ということで、また新たな艦艇が出ます。設定に関しては後々に出させていただきます。
では、本編によ~そろ~
海上では五隻の艦隊が航行していた。播磨、河内、白皇、炎皇、信濃である。空母からは直衛機は出ておらず、播磨、河内からV-22が2機が先行していた。
「勇気、信濃からの通信だ」
「ありがとうございます、先輩。こちら播磨型戦艦一番艦播磨、艦長の福本勇気です」
『信濃型航空母艦一番艦信濃、艦長の山城俊輔です。現状での報告をお願いします』
「現在、我々のオスプレイが先行して対潜哨戒を行っています。まだ、潜水艦の発見には至ってはいません。先ほど、報告したと思いますが……」
『晴風に賊が向かっていると言う事ですよね?』
「はい」
俊輔の言葉に勇気は頷いて答える。
『こちらとしては、いつでも全速は出せます。播磨型も我々に気にせずに先行して頂いても構いませんが?』
「それでは、貴艦に危険が及ぶ可能性があります。我々も貴艦の護衛も兼ねた航行ですので、独断専行は出来ません」
『ですが、それで晴風や民間人に危険が及ぶのでは………』
俊輔が懸念している所はそこであった。信濃が最大で出せる速度は27ノット。播磨型や白皇型の最大の速力は40ノット。播磨型で先行して賊を迎え撃つのが一番だと考えていた。しかし、勇気の考えは違った。
「判っています。ですが、我々がそれを怠ると思いますか?」
『………思えないです。特に山本重工の艦隊司令長官があの人だったら………』
勇気の父親である福本伊吹艦隊司令長官は、通称【歩くフラグ製造マシーン】と呼ばれていた。伊吹が居るとこ何かが起きると言われているほどである。
「大丈夫です。播磨には敵わないかも知れませんが、現状での艦艇では、あの戦艦には勝てませんから」
『………承知しました』
勇気の言葉を聞き、納得する他無かった。俊輔は返事をすると通信を切る。
「良かったのか、勇気?」
「良いんです、これで………父さんの艦艇が賊如きにやられると思いますか?」
「…………無理だな」
「でしょ?」
播磨ではほのぼのとした会話がなされていた。
一方、信濃では緊張の余り、空気が張り詰めていた。
「………」
「艦長………」
俊輔から放たれる緊張感に艦橋内は妙な空気に包まれていた。
「俊君、何を考えているか判るけど、今は我慢だよ?」
「………判っている……でも何もできない自分に嫌気がさしているんだ」
《………》
俊輔の言葉に全員が何も言えなくなってしまう。
「艦長‼ レーダーに熱源反応や‼ これって……⁉」
「どうした‼」
「晴風の反応や。せやけど、その後方から約18隻の艦影や‼」
モニターに映し出されている光点を見て観測員の八神はやてが叫ぶ。
「間違いじゃないのか‼」
「間違いや無いで‼ 陣形は………周りを10個の光点、その間に8個の光点や‼」
はやての報告に俊輔は焦りだす。
「播磨に通信‼ 各自、戦闘準備‼」
《了解‼》
「こちら山城俊輔です‼ 福本艦長、応答を‼」
『聞こえていますよ、山城艦長?』
「我々は攻撃隊を出します‼」
『大丈夫です、もう少しそのままで見ていてください』
そう言うと勇気はこれ以上何も言わないとばかりに通信を切る。
「クソッ‼」
俊輔は艦長席の肘付きを力一杯に殴る。
「艦長‼ 新たな艦影や‼ これ……速いで⁉」
「八神さん、どう言う事だ‼」
はやての報告に俊輔は尋ねた。しかし、返って来た報告は耳を疑うものであった。
「普通の艦艇との速度がちゃう………艦名特定‼ 山本重工製の超弩級高速戦艦イガルガや‼」
「は?」
その報告に俊輔は間抜けな声を出す。それもその筈である。イガルガと言う高速戦艦は最大速力は69ノットと言う化け物染みた高速戦艦だからである。時速で換算すると131.1㎞と言う速さである。
「…………そう言う事か、漸く福本艦長が言っていた意味が判ったぞ…………」
俊輔は自分が怒っていた事が馬鹿らしく思っていたのだった。
「艦長、イガルガとは………」
「知らないのは当然だな、ちょっと待ってくれ」
俊輔はそう言うとタブレットを操作し映像に映し出す。
「超弩級高速戦艦イガルガ。同型艦はコスト面の為、製造されていない。山本重工が着手した高速戦艦であり、技術面ではどの国家も勝てないと言われている高速戦艦だ。機関に関しては核融合炉搭載の初代艦であり、航続距離に関しては無限だ。全長470m、全幅81m。速力は69ノット。武装は51㎝四連装砲4基、同型の三連装砲が2基、3サンチ六銃身単装自動稼働機関銃51基、艦対空垂直噴進発射装置1基20セル、15.5サンチ単装速射砲24基だ。播磨型と同等以上の性能だが、機関調整が難しい戦艦だ。この戦艦は、装甲も特殊で両舷50㎝程の厚みの壁に対して三重構想でなっている。この戦艦を撃沈させるのはまず無理だろうな」
《山本重工、マジパネェ》
俊輔の説明に全員がそう言うのであった。