ハイスクール・フリート~海鳥の戦い~   作:武御雷参型

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漸く完成しました。長かったです。
今回はオリジナルを入れています。もしかしたら、おかしな点があると思います。
皆様のアドバイスを元に作成していく予定にしていますので、もし、こうしてほしいや、こうした方が良い等のお言葉を聞けたら嬉しく思います‼

では、本編へよ~そろ~


第二話~出航後戦闘

超弩級信濃型航空母艦の艦橋では俊輔が指示を出していた。

 

「これより出港準備を行う。微速前進、両舷の岸壁に気を付けろ……信濃、出航‼」

 

「第一船速、よ~そろ~」

 

信濃はその巨体をゆっくりと動かし始める。

 

「港を出た後は、所定位置に向かう。機関最大、第四船速‼ 面舵50」

 

「第四せんそ~く」

 

信濃が港を出ると、出せるだけの出力で指定された場所に向かって行く。

 

「さてと、なんだか嫌な予感がするんだけどな………現在の速度は?」

 

「現在、27ノットです。艦長」

 

俊輔が後方で舵を執っている航海長である結城明日菜がに尋ねると、現在の速度を伝える。因みに、『ノット』とは船の速度を表したもので、1ノット1.9㎞なので、27ノット=51.3㎞となる。

 

「到着予定時刻は?」

 

「本日、夜22:30です」

 

俊輔の言葉に副長である紺野優希が答える。

 

「まだ間に合うな………もう少しで教導艦と合流だったな」

 

俊輔はそう言うと懐に仕舞っている懐中時計を取り出し、時間を確認する。

 

「艦長、教導艦からの通信です。『我、貴艦を発見せり。直ちに速力を落とせ』です」

 

通信士である宮本麗が俊輔に伝える。

 

「早いな………教導艦との合流予定時間は?」

 

「13:20です」

 

優希が言う時間は、教導艦と合流する予定の時間である。しかし、俊輔の懐中時計では12:30と約50分程の差があった。

 

「おかしい……速力そのまま。教導艦の出方を待つ」

 

『了解‼』

 

俊輔の言葉に艦橋の全員が返事をする。

 

 

 

 

 

 

一方、桜井空が乗る教導艦『雲龍型航空母艦二番艦天城』は、最大速力34ノットも出る高速航空母艦である。その搭載量も最大で47機を搭載する事が出来る空母である。

 

 

「艦長、信濃型を発見しました」

 

「そうか……各自に通達。減速せずに信濃に接触する。もしかしたら大変な事態が起きるかも知れん。信濃に通達。『我、貴艦を発見せり。直ちに速力を落とせ』とな」

 

「了解しました」

 

空の言葉を受け、通信士は信濃に伝達をする。しかし、一向に信濃が減速する事が無かった為、訝しむ。

 

「どう言う事だ? もう一度、伝達しろ。最後に通信を寄こせと追加しろ」

 

「りょ、了解‼」

 

空の指示で通信士は信濃に再度伝達をするのであった。

 

 

 

 

 

信濃では、教導艦『天城』からの通信を受け取った時であった。

 

「艦長、天城から再度、通信です。『貴艦、速力を落とせ。また、通信を送れ』です‼」

 

「………」

 

俊輔は天城からの通信を受け、考え出す。

 

「(もし仮に、桜井教官からの通信は正しい可能性もあるな………良し)速力落とせ‼ 第二船速‼ また、通信を開け。俺が直接、話す」

 

「第二せんそ~く」

 

「艦長、準備出来ました‼」

 

俊輔の指示で信濃は速力を15ノットまで下げさせ、自分は外部通信を開き天城と連絡を取る。

 

「こちら北横須賀男女混合海洋学校所属。超弩級信濃型航空母艦一番艦信濃の艦長、山城俊輔です。聞こえますか?」

 

『こちら北横須賀男女混合海洋学校所属、教導艦雲龍型航空母艦二番艦天城艦長の桜井空だ。貴艦は無事か?』

 

天城の空の通信で俊輔は引っ掛かりを覚える。

 

「(どう言う事だ? 無事か言う質問は普通はあり得んぞ?)こちらは何事もありません。ですが、どうかされたのですか?」

 

『先ほど、横須賀海洋学校から全体での通信が届いた。向こうの所属艦、晴風が、教導艦を攻撃、撃沈させたと。これにより、我々、北横須賀男女混合海洋学校は晴風の拿捕に向かう事になった。ただし、戦闘は行わないと言う事だ』

 

「………」

 

俊輔は空の言葉に疑問を覚える。

 

『疑っているか? まぁ、仕方ない事だ。だが、今はこちらの指示を…いて……い』

 

「教官?」

 

『わ……れは、か………うがっ……のめ……いをこ……ます…こ…す…』

 

それが最後に教導艦である天城からの通信が途絶える。

 

「宮本さん‼ もう一度天城に連絡しろ‼」

 

「判りました‼ こちら信濃‼ 天城、聞こえますか‼」

 

俊輔はこのまま行くか、教導艦の天城に近づくか迷う。

 

「機関長‼ 結城さん‼ 最大減速で天城に向かう‼」

 

『正気ですか⁉』

 

「艦長、無理です‼ 今の速度で精一杯なのに、これ以上落とした状態で天城に近づくのは危険です‼」

 

「判っている‼」

 

『「ッ⁉」』

 

俊輔の怒声に機関長の桜井智香と明日菜が驚く。

 

「すまない。大きな声を出してしまった………だが、今このまま逃げたりでもしたら、反逆までも行かなくても命令無視になる。艦長である俺だけで済むならそれをとっくにしている……だけどな。俺は皆の艦長であり、この信濃の艦長でもあるんだ‼ 皆の事を守るのも俺の役目なんだ」

 

『「………」』

 

俊輔の言葉を受け、艦橋にいる誰もが黙り込む。

 

「艦長‼ 天城との通信が直りました‼」

 

「良くやった‼ 桜井教官‼」

 

俊輔はすぐに天城に連絡をする。

 

『そ…声…山城…貴艦に……れ…をする。そちらの攻撃隊で天城を撃ってほしい』

 

「なっ⁉」

 

空の言葉に俊輔は驚きを顕にする。それもその筈である。教導艦を撃てば反逆罪となり、最寄りの港に寄港すれば即刻、拘束される事が予測されている。それが、教導官の命令でも同じことである。

 

「正気ですか‼ 我々が今すぐそちらに向かいます‼」

 

『ならん‼ 我が艦は、制御が不能な状態だ。何とか通信は出来るが、それがいつまで続くか判らん。また、俺以外のクルーは何者かに操られている可能性が高い。すまない。君たちに酷な事を頼んでいる事は十分承知の事だ。だが、今すぐに天城に攻撃をして欲しい。それと、最後に、ネズミ…はき……つけ…』

 

それが最後に天城との通信が取れなくなってしまうのであった。

 

「艦長…」

 

「クッ………攻撃隊、出撃準備」

 

「艦長⁉」

 

俊輔は泣きながら指示を出す。それに待ったを掛けようとしたのが攻撃隊隊長の山直凛。航空攻撃隊の隊長で男である。

 

「俺だって嫌なんだ‼ だけどな……」

 

「判っています。ですが‼」

 

「だぁぁ‼ うっさいなもう‼ ちゃっちゃとやろうぜ、凛隊長。艦長の気持ちも汲んでやれよ‼ それでもあんたは攻撃達隊長かよっ‼」

 

「ッ⁉」

 

副隊長の四柳クロトの言葉を受け、凛は決心する。

 

「総員、愛機に搭乗。こちらの指示があるまで待機‼」

 

「ッ‼ 了解‼」

 

クロトは凛に敬礼すると艦橋から出て行く。

 

「すまない、皆」

 

俊輔は静かにそう呟くのであった。




誤字脱字、感想、指摘、アドバイス、質問等ありましたら、どしどし送ってください‼



では、次回に向けてよ~そろ~
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