ハイスクール・フリート~海鳥の戦い~   作:武御雷参型

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さ~て、次からオリジナルの展開になりますよ‼
やっと出せるよ、海賊が‼ やったね海賊さん‼ 仕事が来たよ‼

まぁ、一方的な展開が待っているがな(ゲス顔)


では、本編によ~そろ~


第十二話~過去のち救助‼

時刻は0時を過ぎた頃、明乃はましろに渡されたミルクをチョボチョビと飲んでいた。

 

「そろそろ、寝たいんですが……」

 

二段ベッドの上で読書をしていたましろが明乃に言う。しかし、明乃は一向に帰ろうとはしなかった。

 

「そんなに雷が怖いのか? 雷は臍を盗ったりはせんぞ?」

 

「雷が怖いっていうか……」

 

ミーナの言葉に明乃は顔を上げて自分が雷に怖い事ではない事を言おうとした。

 

「だったら、なんじゃ?」

 

ミーナの質問に明乃はスカートのポケットにしまっているもう一つの懐中時計を取り出し、中を開けた。

そこには笑顔の夫婦の間に赤子が静かに寝ている姿を写した写真が収められていた。

 

「ただ、思い出すから………」

 

明乃はそう言うと、自分の過去を話し出した。

 

 

明乃が小さい頃、乗っていた客船が座礁した。小さい明乃には何が起きたのか判らず立ちすくんでいた。しかし、母親が明乃の手を引き、客船の甲板の上に両親と立っていた。

 

「明乃、早くここから飛び降りなさい」

 

「急いで」

 

父親と母親の言葉に明乃は両親と一緒に飛び込もうと言おうとした。しかし、船は傾きを大きくし三人は海に投げ出されてしまった。

運良く、明乃は救助ボートに乗せられたが、明乃の両親の姿は救助ボートの上には無かった。

 

明乃は、小さな体で出せる精一杯の声で両親を呼んだ。

 

 

 

「私がもっと早くに飛び込んだらお父さんもお母さんももしかしたら………」

 

明乃の言葉にミーナとましろはどう反応すれば良かったのか判らなかった。

 

《艦長‼ 救難信号です‼》

 

伝達パイプから幸子の声に三人は急いで艦橋に戻るのだった。

 

 

 

 

 

 

「救難信号ってどこから‼」

 

艦橋に戻った明乃、ましろ、ミーナは幸子に尋ねた。

 

「新橋商店街船です。全長135m、総トン数14000。現在左に傾斜し船内に浸水している模様‼」

 

「乗員は‼」

 

幸子の報告にましろが乗員の数を尋ねた。

 

「全乗員550名、現在、避難中との事です」

 

「近くの船は⁉」

 

「我々が一番近いです」

 

幸子の報告を聞き、明乃は指示を出していく。

 

「ブルマーとシーバードに連絡して‼ 学校にも‼」

 

「はいっ‼」

 

明乃の指示で幸子はブルーマーメイドとブルーシーバードに連絡を行い、学校にも連絡する。

 

「こちら航洋艦晴風、艦長の岬明乃です」

 

『こちらは新橋。バラマの南東13マイル地点で航行中に暗礁に乗り上げました。座礁時刻は15分前。現在も船体中央部が着底しています』

 

新橋商店街船の艦長と通信をする明乃。けが人や浸水状況、火災の有無を確認していく。それは艦橋内に聞こえており、幸子、ましろは自分がするべき事をやる為に行動する。

 

「了解しました。そちらまでの到着時間は約50分。それまで船長は避難誘導をして下さい。鈴ちゃん、急いで‼」

 

「りょ、了解‼」

 

明乃は鈴に指示を出し、伝達パイプの前に立つ。

 

「達す-る‼ 古深海座礁船発生‼ 本艦はこれより島外船舶の救難活動を行います‼ 海難救助ようーい‼ 砲雷科と航海科で手の空いている人は急いで‼」」

 

明乃の指示により晴風の艦内は救助活動の準備をしていく。

 

「天気晴良なりし波高し」

 

「晴れたな」

 

幸子とましろの言葉通り、嵐は去っていた。

 

「低気圧は西に移動した模様です」

 

「傾きは40度ぐらいか」

 

タブレットを操作しながら幸子が現状を報告する。ましろは双眼鏡を覗き新橋商店街船を見ながら傾きを調べた。

 

「50度を超えると転覆する危険性が高まるぞ」

 

ミーナが忠告をした。そして、新橋商店街船の船内図を写したタブレットをましろ、明乃、幸子が見る。

 

「新橋の船内図です。三階吹き抜けて商店。四階が居住区、中央がブリッジになっています」

 

タブレットを見た明乃は救助用意をしている甲板に声を掛けた。

 

 

 

「救助準備は完了した?」

 

『準備オーケーでーす』

 

準備完了の返答を聞き明乃は全員を見た。

 

「私もスキッパ……」

 

しかし、明乃の言葉はそこで止まった。前回、ましろに言われた言葉を思い出したのだ。

 

「なんですか?」

 

ましろは自分を見つめている明乃に声を掛ける。

 

「こう言う時、艦長はどうしたら良いのか?」

 

「私に聞かないで下さい」

 

明乃の言葉にましろは自分には関係無いとばかりに、前を見る。

 

「私、判んなくなっちゃって」

 

明乃の言葉を聞き、ましろは手で顔を覆う。

 

「艦長は船にいて下さい」

 

「救助隊の指揮は?」

 

「グヌヌヌヌ‼ 私が執ります‼」

 

「わしも行くぞ‼」

 

ましろの言葉にミーナも賛同する。

 

「私はここで指示を出すね」

 

この時、ましろはこんな艦長で良いのだろうか?と疑問に思うのであった。

 

 

 

 

 

晴風より一隻の大型のボートが出る。そこには救助隊と指揮を執るましろ、ミーナが乗っていた。

 

「私とミーナさん。砲雷科の三名で船内に入る。ダイバー隊は海に潜って船体の状況を確認。航海科、応急員は救命ボートに乗っている乗員を晴風に誘導」

 

《はいっ‼》

 

ましろの指示に全員が返事し、思い思いの事を言い述べた。しかし、ましろの言葉に全員が不安になった。

 

「私は運が悪いんだが、大丈夫だろうか?」

 

この言葉で全員が意気消沈してしまう。

 

「空気を読め」

 

ミーナの言葉に全員が頷くのであった。

 

しかし、この時。晴風乗員と新橋商店街の乗員は知らなかった。海賊が近くにいた事を………。




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