と言う事で、オリジナルキャラが登場します。因みに艦艇に関しては知っている方もおられると思いますが、既に許可を頂いているので問題は無いです。
では、本編によ~そろ~
横須賀海洋学校の校長室に宗谷校長と補佐の男性が一つの資料を見ていた。
「東舞校の教導艦と北横校の教導艦十隻が航行不能⁉ 武蔵が本当に反乱をしたの?」
「この資料だけでは判りかねます」
「武蔵の損害は軽微……晴風と信濃も攻撃から逃れる為に、目標をロスト……教導艦は最新鋭のイージス艦、それに搭載機が豊富な蒼龍、飛龍が居る筈なのに、どうして」
「電子機器と誘導弾が起動不能になったそうです」
「乗組員は大丈夫なの?」
「三重装甲は伊達では無いですね。天城同様、軽症者は多数出ていますが重傷者は出ていません」
この報告に宗谷校長は溜息を吐く。
「武蔵の弾薬、燃料は?」
「出港時に満載しているので、8割以上は残っているはずです」
「どうして、そんなに⁉」
男性の報告に宗谷校長は驚きを顕にする。本来の艦船の燃料、弾薬は満載にする事は異例の事であった。
「大和型の砲弾を海上補給するのは困難ですから……」
男性の報告が終わるや否や、扉が乱暴にノックされる。
そして、艦長服を着た男性が書類の束を持って宗谷校長の前に行くと、報告をした。
「校長‼ 比叡、鳥海との連絡が途絶しました‼」
「なんですって⁉」
この報告に宗谷校長と補佐の男性は顔を見合わせた。
「武蔵以外の所在不明な艦は‼」
「比叡、摩耶、鳥海、五十鈴、名取、天津風、時津風、磯風、並びにドイツから合同演習で航行していたアドミラル・グラーフ・シュペーです」
これには宗谷校長もここまでの数の艦艇が所在不明になるとは思っていなかった為、現状で出せる戦力の確認をする。
「現状で出せる艦艇は?」
「補給活動中の間宮、明石、風早。護衛の秋風、舞風、浜風、千歳、千代田。偵察に出ている長良、晴風、浦風、萩風、谷風、信濃、鳳翔、翔鳳のみです」
「山城、薩摩、安芸、伊勢、伊吹、生駒はドックに入っていて、どんなに急いでも半年以上は動けません」
艦長服を着た男性の報告に宗谷校長は唸る。
「航洋艦を前倒しにすることは出来ますが、それでも3ヶ月は掛かるかと……」
「…………武蔵との遭遇地点に向かわせれる艦艇は……」
「晴風、信濃の二隻のみです。他の艦艇に関しては、捜索活動に出ている為、少なくとも数日は掛かります」
「…………」
これにより、武蔵の捜索には晴風と信濃が行く事になるが、まだそれを知る事は無かった。
一方、海洋では信濃と晴風が合流し、晴風の艦橋にて明乃、ましろ、幸子、俊輔、なのは、優希が海図を見ていた。
「ポイントに置いているマーカーは、武蔵が発見された場所を指しています」
「どこに行きたいんだ?」
幸子の説明に俊輔も、武蔵がどこに向かっているのかが検討が付かなかった。
「本島に行きたいのでは?」
「武蔵が本島に向かったら、対抗する手段は無いぞ?」
大和型戦艦の主砲は46㎝三連装砲三基である。現状でブルーマーメイドが所有している戦艦の中で最高クラスは、紀伊型戦艦、播磨型戦艦であった。
しかし、不幸な事に紀伊型、播磨型戦艦はドックに収容され大規模な近代化改装の最中であった。
「紀伊も播磨も近代化改装の為、ドックに収容されていますものね?」
「ブルーシーバードでも、大和型戦艦と対抗する手段は持ち合わせていない。それに、大和型一隻に対して航空機を師団クラスは持って行かないと、あの装甲は抜けないからな」
俊輔の言っている通りである。史実の第二次世界大戦で、アメリカ軍が武蔵に使用した爆弾の量は原子爆弾並の弾薬を消費して、漸く撃沈させる事が出来たのだった。
しかし、今の世界でのアメリカの立場は日本より下の位置になっていた。それは、海上での航空機の運用を始めたのが日本であり、航空母艦を始めて使用したのも日本である為である。しかし、現在、教導艦が使用している艦艇の電子機器に関しては、アメリカ製が主流になっていた。部品等は日本で製造されているのを使われているが、製造に関しては、アメリカが行っていた。ただし、航空機の部品に関しては日本が主流となってた。
「聞いた話だが、日本のとある重工が戦艦四隻を建造しているらしい」
俊輔の言葉に全員が振り向く。
「なんでも、北横須賀男女混合海洋学校の卒業生で、横須賀、舞鶴、呉のある学校の教導艦はほとんどがそこで建造されたらしい。まぁ、大体がアメリカ製だが………」
俊輔の説明に幸子がタブレットを操作し、ある画面を俊輔に見せた。
「それって、これの事ですか?」
「…………あの人は………」
「知ってるの? 俊君」
俊輔の呟きに明乃が尋ねる。
「あ、ああ。知っていると言うか………はぁ、山本重工の社長、山本智之は俺の兄貴的存在なんだ。そして、タブレットに写っているのは、超弩級戦艦播磨型だ…」
『………えぇぇぇぇぇぇぇぇ⁉』
俊輔はげんなりとしていた。播磨型は、主砲が60口径46サンチ四連装砲が二基の戦艦である。また、機関に関しては、秘匿情報の為、公開されていない。
「これならば、大和型に対抗できるのでは?」
「宗谷副長、申し訳無いが播磨型に関しては、勝手に動かす事が出来ないんだ」
「どう言う事?」
ましろの言葉に俊輔が申し訳なさそうに言う。
「播磨型は緊急時のみ出撃出来るんだ。まぁ、もしかしたら………」
「山城艦長、通信です」
麗が晴風に通信を入れ、俊輔に通信が入った事を知らせる。
「繋いでくれ」
『了解…………繋ぎました』
「こちら北横須賀男女混合海洋学校所属艦、超弩級信濃型航空母艦一番艦、信濃艦長の山城俊輔です」
『俺だ、俺‼ 聞こえてっか、俊輔‼』
通信機から聞こえた声に俊輔は項垂れる。他の全員はなぜ、俊輔が項垂れているのかが判らなかった。しかし、俊輔から発された言葉に、漸く判った。
「智兄、いきなりどうしたんだよ?」
『えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ⁉』
通信の相手は山本重工の社長の山本智之であった。
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