ハイスクール・フリート~海鳥の戦い~   作:武御雷参型

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書いていて思った。幸子‼ 最後なんて言ったの⁉


第十一話~嵐のち会敵

一方、晴風は信濃と別れた後、武蔵捜索の為航行をしていた。しかし、情報と言う情報が無かった為、難航していた。

 

「マークされているのが武蔵が目撃された場所になります」

 

「どこに向かうつもりなのかな?」

 

艦橋には海図を広げ、艦長の岬明乃、副長の宗谷ましろ、記録員の納沙幸子、砲術長の西崎芽衣が海図を見て、武蔵の今後の行動を予測している最中であった。

 

「私の予測ですが、本土に近づきたいのかと」

 

「学校からは武蔵を追いかけろと言われたんだよね?」

 

幸子の予測を述べた後、芽衣が学校からの指示を繰り返した。

 

「現在、この海域で連絡を取れる艦艇が我々しかいないと言う事らしい」

 

「はぁ~あ、美波さんが言ってた通り、みんな、あのネズミっぽい奴にやられてしまったのかな?」

 

ましろが現状での事を話すと芽衣が頭に手を置きながら、衛生長である鏑木美波のレポート内容を思い出しながら言う。

 

「とりあえずは、この海域で捜索する他無いですね」

 

「………そうだね」

 

幸子の言葉に明乃は答えるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

一方、シャワールームでは温水が出なくなってしまう事件が起き、貯水タンクを調べる事になった。

 

「かんちょー、異常見当たりません。タンクの修理はやったんだけどな……」

 

「まだ、どこからか漏れてた様っす」

 

応急長の和住媛萌と応急員の青木百々が懐中電灯片手に、貯水タンクのある区域を調べた。しかし、どこにも異常が見られず、もしかしたらと言う事で百々が、考えられることを述べた。

 

「補給を要請するほか無いですね艦tyッ⁉」

 

ましろは艦長である明乃に進言をしようとしたが、最後まで言わなかった。

 

「そ、そうだね」

 

明乃は明乃で、ソワソワした様子でましろの言葉に対応する。

 

「ハァ~……補給艦と合流できるのは五日後です」

 

幸子が補給艦、間宮と合流できる日にちを伝える。しかし、明乃とましろは何処か余所余所しい風陰気であった。

 

「そ、それまで節水だな……」

 

ましろはそう言うと俯く。

 

「ここちゃん。天気図、見てくれる?」

 

明乃は幸子に指示を出した。

 

 

 

晴風艦内は節水の為のポスター作製をしていた。しかし、水が無い為、飲み水の生成も出来ない状況で、食事も水をあまり使わないメニューに変更されていたのだった。

お風呂もお湯では無く塩水で洗う為によって、髪の毛が爆発していた。しかし、なぜか万里小路楓は髪がさらさらになっていた。

洗濯も塩水で洗う事で、潮の香りのする下着が出来上がりのであった。

 

 

 

 

艦橋ではましろがラムネを飲み、ゲップをしてしまい顔を赤くした。

 

「炭酸ダメなの? しろ……副長」

 

明乃はましろの意外な所を見つけ声を掛けようとしたが、前回の武蔵にスキッパーで一人で出た事により、ましろとの関係が悪くなってしまい、愛称では無く役職名で呼んだ。

 

艦橋内では明乃のいつもの調子では無い為、空気が少しおかしな状態であった。

 

「あのう、霧の中に入ります。もう少しで……」

 

航海長である知床鈴の言葉通り、晴風の遠方には霧の掛かった海域があった。

 

「あ、うん。サトちゃん探照灯をお願い。ココちゃん、汽笛鳴らして」

 

明乃の指示で晴風より探照灯と汽笛が鳴らされる。

その時、恵みの雨が降り注いだ。

 

「雨だ―‼」

 

艦内の誰かが叫ぶと、一斉に晴風のクルーは水着で外に出た。久々の雨に全員が喜んだ。

そして、全員が水を貯水する為にバケツを持って水を溜めていた。

しかし、恵みの雨はそう長くは続かなかった。

霧がやむ頃には、雨の降りが強くなり雷も鳴り響くようになった。そして、波も強くなり晴風はその船体を並の影響で強く揺れて行く。

 

「すごい……あれ? 岬さん、どうかしたの?」

 

鈴は強く揺れる船にそう呟くが、前を立っていた明乃が体を震わしている事に疑問を持ち、尋ねた。

 

「う、うん…ちょっとうわぁぁぁぁぁぁぁ⁉」

 

雷が一つ、鳴ると明乃は叫び体を小さくして耳を塞ぐ。

 

「ゴメン……私、当直交代してもらう‼」

 

明乃はそう言うと艦橋を飛び出すのであった。

 

 

 

 

副長室で幸子とミーナが極道ドラマを見ていた。

 

「眉毛抜く事も」

 

「同じ事げんね」

 

ドラマの一節をミーナと幸子が言う。二人は極道ドラマが好きなのだった。

 

「ここ良いよな‼」

 

「激しく同意であります‼」

 

ミーナの言葉に幸子も同意をする。

 

「どうして私の部屋で見てるんだ?」

 

「あっ、私の部屋にテレビ無いんで」

 

「副長も見るか?」

 

ましろは副長室で見ている二人に呆れながら言うが、幸子は自分の部屋にテレビが無い事を言い、ミーナは一緒に見る事を進めた。しかし、ましろは「結構だ」と言って自分の職務に全うした。

 

「おう、ここじゃ此処‼」

 

ミーナは自分の好きな場面を幸子に教えた。その時、副長室の扉を誰かがノックした。

 

『副長、夜分にすみません』

 

副長室の扉を叩いたのは艦長の明乃であった。

ましろはどうかしたのかと思い、扉を開けた。そこには、明乃が酷く怯えた表情で立っていた。

 

「申し訳ないんだけど、当直代わってくれる?」

 

明乃がそう言うとましろのベッドを占領していた幸子とミーナが片足を曲げ体に密着させる極道スタイルを取りながら尋ねた。

 

「どうしたんなら?」

 

「言うてみ」

 

声もそのままだが言い方が極道スタイルになっていた。

 

「ちょっとすごくて……」

 

「何がじゃ?」

 

「言うてみ‼」

 

明乃の言葉に二人は同じ言葉を言った。ましろはそんな二人を呆れた表情で見ながら明乃の言葉を待った。

 

「雷」

 

「?」

 

明乃の言葉にましろは疑問を持った。

 

「そうか……判った。ほういじゃ。行って来るけぇの」

 

幸子はそう言うと立ち上がりミーナに振り向き

 

「風下は家もたたねぇけの…バサァ」

 

そう言って幸子は副長室を後にするのであった。




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