレることはないのだが、私の良心が痛むことになるかもしれないからだ。
と、そんなことを考えていたら、昼食は完成していた。ちなみに、昼食は親子丼だ
「いただきます」
そう言い親子丼を食べる。白米は厨房にあった炊飯器から頂戴した。そして食べながら、明後日のデートについて考える
(まずは普通の服をみて、その後に、この街にはどんなところがあるか、見て回らないとなぁ~)
どんな服が良いか、どんなところがあるかなど考えながら食べていると、あっという間に食べ終ってしまった
「ごちそうさまでした」
と、お腹も膨れてきたら、今度はだんだん眠くなってきてしまった
(あぁ、やばい、眠くなってきた。これからやりたいことがけっこうあるのに...)
だが、精霊と敵対している組織の人と戦い体を酷使したせいか、眠気に勝てそうにない
(デートの予定は明後日だし今日は、寝てもいいかな)
と、そう思い。鏡はデパートの家具コーナーまでわざわざ歩いて向かい、そこに到着すると、今度はベットコーナーへ行き、ベットに横になってすぐに、眠ってしまった
そうして、夜に鏡は起きる
「ふぁぁぁ。うーん、よく寝た~」
鏡は起きるとあくびをして、体を伸ばして眠気を覚ます
「うわ、まだこんな時間かぁ」
近くに時計があり見てみると、左右が逆転しているがそこには、19:57とあった
「こんな時間に起きても暇だしなぁ」
と、少し考え
「そうだ、士道の家を見てみよう」
そう思い天使を呼び、【投影】《プロジェクション》を使う。【投影】《プロジェクション》は人や動物を媒介に使った時は、媒介が聞いた音も聞くことが出来るため、今回は士道の視界を媒介にする
「【表裏鏡界】《アブディエル》、【投影】《プロジェクション》」
鏡は最初は、ただ士道がどのようなデートプランを立てるのか気になり、少しだけ覗いて見ようかなと、そんな軽い気持ちだったのだが、
「え?」
そこには紅い髪のツインテールの少女と、目の下の隈が特徴的な女性と共に、鏡の今後に関わることついて、話し合っている3人の姿が映し出された。
-side 士道
あの後、俺は急いで学校に行き、何とか授業に間に合うよう無事に学校につくことができた。午前の授業は、眠くなりながらもしっかりと乗り切った。昼休みは皆で騒ぎながらご飯を食べた。午後の授業も無事に乗り切り、皆で家に帰ってくる。折紙は自宅に帰っていった
「それで、士道よ。晩餐はまだなのか」
「待ってくれ。まだ琴里が帰ってないんだ。そもそも準備も出来て無いんだから」
俺の家につくと耶倶矢が早速聞いてくるが、まだ琴里と令音さんが来ていない。なので、琴里たちが帰ってくるまで待っているようにいって、晩飯の支度をしようとすると、後ろから誰かに抱きつかれた
「ダーリン!!あなたの美九、ただいま帰って来ました~!!」
「うわ!!美九!?何で!まだ仕事があったんじゃないのか?!」
俺のことをダーリンと抱きつきながら呼ぶ精霊は、誘宵 美九。アイドル活動をしている精霊で、美九もファントムによって人から精霊になったそうだ
「今日のお仕事が早めに終わったので、急いで帰ってきたんですよ~」
と、美九が言ってくると、今度は玄関から琴里の声がしてきた
「士道、帰ったわよ」
「あぁ、おかえり琴里」
琴里が帰ってくると、美九はすぐに離してくれた
「あれ?十香は何処に行った?」
「そう言えば、ねぇ誰か十香を知らないかしら」
十香の姿が見当たらず、琴里が皆に聞く。
「あぁ、十香なら、四糸乃たちを呼びに行くと、マンションに行ったぞ」
耶倶矢がそう教えてくれると
「ただいまなのだ~!四糸乃たちを連れてきたぞ!」
「お...おじゃまし...ます...」
『ヤッホー!おじゃまするね!』
「.......お邪魔します」
と、十香が、四糸乃と七罪を連れて帰ってきた
「それで、シドーよ。今日のご飯は何なのだ?」
「あぁ、今日はひき肉があったからハンバーグにしようと思ってる」
「おぉ!ハンバーグか!うむ、それは良いな!」
「ハンバーグ.....ですか...」
『やったね四糸乃!』
「...うん!」
十香と四糸乃たちも喜んでくれている
「と、言ってもまだ料理の支度もしてないから少し待ってくれ」
そう言い、俺は台所に向かうと、
「.....私も手伝うわ」
そう言って来てくれたのは、七罪だった
「手伝ってくれるのはありがたいが...大丈夫か?」
「何よ、こんなチンチクリンの女じゃあ料理もできないだろうとか思ってんの」
「そこまでは言ってないし、思ってもないからな!?」
と七罪と話していると
「私も手伝うわ」
と、琴里が
「追従。私も手伝います」
そして、夕弦が言ってきてくれて最後には、皆でハンバーグを作り、それぞれ自分のハンバーグを食べ、夕食を楽しんだ。
「ではなシドー!また明日なのだ!」
と、夕食を食べ終えた皆は少しの間話をすると、やがてマンションの自分の部屋に帰っていった。そして、みんなが帰るのを見送ると、
「士道、早速朝の精霊について、作戦を立てるわよ」
「あぁ、シン、早くしたまえ」
リビングには琴里と、いつの間にか令音さんがいた
「って令音さん、いつからいたんですか!?」
「今は、そんなことどうでもいいでしょう」
と、琴里に言われ確かに今聞くべき事ではないと思いそれ以外口にするのはやめた
「それで、士道、あの精霊と話してみてどうだったの?」
「どうって、そうだなぁ、見た目のわりにはどこにでも居るような普通の女の子って感じだったよ」
「なるほどね。それで、デートはどうするの?今、フラクシナスの乗員達は、修理の手伝いとかで今回のデートの応援に行けそうにないから、私と令音がインカムを使って話すしかないのだけど」
「いや、大丈夫だよ。元々はこの街を案内するって言ってあるから、有名所を見て回ることにするよ」
「そう、分かったわ。今回のデートには危険はあまりないと思うけど、私たちも観察機を飛ばして警戒しておくから、貴方はデートに集中しなさい」
「あぁ、分かってるよ」
「本当に?分かってるようならいいけど、ただデートするだけじゃダメなのよ」
「そうだぞシン、相手の好感度を上げなければ、彼女の霊力を封印出来ないのだから」
「分かってますって。俺がやるべき事は、デートして、デレさせて、霊力を封印する。そうですよね」
「分かってるじゃない。なら、問題ないわ」
そうして、俺は気持ちを高める。鏡の霊力を封印して、人としての普通の生活を送ってもらいたいから。
そうして、細かいデートプランを3人で練っていく。
鏡に見られていると気付かずに
何か最後の終わり鏡ストーカーっぽくなっちゃったなぁ
はい、という訳で6話目でした。
今回の話は、ただ【表裏鏡界】《アブディエル》について書きたかったのですが、それだけでは、味っけない気がしたので、士道サイドの話を入れました
そして、次回は、この話を聞いてしまった鏡がどうするのかを書いて行きたいです。
あ、デートは、しますよきっと
感想やアドバイス、誤字の報告などはいつでも受け付けております。
それでは、ご視聴ありがとうございました