行き当たりばったりで書いているので、所々おかしい箇所があるかと思いますが、ご了承ください。
まぁ、とてつもなくおかしな箇所があれば指摘して下さい。
どれぐらいで終わるか判りませんが、長くならない様にします。
重巡洋艦三隻による牽曵で信濃は航行をしていた。その後方には工作艦‟村正”が随行していた。
信濃艦橋内では、艦長席に座る俊輔の表情が優れていない事を誰も心配をしていた。
「艦長、大丈夫………では無いですね」
「………やっぱりそう見えるか?」
《はい》
俊輔の言葉に艦橋内にいた全員が頷いた。
「はぁ~、やっぱ、俺って艦長失格なのかな?」
「そうではないと思うけど?」
俊輔の呟きに優希が俊輔に言う。
「だが、たかが二機の戦闘機が損傷を受けただけでこんな有様だ………艦長失格と言われても何も言えないよ」
「でも、艦長にとってはその二機には思入れがあるんでしょ?」
「…………まぁな………」
明日菜が俊輔に雪風達に思入れがあると見抜いていた。だから、思い切った事言えるのである。
「聞かせてくれませんか? 雪風達の思入れの理由を……」
「そうだな……あれはいつだったかな? 俺がまだ小学生の頃だったな………」
~回想~
俺がまだ明乃やもえかと出会う前の頃だった。
「お父さん、ブルーシーバードに新しい航空母艦が建造されるって聞いたんだけど?」
「情報が早いな。見に来るか?」
「行くっ‼」
親父はまだブルーシーバードが創立してから日が立っていない頃、当時の航空母艦は天城や信濃と言った弩級航空母艦の建造する技術がまだなかった。自国での生産するにしても軽空母だったからな。だけど、ある時に山本重工と言う工場が設計した航空母艦が、ブルーシーバードの手によって建造される事になった。それが初代の信濃型だった。
当時の信濃は全長180m、全幅58mと言った軽空母並みの大きさだった。搭載機も陸上機を艦上機に切り替えるだけの物だった。
だから、零式艦上戦闘機が、当時では主流だった。
俺は親父に信濃が建造されているドックに連れて行かせてもらった。
「見てみろ? あれがブルーシーバード初めての航空母艦だ。軽空母並みの大きさしかないが、搭載量は並の軽空母より多いんだぞ?」
「うわぁぁぁ」
俺も戦艦や潜水艦、駆逐艦と言った物は散々、見て来た。だけど、空想の産物と言われた空母や航空機を生で見るのは初めての事で、今でも覚えている。
「ん? お父さん。信濃の横で建造されている物ってなに?」
「うん? おっあれか? あれはな、信濃で搭載する予定の航空機だ。まだ、試作段階だが正式配備になれば空を護る事が出来る様になるぞ?」
「そうなんだ………」
少年だった俺からしても見て分かった。あれが正式に配備されたら最強になるだろうってな………だが、事はそう簡単に動かなかった。
それから幾分か月日が経った頃だった。俺は一人で工廠に来ていた。あの戦闘機が気になったからな。だけど、その時に限って、誰もいなかった。休憩時間だったんだ。俺はこの時だけはラッキーって思ってな、戦闘機の近くに行ったんだ。
「これが試作機か…………すごいなぁ~」
「あら? 坊や。ココは立ち入り禁止の筈じゃないの?」
「あっ、ごめんなさい。お父さんに連れて来てもらったんだけど、どうしてもこの戦闘機が気になって一人で来ちゃったんだ」
「そうなの………乗ってみる?」
「良いの⁉」
その時は嬉しかった。まだ小学生の俺が乗れる航空機なんて存在しなかった。いや、存在するはずが無かった。
俺は整備士の人に抱えてもらってその試作戦闘機に乗せてもらった。
戦闘機の内部構造については何度も見た事があった。親父の影響でな。
だけど、その戦闘機だけは内部構造が他の戦闘機とは違っていた。いや、違っていたと言うよりそもそもの構造が違ったんだ。
当時では電子機器を搭載した戦闘機なんて無かった。だから、試作機として作る事になり、俺が乗った戦闘機がまさにそれだったんだ。
「どうだ、坊や? すごいだろ?」
「すごい‼ これって動けるの?」
「動くことは出来るけど、飛ぶ事は出来ないな」
「どうして?」
「燃料がまだ満載になっていないんだ」
「ふ~ん」
俺はそんな事は気にすることなくスロットを動かしていた。その時だったな。いきなり試作機の電源が勝手に入ったんだ。
「ぼ、坊や‼ 何かした⁉」
「な、なにもしてないよ‼ ただ、僕はスロットを動かしただけだよ‼」
俺は正直に話した。だけどな、試作戦闘機は俺の言う事以前に、誰の指示も受け付けなくなった。
「坊や‼ 降りなさい‼」
「降りたいけど、降ろしてくれないんだ⁉」
俺は勝手にコックピットに固定されたんだ。するとな、試作戦闘機が燃料も満載になっていないのに動き出したんだ。
「どうなってやがるんだ………」
整備士の人は何が起こったのか判らなくてな、アラートを鳴らしたんだ。すると、休憩に入っていた皆が急いで工廠に来て、試作機が動いている事に驚くんだ。まぁ、当たり前だよな。燃料が心細い戦闘機が離陸しようとしてるんだぜ?
「だ、誰か止めろ‼」
「む、無理です‼ こちらの指示を受け付けません⁉」
「誰が乗っているんだ‼」
誰かが叫んでいる事は判った。だけど、キャノビーが自動で締まって固定されているからな。俺の非力な力ではびくともしなかった。
「山城提督の息子さんです‼」
その声が聞こえたと思ったらな、俺は試作戦闘機のコックピットの中で気を失っていたんだ。
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